名前の読み方が同じだから聖女として間違い召喚されました。勇者活動より弟妹の食費稼ぎを優先します

とみっしぇる

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ヤマト世界に住むアリアを『ドロン』でアストリア世界に配信した。

そしたらいきなり人気。そしてスパチャも投げ込まれた。

その配信関係の収益金だけは、私のアストリア世界の冒険者ギルドカードに振り込まれる。

「!」

そうだよ。
『アストリア世界の冒険者ギルドカード』

これに振り込まれた金の半分が、シスターマリアとハルナの商業ギルドカードに分けて振り込まれる。

で、チビどもの食費や、孤児院の修理代になる。

こっちで稼いだお金はダメでも、配信収益はシスターマリアに送れる。

「確か、過去の映像だって、山ほど再生されりゃ収益発生だよな」

私、一応は勇者パーティーの1人で聖女なるぞ。

さぞ人気であろうぞ。

なんせ「聖女サラチャンネル」。登録者数、わずか半日で32万人。

期待大!

しかし、直後、精神的ダメージ!

配信はダンジョンのコカトリス戦に始まり、今しがたのアリアとのやり取りまで映像3本。

神器の力で20~30分の動画に編集された。

基本設定が20分。戦闘、イベントで長短変化の仕様だ。

私の命懸けのコカトリス戦の反応は?

動画を開いて、私は膝をついた。

「なんだ、この私のコカトリス戦の再生回数は…」

コカトリス戦、再生回数8000回。

登録者数32万なのに…。

コメント欄も悲惨。
『黒目黒髪の美女を期待した』
『銀髪エルフ顔の平凡女が』
『戦い方が地味で雑』

みたいのが大半だった。

アリアのチバの街歩き、再生90万回。

さっきのアリアの挨拶が30万回。次の動画もリアルタイム配信してて、そっからぐいんぐいんと伸びている。

「私は命をかけたよな。8000ってなんだよ」

「あの、サラ」

「やっぱ、こんだけの美形だもんな……あ、そうだ」

思い付いた。私は悪い顔になってる。

「なあ、アリア……」
「おい美人のねえちゃんと劣等種!」

私が言い終わる前に、4人組の冒険者が、割り込んでいたよ。

こっちくる。

美人はアリアで間違いねえ。

残る選択肢で私が劣等種だな。ふざけんな。

けど違ってた。

「おいアリア、劣等種のくせに堂々と飯なんか食ってるんじゃねえ」

「そうだぞ、魔法、体術、耳の長さ、みんな中途半端なハーフやろうが」

「その銀髪美女、どこで騙して連れてきた」
「俺らに紹介しろや」

え? 劣等種がアリアかよ。

もういっこも、嘘みてえだ。

信じらんねえけど、銀髪、ここでは私だけーー。

まさか、まさかの。

銀髪美女って私かよ!

唖然としてっと、いきなり男1人が動いた。「ドロン」はポジションを変えて、私、アリア、絡んできた冒険者を撮している。

『アクション』

「バトルの匂いにドロンが反応したのかよ!」

アリア、男に肩掴まれた。
「きゃっ」

「アリアどけっ」
「アリア!」
椅子を立った私は、自分でも驚く動き。ひゅん、と音を立ててアリアの方に移動した。

こけそうになったアリアをキャッチ。

離れたとこに立たせてやった。そして冒険者に向き直った。

他の冒険者も、ギルド職員も目を逸らしている。この世界の冒険者ギルドとは、そういう場所のようだ。

「アリアに謝れや」

「アリアに? ふざけんな」
「姉ちゃん威勢がいいな、連れて帰ってひんむいてやる」

ナメてやがる。支援職の聖女でも、なんだかパワーが漲る。

MPは226までしか回復してないが、素手で戦えると思った。

つかみかかってきた男に服をつかませた。

この世界、過剰な力をもらった私に都合よさそうだ。

つかんできた右手の手首を持って、ブン投げた。

私はレベル10でレベル80のコカトリスを倒して、レベルは45まで跳ね上がった。

最大HP、防御力、攻撃力、速さが1325。最大MP、精神力が1850。

投げた男は、レベル23のHP、攻撃力ともに230。敵ではない。

『結界魔装』は1日に2回しか使えないけど、ヒール、ハイヒール、解毒のキュア、小結界を使えるようになった。

コカトリス戦でなんとなく分かった。私って剣より、柔術系とか素手の戦いが向いてる気がする。

あっという間に4人を投げて、床に叩きつけてやった。

「ぐうぅぅ」

「サラ、大丈夫?」
「何ともねえ、ほら」

「よかったあ、私のためにごめんね」

涙ぐむアリアに抱きつかれてるぜ。

女同士なのに、ちっとばかりムラっとしてる。

なんでだ?

「アリア、ここじゃご飯は無理だな。場所変えて話そうぜ」

ギルド内、あぜん。

そんなん気にせず、アリアと外出た。


ちなみに今の映像も配信された。

予想通り、コメント欄は、アリアを心配するコメントで埋め尽くされてた。

体張ったのは、私だよな…
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