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おじさんの奮闘劇
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「痛ってえ…また落ちたのか……何処だここは?」
「異世界にようこそ。」
「異世界だと!?じゃあ、さっきの場所は何処だ!?」
「急に元気になったな…異世界へ来て嬉しいのか?」
おじさんは急にばっ!!と立ち上がって、キョロキョロと回りを見渡す。
今居る地点は草原、周りには森やら洞窟やらあります。
「そりゃ嬉しいだろ!!あんたは嬉しくないのか?」
「何度か行き来しているから、そんな感覚は無いな。」
「異世界を行き来!?じゃあ、あんたは凄い奴なのか?」
「そんな所だ。じゃあ、最初の奮闘を始めるか。」
「奮闘…クエストって奴だな、どんなのだ?」
「森を目指して、キノコを取って来てくれ。」
魔物が居ない世界だから、キノコ取りは楽勝だけど…ここは異世界、魔物はそこら中に居る。
「よっしゃ、行ってくるぜ!!」
「何も疑いなく向かって行ったな…。」
おじさんの姿が見えなくなってから数分後…。
「うわあぁぁー!?魔物だぁぁー!?」
「おじさん、見た目に反して速いな…異世界の補正効果って奴か?」
逃げるおじさんの後を追うのは野犬達。
その距離は意外と近い。
最初はそういう形で脂肪吸引で良いかな?
「う…うあぁ…止めろ…来るな…。」
「グルルルル…。」
「止め…ぎゃあぁぁー!?」
おじさんは野犬達に殺られてしまった!!
その後は野犬達を追い払い、無残な姿なおじさんを適正な形で肉付けてた後に担いで、スタート位置に持っていって死者蘇生をした。
さあ、リトライだ。
「おーい、おじさん起きろ。」
「はっ!?…夢…か?いや、夢にしてはリアルすぎる…。」
「じゃあ、最初の奮闘を開始しようか。」
「奮闘…クエストの事か…?」
「それをどうとるかはおじさん次第だ。」
ふうむ、長年鏡を見ていないのだろう。
適正なおじさんの姿に強制的にキャラメイクさせたことに何も疑問を持っていない。
「よし、最初のクエストはどんなのだ?」
「森を目指して、キノコを取って来てくれ。」
「森…キノコ…なんだか以前にも聞いた気がする…。」
「ただ単に森に生えてるキノコを取ってくるだけだから、簡単な奮闘だよ。」
「…ちょっと待ってくれ、ここは異世界だろう?だとしたら、魔物が居るんだろう?」
「ああ、居るな。」
「こんな無防備で行かせる気か?」
ああ、一度死んだこととデジャヴ効果により疑問が生まれたか。
こんな感じで流れを作っていけば良いか。
「そうだけど…何か?」
「いやいや、無謀にも程があるだろう?こんな装備で森に行けるかよ。」
「かといって、装備品は無いぞ?」
「えぇ…初めは初心者用の装備品を用意してくれるもんだろ?」
「とりあえず行ってこい、その間に何か調達しておいてやるから。」
「…分かったよ、行けば良いんだろ行けば。」
それから数分後…再び悲劇は繰り返される。
俺はおじさんの怪我を治して、スタート地点に持っていき…とあるゲームの初心者用の武器防具を用意してから、おじさんを蘇生した。
「おーい、おじさん…起きろー。」
「…またあの夢か…。」
「じゃあ、最初の奮闘を開始しようか。」
「奮闘…クエスト…うっ、頭が…。」
それから初心者用の装備品を装備したおじさんは、上手く野犬を追い払えずにまた死にました。
さて、何度死ねば頭がついてくるかな?
何度も同じ事を繰り返していることに。
「おーい、おじさん起きろー。」
「くそ…何度も繰り返されるあの夢…なんなんだよ?」
かれこれ五回ほど野犬に殺されてるおじさん。
この世界は死ぬ程に強化されたり、完全に記憶を引き継ぐわけでもないので、延々と野犬に殺され続けるのだろうね。
「さて、最初の奮闘を開始しようか?」
「…。」
「どうした?」
「…いや、何でもない。」
「最初の奮闘は、森からキノコを取って来てくれ。」
「…異世界には魔物が居るんだろう?」
「ああ、居るな。」
「なら、装備をくれ。こんな装備じゃ直ぐに殺られてしまうわ。」
「どんな装備が良い?」
「…俺でも持てそうな軽い剣と軽い防具だな。」
細身の剣と皮製の装備品をプレゼントした。
おじさんはそれらを装備した。
元の装備は汚いので焼却処分した。
二回くらい前はスマホが!?と大騒ぎしたが、今回はなかった。
「それじゃ、行ってくる。」
おじさんは森を目指して…野犬に…見つからなかった。
そのまま順調に森へ向かい…熊に遭遇した。
森から逃げるおじさん、追う熊。
あ、おじさん転んだ。
そのままおじさんに覆い被さる熊。
おじさんは死んでしまった!!
流石に熊は始末するしかないので、魔法で急所をついて始末した。
死骸は森へ置いて、おじさんを回収。
またスタート位置に戻して、装備品を元の状態に戻し、おじさんを蘇生。
惜しかったねおじさん、でも流石に日が暮れてきたので…奮闘劇はまた明日だ。
「すみません、ちょっと宜しいですか?」
「宜しくないから、あっち行ってくれ。」
なんかうなされているおじさんをほおっておいて、焚き火をこしらえて一夜を明かそうとしていると二人組がやって来たので、冷たくあしらってみた。
「そ…そんなぁ…。」
「冗談だ。で…どうした?」
「こんな草原の真ん中で焚き火をしていますけど、魔法で追い払っているんですか?」
「そんな所だ。」
どうやら、こんな所で野宿をしていることに不思議に感じているようだ。
賊ではないな、近くの冒険者かな?
「良ければ、一夜をここで過ごさせてくれませんか?」
「一夜限りなら良いよ。」
「ああ…良かった。こんな所で野宿なんて危険以外何物でもないですよ。」
「テントは無いんですか?」
「敷物ならある。」
野宿するなら、テントが必須か。
こっちは地面で寝たくないのでゴザを下にひいているだけよ。
「なら、テントを用意しますね。」
「テントを持っていないなんて…貴方達は本当に冒険者なのですか?」
「世界の常識に疎いだけだ。」
「…そんなので、よく生き延びられましたね。」
「この方は?何かうなされているようですが…。」
「そいつの事はほおっておいてくれないか?」
おっと、おじさんの事に興味が向いたか。
でも、おじさんの事はあまり触れてほしくない。
「でも…。」
「ちょっとうなされているだけだ。」
「いやいや、ちょっとじゃないですよ!?」
「あんまり詮索すると、魔法を解除するぞ?」
「それは…分かりました詮索しません。」
「それでいい。」
「食事は取られましたか?」
「これからだ。」
食事…食事ねぇ…別に取らなくても平気だが、冒険者が居る以上は取るしかないか。
じゃあ、火にくべても大丈夫な素材を使った物で…。
「それは?」
「今日のご飯だが?」
「あ…なんかすごく良い香り…。」
「良ければ、人数分用意するけど?」
「頂けるんですか!?」
俺はあらかじめ用意していたリュックサックから、必要な物を出して火にくべる。
今日のご飯は…カレーライスだ。
冒険者の二人は初めて見る物に興味深々のようだ。
「これはご飯?」
「それに何かをかける料理ですか?」
「さあ、召し上がれ。」
「美味しい!!」
「これは…初めて食べました!!」
「おかわり!!」
「はい、どうぞ。」
「これは何処の料理でしょう?」
「世界の常識に疎い地域の料理だよ。」
二人はカレーを食べると美味しいと喜んだ。
一人はおかわりをする程に食いついている。
「それは…そうですが。」
「せめて名前だけでも教えて欲しいです!!」
「言ったところで、分からないだろうに…。」
「でも、世界は広いですから…知っている人は居るでしょう?」
やれやれ…じゃあ、こう言っておくか。
この世界には存命している魔王が存在するからな。
「そうだな…魔王に滅ぼされた地、ジャハンナだ。」
「え…魔王に…?」
「それは…すみませんでした…。」
「我々の国は高い技術力を誇っていた。それを魔王が脅威と思い…魔王復活の狼煙として滅ぼされたのさ。」
「それでは、貴方はその生き残り?」
「いや、ちょっと旅に出ていた所に飛び込んできたね。魔王復活、ジャハンナが滅亡…と。」
「魔王め…酷いことを…。」
嘘100%のでっち上げだがね。
魔王だからこその情報としてうってつけよ。
「それでは貴方は魔王を倒しに?」
「うーん、一人でどうこう出来る問題じゃないからな…しばらく保留だ。」
「あの…僕達、ある町を目指しているんです。良かったら一緒に行きませんか?」
「悪いけど、このおっさんをほおっておけないからな…。」
「この人ももしかして…?」
「ああ、このおっさんは生き残りだ。だが、戦闘能力が低いが…鍛えればなんとかなるだろう。」
話の流れで生き残りにしてみたけど、このおっさんはただのおっさんです。
ぶっちゃけ鍛えても使い物になるか分かりません。
翌朝…。
冒険者の二人と早々に別れられたので、おじさんを起こそう。
「おーい、おじさん起きろー。」
「…はっ!?く、熊が…熊が覆い被さって…。」
「さて、最初の奮闘を開始しようか。」
「奮闘…ああ、クエストか…。」
「森を目指してキノコを取って来てくれ。」
「異世界には魔物が…。」
「ああ、居るぞ。」
「…なら、装備品をくれ。」
装備品をプレゼントして、装着。
元の装備を焼却して、おじさんは森を目指した。
森に近付いた所で冒険者に出会った。
…あ、昨日の冒険者か、どうやら忘れ物を取りに戻ってきたらしい。
焚き火の周りには彼の持ち物らしき物が転がっている。
今回ばかりは奮闘クリアか。
やがて森からキノコを取り、冒険者を連れて戻ってきた。
「話は聞いた…ジャハンナ、いや日本が滅ぼされた世界らしいな。」
「別の世界の日本だからな、そこら辺は勘違いするなよ?」
「ああ…よくある話だからな。」
「ほら、忘れ物。」
「あはは…すいません。忘れちゃいました。」
「本当にすいません、この子…本当に忘れっぽいんです。」
さて、採集は終わったから…今度は討伐だな。
「良し、次の奮闘を開始するぞ。」
「えぇ…休憩くれよ…。」
「…なんか、大丈夫なのかな?」
「私達も手伝いましょうか?」
「心配ない、君達は町を目指してくれ。」
あまり冒険者達を当てにしては、おじさんの戦闘力は伸びないからな。
無理のない範囲でおじさんを動かさないとね。
「…分かりました。」
「それじゃ、僕達は先に行ってますね!!」
「さあ、次の奮闘だ。」
「はぁ…次はなんだ?」
「次はこの草原に居る野犬を5匹倒してくれ。」
「野犬を…5匹も!?」
「これが終わったら、今日の奮闘は終わりだ。」
はぁ…やれやれという感じで、おじさんは野犬を倒しに行った。
先に行った筈の冒険者達のサポートもあってか、おじさんは野犬を倒してしまった。
先に行ってろと言ったのに…。
「異世界にようこそ。」
「異世界だと!?じゃあ、さっきの場所は何処だ!?」
「急に元気になったな…異世界へ来て嬉しいのか?」
おじさんは急にばっ!!と立ち上がって、キョロキョロと回りを見渡す。
今居る地点は草原、周りには森やら洞窟やらあります。
「そりゃ嬉しいだろ!!あんたは嬉しくないのか?」
「何度か行き来しているから、そんな感覚は無いな。」
「異世界を行き来!?じゃあ、あんたは凄い奴なのか?」
「そんな所だ。じゃあ、最初の奮闘を始めるか。」
「奮闘…クエストって奴だな、どんなのだ?」
「森を目指して、キノコを取って来てくれ。」
魔物が居ない世界だから、キノコ取りは楽勝だけど…ここは異世界、魔物はそこら中に居る。
「よっしゃ、行ってくるぜ!!」
「何も疑いなく向かって行ったな…。」
おじさんの姿が見えなくなってから数分後…。
「うわあぁぁー!?魔物だぁぁー!?」
「おじさん、見た目に反して速いな…異世界の補正効果って奴か?」
逃げるおじさんの後を追うのは野犬達。
その距離は意外と近い。
最初はそういう形で脂肪吸引で良いかな?
「う…うあぁ…止めろ…来るな…。」
「グルルルル…。」
「止め…ぎゃあぁぁー!?」
おじさんは野犬達に殺られてしまった!!
その後は野犬達を追い払い、無残な姿なおじさんを適正な形で肉付けてた後に担いで、スタート位置に持っていって死者蘇生をした。
さあ、リトライだ。
「おーい、おじさん起きろ。」
「はっ!?…夢…か?いや、夢にしてはリアルすぎる…。」
「じゃあ、最初の奮闘を開始しようか。」
「奮闘…クエストの事か…?」
「それをどうとるかはおじさん次第だ。」
ふうむ、長年鏡を見ていないのだろう。
適正なおじさんの姿に強制的にキャラメイクさせたことに何も疑問を持っていない。
「よし、最初のクエストはどんなのだ?」
「森を目指して、キノコを取って来てくれ。」
「森…キノコ…なんだか以前にも聞いた気がする…。」
「ただ単に森に生えてるキノコを取ってくるだけだから、簡単な奮闘だよ。」
「…ちょっと待ってくれ、ここは異世界だろう?だとしたら、魔物が居るんだろう?」
「ああ、居るな。」
「こんな無防備で行かせる気か?」
ああ、一度死んだこととデジャヴ効果により疑問が生まれたか。
こんな感じで流れを作っていけば良いか。
「そうだけど…何か?」
「いやいや、無謀にも程があるだろう?こんな装備で森に行けるかよ。」
「かといって、装備品は無いぞ?」
「えぇ…初めは初心者用の装備品を用意してくれるもんだろ?」
「とりあえず行ってこい、その間に何か調達しておいてやるから。」
「…分かったよ、行けば良いんだろ行けば。」
それから数分後…再び悲劇は繰り返される。
俺はおじさんの怪我を治して、スタート地点に持っていき…とあるゲームの初心者用の武器防具を用意してから、おじさんを蘇生した。
「おーい、おじさん…起きろー。」
「…またあの夢か…。」
「じゃあ、最初の奮闘を開始しようか。」
「奮闘…クエスト…うっ、頭が…。」
それから初心者用の装備品を装備したおじさんは、上手く野犬を追い払えずにまた死にました。
さて、何度死ねば頭がついてくるかな?
何度も同じ事を繰り返していることに。
「おーい、おじさん起きろー。」
「くそ…何度も繰り返されるあの夢…なんなんだよ?」
かれこれ五回ほど野犬に殺されてるおじさん。
この世界は死ぬ程に強化されたり、完全に記憶を引き継ぐわけでもないので、延々と野犬に殺され続けるのだろうね。
「さて、最初の奮闘を開始しようか?」
「…。」
「どうした?」
「…いや、何でもない。」
「最初の奮闘は、森からキノコを取って来てくれ。」
「…異世界には魔物が居るんだろう?」
「ああ、居るな。」
「なら、装備をくれ。こんな装備じゃ直ぐに殺られてしまうわ。」
「どんな装備が良い?」
「…俺でも持てそうな軽い剣と軽い防具だな。」
細身の剣と皮製の装備品をプレゼントした。
おじさんはそれらを装備した。
元の装備は汚いので焼却処分した。
二回くらい前はスマホが!?と大騒ぎしたが、今回はなかった。
「それじゃ、行ってくる。」
おじさんは森を目指して…野犬に…見つからなかった。
そのまま順調に森へ向かい…熊に遭遇した。
森から逃げるおじさん、追う熊。
あ、おじさん転んだ。
そのままおじさんに覆い被さる熊。
おじさんは死んでしまった!!
流石に熊は始末するしかないので、魔法で急所をついて始末した。
死骸は森へ置いて、おじさんを回収。
またスタート位置に戻して、装備品を元の状態に戻し、おじさんを蘇生。
惜しかったねおじさん、でも流石に日が暮れてきたので…奮闘劇はまた明日だ。
「すみません、ちょっと宜しいですか?」
「宜しくないから、あっち行ってくれ。」
なんかうなされているおじさんをほおっておいて、焚き火をこしらえて一夜を明かそうとしていると二人組がやって来たので、冷たくあしらってみた。
「そ…そんなぁ…。」
「冗談だ。で…どうした?」
「こんな草原の真ん中で焚き火をしていますけど、魔法で追い払っているんですか?」
「そんな所だ。」
どうやら、こんな所で野宿をしていることに不思議に感じているようだ。
賊ではないな、近くの冒険者かな?
「良ければ、一夜をここで過ごさせてくれませんか?」
「一夜限りなら良いよ。」
「ああ…良かった。こんな所で野宿なんて危険以外何物でもないですよ。」
「テントは無いんですか?」
「敷物ならある。」
野宿するなら、テントが必須か。
こっちは地面で寝たくないのでゴザを下にひいているだけよ。
「なら、テントを用意しますね。」
「テントを持っていないなんて…貴方達は本当に冒険者なのですか?」
「世界の常識に疎いだけだ。」
「…そんなので、よく生き延びられましたね。」
「この方は?何かうなされているようですが…。」
「そいつの事はほおっておいてくれないか?」
おっと、おじさんの事に興味が向いたか。
でも、おじさんの事はあまり触れてほしくない。
「でも…。」
「ちょっとうなされているだけだ。」
「いやいや、ちょっとじゃないですよ!?」
「あんまり詮索すると、魔法を解除するぞ?」
「それは…分かりました詮索しません。」
「それでいい。」
「食事は取られましたか?」
「これからだ。」
食事…食事ねぇ…別に取らなくても平気だが、冒険者が居る以上は取るしかないか。
じゃあ、火にくべても大丈夫な素材を使った物で…。
「それは?」
「今日のご飯だが?」
「あ…なんかすごく良い香り…。」
「良ければ、人数分用意するけど?」
「頂けるんですか!?」
俺はあらかじめ用意していたリュックサックから、必要な物を出して火にくべる。
今日のご飯は…カレーライスだ。
冒険者の二人は初めて見る物に興味深々のようだ。
「これはご飯?」
「それに何かをかける料理ですか?」
「さあ、召し上がれ。」
「美味しい!!」
「これは…初めて食べました!!」
「おかわり!!」
「はい、どうぞ。」
「これは何処の料理でしょう?」
「世界の常識に疎い地域の料理だよ。」
二人はカレーを食べると美味しいと喜んだ。
一人はおかわりをする程に食いついている。
「それは…そうですが。」
「せめて名前だけでも教えて欲しいです!!」
「言ったところで、分からないだろうに…。」
「でも、世界は広いですから…知っている人は居るでしょう?」
やれやれ…じゃあ、こう言っておくか。
この世界には存命している魔王が存在するからな。
「そうだな…魔王に滅ぼされた地、ジャハンナだ。」
「え…魔王に…?」
「それは…すみませんでした…。」
「我々の国は高い技術力を誇っていた。それを魔王が脅威と思い…魔王復活の狼煙として滅ぼされたのさ。」
「それでは、貴方はその生き残り?」
「いや、ちょっと旅に出ていた所に飛び込んできたね。魔王復活、ジャハンナが滅亡…と。」
「魔王め…酷いことを…。」
嘘100%のでっち上げだがね。
魔王だからこその情報としてうってつけよ。
「それでは貴方は魔王を倒しに?」
「うーん、一人でどうこう出来る問題じゃないからな…しばらく保留だ。」
「あの…僕達、ある町を目指しているんです。良かったら一緒に行きませんか?」
「悪いけど、このおっさんをほおっておけないからな…。」
「この人ももしかして…?」
「ああ、このおっさんは生き残りだ。だが、戦闘能力が低いが…鍛えればなんとかなるだろう。」
話の流れで生き残りにしてみたけど、このおっさんはただのおっさんです。
ぶっちゃけ鍛えても使い物になるか分かりません。
翌朝…。
冒険者の二人と早々に別れられたので、おじさんを起こそう。
「おーい、おじさん起きろー。」
「…はっ!?く、熊が…熊が覆い被さって…。」
「さて、最初の奮闘を開始しようか。」
「奮闘…ああ、クエストか…。」
「森を目指してキノコを取って来てくれ。」
「異世界には魔物が…。」
「ああ、居るぞ。」
「…なら、装備品をくれ。」
装備品をプレゼントして、装着。
元の装備を焼却して、おじさんは森を目指した。
森に近付いた所で冒険者に出会った。
…あ、昨日の冒険者か、どうやら忘れ物を取りに戻ってきたらしい。
焚き火の周りには彼の持ち物らしき物が転がっている。
今回ばかりは奮闘クリアか。
やがて森からキノコを取り、冒険者を連れて戻ってきた。
「話は聞いた…ジャハンナ、いや日本が滅ぼされた世界らしいな。」
「別の世界の日本だからな、そこら辺は勘違いするなよ?」
「ああ…よくある話だからな。」
「ほら、忘れ物。」
「あはは…すいません。忘れちゃいました。」
「本当にすいません、この子…本当に忘れっぽいんです。」
さて、採集は終わったから…今度は討伐だな。
「良し、次の奮闘を開始するぞ。」
「えぇ…休憩くれよ…。」
「…なんか、大丈夫なのかな?」
「私達も手伝いましょうか?」
「心配ない、君達は町を目指してくれ。」
あまり冒険者達を当てにしては、おじさんの戦闘力は伸びないからな。
無理のない範囲でおじさんを動かさないとね。
「…分かりました。」
「それじゃ、僕達は先に行ってますね!!」
「さあ、次の奮闘だ。」
「はぁ…次はなんだ?」
「次はこの草原に居る野犬を5匹倒してくれ。」
「野犬を…5匹も!?」
「これが終わったら、今日の奮闘は終わりだ。」
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