25 / 73
25 1個目のオーブの力と、今さらながら『導きの石版』
しおりを挟む
女神の使徒のような私が、アリアを勇者にした。
魔王軍との戦い身を投じるアリアは、私に協力すると言ってくれた。
「アリア、すまねえ。勝手に決めちまって・・」
「サラと旅をする上で、足りないと思ってた力をもらえるんでしょ。感謝してるよ」
「まだ1個だけど、オーブを見つけて取り込めば格段に強くなるらしいぞ」
言わずもがなでドロンがアリアを映している。
「ふふ、楽しみ。アストリアの皆さんも応援してくれるし、ワクワクしてるよ」
そのアストリアの視聴者
『リアル「勇者5」の主役をアリアちゃんがやるなんて、テンション上がる!』
『楽しみすぎて大興奮』
『聖女、アリアちゃんを死んでも守れよ』
そして興味津々な声が上がる。
『で、アリアちゃん、1個目のオーブからなにもらったの?』
「それが、まだ自分では分からないのです」
「そうか、じゃあ私が鑑定するよ」
「サラ、お願いします」
ドキドキの鑑定結果は。
「勇者セットだ」
1個目のオーブは『勇者セット』。これは事前に聞いてた。
『おおお、ゲームと一緒だ』
『女神、頑張った。リアルに、アレぶっ込んだか』
「サラ、どういうこと?」
「すげえぞ、アリア。まず私と同じ無限収納だ」
「・・え?」
RPGゲームでは普通にキャラにセットされるストレージ。それは無理のようで、アリアは私と同じ無限収納をもらった。
ゲームから見たら劣化版。けど、現実に無限収納なんてもらったら、価値は洒落にならない。
アリア、目が点になってるぜ。
そしてレベルに合わせた呪文の数々。
このゲームの勇者とは何でもやれる無節操キャラ。
『勇者5』ではレベルが5上がるごとに何か覚える。
教えた瞬間、アリアの肩がビクッと震えた。
「サラ、突然、頭の中でファンファーレが鳴り出しました」
アリアはすでにレベル45。
レベル1『生活魔法』
レベル5『ヒール』
レベル10『ビリビリ』
レベル15『キュア』
レベル20『ロックアイス』
・・・・
ビリビリとは、希少な電気魔法。アイス系統もレア。
アリアは攻撃に使いやすい第2段階の『ビリバリ』、『アイスバレット』を覚えた。
回復魔法も骨折を一時間で治せる『ハイヒール』を覚えた。
私の結界魔装版ハイヒールは死にかけたシスターを治したが、私は例外だぞ。
アリアはゲームキャラではない。嬉しいのは、元から持っていた身体強化レベル2。風魔法レベル2。精霊魔法レベル2がそのまま残っていること。
「サラ、勇者になるとは、すごいことですね・・」
戸惑い、他人事のような感想に視聴者大ウケだ。
また、アリアの無限収納には神器スマホが入れてあった。プラスして神器ドロンの子機もあった。
スマホはアリアと別行動するとき便利。ドロン子機は私の操作になるけど、私と離れた状態でもアリアの配信ができる。
◆◆
マクハリの孤児院に帰ってきて2日後、アリア、ベン、ハンナと戦闘訓練をしてると、再びチバの領主に呼ばれた。
なんと、街の広場に石板が現れたという。
『女神、今になって「勇者5」に導きの石板があったと気付いたな』
『忘れてたんだ』
『インフラ追い付いてない』
アストリア視聴者は女神をイジリながら見ているが、アリアだけは真剣だ。
新たな神託が降りたと思っている。
チバの広場に行くと、ざわついていた。
「使徒サラと勇者アリアが来たぞ」
私の登場に地元民が沸いている。
突然、広場の真ん中に出現した一辺2メートルの四角い石板。文字が光ってる。
領主のラッカセイ伯爵も来ていた。
「サラさん、導きの石板が現れた。そう端っこに彫ってある。しかし肝心なことが古代語なのかルーン文字なのか、良く分からない文字で書いてある」
石板を見た私は、驚いた。2つの意味で。
私にはなんと書いてあるか解る。言語ラーニングが働いた訳じゃねえ。
だって書いてある文字が、単なるアストリア共通語なんだよ!
『サラよ、お願いがある。勇者を指名したことだし、魔王討伐の旅に出てくれぬか。主神ゼウスに、私がサラを間違ってヤマト世界に飛ばしたと疑われておるのじゃ』
「なんだこりゃ・・」
『報酬は用意するから頼む。使徒として遣わした者として行動し、そちらの世界でつじつまを合わせてくれぬか』
完全に失敗を隠蔽しようとしてる。これ、拒否っていいよな。
そう思っていると、石板の文字が消えた。そして違う文字が浮かんてきた。町の人がどよめいた。
『魔王を倒した暁には、アストリア世界に帰す。そして可能な限り、願いをひとつ叶える。お願いじゃ、頼む!』
「分かった」
結論、私は女神のお願いを引き受けることにした。
石板の文字が再び消え、レインボーの文字が浮かび上がった。
『ヨシ!今後はサラをアストリアに戻すため力を蓄えねばならぬ。余計な連絡は控えるぞ。魔王を倒したら、再びここに来るのじゃ』
アストリア視聴者のコメント欄は『・・・』で埋め尽くされていた。
女神なのに、神族なのに、人間に呆れられている。
手掛かりゼロからアストリア世界への帰還方法を探すことは困難に感じてた。
女神が約束してくれるなら確実だろう。ただ、旅の手掛かりに関して何も印してなかった。
こうして私はアリアを巻き込んで、『勇者と5つのオーブ』のストーリーに沿った旅を始めることになる。
魔王軍との戦い身を投じるアリアは、私に協力すると言ってくれた。
「アリア、すまねえ。勝手に決めちまって・・」
「サラと旅をする上で、足りないと思ってた力をもらえるんでしょ。感謝してるよ」
「まだ1個だけど、オーブを見つけて取り込めば格段に強くなるらしいぞ」
言わずもがなでドロンがアリアを映している。
「ふふ、楽しみ。アストリアの皆さんも応援してくれるし、ワクワクしてるよ」
そのアストリアの視聴者
『リアル「勇者5」の主役をアリアちゃんがやるなんて、テンション上がる!』
『楽しみすぎて大興奮』
『聖女、アリアちゃんを死んでも守れよ』
そして興味津々な声が上がる。
『で、アリアちゃん、1個目のオーブからなにもらったの?』
「それが、まだ自分では分からないのです」
「そうか、じゃあ私が鑑定するよ」
「サラ、お願いします」
ドキドキの鑑定結果は。
「勇者セットだ」
1個目のオーブは『勇者セット』。これは事前に聞いてた。
『おおお、ゲームと一緒だ』
『女神、頑張った。リアルに、アレぶっ込んだか』
「サラ、どういうこと?」
「すげえぞ、アリア。まず私と同じ無限収納だ」
「・・え?」
RPGゲームでは普通にキャラにセットされるストレージ。それは無理のようで、アリアは私と同じ無限収納をもらった。
ゲームから見たら劣化版。けど、現実に無限収納なんてもらったら、価値は洒落にならない。
アリア、目が点になってるぜ。
そしてレベルに合わせた呪文の数々。
このゲームの勇者とは何でもやれる無節操キャラ。
『勇者5』ではレベルが5上がるごとに何か覚える。
教えた瞬間、アリアの肩がビクッと震えた。
「サラ、突然、頭の中でファンファーレが鳴り出しました」
アリアはすでにレベル45。
レベル1『生活魔法』
レベル5『ヒール』
レベル10『ビリビリ』
レベル15『キュア』
レベル20『ロックアイス』
・・・・
ビリビリとは、希少な電気魔法。アイス系統もレア。
アリアは攻撃に使いやすい第2段階の『ビリバリ』、『アイスバレット』を覚えた。
回復魔法も骨折を一時間で治せる『ハイヒール』を覚えた。
私の結界魔装版ハイヒールは死にかけたシスターを治したが、私は例外だぞ。
アリアはゲームキャラではない。嬉しいのは、元から持っていた身体強化レベル2。風魔法レベル2。精霊魔法レベル2がそのまま残っていること。
「サラ、勇者になるとは、すごいことですね・・」
戸惑い、他人事のような感想に視聴者大ウケだ。
また、アリアの無限収納には神器スマホが入れてあった。プラスして神器ドロンの子機もあった。
スマホはアリアと別行動するとき便利。ドロン子機は私の操作になるけど、私と離れた状態でもアリアの配信ができる。
◆◆
マクハリの孤児院に帰ってきて2日後、アリア、ベン、ハンナと戦闘訓練をしてると、再びチバの領主に呼ばれた。
なんと、街の広場に石板が現れたという。
『女神、今になって「勇者5」に導きの石板があったと気付いたな』
『忘れてたんだ』
『インフラ追い付いてない』
アストリア視聴者は女神をイジリながら見ているが、アリアだけは真剣だ。
新たな神託が降りたと思っている。
チバの広場に行くと、ざわついていた。
「使徒サラと勇者アリアが来たぞ」
私の登場に地元民が沸いている。
突然、広場の真ん中に出現した一辺2メートルの四角い石板。文字が光ってる。
領主のラッカセイ伯爵も来ていた。
「サラさん、導きの石板が現れた。そう端っこに彫ってある。しかし肝心なことが古代語なのかルーン文字なのか、良く分からない文字で書いてある」
石板を見た私は、驚いた。2つの意味で。
私にはなんと書いてあるか解る。言語ラーニングが働いた訳じゃねえ。
だって書いてある文字が、単なるアストリア共通語なんだよ!
『サラよ、お願いがある。勇者を指名したことだし、魔王討伐の旅に出てくれぬか。主神ゼウスに、私がサラを間違ってヤマト世界に飛ばしたと疑われておるのじゃ』
「なんだこりゃ・・」
『報酬は用意するから頼む。使徒として遣わした者として行動し、そちらの世界でつじつまを合わせてくれぬか』
完全に失敗を隠蔽しようとしてる。これ、拒否っていいよな。
そう思っていると、石板の文字が消えた。そして違う文字が浮かんてきた。町の人がどよめいた。
『魔王を倒した暁には、アストリア世界に帰す。そして可能な限り、願いをひとつ叶える。お願いじゃ、頼む!』
「分かった」
結論、私は女神のお願いを引き受けることにした。
石板の文字が再び消え、レインボーの文字が浮かび上がった。
『ヨシ!今後はサラをアストリアに戻すため力を蓄えねばならぬ。余計な連絡は控えるぞ。魔王を倒したら、再びここに来るのじゃ』
アストリア視聴者のコメント欄は『・・・』で埋め尽くされていた。
女神なのに、神族なのに、人間に呆れられている。
手掛かりゼロからアストリア世界への帰還方法を探すことは困難に感じてた。
女神が約束してくれるなら確実だろう。ただ、旅の手掛かりに関して何も印してなかった。
こうして私はアリアを巻き込んで、『勇者と5つのオーブ』のストーリーに沿った旅を始めることになる。
0
あなたにおすすめの小説
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
追放された荷物持ち、【分解】と【再構築】で万物創造師になる~今更戻ってこいと言われてももう遅い~
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティーから「足手まとい」と捨てられた荷物持ちのベルク。しかし、彼が持つ外れスキル【分解】と【再構築】は、万物を意のままに創り変える「神の御業」だった!
覚醒した彼は、虐げられていた聖女ルナを救い、辺境で悠々自適なスローライフを開始する。壊れた伝説の剣を直し、ゴミから最強装備を量産し、やがて彼は世界を救う英雄へ。
一方、彼を捨てた勇者たちは没落の一途を辿り……。
最強の職人が送る、痛快な大逆転&ざまぁファンタジー!
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる