終わり

千夜 すう

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第一章

爽やかな笑顔で.........え?

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「次って、まだあります?」

不満たらたらの宮村のお母さんが言った。


「はい。先日、弁護士を通すようにと言ったにも関わらずに、勝手に木佐に接触して無理矢理に腕を掴んで怪我をさせた件に、ついてです」


あー、そんな事あった。


今日の出来事が濃すぎてその事に関しては薄れつつ...

いや、痛かったし地味に大変だった。主にお風呂が地獄だった。



「そんな、無理やりって...話を聞いてくれないからね。ちょっと、掴んで止めたの。そんなに大袈裟に言うほど強く掴んでないわよ」


「こちらが病院で取った診断書です。翌日ですが、しっかりと痣になってます。爪も食い込むくらい強く掴んだから傷もついてました。今現在も全治してないです」



「そんな...」


大袈裟と言えないくらいには酷い写真だった。


正直に、今でも触れると痛いです。


「これに関して、傷害罪として刑事告訴を視野に入れてます」

「刑事告訴ってそんな」

軽く悲鳴の様に喋るから、耳が痛くなる。

「それって、やり過ぎでは?」

「いいえ、正当なる行為です。こちら側は示談にしても良いですけど、どうしますか?示談だと、それなりの金額を頂きます」

「結局は、金か...。」

岡崎さんは、ニッコリと貼り付けた笑顔で

「刑事告訴でも良いですよ」

「示談で」

「示談金とサインはこちらで」 

先程、岡崎さんの手腕を知ってるだけに、もう、抵抗する気力は無いみたいであっさりとサインと判子を押した。


金額も他と比べりゃ些細なのかもしれない。  

示談金の金額で、買い物するには躊躇ってしまう位の金額ではある物の、その他の慰謝料に比べりゃ些細な金額ではあった。



「では、話し合いは終了です。ありがとうございました」



岡崎さんが宣言した後、宮村一家は出ていった。


「すんなり終えて良かったですね」


爽やかな笑顔で仰った言葉が............え?
すんなり?
すんなりかな?
昼に話し合いを開始したのに、窓から外を眺めたら外は真っ黒でした。
すんなりですか。


「そう...ですか」

「結構な時間が掛かったとお見受けするんですが、すんなりでしたか?」


「はい。今日中に話が纏まったので良かったと思いますよ。他のケースでは泥沼になって1日では終わらない事が多いんです」


岡崎さんの話を聞いて、潤達とは今日一日で終わって良かったとホッとする。

今日だけでも大変だったのに、他には、もっと修羅場な人が居るんですね。



「とりあえず、今日はお疲れ様です。ご両親も、しっかりと我慢をしてらっしゃったのは助かりました。冷静な対応良かったです」


「いや。岡崎さんの対応が頼もしかったので私達の出る幕はありませんでした。」


「私の対応を信じて頂き、ありがとうございました」


「私は感情が抑えられなくて、すみませんでした。」   


座ったままの体勢で頭を深く下げる。


「いえ、想定よりは冷静でしたよ。ただ、今後の事を思うと冷静な対応を願います」



そう。まだ、終わってない。


私は浮気相手の人とも話し合わなければならない。


また、今日みたいな大変な話し合いになるのだろう。


浮気相手のご両親がまともな人であると信じたい。


そして、今日よりかは楽に進むと良いなと願ってる。



願ってるが無理だろうなと感が働く


    
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