元・社畜とオーク ~コピースキルで【異世界行商】始めました~

たいよう一花

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05-1. ステータス開示 1

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「あの、もしご存じでしたら教えてください。神様がくださった、無限収納空間ってどうやったら使えるんでしょう?」

「ステータスを介して使うのではないかと思う。『ステータスを開く』と念じれば、自分のステータスが目の前に表示される。やってみるといい」

 雪成はさっそく、試してみた。

(ステータスを、開く!)

 すると目の前に、四角く切り取られた画面が現れる。

「うおっ、まるでゲーム……」

 そこには、こう表示されていた。

――――――――――――――――
継未つぐみ雪成ゆきなり/人間/二十八歳

体力 48/50
気力 21/50
魔力 50/50

力 9
肉体強度 8
器用さ 40
素早さ 8
知性 15
魅力 5
徳 38
運 100

出身地:日本
所持ギフト:女神ノルの幸運
所持スキル1:自動翻訳
所持スキル2:無限収納空間
秘匿ひとくスキル:コピー レベル1
――――――――――――――――

「うわぁ……すごい……みごとに数値化されてる……」

 体力・気力・魔力の項目は、どうやら「スラッシュ」で区切られた手前の項目が現在値で、後の項目が最高値のようだ。気力の現在値が大幅に減っているところから、そう推測できる。

(うん……やっぱ、ゲームみたいな雰囲気だなぁ。……いや待てよ、もしかしたらゲームが、異世界の仕組みを取り入れてる? それとも偶然似ているのか? う~ん……わからんが……とにかく面白い)

 興味深く眺めていた雪成は、各項目を指で触れると詳細が別枠で表示されることに気付いた。

(あ、ヘルプ機能が付いているのか。わかりやすくて助かる……)

 雪成は自分の持っているスキルを把握するために、スキルの項目を順番に確認していくことにした。

(へえ……。『自動翻訳』って、この世界のあらゆる言語を翻訳してくれるのか……。これはいいな。どこに行っても言葉が通じるのはありがたい。しかも、精霊などの人外や魔界から来た魔族の言葉も翻訳可能って書いてある。すごいな)

 通訳の仕事でも生きていけるかも……と、この先の展望に明るさを感じた雪成は、少し心が軽くなった。

(よし。次、確認してみよう。所持スキル2の『無限収納空間』はどんな感じかな? ……なになに……)
 
 詳細を表示させると、そこにはこう書かれてあった。

――――――――――――――――
無限収納空間:どんな大きさ・形状の物体でも無限に収納できる空間。収納した瞬間の状態を保ったまま保管される。収納された物はリスト化され、自由に取り出すことが可能。なお、ステータスを介さないショートカットを作成可能。
――――――――――――――――

 雪成はさっそくショートカットを作成したのち、表示されたリストの中から自分のビジネスバッグを取り出した。

「おお……俺のバッグ! 良かったぁ」

 毎日のように持ち歩いてきた愛着のあるバッグに、思わずハグしてしまう。バッグをハグ……別にダジャレのつもりはなかったが、雪成はフフ、と笑みを浮かべた。そうしていると、「故郷のよすがに」と言っていた女神ノルの言葉が思い出され、雪成の心に複雑な思いが交錯する。
 住んでいたアパートの部屋にある物は何一つ取り返せないだろうが、とりあえず愛用品が詰まったバッグが手元にあるのはありがたかった。

「やあ、俺の戦友。変わりないか?」

 思わずそう呟きながらさっそくバッグの中を確認すると、持ち物がすべてそのまま収められていた。馴染みのある自分の所持品を見てホッとした雪成は、何となくスマホを取り出して操作してみた。

「あ……動く。でも、やっぱネットには繋がらないな……まあ、当然か」

「それは何だ?」

「あ、スマホっていう電子機器なんですが、通信機能が使用できなくなってて……」

「その板きれみたいなのが、通信用の道具? 魔道具か?」

「あ、いえ、科学技術によって作られた機械で……。魔道具って、何ですか?」

「魔法の込められた道具だ。遠方に連絡できる魔道具が存在すると聞いたことがあるが、見たことはない。国王や、一部の金持ちが所持しているらしい」

「へぇ……」

(そういえばステータスに魔力という項目があったな……ここは、魔法が存在する世界なのか)

 表示したままの自分のステータスを覗き込んだ雪成は、ふと疑問を口にした。

「このステータスって、他の人にも見えてるんですか?」

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