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13 アリアが守るもの
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物資を揃えたりしてたら、間違い転位から1週間くらい過ぎてた。
今日はアリアと、始まりの街チバから北に20キロ、マクハリの街近くにある、メッセ中級ダンジョンに入る。
全30階。
獣系のモンスターが多く、物理攻撃力が高い。
中級の中でも難易度はランク4と最高。初級ダンジョンをクリアした若手が己を過信して潜り、痛い目にあう場所だそうだ。
ボスはレベル45のビックボア。体高2メートルで突進攻撃は、人間のレベル60並みの威力。
ここを選んだのは、ボアの肉が目当て。今日は11~20階層で狩りをする。
マクハリの街はチバの20万人に対して5万人と規模が小さい。ダンジョンも近隣に二つしかない。
マクハリの街には、アリアの大切な場所がある。
ここ20年ほど拠り所になっている孤児院。ハーフな能力しかないアリアは同種族のエルフ、人間から迫害されてきた。
細々とでも暮らせる冒険者になり、その中で薬草採取で孤児の弟妹のため頑張る子供冒険者と出会った。
そして、孤児院が拠り所となった。
私には分かる。だって7歳で孤児になり、多くの人に助けられ大人になった。孤児院の暮らしは楽でなくても、雨風にさらされる心配もなかった。
「アリアの気持ちは痛いほど分かる」
「え…」
「私も7歳で親を亡くして、孤児院の世話になったからな」
「サラ…」
「そんな顔すんな。そうだ、今日はイノシシを多めにつかまえよう。そんで私も孤児院に連れていってくれ」
ここのシーンは撮影してない。私の生い立ちなんぞ、楽しいアリアの育成日記に必要ねえ。
◆◆
ダンジョン1階
「アクション」
配信用、コウモリ型カメラ・ドロンが飛び立った。
しばらく何も出てこないのに、視聴者はすでに5000人。
コメント欄
『アリアちゃん、今日はスッキリした格好だね』
『可愛い』
『ナイフも二刀流だ』
『www』
「ありがとうごさいます。ナイフ、インナーはサラに借りました。革のジャケット、ズボン、ブーツは、昨日のみなさんの支援金で買わせていただきました」
『役立ったかな』
「心から感謝しております。ありがとうございます」
回廊型ダンジョンの真ん中で、頭をペコリと下げるアリア。
『お礼なんかいいから前向いて!』
『敵が出てくるよ』
「あ、そうですね」テヘペロだ。
直後にスモールボアが出てきて、アリアが瞬殺。
笑顔からハンターに、瞬時の表情チェンジ。ギャップが視聴者からウケている。最初のスパチャ1000ゴールド。
スモールボア、レベル20では相手にならない。
装備がまともになったアリアは、予想以上に強い。
例によってアリアをお姫様抱っこして、一気に18階まで降りた。
今日は20階まで進んで帰る。明日から1泊2日。25階か28階のセーフティゾーンで夜営して、ダンジョンボスを攻略する。
10階のフロアボスのグリーンボアは、アリアが華麗に倒した。雑魚は私がチョークスリーパーで絞め殺した。
称賛はアリアに集まり、私は画面から見切れてた。
18階。ここから体高1・2メートルのミドルボア2~3匹の構成で敵が現れる。レベル帯は24~26。
アリアが単独で来たことがないエリア。だけど装備もあり、いざとなれば私のハイヒール魔法もある。
忘れていたが、私は聖魔法の使い手になったのだった。
4時間後。アリアはミドルボア2匹でも、軽症で倒せるようになった。
ザシュッと、1匹目のボアの首を搔き切った。直後に2匹目の突進を避け切れず、太ももに牙がかすった。
ミスリルインナーを着せてるから外傷はないけど、打撲の痛みはある。そしてアリアは転げた。
「ウインドショット!」
風の攻撃でボアを怯ませ、アリアは素早く立ち上がってボアを仕留めた。
勢い余って1回転のアリア。うつ伏せから上体だけ起こしたけど息も荒い。だけどアストリア人の私には、乱れた黒いロングヘアー、黒い瞳と切れ長の目が魅力的に見える。
「あ~、やりました。ミドルボアの2匹同時討伐なんて初めてです!」
額から大粒の汗を流しながら、にっか~と笑うアリア。
コメント欄がヤバい。
『やったあー』
『アリアちゃん、おめでとー』
『聖女、早くアリアちゃんの傷治せや』
言われなくても、ヒールかけてるがな。
勢いで12匹のミドルボアを倒したあと、20階まで降りてフロアボス討伐。
危ないシーンも2度あったけど、アリアは大ウケ。
◇聖女サラチャンネル◇
登録者数121万人
スパチャ226万円
アリアの配信収益の取り分だけで、すでに113万ゴールドだと教えると、目を丸くしてた。
金は通常の冒険者活動で増えてる。配信収益は月ごとに払う。
税金と運営側の手数料は、必要らしい。収益金から差し引いてもらう。
アリアにはあくまでも、収益総額の半分を渡す。
さて、アストリア世界のスマホ普及率、全知的民族50億人の5割。そこから伸びる傾向。
なのに配信コンテンツは、まだ少なめだった。だからアリアが注目浴びるのも当たり前だ。
早くも再生500万回越えの動画3本アリ。
開いた20階転位装置を使い、気分よくダンジョンを出た私とアリア。
その瞬間に、状況が一変することとなる。
今日はアリアと、始まりの街チバから北に20キロ、マクハリの街近くにある、メッセ中級ダンジョンに入る。
全30階。
獣系のモンスターが多く、物理攻撃力が高い。
中級の中でも難易度はランク4と最高。初級ダンジョンをクリアした若手が己を過信して潜り、痛い目にあう場所だそうだ。
ボスはレベル45のビックボア。体高2メートルで突進攻撃は、人間のレベル60並みの威力。
ここを選んだのは、ボアの肉が目当て。今日は11~20階層で狩りをする。
マクハリの街はチバの20万人に対して5万人と規模が小さい。ダンジョンも近隣に二つしかない。
マクハリの街には、アリアの大切な場所がある。
ここ20年ほど拠り所になっている孤児院。ハーフな能力しかないアリアは同種族のエルフ、人間から迫害されてきた。
細々とでも暮らせる冒険者になり、その中で薬草採取で孤児の弟妹のため頑張る子供冒険者と出会った。
そして、孤児院が拠り所となった。
私には分かる。だって7歳で孤児になり、多くの人に助けられ大人になった。孤児院の暮らしは楽でなくても、雨風にさらされる心配もなかった。
「アリアの気持ちは痛いほど分かる」
「え…」
「私も7歳で親を亡くして、孤児院の世話になったからな」
「サラ…」
「そんな顔すんな。そうだ、今日はイノシシを多めにつかまえよう。そんで私も孤児院に連れていってくれ」
ここのシーンは撮影してない。私の生い立ちなんぞ、楽しいアリアの育成日記に必要ねえ。
◆◆
ダンジョン1階
「アクション」
配信用、コウモリ型カメラ・ドロンが飛び立った。
しばらく何も出てこないのに、視聴者はすでに5000人。
コメント欄
『アリアちゃん、今日はスッキリした格好だね』
『可愛い』
『ナイフも二刀流だ』
『www』
「ありがとうごさいます。ナイフ、インナーはサラに借りました。革のジャケット、ズボン、ブーツは、昨日のみなさんの支援金で買わせていただきました」
『役立ったかな』
「心から感謝しております。ありがとうございます」
回廊型ダンジョンの真ん中で、頭をペコリと下げるアリア。
『お礼なんかいいから前向いて!』
『敵が出てくるよ』
「あ、そうですね」テヘペロだ。
直後にスモールボアが出てきて、アリアが瞬殺。
笑顔からハンターに、瞬時の表情チェンジ。ギャップが視聴者からウケている。最初のスパチャ1000ゴールド。
スモールボア、レベル20では相手にならない。
装備がまともになったアリアは、予想以上に強い。
例によってアリアをお姫様抱っこして、一気に18階まで降りた。
今日は20階まで進んで帰る。明日から1泊2日。25階か28階のセーフティゾーンで夜営して、ダンジョンボスを攻略する。
10階のフロアボスのグリーンボアは、アリアが華麗に倒した。雑魚は私がチョークスリーパーで絞め殺した。
称賛はアリアに集まり、私は画面から見切れてた。
18階。ここから体高1・2メートルのミドルボア2~3匹の構成で敵が現れる。レベル帯は24~26。
アリアが単独で来たことがないエリア。だけど装備もあり、いざとなれば私のハイヒール魔法もある。
忘れていたが、私は聖魔法の使い手になったのだった。
4時間後。アリアはミドルボア2匹でも、軽症で倒せるようになった。
ザシュッと、1匹目のボアの首を搔き切った。直後に2匹目の突進を避け切れず、太ももに牙がかすった。
ミスリルインナーを着せてるから外傷はないけど、打撲の痛みはある。そしてアリアは転げた。
「ウインドショット!」
風の攻撃でボアを怯ませ、アリアは素早く立ち上がってボアを仕留めた。
勢い余って1回転のアリア。うつ伏せから上体だけ起こしたけど息も荒い。だけどアストリア人の私には、乱れた黒いロングヘアー、黒い瞳と切れ長の目が魅力的に見える。
「あ~、やりました。ミドルボアの2匹同時討伐なんて初めてです!」
額から大粒の汗を流しながら、にっか~と笑うアリア。
コメント欄がヤバい。
『やったあー』
『アリアちゃん、おめでとー』
『聖女、早くアリアちゃんの傷治せや』
言われなくても、ヒールかけてるがな。
勢いで12匹のミドルボアを倒したあと、20階まで降りてフロアボス討伐。
危ないシーンも2度あったけど、アリアは大ウケ。
◇聖女サラチャンネル◇
登録者数121万人
スパチャ226万円
アリアの配信収益の取り分だけで、すでに113万ゴールドだと教えると、目を丸くしてた。
金は通常の冒険者活動で増えてる。配信収益は月ごとに払う。
税金と運営側の手数料は、必要らしい。収益金から差し引いてもらう。
アリアにはあくまでも、収益総額の半分を渡す。
さて、アストリア世界のスマホ普及率、全知的民族50億人の5割。そこから伸びる傾向。
なのに配信コンテンツは、まだ少なめだった。だからアリアが注目浴びるのも当たり前だ。
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その瞬間に、状況が一変することとなる。
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