11 / 73
11 初のダンジョン配信。主役はアリア
しおりを挟む
私はせっかちだ。そして自覚していた以上に図太かった。
女神の間違いで聖女になった。女神の間違いで、本来のアストリア世界ではなく、ヤマト世界に転送された。
まだ2日目だけど、知り合ったアリアと初級ダンジョンに潜る。
聖女サラチャンネル、配信スタート。
神器ドロンが付いてきて、私の思考通りアリア中心に映していく。
サラチャンネルなのに、私は見切れている。
◆
イナケ初級ダンジョン。
ハーフエルフのアリア、長年の冒険者生活でレベル42。しかし基礎ステータスが低くHP336。普通、多数のスキル持ちならレベル42あればHPは600くらい行く。
男女両方の性を持ち、風魔法、精霊魔法、身体強化と色々と使えても、本来の半分の威力。
レベルアップのステータス上昇も、男か女かはっきりしてるエルフの半分なのだ。
けど、何十年も冒険者をしてる。研鑽してきた技がある。
華麗に舞ってるアリアすげえよ。
ゴブリンが現れた。
「任せて下さい」
素早くゴブリンに接近してナイフで仕留めた。
「ほほう、見惚れる動きだね」
コメント欄
『アリアちゃんの流れる黒髪が綺麗』
『着地が素敵』
『そのあと見える瞳、もっと見てたい』
称賛の嵐だ。
私は聖女でレベル45だけど能力は女神印。攻撃力のステータスでも戦闘職のレベル100並み。目も良くなってるから、アリアの動きがよく見える。
ちなみに戦闘シーンの血飛沫は、リアルタイムでは見える。
録画配信のときは、視聴者が無血編集も選べる。女神の神器パワーだ。
ゴブリンではアリアの相手にならない。何度も繰り返すと視聴者を飽きさせてしまう。
ダンジョンクリアを急ごう。
時間短縮のため、アリアを抱えて一気に10階まで走った。
アリアに密着された私にブーイング。
体重60キロのアリアでも、今の私なら手荷物程度。スピードも恐らく、50キロくらいでマラソンできる。
一辺5キロの階層ひとつを走るのも余裕。
「ヒール」
記念すべき聖女の魔法は、自分とアリアの疲労を取るのに使った。
私は魔力が高いから、ヒールでも「深さ5センチ、長さ30センチの裂傷回復」「疲労小回復」と普通より効果強め。
消費MPは15。
この世界のダンジョンも10階層ごとにフロアボス。そして地上への転移装着もある。
基本、下一桁が3、5、8の階層にセーフティゾーン。
10階ボスフロア。ホフゴブリンレベル15。スライム、ゴブリン、コボルドが各2匹の構成。
「雑魚は引き受ける。アリアはボス頼んだ」
「了解です」
やっと出番。ここまでは売ると金になる魔石を拾うばかりだった。
先頭を走っていたコボルドの頭をビンタしたが…
パン、と軽快な音ともにコボルドの頭が弾けた。
残る魔物は動きが止まった。体をつかんで投げた。
軽く投げたのに壁に激突して、みんなグシャグシャだ。
配信見てる視聴者さんから、『汚ねえ』のコメントいただきました。
アリアの方を見ると、スパンとホフゴブリンの首を切っていた。立派な技術だ。
元の非力さを補うため、回転と足さばきがすげえ。
『華麗だねえ』
『ゴブリンが斬られたの気付いてないよ』
マネできない。武器屋で色々と触ったけど、刃物が手に馴染まない。なんとなく素手か、ナックルに着ける打撃武器しか使えない気がする。
『聖女の戦い方はグロいから、映さんでくれ。あと、そこに立たれるとアリアちゃんが映らん』
うるせえ、ドロンはアリア映してるだろ・・
「ああ、カメラの前を横切るなってことだな・・」
一応は、私の聖女サラチャンネルなのに・・
「どうしたのサラ」
「いや、そろそろ休憩すっか」
昼メシは、干しオークと水、そしてパン。
『アリアちゃん、食べてる姿も可愛い』
『聖女もウマそうに食べるねぇ』
「おう、元が貧乏だからな」
『まあ、頑張って』
慰められた。
◆◆
次の日、初級ダンジョンをクリアした。
時間をかけたのは私の訓練のため。獲物の色々なものが飛び散らないように手加減を覚えるためだ。
ダンジョンボスは、もちろんアリアが担当。私は画面の隅で手下のゴブリンやコボルドを相手にしてた。
コメント欄
『やったあアリアちゃん』
『見応えあった』
『ブラボー!』
『単独制覇おめでとー』
私もいるから、単独ではない。とは言い出せない。
だってアリア目当ての視聴者、登録者が増えてる。
◇聖女サラチャンネル◇
登録者数39万人
スパチャ累計24万ゴールド
これなら、私の『アストリアのギルドカード』にお金が入る。ハルナやシスターマリアに入金される。
アリアのお陰で何とかなりそうだ。
女神の間違いで聖女になった。女神の間違いで、本来のアストリア世界ではなく、ヤマト世界に転送された。
まだ2日目だけど、知り合ったアリアと初級ダンジョンに潜る。
聖女サラチャンネル、配信スタート。
神器ドロンが付いてきて、私の思考通りアリア中心に映していく。
サラチャンネルなのに、私は見切れている。
◆
イナケ初級ダンジョン。
ハーフエルフのアリア、長年の冒険者生活でレベル42。しかし基礎ステータスが低くHP336。普通、多数のスキル持ちならレベル42あればHPは600くらい行く。
男女両方の性を持ち、風魔法、精霊魔法、身体強化と色々と使えても、本来の半分の威力。
レベルアップのステータス上昇も、男か女かはっきりしてるエルフの半分なのだ。
けど、何十年も冒険者をしてる。研鑽してきた技がある。
華麗に舞ってるアリアすげえよ。
ゴブリンが現れた。
「任せて下さい」
素早くゴブリンに接近してナイフで仕留めた。
「ほほう、見惚れる動きだね」
コメント欄
『アリアちゃんの流れる黒髪が綺麗』
『着地が素敵』
『そのあと見える瞳、もっと見てたい』
称賛の嵐だ。
私は聖女でレベル45だけど能力は女神印。攻撃力のステータスでも戦闘職のレベル100並み。目も良くなってるから、アリアの動きがよく見える。
ちなみに戦闘シーンの血飛沫は、リアルタイムでは見える。
録画配信のときは、視聴者が無血編集も選べる。女神の神器パワーだ。
ゴブリンではアリアの相手にならない。何度も繰り返すと視聴者を飽きさせてしまう。
ダンジョンクリアを急ごう。
時間短縮のため、アリアを抱えて一気に10階まで走った。
アリアに密着された私にブーイング。
体重60キロのアリアでも、今の私なら手荷物程度。スピードも恐らく、50キロくらいでマラソンできる。
一辺5キロの階層ひとつを走るのも余裕。
「ヒール」
記念すべき聖女の魔法は、自分とアリアの疲労を取るのに使った。
私は魔力が高いから、ヒールでも「深さ5センチ、長さ30センチの裂傷回復」「疲労小回復」と普通より効果強め。
消費MPは15。
この世界のダンジョンも10階層ごとにフロアボス。そして地上への転移装着もある。
基本、下一桁が3、5、8の階層にセーフティゾーン。
10階ボスフロア。ホフゴブリンレベル15。スライム、ゴブリン、コボルドが各2匹の構成。
「雑魚は引き受ける。アリアはボス頼んだ」
「了解です」
やっと出番。ここまでは売ると金になる魔石を拾うばかりだった。
先頭を走っていたコボルドの頭をビンタしたが…
パン、と軽快な音ともにコボルドの頭が弾けた。
残る魔物は動きが止まった。体をつかんで投げた。
軽く投げたのに壁に激突して、みんなグシャグシャだ。
配信見てる視聴者さんから、『汚ねえ』のコメントいただきました。
アリアの方を見ると、スパンとホフゴブリンの首を切っていた。立派な技術だ。
元の非力さを補うため、回転と足さばきがすげえ。
『華麗だねえ』
『ゴブリンが斬られたの気付いてないよ』
マネできない。武器屋で色々と触ったけど、刃物が手に馴染まない。なんとなく素手か、ナックルに着ける打撃武器しか使えない気がする。
『聖女の戦い方はグロいから、映さんでくれ。あと、そこに立たれるとアリアちゃんが映らん』
うるせえ、ドロンはアリア映してるだろ・・
「ああ、カメラの前を横切るなってことだな・・」
一応は、私の聖女サラチャンネルなのに・・
「どうしたのサラ」
「いや、そろそろ休憩すっか」
昼メシは、干しオークと水、そしてパン。
『アリアちゃん、食べてる姿も可愛い』
『聖女もウマそうに食べるねぇ』
「おう、元が貧乏だからな」
『まあ、頑張って』
慰められた。
◆◆
次の日、初級ダンジョンをクリアした。
時間をかけたのは私の訓練のため。獲物の色々なものが飛び散らないように手加減を覚えるためだ。
ダンジョンボスは、もちろんアリアが担当。私は画面の隅で手下のゴブリンやコボルドを相手にしてた。
コメント欄
『やったあアリアちゃん』
『見応えあった』
『ブラボー!』
『単独制覇おめでとー』
私もいるから、単独ではない。とは言い出せない。
だってアリア目当ての視聴者、登録者が増えてる。
◇聖女サラチャンネル◇
登録者数39万人
スパチャ累計24万ゴールド
これなら、私の『アストリアのギルドカード』にお金が入る。ハルナやシスターマリアに入金される。
アリアのお陰で何とかなりそうだ。
0
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる