184 / 237
幕間話
とある冒険者の災難(前編)
しおりを挟む
「ナンデモ! なんでこんなところに火吹き蜥蜴が出るんだよっ!」
「俺が知るかっ! 走れ、カンデモ」
そう叫び、俺は走り続けた。
俺の名前はナンデモ。
相棒の名前はカンデモ。
双子の冒険者で、どっちが兄でどっちが弟かでいつも喧嘩している。
二人でオーガを倒したのは自慢の種で、いつも酒場で姉ちゃんたちにその自慢をしている。
もっとも、そのせいでカンデモは左肩に酷い傷を負い、左腕が自由に動けなくなってしまったのだが。
それでも冒険者として頑張ってきて、今ではCランクの冒険者パーティになっている。
俺たちは、行商人組合から、サマエラ市と領主町との間にある山の調査に訪れていた。
なんでも、二つの町の間にある山で、トンネルが開通し、多くの行商人が行きかうことになったのが原因だそうだ。
まぁ、町から近い山だし、出るとしてもゴブリンかスライム程度だろうと思っていた。
しかし、現れたのは火吹き蜥蜴だった。
人間の何倍もの大きさの巨大蜥蜴だ。
しかも、名前の通り口から火を吹き出してくる。
「火吹き蜥蜴が止まったぞっ! 急げっ! ナンデモ!」
「わかった、カンデモ!」
火吹き蜥蜴が動きを止めた。これはチャンスではない。大ピンチだ。
なぜなら、火吹き蜥蜴は口から炎を出すとき、数秒立ち止まる習性があるから。
俺たちは脇目もふらず、全力で走った。
直後、俺の背に熱い物が触れた気がした。
死を悟った瞬間だった。
「なんとか生き延びたな、カンデモ」
俺はカンデモを背負ってそう言った。
「なぁ、カンデモ。返事をしてくれよ、カンデモ。もうお前が兄貴で構わない! だから生きてくれ!」
カンデモは答えない。
涙で視界が歪む。
鼻水が流れ出て口の中に入ってくる。しょっぱい。
火吹き蜥蜴の炎に呑み込まれようとした俺を、カンデモは体当たりして救ってくれた。代わりに、カンデモは全身にひどい火傷を負った。
それでも、俺とカンデモは走った。
火吹き蜥蜴は炎を吐いた後、その場から動かなくなる。
その間に逃げたのだ。
しかし、カンデモは倒れた。すごい熱だった。
俺はカンデモを背負い、休憩できる場所を探した。
そんなとき、見つけたのは立派な木の家だった。井戸まである。
俺はその木の家の扉を叩いたが、扉は鍵がかかっておらず、中は無人だった。
とてもきれいな家だが、人が住んでいる空気がない。まるで新築の家だ。
勝手に他人の家に入ることに罪悪感はあるが、そんなことに構っていられない。
「待ってろ、カンデモ」
俺はそう言うと、外に出て滑車の付いている井戸から水を汲み上げた。
人が住んでいないのに、澄んだ冷たい水だ。
俺はそれを持って家の中に入ると、カンデモの体を仰向けからうつぶせにした。
「うっ」
俺は思わず顔をしかめた。
背中全体が赤く腫れただれていた。こんな酷い火傷だとは気付かなかった。
着ていたはずの服が黒い炭になり、
井戸水を流して冷やそうとしたが、こんな状態で井戸水をかけてもいいのかどうかわからない。
「……ナンデモ……」
「気が付いたのか、カンデモっ!?」
「…………」
どうやら、うなされていただけのようだ。それでも、カンデモはまだ生きている。
そうだ、ヤケドにはアロエがいいって言っていた……アロエなら……ってアロエがどこにあるんだよ。
なにか薬はないか……そう思ったとき、室内に木箱があることに気付いた。
俺は藁にもすがる気持ちでその木箱を開けると、中には、保存の利く食料と傷薬と書かれているガラス瓶があった。
「傷薬があったぞ、カンデモ!」
俺はそう叫び、カンデモの背中に、軟膏の薬を塗った。
すると、奇跡が起こったんだ。
カンデモの火傷がみるみる消えていったんだ。
これは、魔法薬なのか?
いや、金貨何枚もする魔法薬でも、こんな効果があるなんて聞いたことがない。
きっと、これは貴族様の薬だ。
俺たちは貴族様の別邸に無断で入ってしまったんだ。
こんなことがバレたら死刑になる。
それでも、俺はカンデモの命が助かったことを喜んだ。
しかし、喜びは絶望に変わる。
窓の外に火吹き蜥蜴がいたのだ。
俺たちを追いかけてきたようだ。
「悪いな、せっかく助けてもらったのに」
「カンデモ、目を覚ましたのか?」
「ついさっきな。熱も下がったようだし、痛みもない。でも――」
「こりゃ逃げられないな」
既に火吹き蜥蜴は炎を吐く段階に入っている。
あの炎では、木の家は一瞬で炎に包まれる。
「ふがいない兄貴で悪かったな」
カンデモはそう言って笑った。
くそっ、カンデモの奴、俺の言葉を聞いてやがったのか。
いまなら、俺が兄貴だって怒鳴るところだが、でも、いまはどっちが弟か、兄かなんて関係ない。
大切な相棒が一緒にいる、それだけでいい。
「いいや、兄貴はいつでも最高の兄貴さ」
「お前も自慢の弟だよ」
そして、火吹き蜥蜴の炎はログハウスを包み込み――
その炎は家に当たると跳ね返って逆に火吹き蜥蜴を焼け焦がしていた。
「「…………は?」」
※※※
「ねぇ、クルト。なんで火吹き蜥蜴が焼け死んでるの?」
「僕もわからないよ、シーナさん。うーん、放火対策に炎カウンターの術式を施したからかな?」
「それしかないでしょ」
奇跡の光景を見て呆けていた俺たちのところに、ふたりの人間が近付いてきた。
一人はレンジャーっぽい装備の少女。一人は荒っぽいことは苦手そうななよなよとした少年だ。
貴族様――ではないだろう。
少女は消し炭になった火吹き蜥蜴から視線をこちらに向けると、俺に気付き、即座に短剣を抜いた。
俺とカンデモは急いで部屋を出る。
「あんたたち、誰っ!? なんでそこにいるのっ!?」
「待て待て、待ってくれ! あんたたち、この家の持ち主の知り合いか? 勝手に入ったのは悪かった。その火吹き蜥蜴に追われて、この家に逃げ込んだんだ」
「決して泥棒じゃない……あぁ、薬は勝手に使ったけど」
バカか、カンデモ! そんなこと言ったら俺たち奴隷堕ちだぞ! あんな高い薬、弁償できないんだからな!
そう怒鳴りたかったが、少年が笑って言った。
「あぁ、そうだったんですか。はい、薬なら今日、補充する分を持ってきましたから問題ありませんよ」
「え? 弁償する必要は?」
「弁償って、あはは。そんなの必要ありませんよ。ここにある薬と保存食は、困った人に使ってもらうために置いているんですから」
おいおい、なにを言ってるんだ、この少年は?
売れば金貨数十枚はするような薬を、困った人に使ってもらうために置いてあるだって?
そんなの、泥棒からしたら「金貨を自由に持って行って下さい」と言っているようなものだぞ?
横で、少女が「やれやれ」といった感じで頭を抱えて首を横に振っていた。
「俺が知るかっ! 走れ、カンデモ」
そう叫び、俺は走り続けた。
俺の名前はナンデモ。
相棒の名前はカンデモ。
双子の冒険者で、どっちが兄でどっちが弟かでいつも喧嘩している。
二人でオーガを倒したのは自慢の種で、いつも酒場で姉ちゃんたちにその自慢をしている。
もっとも、そのせいでカンデモは左肩に酷い傷を負い、左腕が自由に動けなくなってしまったのだが。
それでも冒険者として頑張ってきて、今ではCランクの冒険者パーティになっている。
俺たちは、行商人組合から、サマエラ市と領主町との間にある山の調査に訪れていた。
なんでも、二つの町の間にある山で、トンネルが開通し、多くの行商人が行きかうことになったのが原因だそうだ。
まぁ、町から近い山だし、出るとしてもゴブリンかスライム程度だろうと思っていた。
しかし、現れたのは火吹き蜥蜴だった。
人間の何倍もの大きさの巨大蜥蜴だ。
しかも、名前の通り口から火を吹き出してくる。
「火吹き蜥蜴が止まったぞっ! 急げっ! ナンデモ!」
「わかった、カンデモ!」
火吹き蜥蜴が動きを止めた。これはチャンスではない。大ピンチだ。
なぜなら、火吹き蜥蜴は口から炎を出すとき、数秒立ち止まる習性があるから。
俺たちは脇目もふらず、全力で走った。
直後、俺の背に熱い物が触れた気がした。
死を悟った瞬間だった。
「なんとか生き延びたな、カンデモ」
俺はカンデモを背負ってそう言った。
「なぁ、カンデモ。返事をしてくれよ、カンデモ。もうお前が兄貴で構わない! だから生きてくれ!」
カンデモは答えない。
涙で視界が歪む。
鼻水が流れ出て口の中に入ってくる。しょっぱい。
火吹き蜥蜴の炎に呑み込まれようとした俺を、カンデモは体当たりして救ってくれた。代わりに、カンデモは全身にひどい火傷を負った。
それでも、俺とカンデモは走った。
火吹き蜥蜴は炎を吐いた後、その場から動かなくなる。
その間に逃げたのだ。
しかし、カンデモは倒れた。すごい熱だった。
俺はカンデモを背負い、休憩できる場所を探した。
そんなとき、見つけたのは立派な木の家だった。井戸まである。
俺はその木の家の扉を叩いたが、扉は鍵がかかっておらず、中は無人だった。
とてもきれいな家だが、人が住んでいる空気がない。まるで新築の家だ。
勝手に他人の家に入ることに罪悪感はあるが、そんなことに構っていられない。
「待ってろ、カンデモ」
俺はそう言うと、外に出て滑車の付いている井戸から水を汲み上げた。
人が住んでいないのに、澄んだ冷たい水だ。
俺はそれを持って家の中に入ると、カンデモの体を仰向けからうつぶせにした。
「うっ」
俺は思わず顔をしかめた。
背中全体が赤く腫れただれていた。こんな酷い火傷だとは気付かなかった。
着ていたはずの服が黒い炭になり、
井戸水を流して冷やそうとしたが、こんな状態で井戸水をかけてもいいのかどうかわからない。
「……ナンデモ……」
「気が付いたのか、カンデモっ!?」
「…………」
どうやら、うなされていただけのようだ。それでも、カンデモはまだ生きている。
そうだ、ヤケドにはアロエがいいって言っていた……アロエなら……ってアロエがどこにあるんだよ。
なにか薬はないか……そう思ったとき、室内に木箱があることに気付いた。
俺は藁にもすがる気持ちでその木箱を開けると、中には、保存の利く食料と傷薬と書かれているガラス瓶があった。
「傷薬があったぞ、カンデモ!」
俺はそう叫び、カンデモの背中に、軟膏の薬を塗った。
すると、奇跡が起こったんだ。
カンデモの火傷がみるみる消えていったんだ。
これは、魔法薬なのか?
いや、金貨何枚もする魔法薬でも、こんな効果があるなんて聞いたことがない。
きっと、これは貴族様の薬だ。
俺たちは貴族様の別邸に無断で入ってしまったんだ。
こんなことがバレたら死刑になる。
それでも、俺はカンデモの命が助かったことを喜んだ。
しかし、喜びは絶望に変わる。
窓の外に火吹き蜥蜴がいたのだ。
俺たちを追いかけてきたようだ。
「悪いな、せっかく助けてもらったのに」
「カンデモ、目を覚ましたのか?」
「ついさっきな。熱も下がったようだし、痛みもない。でも――」
「こりゃ逃げられないな」
既に火吹き蜥蜴は炎を吐く段階に入っている。
あの炎では、木の家は一瞬で炎に包まれる。
「ふがいない兄貴で悪かったな」
カンデモはそう言って笑った。
くそっ、カンデモの奴、俺の言葉を聞いてやがったのか。
いまなら、俺が兄貴だって怒鳴るところだが、でも、いまはどっちが弟か、兄かなんて関係ない。
大切な相棒が一緒にいる、それだけでいい。
「いいや、兄貴はいつでも最高の兄貴さ」
「お前も自慢の弟だよ」
そして、火吹き蜥蜴の炎はログハウスを包み込み――
その炎は家に当たると跳ね返って逆に火吹き蜥蜴を焼け焦がしていた。
「「…………は?」」
※※※
「ねぇ、クルト。なんで火吹き蜥蜴が焼け死んでるの?」
「僕もわからないよ、シーナさん。うーん、放火対策に炎カウンターの術式を施したからかな?」
「それしかないでしょ」
奇跡の光景を見て呆けていた俺たちのところに、ふたりの人間が近付いてきた。
一人はレンジャーっぽい装備の少女。一人は荒っぽいことは苦手そうななよなよとした少年だ。
貴族様――ではないだろう。
少女は消し炭になった火吹き蜥蜴から視線をこちらに向けると、俺に気付き、即座に短剣を抜いた。
俺とカンデモは急いで部屋を出る。
「あんたたち、誰っ!? なんでそこにいるのっ!?」
「待て待て、待ってくれ! あんたたち、この家の持ち主の知り合いか? 勝手に入ったのは悪かった。その火吹き蜥蜴に追われて、この家に逃げ込んだんだ」
「決して泥棒じゃない……あぁ、薬は勝手に使ったけど」
バカか、カンデモ! そんなこと言ったら俺たち奴隷堕ちだぞ! あんな高い薬、弁償できないんだからな!
そう怒鳴りたかったが、少年が笑って言った。
「あぁ、そうだったんですか。はい、薬なら今日、補充する分を持ってきましたから問題ありませんよ」
「え? 弁償する必要は?」
「弁償って、あはは。そんなの必要ありませんよ。ここにある薬と保存食は、困った人に使ってもらうために置いているんですから」
おいおい、なにを言ってるんだ、この少年は?
売れば金貨数十枚はするような薬を、困った人に使ってもらうために置いてあるだって?
そんなの、泥棒からしたら「金貨を自由に持って行って下さい」と言っているようなものだぞ?
横で、少女が「やれやれ」といった感じで頭を抱えて首を横に振っていた。
304
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。