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魔法世界にて
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バルトに連れられて、バルトが普段、仕事をしている執務室に入った。
「マリーヌ。こっちに来なさい」
こっちがビビっちゃうくらいのドスの効いた低い声を出した。
「ハイ・・・」
バルトの前に来た。さっきの声で、思わず正座してしまった。怒られる、と思って身体を縮めていた。が、一向にも怒る気配がしない。恐る恐る顔をあげると、バルトの紅の髪の毛が私の目の前にあった。そして、私を抱き上げた。
・・・え?怒らないの?
頭をハテナマークでいっぱいになって、父の顔を見た。
「(なんで?っていう顔が可愛い・・・・・・‼︎)急に魔力が暴走して、びっくりしただろう?この家の子らは、みんな魔力暴走を経験しているからな」
私の髪の毛をすくようにして、頭を撫でた。
ヤバい、全然違う・・・!自分の意思でやったのに。でも、都合の良い勘違いしているから、合わせよう。
「うん」
コクリと頷く。やっぱ、話した方がいいか・・・
「でも、こあかったけど、おもしろかったの!」
バルトは、えっ、という顔をしていた。
「・・・何があったんだ?パパに話してごらん」
「うん。えっとねー」
全て話した。迷子になってしまったことは伏せて・・・。
一通り話した。あの、黒髪黒目の少年のことも。
「ふむ・・・なるほど。あの、短時間にあったとは思えんな」
「うん!すごかった!!」
「でも、黒髪黒目の少年のことは、少し気になるな・・・」
顎に手を添えて考えている。
そうなんだよなあ、私も気になるんだよ。あの少年のこと。それに、最後に言った
(俺はお前。お前は俺だ)
という言葉。彼の正体はなんだろう?やっぱり、ユーレイ?
「時には、マリーヌ」
ビクッ
戻ろうとしていた私を呼び止める。急に言われたから、驚いてしまった。
「いつのまに、魔力の使い方を知っていたんだ?魔力の暴走は、魔力の使い始めに起こるのだが、誰もまだお前に、魔力のことを教えていないはずだが?」
ギクリ
「なぁ、マリーヌ。お前は、歳のわりにとてもおとなしいし、賢い。何を抱えているんだ?・・・それは、俺にも話せないことなのか?そんなに俺は、頼りねえか?」
す、鋭いなあ。わかりやすいのか?そして・・・なんだろ。バルトの頭に犬の耳が見える、という幻覚が。その耳が、ペタリと伏せている・・・。
いや、幻だ。うん、そうだ。あわてて、目をゴシゴシと擦って
「ううん。とおーさまはカッコイイし、だいすきだよ!!」
って慌てて言う。嘘ではない。
リーナの時はもらえなかった愛情を、いっぱいいーっぱいくれたから。
でも、本当のことは言えない。見放されそうで、怖い・・・。大丈夫だって、思ってても心のどこかでは、あの、侮蔑の眼差しで見られるって思ってしまう。
でも!!
とう様がここまで言ってくれてるんだ。ここでは初めてのことを、体験できたから。
怖い、でも、信じてみよう・・・!!
本来なら、特殊任務のことを滑らしたら、物理的に首が飛ぶ。
そのはずなのに、この任務はその点に関して、寛容だ。そのかわり、私がこの世界を去る時には、私と関わった人の記憶を全て消すようにと、詳細に書かれていた。
ほんとは、消したく無い。リスクがデカいから。
なんでか?
ーー簡単だ。記憶だけを消すということは、その時に思った感情も失ってしまう。
ようは、心がポッカリ空く、ということが起きる。
大抵の人は、そのことに耐えられなくて狂って狂って、最終的に廃人、自死してしまう。
ど、どうすればいいの!?
ーー多分だけど、父は精神が強いから廃人になることはないとは思うけどさ。
うーん、父は高い地位にいるから協力してくれるかなぁ?
・・・私は、ベンゼント家の末子だし、兄や姉よりは自由がきく。出来るだけ早い方がいい。
ーーうん。父だけに話そう。
だから、あの、4歳児のフリをしなくていいよね!?
あの舌ったらずの喋り方、すっごい恥ずかしいんだから!!!!
キッ!!と顔を見上げて、バルトを見据えた。
「マリーヌ?」
「・・・全てを話します。お父様だけに話しますのでお母様やお兄様、お姉様たちには、秘密でお願いします」
突然、舌ったらずの話し方から、大人の普通の話し方になった私に驚きで目を見張っていたが、頷いてくれた。
「ああ、分かった」
驚いただろうに、しっかりと私の目を見て、私の話を聞こうとしてくれている。
あっ、忘れるとこだった。
「その前に、話を聞かれたくないので、『影』を下がらせてくれませんか?」
チラリと天井を見る。
カサッ
あっ、動揺したな。ここが、敵の場所だったら死んでいたよ。
うーん、気づかれないって思っていたのかなぁ?
あっ、4歳だったわ、私。
「マリーヌ、『影』の存在を知っていたのか?」
「生まれた時に視線で分かりました」
まんざらでもないように言う。
のっぺりとした『影』特有の視線だもの。すぐにわかった。
「そうか・・・すごいな、マリーヌは」
「いえ、褒められることではありません。当然のことですので」
「いや、すごいことなんだがなぁ・・・まぁ、いいか。・・・下がれ。しばらくの間、人払いを頼む」
バルトが右手を挙げて、天井裏にいる『影』に命じた。
幾分か経つと、のっぺりとした視線が無くなった。
「『影』はいなくなったようですが、念のために防音をさせてもらいますね。《防音結界》」
これで、音が漏れなくなったと思う。
私は目をつぶって、一呼吸を置いた。そして、目を開けてバルトの目を見据えた。
「ーー何から、話しましょうか?」
***********************
ご挨拶が遅くなりすみません!!
「いちごの華」と申します!!楽しんでいただけたら嬉しいです♪
投稿するのが、遅くなりがちなのですがそこはすみません(汗
予想としては、かなり長くなりそうです……
「マリーヌ。こっちに来なさい」
こっちがビビっちゃうくらいのドスの効いた低い声を出した。
「ハイ・・・」
バルトの前に来た。さっきの声で、思わず正座してしまった。怒られる、と思って身体を縮めていた。が、一向にも怒る気配がしない。恐る恐る顔をあげると、バルトの紅の髪の毛が私の目の前にあった。そして、私を抱き上げた。
・・・え?怒らないの?
頭をハテナマークでいっぱいになって、父の顔を見た。
「(なんで?っていう顔が可愛い・・・・・・‼︎)急に魔力が暴走して、びっくりしただろう?この家の子らは、みんな魔力暴走を経験しているからな」
私の髪の毛をすくようにして、頭を撫でた。
ヤバい、全然違う・・・!自分の意思でやったのに。でも、都合の良い勘違いしているから、合わせよう。
「うん」
コクリと頷く。やっぱ、話した方がいいか・・・
「でも、こあかったけど、おもしろかったの!」
バルトは、えっ、という顔をしていた。
「・・・何があったんだ?パパに話してごらん」
「うん。えっとねー」
全て話した。迷子になってしまったことは伏せて・・・。
一通り話した。あの、黒髪黒目の少年のことも。
「ふむ・・・なるほど。あの、短時間にあったとは思えんな」
「うん!すごかった!!」
「でも、黒髪黒目の少年のことは、少し気になるな・・・」
顎に手を添えて考えている。
そうなんだよなあ、私も気になるんだよ。あの少年のこと。それに、最後に言った
(俺はお前。お前は俺だ)
という言葉。彼の正体はなんだろう?やっぱり、ユーレイ?
「時には、マリーヌ」
ビクッ
戻ろうとしていた私を呼び止める。急に言われたから、驚いてしまった。
「いつのまに、魔力の使い方を知っていたんだ?魔力の暴走は、魔力の使い始めに起こるのだが、誰もまだお前に、魔力のことを教えていないはずだが?」
ギクリ
「なぁ、マリーヌ。お前は、歳のわりにとてもおとなしいし、賢い。何を抱えているんだ?・・・それは、俺にも話せないことなのか?そんなに俺は、頼りねえか?」
す、鋭いなあ。わかりやすいのか?そして・・・なんだろ。バルトの頭に犬の耳が見える、という幻覚が。その耳が、ペタリと伏せている・・・。
いや、幻だ。うん、そうだ。あわてて、目をゴシゴシと擦って
「ううん。とおーさまはカッコイイし、だいすきだよ!!」
って慌てて言う。嘘ではない。
リーナの時はもらえなかった愛情を、いっぱいいーっぱいくれたから。
でも、本当のことは言えない。見放されそうで、怖い・・・。大丈夫だって、思ってても心のどこかでは、あの、侮蔑の眼差しで見られるって思ってしまう。
でも!!
とう様がここまで言ってくれてるんだ。ここでは初めてのことを、体験できたから。
怖い、でも、信じてみよう・・・!!
本来なら、特殊任務のことを滑らしたら、物理的に首が飛ぶ。
そのはずなのに、この任務はその点に関して、寛容だ。そのかわり、私がこの世界を去る時には、私と関わった人の記憶を全て消すようにと、詳細に書かれていた。
ほんとは、消したく無い。リスクがデカいから。
なんでか?
ーー簡単だ。記憶だけを消すということは、その時に思った感情も失ってしまう。
ようは、心がポッカリ空く、ということが起きる。
大抵の人は、そのことに耐えられなくて狂って狂って、最終的に廃人、自死してしまう。
ど、どうすればいいの!?
ーー多分だけど、父は精神が強いから廃人になることはないとは思うけどさ。
うーん、父は高い地位にいるから協力してくれるかなぁ?
・・・私は、ベンゼント家の末子だし、兄や姉よりは自由がきく。出来るだけ早い方がいい。
ーーうん。父だけに話そう。
だから、あの、4歳児のフリをしなくていいよね!?
あの舌ったらずの喋り方、すっごい恥ずかしいんだから!!!!
キッ!!と顔を見上げて、バルトを見据えた。
「マリーヌ?」
「・・・全てを話します。お父様だけに話しますのでお母様やお兄様、お姉様たちには、秘密でお願いします」
突然、舌ったらずの話し方から、大人の普通の話し方になった私に驚きで目を見張っていたが、頷いてくれた。
「ああ、分かった」
驚いただろうに、しっかりと私の目を見て、私の話を聞こうとしてくれている。
あっ、忘れるとこだった。
「その前に、話を聞かれたくないので、『影』を下がらせてくれませんか?」
チラリと天井を見る。
カサッ
あっ、動揺したな。ここが、敵の場所だったら死んでいたよ。
うーん、気づかれないって思っていたのかなぁ?
あっ、4歳だったわ、私。
「マリーヌ、『影』の存在を知っていたのか?」
「生まれた時に視線で分かりました」
まんざらでもないように言う。
のっぺりとした『影』特有の視線だもの。すぐにわかった。
「そうか・・・すごいな、マリーヌは」
「いえ、褒められることではありません。当然のことですので」
「いや、すごいことなんだがなぁ・・・まぁ、いいか。・・・下がれ。しばらくの間、人払いを頼む」
バルトが右手を挙げて、天井裏にいる『影』に命じた。
幾分か経つと、のっぺりとした視線が無くなった。
「『影』はいなくなったようですが、念のために防音をさせてもらいますね。《防音結界》」
これで、音が漏れなくなったと思う。
私は目をつぶって、一呼吸を置いた。そして、目を開けてバルトの目を見据えた。
「ーー何から、話しましょうか?」
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「いちごの華」と申します!!楽しんでいただけたら嬉しいです♪
投稿するのが、遅くなりがちなのですがそこはすみません(汗
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