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7 マリアは見た。
結局、勇太は3時間も走っていた。
体重は84キロから69キロへ。体型も逆三角とまではいかないが、かなりスッキリした。
何よりも顔が締まった。
この世界にスポーツに打ち込む男子は、100人に1人程度。
ただでさえ男女比が1対12であり、引き締まった顔の男子も少ない。
だから勇太は、これから目立っていく。
3時に叔母の葉子経営のカフェに行き、4時からバイト終わりの従妹梓と出かける。
腹は減っても、我慢して歩いている。カフェでサンドイッチが用意してある。
◆
目的のお店が見えてきた。
『リーフカフェ』
名前の由来は、葉子の『葉』からだなと思った。かなり前世の母親に近いセンスに、懐かしさを覚えた。
ちなみに葉子は31歳。前世の母親より10歳若い。
同時にパラレル勇太の記憶で、ここに来たこともないことも知った。
「世話になってて、店の場所さえ知らないのかよ、パラレルの俺・・」
つくづく、最低人間に乗り移ってしまったと、勇太は思う。
カフェは噴水を囲む直径40メートルの丸い広場の一画にある。
繁華街も近い。
噴水を挟んだ反対側に、葉子母さんから聞いた大型コーヒーチェーン店が陣取っている。
ちなみに、周りには多くの人がいる。若い女性ばかり。
たまに男性がいて、顔と身長で必ず勇太を上回る。そこには複数の女性がくっついている。
男性のソロは勇太だけ。
カフェだが・・勇太は前世ではルナと行こうと約束していた。その前に勇太が病気に倒れたため、初カフェである。
ガラス張りの店内が見えるおしゃれな入り口。テラス席では、綺麗なお姉さんが談笑している。
前世は、モブ校生で社会的生活が終わった勇太は怖じ気づいている。
15分前に噴水の前に立っている。昨日、校長室に特攻したときよりも勇気がいる。
「お兄さん、1人?」
「・・あ、そうか」
自分程度でも、希少な男子。いきなり20歳前後の女子3人組に声をかけられた。
葉子母さんの手助けになればと思い、これから母親のリーフカフェに行くと告げた。
わずか15分の間に4組13人に、同じことを言った。
勇太は13人の中の1人でもリーフカフェに来てくれればと願っている。
約束の時間になり、思い切って扉を開けた。
「いらっしゃいま・・」
店員が出迎えたが、言葉が止まった。
若い男のソロ、上半身はタンクトップ1枚、バンダナに汗だくである。
ここは葉子母さんが経営する店。
勇太は着替えを持っていて、奥の従業員控え室で着替えさせてもらうつもりでいた。
申し訳ないと思いつつも、汗だくで店に入ってしまった。
店員がフリーズしたのを見て、しまったと思った。
入り口は店の左側。テイクアウトもある店は広めのカウンターが目の前にある。
右の方に1人席も入れて、詰めれば50人は座れるスペース。
30人ほどの女性客が、一斉に自分の方を向いた。
タンクトップ、緊張して汗も噴き出した。
勇太視点。場違いな服の自分↓汗臭い↓迷惑男子降臨。
しかし肉食系女子の店員がフリーズした理由はこれ。
肉食系女子視点。半裸タンクトップ↓いい匂いのフェロモン↓エロ男子降臨。
土曜日の午後3時、混んだ店内。勇太の甘い香りに客全員が反応した。
「え、なにあの人」
「顔は普通だけど、なんかいい」
「・・エロ可愛い」
エロ可愛い、エロカワなど口ずさむ女性客で、店内がざわついている。
「ユウ兄ちゃん!」
「おう、梓、来たよ~」
「え、その格好・・」
「どうかした」
「あ、そうだ。ごめん、ユウ兄ちゃん」
「いきなりどうした、梓」
「せっかく買い物に誘ってもらったのに、バイトが伸びることになっちゃったの」
3時から入る予定だったバイトの人が、急病で休むそうだ。
葉子も来ていたが、梓とともに疲れた顔。
「あ、そうだ。俺が死にかけたりして、昨日から2人とも大変だったよな。疲れきってるよね」
まだ転生から丸1日程度。勇太は、今度は店の手伝いをすることに決めた。
葉子と梓の休憩時間くらいは作れるかと思っている。
勝手にだが・・
「あれ、ユウ兄ちゃん、体型変わってない?」
「勇太君の顔が締まって・・」
2人の言葉をスルーして、店を手伝うことにした。
注文をメモしたり、客が帰ったあとの片付けくらいならできる。
むしろ、やってみたい。
梓の服装を見ると、白のワイシャツと黒のスカートに、ソムリエエプロン。
勇太が持ってきた服に着替え、ソムリエエプロンを借りて着ければ、それなりの格好になりそうだ。
店は葉子、梓、社員のサキ、バイト2人の5人で回していた。
サンドイッチをもらい、休憩室へ。バイトの人がいた。
「え、え、男子?」
「葉子オーナーの息子の勇太です。ちょっと着替えさせてもらいます」
バイトは高3のマリア。
彼女に背を向けサンドイッチを頬張りながら、着替えた。
マリアからしたら、驚きの光景だった。
以下マリア。
いつもの土曜日のように、午後3時半からバイト。少し早く来てしまったから、着替えて友人とLIMEをしていた。
控え室兼、休憩室のドアが空いた。
驚いた。
頭にバンダナ、青いタンクトップと黒いジャージ下だけの男子が入ってきた。
汗だくで4畳スペースの部屋の中に彼のいい匂いが充満した。
これから、たまに店を手伝うと言う。葉子オーナーに息子いたっけ?
いきなり背を向けると、ボクサーパンツ1枚とバンダナだけになった。
えええ!
目の前で何が起こっているの。
手に持ったスマホの操作を誤って、動画を撮ってしまった。
指は自然に動いたけど、心の中では誤作動だ。
男子の生着替えだ。オカズだ。
汗をタオルで拭くとき、体をねじった。胸が見えた。
持ってきたブカブカのズボンにベルトをきつく締めた。着替えが終わった。
背も高くないしフツメンなのに、目が離せない。
スマホを構えているのを気付かれた。
ヤバい。と思うと、写真を撮って見せてくれと言う。
そして一緒に画面を見ながら、これで店に出れるかと聞かれた。顔近い・・
OKどころじゃない。大歓迎ですよ。
素肌にワイシャツ、ボタン2個開け。あ、私と同じスタイルを真似したんだ。
これ、男子がやっていいの?
指摘すると、なにを勘違いしたか、第3ボタンも開けた。
チクビ・・見えた。
なんだこの天然フェロモン男子は!
ダメ元で頼んだら、ツーショット写真まで撮れた。
え? 写真欲しいから、LIME交換をお願い? うそ・・
ラッキーです。
体重は84キロから69キロへ。体型も逆三角とまではいかないが、かなりスッキリした。
何よりも顔が締まった。
この世界にスポーツに打ち込む男子は、100人に1人程度。
ただでさえ男女比が1対12であり、引き締まった顔の男子も少ない。
だから勇太は、これから目立っていく。
3時に叔母の葉子経営のカフェに行き、4時からバイト終わりの従妹梓と出かける。
腹は減っても、我慢して歩いている。カフェでサンドイッチが用意してある。
◆
目的のお店が見えてきた。
『リーフカフェ』
名前の由来は、葉子の『葉』からだなと思った。かなり前世の母親に近いセンスに、懐かしさを覚えた。
ちなみに葉子は31歳。前世の母親より10歳若い。
同時にパラレル勇太の記憶で、ここに来たこともないことも知った。
「世話になってて、店の場所さえ知らないのかよ、パラレルの俺・・」
つくづく、最低人間に乗り移ってしまったと、勇太は思う。
カフェは噴水を囲む直径40メートルの丸い広場の一画にある。
繁華街も近い。
噴水を挟んだ反対側に、葉子母さんから聞いた大型コーヒーチェーン店が陣取っている。
ちなみに、周りには多くの人がいる。若い女性ばかり。
たまに男性がいて、顔と身長で必ず勇太を上回る。そこには複数の女性がくっついている。
男性のソロは勇太だけ。
カフェだが・・勇太は前世ではルナと行こうと約束していた。その前に勇太が病気に倒れたため、初カフェである。
ガラス張りの店内が見えるおしゃれな入り口。テラス席では、綺麗なお姉さんが談笑している。
前世は、モブ校生で社会的生活が終わった勇太は怖じ気づいている。
15分前に噴水の前に立っている。昨日、校長室に特攻したときよりも勇気がいる。
「お兄さん、1人?」
「・・あ、そうか」
自分程度でも、希少な男子。いきなり20歳前後の女子3人組に声をかけられた。
葉子母さんの手助けになればと思い、これから母親のリーフカフェに行くと告げた。
わずか15分の間に4組13人に、同じことを言った。
勇太は13人の中の1人でもリーフカフェに来てくれればと願っている。
約束の時間になり、思い切って扉を開けた。
「いらっしゃいま・・」
店員が出迎えたが、言葉が止まった。
若い男のソロ、上半身はタンクトップ1枚、バンダナに汗だくである。
ここは葉子母さんが経営する店。
勇太は着替えを持っていて、奥の従業員控え室で着替えさせてもらうつもりでいた。
申し訳ないと思いつつも、汗だくで店に入ってしまった。
店員がフリーズしたのを見て、しまったと思った。
入り口は店の左側。テイクアウトもある店は広めのカウンターが目の前にある。
右の方に1人席も入れて、詰めれば50人は座れるスペース。
30人ほどの女性客が、一斉に自分の方を向いた。
タンクトップ、緊張して汗も噴き出した。
勇太視点。場違いな服の自分↓汗臭い↓迷惑男子降臨。
しかし肉食系女子の店員がフリーズした理由はこれ。
肉食系女子視点。半裸タンクトップ↓いい匂いのフェロモン↓エロ男子降臨。
土曜日の午後3時、混んだ店内。勇太の甘い香りに客全員が反応した。
「え、なにあの人」
「顔は普通だけど、なんかいい」
「・・エロ可愛い」
エロ可愛い、エロカワなど口ずさむ女性客で、店内がざわついている。
「ユウ兄ちゃん!」
「おう、梓、来たよ~」
「え、その格好・・」
「どうかした」
「あ、そうだ。ごめん、ユウ兄ちゃん」
「いきなりどうした、梓」
「せっかく買い物に誘ってもらったのに、バイトが伸びることになっちゃったの」
3時から入る予定だったバイトの人が、急病で休むそうだ。
葉子も来ていたが、梓とともに疲れた顔。
「あ、そうだ。俺が死にかけたりして、昨日から2人とも大変だったよな。疲れきってるよね」
まだ転生から丸1日程度。勇太は、今度は店の手伝いをすることに決めた。
葉子と梓の休憩時間くらいは作れるかと思っている。
勝手にだが・・
「あれ、ユウ兄ちゃん、体型変わってない?」
「勇太君の顔が締まって・・」
2人の言葉をスルーして、店を手伝うことにした。
注文をメモしたり、客が帰ったあとの片付けくらいならできる。
むしろ、やってみたい。
梓の服装を見ると、白のワイシャツと黒のスカートに、ソムリエエプロン。
勇太が持ってきた服に着替え、ソムリエエプロンを借りて着ければ、それなりの格好になりそうだ。
店は葉子、梓、社員のサキ、バイト2人の5人で回していた。
サンドイッチをもらい、休憩室へ。バイトの人がいた。
「え、え、男子?」
「葉子オーナーの息子の勇太です。ちょっと着替えさせてもらいます」
バイトは高3のマリア。
彼女に背を向けサンドイッチを頬張りながら、着替えた。
マリアからしたら、驚きの光景だった。
以下マリア。
いつもの土曜日のように、午後3時半からバイト。少し早く来てしまったから、着替えて友人とLIMEをしていた。
控え室兼、休憩室のドアが空いた。
驚いた。
頭にバンダナ、青いタンクトップと黒いジャージ下だけの男子が入ってきた。
汗だくで4畳スペースの部屋の中に彼のいい匂いが充満した。
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目の前で何が起こっているの。
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指は自然に動いたけど、心の中では誤作動だ。
男子の生着替えだ。オカズだ。
汗をタオルで拭くとき、体をねじった。胸が見えた。
持ってきたブカブカのズボンにベルトをきつく締めた。着替えが終わった。
背も高くないしフツメンなのに、目が離せない。
スマホを構えているのを気付かれた。
ヤバい。と思うと、写真を撮って見せてくれと言う。
そして一緒に画面を見ながら、これで店に出れるかと聞かれた。顔近い・・
OKどころじゃない。大歓迎ですよ。
素肌にワイシャツ、ボタン2個開け。あ、私と同じスタイルを真似したんだ。
これ、男子がやっていいの?
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