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第四二話 謎の存在
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「た、助けてくれえぇっ……!」
女神の浮き彫りが施された柱を背に震える信徒に向かって、勇者ランデルが呆れた表情になる。
「助けてくれ……? あのさ、そんな失礼な言い方ってある? 勇者であり、将来この国の王様になることが確定してる僕に対してさあ……?」
「お、お、お願いです……本当に死にたくないんです……ひっく……助けてくださいぃ……」
「んー……そんなに助かりたいんだったらさ、まず教皇様がどこにいるか教えるべきじゃん? 温厚な僕でもいい加減怒るよ?」
「し、ししっ、知らないんです……本当、本当に……そもそも私は新人の信徒だし知らないんですうぅ――もがっ!?」
隙を見て逃げようとした信徒の口からランデルの突いた剣が飛び出る。
「ビンゴッ!」
そこは神殿の大広間であり、幾多もの信徒たちの屍が折り重なるようにしてそこら中に転がっていた。
「ちょっと、ランデル。そこは剣を吐かせるんじゃなくて、拷問してでも教皇の居場所を吐かせるべきでしょ?」
「だってさぁ、ルシェラ。そういうのいい加減飽きちゃったし。どいつもこいつもマジで知らないっぽいじゃん……ふわあ……」
苛立った様子のルシェラに対し、ランデルが弱り顔で欠伸しつつ、殺した信徒の服を引きちぎって剣に付着した血を拭う。
「ま、ランデルの気持ちもわかるぜ。本当にどいつもこいつも口を割らねえしクソうぜえ。なあ?」
「ぎ、ぎぎぎっ……」
グレックが血まみれの信徒の顔を呆れた様子で踏みつけるも、瀕死状態であるはずの彼の目は一層鋭さを増すばかりだった。
「……こ……この体が朽ち果てようとも……ごふっ、崇高な魂は決して滅びぬだろう……野蛮人どもめえぇ……」
「わー、この信徒ちゃん、弱っちいくせにおもしろーい。ぐりぐりっ、ぐりぐりっ」
弱った信徒の頬を楽しそうに杖で突くエルレ。笑いながらその様子を見ていたランデルが何かをひらめいたような顔になる。
「あ、そうだ。ユミル様だっけ? 見たことないけど、結構可愛い女の子らしいよね? こういうカタブツの信徒たちを集めてさ、みんなの見てる前で教皇様を辱めたら超面白そうっ」
「はあ、ドスケベなランデルらしいやり方ねえ。ま、それも神殿に閉じこもって神様ごっこしてる偉そうな連中にはいい薬になると思うけど」
「へへっ、信徒たちの痛々しい悲鳴がそこら中からこだましそうだな。けどよ、中には興奮するやつもいるかもなあ? 意外とこういうやつが怪しいぜ」
舌なめずりしながら信徒の顔を靴で撫でるグレック。
「ぬ、ぬううぅぅ……」
「きゃー、なんだかたのしそー!」
「お……おのれえぇぇ、貴様らは一生呪われることになるだろう、哀れすぎる者たちに天罰を――」
「――うるちゃいっ、うるちゃいっ!」
「がっ、がはあぁっ! うぎゃああぁっ!」
エルレが信徒の頭を杖で激しく殴打した直後に治癒するという行為を繰り返す。
「「「……」」」
それは凄惨を極めた光景であり、それまで愉悦の表情を浮かべていたランデルたちが青ざめつつ黙り込むほどであった。
「――あーあ、いつの間にか治癒が追い付かなくて壊れちゃったよぉ」
最早原形をとどめなくなった信徒の顔面をつまらなそうに見つめるエルレだったが、まもなく怪しげな光が彼女の目の奥に灯る。
「向こうに何かいるっ」
「「「えっ……」」」
エルレを筆頭に勇者パーティーが見たもの、それは一人の大柄な信徒とともに小さな信徒たちがこの大広間から抜け出そうとするところだった。
「信徒どもが何匹か隠れてやがったのか、逃がすかよっ……!」
グレックが弓矢を複数放ち、それはいずれも命中するかに思われたものの、寸前のところで大柄な信徒の剣によってことごとく弾かれる。
「なっ……!? バ、バカなっ、俺の弓矢が弾き返されるなんて……」
「あ、あいつ只者じゃない感じだけど、僕たちのやったこと見られてたかもしれないし、急いで追いかけて殺さなきゃ!」
「う、うんっ。早くころそー!」
「そうね。誰か知らないけどさっさと追いかけましょう――」
『――ウオォォォォンッ……』
「「「「っ!?」」」」
突如周囲に響き渡ったそれは、怒号にも悲鳴にも似た奇妙な、それでいてなんとも恐ろし気な咆哮であり、勇者パーティーはしばらく呆然とその場に立ち竦むのだった……。
◆ ◆ ◆
「「「――助けてえぇぇっ……!」」」
「「「「あっ……」」」」
俺たちはシェリーに案内され、教皇がいる可能性が高いという至聖所へと向かう途中だった。おそらく子供だろう、小さな信徒たちが今にも転びそうになりながらも駆け寄ってきた。
「大丈夫だ、大丈夫だから……」
「「「うえーん!」」」
庇うようにして子供たちを宥めるが、それでも狂ったように泣きじゃくるので神精錬で精神状態を『0』まで叩いてやることにする。カンカン、カンカンッ……。
すると、落ち着いたのか揃って眠り始めた。子供たちがここまで怯えるなんて、勇者パーティーがやっていたという虐殺行為を見てしまったからとしか思えないな。
「うが……なんだか強い視線を感じるです」
「ひぐっ。そういえば妙な匂いがするのー」
「そ、それは誠か。こちらへっ……」
ハスナとシルルの発言を機に、緊張した表情のシェリーに誘導される格好で俺たちは死角に隠れる。
「ハスナ、シルル、相手は敵なのか……?」
「違うと思うです。敵愾心はまったく感じなかったですから」
「くんくんっ……不吉な臭いもしないよー」
「むむっ? では、一体なんであろうか……?」
「……」
敵愾心を持ってないってことは、ただの信徒でも勇者パーティーでもないみたいだな。じゃあ俺が神精錬を施したあの信徒たちだろうか――?
『――ウオォォォォンッ……』
「「「「っ……!?」」」」
な、なんだ今の悲鳴は……。人間と化け物が融合したかのような、そんな不気味な叫び声が響き渡り、俺は魂ごと殴られるような衝撃を覚えてしばらく身動き一つできなかった……。
女神の浮き彫りが施された柱を背に震える信徒に向かって、勇者ランデルが呆れた表情になる。
「助けてくれ……? あのさ、そんな失礼な言い方ってある? 勇者であり、将来この国の王様になることが確定してる僕に対してさあ……?」
「お、お、お願いです……本当に死にたくないんです……ひっく……助けてくださいぃ……」
「んー……そんなに助かりたいんだったらさ、まず教皇様がどこにいるか教えるべきじゃん? 温厚な僕でもいい加減怒るよ?」
「し、ししっ、知らないんです……本当、本当に……そもそも私は新人の信徒だし知らないんですうぅ――もがっ!?」
隙を見て逃げようとした信徒の口からランデルの突いた剣が飛び出る。
「ビンゴッ!」
そこは神殿の大広間であり、幾多もの信徒たちの屍が折り重なるようにしてそこら中に転がっていた。
「ちょっと、ランデル。そこは剣を吐かせるんじゃなくて、拷問してでも教皇の居場所を吐かせるべきでしょ?」
「だってさぁ、ルシェラ。そういうのいい加減飽きちゃったし。どいつもこいつもマジで知らないっぽいじゃん……ふわあ……」
苛立った様子のルシェラに対し、ランデルが弱り顔で欠伸しつつ、殺した信徒の服を引きちぎって剣に付着した血を拭う。
「ま、ランデルの気持ちもわかるぜ。本当にどいつもこいつも口を割らねえしクソうぜえ。なあ?」
「ぎ、ぎぎぎっ……」
グレックが血まみれの信徒の顔を呆れた様子で踏みつけるも、瀕死状態であるはずの彼の目は一層鋭さを増すばかりだった。
「……こ……この体が朽ち果てようとも……ごふっ、崇高な魂は決して滅びぬだろう……野蛮人どもめえぇ……」
「わー、この信徒ちゃん、弱っちいくせにおもしろーい。ぐりぐりっ、ぐりぐりっ」
弱った信徒の頬を楽しそうに杖で突くエルレ。笑いながらその様子を見ていたランデルが何かをひらめいたような顔になる。
「あ、そうだ。ユミル様だっけ? 見たことないけど、結構可愛い女の子らしいよね? こういうカタブツの信徒たちを集めてさ、みんなの見てる前で教皇様を辱めたら超面白そうっ」
「はあ、ドスケベなランデルらしいやり方ねえ。ま、それも神殿に閉じこもって神様ごっこしてる偉そうな連中にはいい薬になると思うけど」
「へへっ、信徒たちの痛々しい悲鳴がそこら中からこだましそうだな。けどよ、中には興奮するやつもいるかもなあ? 意外とこういうやつが怪しいぜ」
舌なめずりしながら信徒の顔を靴で撫でるグレック。
「ぬ、ぬううぅぅ……」
「きゃー、なんだかたのしそー!」
「お……おのれえぇぇ、貴様らは一生呪われることになるだろう、哀れすぎる者たちに天罰を――」
「――うるちゃいっ、うるちゃいっ!」
「がっ、がはあぁっ! うぎゃああぁっ!」
エルレが信徒の頭を杖で激しく殴打した直後に治癒するという行為を繰り返す。
「「「……」」」
それは凄惨を極めた光景であり、それまで愉悦の表情を浮かべていたランデルたちが青ざめつつ黙り込むほどであった。
「――あーあ、いつの間にか治癒が追い付かなくて壊れちゃったよぉ」
最早原形をとどめなくなった信徒の顔面をつまらなそうに見つめるエルレだったが、まもなく怪しげな光が彼女の目の奥に灯る。
「向こうに何かいるっ」
「「「えっ……」」」
エルレを筆頭に勇者パーティーが見たもの、それは一人の大柄な信徒とともに小さな信徒たちがこの大広間から抜け出そうとするところだった。
「信徒どもが何匹か隠れてやがったのか、逃がすかよっ……!」
グレックが弓矢を複数放ち、それはいずれも命中するかに思われたものの、寸前のところで大柄な信徒の剣によってことごとく弾かれる。
「なっ……!? バ、バカなっ、俺の弓矢が弾き返されるなんて……」
「あ、あいつ只者じゃない感じだけど、僕たちのやったこと見られてたかもしれないし、急いで追いかけて殺さなきゃ!」
「う、うんっ。早くころそー!」
「そうね。誰か知らないけどさっさと追いかけましょう――」
『――ウオォォォォンッ……』
「「「「っ!?」」」」
突如周囲に響き渡ったそれは、怒号にも悲鳴にも似た奇妙な、それでいてなんとも恐ろし気な咆哮であり、勇者パーティーはしばらく呆然とその場に立ち竦むのだった……。
◆ ◆ ◆
「「「――助けてえぇぇっ……!」」」
「「「「あっ……」」」」
俺たちはシェリーに案内され、教皇がいる可能性が高いという至聖所へと向かう途中だった。おそらく子供だろう、小さな信徒たちが今にも転びそうになりながらも駆け寄ってきた。
「大丈夫だ、大丈夫だから……」
「「「うえーん!」」」
庇うようにして子供たちを宥めるが、それでも狂ったように泣きじゃくるので神精錬で精神状態を『0』まで叩いてやることにする。カンカン、カンカンッ……。
すると、落ち着いたのか揃って眠り始めた。子供たちがここまで怯えるなんて、勇者パーティーがやっていたという虐殺行為を見てしまったからとしか思えないな。
「うが……なんだか強い視線を感じるです」
「ひぐっ。そういえば妙な匂いがするのー」
「そ、それは誠か。こちらへっ……」
ハスナとシルルの発言を機に、緊張した表情のシェリーに誘導される格好で俺たちは死角に隠れる。
「ハスナ、シルル、相手は敵なのか……?」
「違うと思うです。敵愾心はまったく感じなかったですから」
「くんくんっ……不吉な臭いもしないよー」
「むむっ? では、一体なんであろうか……?」
「……」
敵愾心を持ってないってことは、ただの信徒でも勇者パーティーでもないみたいだな。じゃあ俺が神精錬を施したあの信徒たちだろうか――?
『――ウオォォォォンッ……』
「「「「っ……!?」」」」
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※小説家になろうにも掲載しています。
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