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178 俺の嫁さん、プラス2人
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事務的手続きはまだだが、間門家と坂元家の問題は収束の方向に向かってきた。
火曜日の午後5時。リーフカフェで集会が始まった。
今日の勇太は、客として来ている。
集まったのはルナ、梓、カオル。そして吉田真子と間門嘉菜である。
忙しいくせに、登校日でもないのに伊集院君まで参加している。そして司会をしている。
周囲に女の子が沢山いるけど、伊集院君のシリアスな雰囲気に一定の距離を保っている。
勇太の捨て身の行動も、美談として扱われ始めている。
伊集院君も動いてくれている。彼のお陰だ。
『間門の制限』の前に、昔の家同士のいざこざに今になって巻き込まれたと噂を流してくれた。
重婚世界では、嫁同士の不仲で何か起こるのは普通だ。
そして今、色々と教えてくれている。
勇太は負の称号を手に入れたが、就くときに足枷となる職業は、教師も含めた公務員、議員など。
柔道連盟の役員はセーフ。過去に暴力事件寸前のコトを起こしている鬼塚一子がトップだし。
どうも鬼塚か連盟役員になるとき、規約が変わったらしい。
アーティストには、何かしら過去の経歴に傷がある人も多く、こっちも問題ない。
「それにしても勇太君、僕は君の友達でいられて誇らしいよ」
勇太の捨て身は、吉田真子、間門嘉菜のためにやったと伊集院君がライブ配信で言い切ってしまった。
そういうことになっている。
解析して公表した伊集院君本人は100パーセントの善意。彼が勇太&真子&嘉菜の愛をアピールしてる。
お陰で間門VS勇太のことが話題にならず、勇太も否定しにくい。
ここでも、勇太が考えをまとめる前に、話しは進んでいる。
「勇太君、君の心意気はみんなに伝わったよ」
「ふむ?」
「だな、ア、アタイも勇太に惚れ直したぞ・・」
「私もカオルちゃんと同じ意見だよ、ユウ兄ちゃん」
「うん。私達も勇太の気持ちに従って、真子さんや嘉菜さんと仲良くしていくからね」
「ふむ?」
目の前で女子5人が、固い絆で結ばれていく。
真子&嘉菜は、自分のことより相手のために一生懸命になれる人だと分かった。
言葉で愛を交わしていないのに、一連の行動が彼女達への求愛行動、ファミリーへの誘いと世間で思われている。
勇太は何故に?と最初は思った。
単純に、ここは男女比1対12の世界。セクハラ、モラハラの訴えを男子が女子に対して起こす世界。
重婚法が絡む家庭裁判所の調停、裁判などは、最初から男子有利。それは今回、男子保護局員が立ち会ったことでも分かる。
勝てる裁判で負けを拾った男などいない。
そんな世界で予想外の行動をした理由に熱い視線が集まっているのだ。
嘉菜が真っ赤な顔で口を開いた。
「あ、ありがとうございます勇太さん。私も、だ、だ、大好きです」
「あ、え~と」
「待って、その先はまだ言わないで下さい」
真子が止めた。
その先?勇太は???だ。
嘉菜は来年3月から、途中入学でアメリカ留学。期間は2年間。
後半の1年間は高校を卒業した真子が合流して、2人一緒に帰国するらしい。
真子がうわずった声で、一生懸命に喋っている。
「ゆ、ゆ、勇太君、私と嘉菜さんは自分を磨いて、いい女になって帰ってきます」
「さ、先に梓ちゃんと話したら、大歓迎と言ってもらえました」
「ふむ?」
「帰国したら真子ちゃんと一緒に、あなたの気持ちへのお返事をさせてもらいます」
「そのときに嘉菜さんと2人で、こちらからプ、プ、プ、プロポーズさせて下さい!」
すでに、事態に付いて行けない勇太だけど、ルナ達も伊集院君も承知しているようだ。
カフェの中で拍手が起こり、完全に認知された。
カフェオーナーの葉子は、この状態は大歓迎。伊集院君と勇太が揃って何かやると売り上げが跳ね上がる。
勇太は一瞬、考えた。
来年、麗子&純子を受け入れたら2人のプラス。
これは麗子が、来年6月の勇太の3度目の告白にOKすると言っているから次第に浸透しつつある。
2年半後に、目の前の2人が加わって合計で嫁7人。
前世を考えるとトンデモない男。だけど、普通らしい。
今、LIMEが鳴った。長谷川タマミ、マルミ、キヨミの三姉妹とのグループLIMEだ。
マルミ『先輩、おめでとうごさいます』
タマミ『次はぜひ、私達をお願いします』
キヨミ『3人追加でぴったり10人。切りがいい』
ユウタ『キヨミ、切りがいいとか、そんな問題じゃねえだろ(笑)』
勇太は三姉妹には優しい。
もうひとつのLIME。不知火マイコだ。
『勇太君、なぜ私を放っておいて、他の嫁を増やすのですか!』
既読スルーした。
◆
言い方は最低だけど、男子からした女は掃いて捨てるほどいる世界。
その中で、勇太の行動は珍しい。
敵対する家の愛する人を守る物語。
だからシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』みたいだと、ネットに書き込まれている。
何かその流れで、カフェに集まったメンバーと東の街まで舞台を観に行くことになった。
「いいね、今から行こう!」
伊集院君のテンションがメチャ高いのだ。
パラレルなロミオとジュリエットの開演。
種明かしをすると、勇太の前世とほぼ同じだった。
火曜日の午後5時。リーフカフェで集会が始まった。
今日の勇太は、客として来ている。
集まったのはルナ、梓、カオル。そして吉田真子と間門嘉菜である。
忙しいくせに、登校日でもないのに伊集院君まで参加している。そして司会をしている。
周囲に女の子が沢山いるけど、伊集院君のシリアスな雰囲気に一定の距離を保っている。
勇太の捨て身の行動も、美談として扱われ始めている。
伊集院君も動いてくれている。彼のお陰だ。
『間門の制限』の前に、昔の家同士のいざこざに今になって巻き込まれたと噂を流してくれた。
重婚世界では、嫁同士の不仲で何か起こるのは普通だ。
そして今、色々と教えてくれている。
勇太は負の称号を手に入れたが、就くときに足枷となる職業は、教師も含めた公務員、議員など。
柔道連盟の役員はセーフ。過去に暴力事件寸前のコトを起こしている鬼塚一子がトップだし。
どうも鬼塚か連盟役員になるとき、規約が変わったらしい。
アーティストには、何かしら過去の経歴に傷がある人も多く、こっちも問題ない。
「それにしても勇太君、僕は君の友達でいられて誇らしいよ」
勇太の捨て身は、吉田真子、間門嘉菜のためにやったと伊集院君がライブ配信で言い切ってしまった。
そういうことになっている。
解析して公表した伊集院君本人は100パーセントの善意。彼が勇太&真子&嘉菜の愛をアピールしてる。
お陰で間門VS勇太のことが話題にならず、勇太も否定しにくい。
ここでも、勇太が考えをまとめる前に、話しは進んでいる。
「勇太君、君の心意気はみんなに伝わったよ」
「ふむ?」
「だな、ア、アタイも勇太に惚れ直したぞ・・」
「私もカオルちゃんと同じ意見だよ、ユウ兄ちゃん」
「うん。私達も勇太の気持ちに従って、真子さんや嘉菜さんと仲良くしていくからね」
「ふむ?」
目の前で女子5人が、固い絆で結ばれていく。
真子&嘉菜は、自分のことより相手のために一生懸命になれる人だと分かった。
言葉で愛を交わしていないのに、一連の行動が彼女達への求愛行動、ファミリーへの誘いと世間で思われている。
勇太は何故に?と最初は思った。
単純に、ここは男女比1対12の世界。セクハラ、モラハラの訴えを男子が女子に対して起こす世界。
重婚法が絡む家庭裁判所の調停、裁判などは、最初から男子有利。それは今回、男子保護局員が立ち会ったことでも分かる。
勝てる裁判で負けを拾った男などいない。
そんな世界で予想外の行動をした理由に熱い視線が集まっているのだ。
嘉菜が真っ赤な顔で口を開いた。
「あ、ありがとうございます勇太さん。私も、だ、だ、大好きです」
「あ、え~と」
「待って、その先はまだ言わないで下さい」
真子が止めた。
その先?勇太は???だ。
嘉菜は来年3月から、途中入学でアメリカ留学。期間は2年間。
後半の1年間は高校を卒業した真子が合流して、2人一緒に帰国するらしい。
真子がうわずった声で、一生懸命に喋っている。
「ゆ、ゆ、勇太君、私と嘉菜さんは自分を磨いて、いい女になって帰ってきます」
「さ、先に梓ちゃんと話したら、大歓迎と言ってもらえました」
「ふむ?」
「帰国したら真子ちゃんと一緒に、あなたの気持ちへのお返事をさせてもらいます」
「そのときに嘉菜さんと2人で、こちらからプ、プ、プ、プロポーズさせて下さい!」
すでに、事態に付いて行けない勇太だけど、ルナ達も伊集院君も承知しているようだ。
カフェの中で拍手が起こり、完全に認知された。
カフェオーナーの葉子は、この状態は大歓迎。伊集院君と勇太が揃って何かやると売り上げが跳ね上がる。
勇太は一瞬、考えた。
来年、麗子&純子を受け入れたら2人のプラス。
これは麗子が、来年6月の勇太の3度目の告白にOKすると言っているから次第に浸透しつつある。
2年半後に、目の前の2人が加わって合計で嫁7人。
前世を考えるとトンデモない男。だけど、普通らしい。
今、LIMEが鳴った。長谷川タマミ、マルミ、キヨミの三姉妹とのグループLIMEだ。
マルミ『先輩、おめでとうごさいます』
タマミ『次はぜひ、私達をお願いします』
キヨミ『3人追加でぴったり10人。切りがいい』
ユウタ『キヨミ、切りがいいとか、そんな問題じゃねえだろ(笑)』
勇太は三姉妹には優しい。
もうひとつのLIME。不知火マイコだ。
『勇太君、なぜ私を放っておいて、他の嫁を増やすのですか!』
既読スルーした。
◆
言い方は最低だけど、男子からした女は掃いて捨てるほどいる世界。
その中で、勇太の行動は珍しい。
敵対する家の愛する人を守る物語。
だからシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』みたいだと、ネットに書き込まれている。
何かその流れで、カフェに集まったメンバーと東の街まで舞台を観に行くことになった。
「いいね、今から行こう!」
伊集院君のテンションがメチャ高いのだ。
パラレルなロミオとジュリエットの開演。
種明かしをすると、勇太の前世とほぼ同じだった。
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