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社畜の休日⑶
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浅木が変だ。いや浅木が変人なのは元からだがどうも様子がおかしい。俺を見て息を荒立てて顔を赤くしニヤニヤ気色の悪い笑みを浮かべ.......すまないこれはいつも通りだったな。
浅木が珍しく落ち込んでいる、らしい。(こいつ普段変顔してるから分かりにくいんだよな)
俺的には何の問題もないんだがせっかく出かけてるのに隣で憂鬱な空気醸し出されても困る。だからどうにかしたいんだけど.......あっ。
「パンツ見るか?」
「君本当に危機管理能力どうなってるの? 襲うよ?」
「やめろ路上でなに言い出すんだ最低」
「路上でパンツ見せようとした人に言われたくないんだけど!?」
「路上じゃない」
「えっならホテ、ちょっと痛い痛い」
脇腹のほとんど無い肉をつまんでやれば大人しく黙ってくれた。もうこいつ落ち込んだ状態の方が世の中的にも俺的にも平和でいいかもしれない。
「さっきのは冗談だ、笑え」
「まさかの命令」
見せなくてもどうせ盗撮してるだろうに。
「.......実は今履いてないから無理」
「何言ってるの? グレーのボクサー履いてるでしょ?」
あっ本当に盗撮してんだな。試したことを後悔していれば浅木がそわそわと俺の腰に触れてくる。
「もしかして僕のこと好きに」
「俺男のパンツに興奮ふる男は範疇外なんだ」
「ひどい!! 騙された!」
騙してないし事実だし。
「ふふっ、なんてね。僕のこと元気付けてくれたんでしょう? ありがとう咲也くん」
「別に俺は」
こんな変態捕まろうがどうなろうが知ったことじゃない。言い返してやりたいのに上手く口が回らなくてそのまま閉ざした。
「おかげで今夜のオカズに咲也くんが彼シャツたくし上げてパンツ見せてるシーンを妄想できそうだよ」
「去ね」
「その悪いお口に色々突っ込みたい.......ごめんてそんなに睨まないで傷つく」
傷がつくようなメンタルしてねぇだろ。心配していやしてねぇけど損した。
「お前のせいで疲れた」
「ならそこのホテルで休んでいく?」
「ここ真っ直ぐ行くと警察署あるんだよな~」
「ごめんなさい調子乗りました」
素直でよろしい。
そんな風に喋りながら歩いていれば後方から随分高い声がかけられる。
「あの~すみません」
「はい?」
振り返ればそこに居るのはうら若い女性二人。露出の高いワンピースと短パン。胸元や太ももをやけに強調してくるような仕草で二人とも浅木だけを見つめている。
「もし良かったらお茶でもどうですか?」
「お兄さん達凄くカッコイイから勇気出して声かけちゃいました!」
カッコイイのは浅木だけだろう、そう目で訴えられほんの少しだけ凹む。俺はお邪魔だろうな。浅木を横目で見ればいつもの爽やかスマイル振りまいてやがった。
「悪いけど」
おっ断るんだ。一瞬意外だなんて考えたがまぁ浅木くらい容姿に恵まれていれば逆ナンなんて日常茶飯事で今更舞い上がることでもないのかもしれない。
「僕、女性に興味ないから」
「.......は?」
それは他二人の女性からではなく俺から発せられた声。女性二人も理解が追いつくと憤慨しながら去っていった。めちゃくちゃ悪態つかれたぞ女性怖い.......これも全部浅木のせい。
「行こうか咲也くん」
こちらに顔を向けた浅木はいつも通り、本当に普段と何も変わらない態度でそれがやけに印象的だった。
「お前良かったのかよあんな事言って」
「いいよ。僕は咲也くん以外にならどう思われたって」
「その俺の評価だだ下がりだけどな。女性には優しくしろ」
「.......君本当に僕の思い通りにはなってくれないよね」
そういう所が好き。
呟いた浅木の目には先程の暗い様子は見て取れず一先ず機嫌も直ったようだ。
「浅木のせいで疲れた」
「なら帰りにスーパー寄って帰ろう。今日は君の大好きなクリームシチュー作るよ!!」
だからなんで俺の好物知ってんだよ。
結局社畜に優雅な休日なんてものを望む方が間違いだったのかもしれない。
浅木が珍しく落ち込んでいる、らしい。(こいつ普段変顔してるから分かりにくいんだよな)
俺的には何の問題もないんだがせっかく出かけてるのに隣で憂鬱な空気醸し出されても困る。だからどうにかしたいんだけど.......あっ。
「パンツ見るか?」
「君本当に危機管理能力どうなってるの? 襲うよ?」
「やめろ路上でなに言い出すんだ最低」
「路上でパンツ見せようとした人に言われたくないんだけど!?」
「路上じゃない」
「えっならホテ、ちょっと痛い痛い」
脇腹のほとんど無い肉をつまんでやれば大人しく黙ってくれた。もうこいつ落ち込んだ状態の方が世の中的にも俺的にも平和でいいかもしれない。
「さっきのは冗談だ、笑え」
「まさかの命令」
見せなくてもどうせ盗撮してるだろうに。
「.......実は今履いてないから無理」
「何言ってるの? グレーのボクサー履いてるでしょ?」
あっ本当に盗撮してんだな。試したことを後悔していれば浅木がそわそわと俺の腰に触れてくる。
「もしかして僕のこと好きに」
「俺男のパンツに興奮ふる男は範疇外なんだ」
「ひどい!! 騙された!」
騙してないし事実だし。
「ふふっ、なんてね。僕のこと元気付けてくれたんでしょう? ありがとう咲也くん」
「別に俺は」
こんな変態捕まろうがどうなろうが知ったことじゃない。言い返してやりたいのに上手く口が回らなくてそのまま閉ざした。
「おかげで今夜のオカズに咲也くんが彼シャツたくし上げてパンツ見せてるシーンを妄想できそうだよ」
「去ね」
「その悪いお口に色々突っ込みたい.......ごめんてそんなに睨まないで傷つく」
傷がつくようなメンタルしてねぇだろ。心配していやしてねぇけど損した。
「お前のせいで疲れた」
「ならそこのホテルで休んでいく?」
「ここ真っ直ぐ行くと警察署あるんだよな~」
「ごめんなさい調子乗りました」
素直でよろしい。
そんな風に喋りながら歩いていれば後方から随分高い声がかけられる。
「あの~すみません」
「はい?」
振り返ればそこに居るのはうら若い女性二人。露出の高いワンピースと短パン。胸元や太ももをやけに強調してくるような仕草で二人とも浅木だけを見つめている。
「もし良かったらお茶でもどうですか?」
「お兄さん達凄くカッコイイから勇気出して声かけちゃいました!」
カッコイイのは浅木だけだろう、そう目で訴えられほんの少しだけ凹む。俺はお邪魔だろうな。浅木を横目で見ればいつもの爽やかスマイル振りまいてやがった。
「悪いけど」
おっ断るんだ。一瞬意外だなんて考えたがまぁ浅木くらい容姿に恵まれていれば逆ナンなんて日常茶飯事で今更舞い上がることでもないのかもしれない。
「僕、女性に興味ないから」
「.......は?」
それは他二人の女性からではなく俺から発せられた声。女性二人も理解が追いつくと憤慨しながら去っていった。めちゃくちゃ悪態つかれたぞ女性怖い.......これも全部浅木のせい。
「行こうか咲也くん」
こちらに顔を向けた浅木はいつも通り、本当に普段と何も変わらない態度でそれがやけに印象的だった。
「お前良かったのかよあんな事言って」
「いいよ。僕は咲也くん以外にならどう思われたって」
「その俺の評価だだ下がりだけどな。女性には優しくしろ」
「.......君本当に僕の思い通りにはなってくれないよね」
そういう所が好き。
呟いた浅木の目には先程の暗い様子は見て取れず一先ず機嫌も直ったようだ。
「浅木のせいで疲れた」
「なら帰りにスーパー寄って帰ろう。今日は君の大好きなクリームシチュー作るよ!!」
だからなんで俺の好物知ってんだよ。
結局社畜に優雅な休日なんてものを望む方が間違いだったのかもしれない。
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