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幕間話
とある冒険者の災難(後編)
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結局のところ、この家はお貴族様の別宅ではないらしい。
事情はわからないが、この少年の友人がこの山を所有者で、少年は時折、この家の管理のために訪れているが、この家は誰の所有物でもないらしい。
普通に考えれば、誰の持ち主でもない場合、この山の所有者である少年の友人の所有物になると思うのだが。
「……な、なんだこれ。本当にあの火吹き蜥蜴なのか?」
少年はささっと火吹き蜥蜴の肉を使ってスープを作ってくれた。
蜥蜴の肉は何度も食べたことがある。味はボソボソとしたササミ肉のような味で、俺たちの故郷では普通に食べられていた。この国ではあまり食用に出回ることはないが、それでも探せば売っている店もあるだろう。
火吹き蜥蜴もその程度の肉だという話だった。
「なぁ、カンデモ……」
俺は隣で同じくスープを食べるカンデモに声をかけ、そして無駄だと思った。
カンデモはスープを一口飲むと、固まって動けずにいたからだ。
あぁ、俺もスープを飲むたびに、何度か意識を持っていかれそうになったからよくわかる。というか、意識を持っていかれた。そして、意識が持っていかれても、しばらくしたら、「スープが冷めたらもったいない」という感情とともにスープを再度飲む。
そういえば火吹き蜥蜴ってほとんど炭になってなかったっけ? と気付いたのはスープを飲み終わってからのことだった。
なんで炭になった火吹き蜥蜴がこんな美味いスープになるのかわからない。
そして、俺たちは気付いてしまった。
スープを飲み干したせいで、パンだけが残ってしまった。
最初、少年から「このパンは保存用のものなので、ちょっと硬いかもしれません」と言われていたから、スープに浸して柔らかくしてから食べようと思っていたのに。
俺は平なパンを手に取る。
水っ気もなく、これはかなり硬そうだ。
俺はパンを手に取る。カンデモが不安そうに俺を見ていた。
カンデモの奴、俺を実験台に使うつもりか?
しかし、スープだけでは腹が膨れない。
顎が痛くなるのを覚悟し、口に入れたのだが――違った。
なんだ、これは?
確かに硬いのは硬いのだが、サクッと簡単に歯が通る。それに、小麦の風味と甘味が爆発するかのように口の中に広がった。
「なんだ、これは――」
「僕のお手製のツヴィーバック――二度焼きパンですけど、美味しくなかったですか?」
俺の声を聴き、奥の部屋から少年がやってきた。
「いや、美味い! こんな美味いパンは初めてだ!」
「そうですか。お世辞でもそう言っていただけて嬉しいです」
少年はそう言って、奥の部屋に戻った。
これがさらに貰えるのか?
「カンデモ。お前も食べてみろよ」
「もう食べてる。これは本当に美味いな!」
この野郎め。
ツヴィーバックって言っていたか? 二度焼きパンか。
きっと、貴族が食べるようなパンなんだろうな。
あぁ、美味かった。
腹もいっぱいだ。
「ナンデモ。俺たちはあの少年に命を救われ、食事までご馳走になった。この恩はどうやって返せばいいんだろうな」
「そうだな、カンデモ。俺はあの少年が望むならなんでもするつもりだ」
お金が必要だというのなら、一生かけて働いて俺たちの取り分の半分を渡し続けてもいい。
そんな気持ちだった。
「あ、食べ終わったんですか? 僕もちょうど仕事が終わって帰るところだったんです」
「え……えぇ、いま食べ終わった……です」
慣れない敬語を使い、俺は少年に言う。
「俺たちにできること、あればなんでもする……です……あぁ敬語とかできねぇが、俺たちはなんでもする。いったいなにをすればいい?」
俺はそう言って少年に尋ねた。
すると、少年は笑顔で言った。
「仕事を探しているんですね! わかりました。僕も工房の下働きですけど、ここで働ける仕事を用意します!」
「クルト、仕事を用意するってなにをするの?」
「うん、ダンゾウさんが……が欲しいって……あまり売ってないから……」
少年がなにやら少女に言った。
そして、草を取り出す。
なんだ? 草? 薬の材料かなにかだろうか? それを集めればいいのか?
「あぁ……でも、冒険者の二人に、農作業を頼むっていうのは失礼ですよね」
「農作業? それなら問題ない。俺たちはもともと農家の出だ。長男が畑を継ぐから俺たちは口減らしのために冒険者になったんだ」
「畑で働けるのなら、正直、冒険者より向いていると思う。農業の適性はCランクだからな」
「本当ですか!? なら、このあたりをちょっとだけ開墾するんで、待ってください!」
少年はそう言うと、家から出ていった。
俺たちが止める余裕もない。
「なぁ、ナンデモ。このあたりの土、さっき見たけどあまり農業に向いていないよな」
「ああ。開墾するとなると、牛を使っても何年かかるか……それに斜面では小麦は育てにくいぞ」
「直ぐに少年に言った方がよくないか?」
俺たちは頷きあい、少年を止めようとした。
しかし、少女に止められる。
「あぁ、言いたいことはわかるけど、ちょっと待って。夜になるまでには終わると思うから」
「すぐにって……」
「窓の外を見ればわかるから」
少女に言われ、俺は窓の外を見た。
なにも変わらない景色――いや、待て。
「なんだ、あれは?」
さっきまで何もなかったはずの場所に、川が流れていた。
それだけではない、遠くに見える木が凄いスピードで倒れていく。
大型の魔物がいて、木を倒しているのだろうか?
「あれ、全部クルトの仕業。きっと、もうすぐ畑ができるから」
「もうすぐって……」
「それより、あなたたちには約束してもらわないと」
少女が言った、その時、俺は気付いた。
いや、気付かされた。
俺たちの背後に、気配がふたつあることに。
俺たちの背後に現れた覆面の人間によると、クルトという少年はとある組織によってとても重要な人物であり、その情報は国家機密級に情報統制されている。そのため、ここで見たこと聞いたこと知ったこと、そのすべてを他者に伝えることを禁止する。
そう命じられた。
「確かに、カンデモの火傷を一瞬で治したあの薬を見ると……なぁ」
「ナンデモ……それだけじゃないんだ。なんか、俺の左腕が自由に動くんだ」
「は? カンデモの左腕は一生動かないって言われてただろ?」
「そのはずなんだけど、さっきスープを飲んだときから力が湧いてきたというか、そんな感じがして」
カンデモはそう言って、左腕をぐるぐると回した。
俺たちは再び窓の外を見た。
斜面が大きく変形していた。
なんだ、あれは?
「あれは……ダンゾウから聞いたことあるけど、棚田っていうお米を斜面で育てるための方法なの。本当はあの規模の棚田作るのに何年もかかるんだけどね」
「棚田……米……俺たちが米を育てるのか」
「この国では雨が少ないから、米を育てるには向いていないから輸入に頼っていると聞くが」
「うん、まぁ、クルトだから。きっと水の心配はないと思うわ」
少女に言われた。
クルトだから……そうか、全ての不思議は「あの少年だから」で解決するわけか。
俺とカンデモは謎の覆面女たちに、あの少年に関する情報は死んでも漏らさないと約束した。
それから俺たちは冒険者を引退し、山小屋の管理人兼米農家として働くことになった。
俺たちは知らなかった。
米の収穫量は同じ面積で育てる小麦の収穫量より遥かに多いこと。
俺たちは知らなかった。
この国で米がどれだけの値段で取引されているのかを。
俺たちは知らなかった。
あの少年が用意した米の苗が、どれだけ美味しい米を生み出すかを。
俺たちが育てた米が王家御用達の米として取引され、俺たちが米長者と呼ばれるのは、そう遠くない未来の出来事だ。
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タイトルに偽りありですみません。
これも没SSです。
事情はわからないが、この少年の友人がこの山を所有者で、少年は時折、この家の管理のために訪れているが、この家は誰の所有物でもないらしい。
普通に考えれば、誰の持ち主でもない場合、この山の所有者である少年の友人の所有物になると思うのだが。
「……な、なんだこれ。本当にあの火吹き蜥蜴なのか?」
少年はささっと火吹き蜥蜴の肉を使ってスープを作ってくれた。
蜥蜴の肉は何度も食べたことがある。味はボソボソとしたササミ肉のような味で、俺たちの故郷では普通に食べられていた。この国ではあまり食用に出回ることはないが、それでも探せば売っている店もあるだろう。
火吹き蜥蜴もその程度の肉だという話だった。
「なぁ、カンデモ……」
俺は隣で同じくスープを食べるカンデモに声をかけ、そして無駄だと思った。
カンデモはスープを一口飲むと、固まって動けずにいたからだ。
あぁ、俺もスープを飲むたびに、何度か意識を持っていかれそうになったからよくわかる。というか、意識を持っていかれた。そして、意識が持っていかれても、しばらくしたら、「スープが冷めたらもったいない」という感情とともにスープを再度飲む。
そういえば火吹き蜥蜴ってほとんど炭になってなかったっけ? と気付いたのはスープを飲み終わってからのことだった。
なんで炭になった火吹き蜥蜴がこんな美味いスープになるのかわからない。
そして、俺たちは気付いてしまった。
スープを飲み干したせいで、パンだけが残ってしまった。
最初、少年から「このパンは保存用のものなので、ちょっと硬いかもしれません」と言われていたから、スープに浸して柔らかくしてから食べようと思っていたのに。
俺は平なパンを手に取る。
水っ気もなく、これはかなり硬そうだ。
俺はパンを手に取る。カンデモが不安そうに俺を見ていた。
カンデモの奴、俺を実験台に使うつもりか?
しかし、スープだけでは腹が膨れない。
顎が痛くなるのを覚悟し、口に入れたのだが――違った。
なんだ、これは?
確かに硬いのは硬いのだが、サクッと簡単に歯が通る。それに、小麦の風味と甘味が爆発するかのように口の中に広がった。
「なんだ、これは――」
「僕のお手製のツヴィーバック――二度焼きパンですけど、美味しくなかったですか?」
俺の声を聴き、奥の部屋から少年がやってきた。
「いや、美味い! こんな美味いパンは初めてだ!」
「そうですか。お世辞でもそう言っていただけて嬉しいです」
少年はそう言って、奥の部屋に戻った。
これがさらに貰えるのか?
「カンデモ。お前も食べてみろよ」
「もう食べてる。これは本当に美味いな!」
この野郎め。
ツヴィーバックって言っていたか? 二度焼きパンか。
きっと、貴族が食べるようなパンなんだろうな。
あぁ、美味かった。
腹もいっぱいだ。
「ナンデモ。俺たちはあの少年に命を救われ、食事までご馳走になった。この恩はどうやって返せばいいんだろうな」
「そうだな、カンデモ。俺はあの少年が望むならなんでもするつもりだ」
お金が必要だというのなら、一生かけて働いて俺たちの取り分の半分を渡し続けてもいい。
そんな気持ちだった。
「あ、食べ終わったんですか? 僕もちょうど仕事が終わって帰るところだったんです」
「え……えぇ、いま食べ終わった……です」
慣れない敬語を使い、俺は少年に言う。
「俺たちにできること、あればなんでもする……です……あぁ敬語とかできねぇが、俺たちはなんでもする。いったいなにをすればいい?」
俺はそう言って少年に尋ねた。
すると、少年は笑顔で言った。
「仕事を探しているんですね! わかりました。僕も工房の下働きですけど、ここで働ける仕事を用意します!」
「クルト、仕事を用意するってなにをするの?」
「うん、ダンゾウさんが……が欲しいって……あまり売ってないから……」
少年がなにやら少女に言った。
そして、草を取り出す。
なんだ? 草? 薬の材料かなにかだろうか? それを集めればいいのか?
「あぁ……でも、冒険者の二人に、農作業を頼むっていうのは失礼ですよね」
「農作業? それなら問題ない。俺たちはもともと農家の出だ。長男が畑を継ぐから俺たちは口減らしのために冒険者になったんだ」
「畑で働けるのなら、正直、冒険者より向いていると思う。農業の適性はCランクだからな」
「本当ですか!? なら、このあたりをちょっとだけ開墾するんで、待ってください!」
少年はそう言うと、家から出ていった。
俺たちが止める余裕もない。
「なぁ、ナンデモ。このあたりの土、さっき見たけどあまり農業に向いていないよな」
「ああ。開墾するとなると、牛を使っても何年かかるか……それに斜面では小麦は育てにくいぞ」
「直ぐに少年に言った方がよくないか?」
俺たちは頷きあい、少年を止めようとした。
しかし、少女に止められる。
「あぁ、言いたいことはわかるけど、ちょっと待って。夜になるまでには終わると思うから」
「すぐにって……」
「窓の外を見ればわかるから」
少女に言われ、俺は窓の外を見た。
なにも変わらない景色――いや、待て。
「なんだ、あれは?」
さっきまで何もなかったはずの場所に、川が流れていた。
それだけではない、遠くに見える木が凄いスピードで倒れていく。
大型の魔物がいて、木を倒しているのだろうか?
「あれ、全部クルトの仕業。きっと、もうすぐ畑ができるから」
「もうすぐって……」
「それより、あなたたちには約束してもらわないと」
少女が言った、その時、俺は気付いた。
いや、気付かされた。
俺たちの背後に、気配がふたつあることに。
俺たちの背後に現れた覆面の人間によると、クルトという少年はとある組織によってとても重要な人物であり、その情報は国家機密級に情報統制されている。そのため、ここで見たこと聞いたこと知ったこと、そのすべてを他者に伝えることを禁止する。
そう命じられた。
「確かに、カンデモの火傷を一瞬で治したあの薬を見ると……なぁ」
「ナンデモ……それだけじゃないんだ。なんか、俺の左腕が自由に動くんだ」
「は? カンデモの左腕は一生動かないって言われてただろ?」
「そのはずなんだけど、さっきスープを飲んだときから力が湧いてきたというか、そんな感じがして」
カンデモはそう言って、左腕をぐるぐると回した。
俺たちは再び窓の外を見た。
斜面が大きく変形していた。
なんだ、あれは?
「あれは……ダンゾウから聞いたことあるけど、棚田っていうお米を斜面で育てるための方法なの。本当はあの規模の棚田作るのに何年もかかるんだけどね」
「棚田……米……俺たちが米を育てるのか」
「この国では雨が少ないから、米を育てるには向いていないから輸入に頼っていると聞くが」
「うん、まぁ、クルトだから。きっと水の心配はないと思うわ」
少女に言われた。
クルトだから……そうか、全ての不思議は「あの少年だから」で解決するわけか。
俺とカンデモは謎の覆面女たちに、あの少年に関する情報は死んでも漏らさないと約束した。
それから俺たちは冒険者を引退し、山小屋の管理人兼米農家として働くことになった。
俺たちは知らなかった。
米の収穫量は同じ面積で育てる小麦の収穫量より遥かに多いこと。
俺たちは知らなかった。
この国で米がどれだけの値段で取引されているのかを。
俺たちは知らなかった。
あの少年が用意した米の苗が、どれだけ美味しい米を生み出すかを。
俺たちが育てた米が王家御用達の米として取引され、俺たちが米長者と呼ばれるのは、そう遠くない未来の出来事だ。
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