12 / 24
お前の恋人は誰だ
しおりを挟む
いつものように、人目を忍び、隣町へと出かけたが、真っ先に向かったのは眼鏡屋である。そこで新しい銀縁の眼鏡を受け取り、度のぴったりとあった眼鏡を手に入れたロディネは、店を出て街を歩きながらもご機嫌である。
「世界が明るく見えます!」
「良かったな」
そう言ってアルベルトは浮かれるロディネに優しく微笑んだ。相変わらず優しくて、装いも派手ではないのに麗しい。彼が輝いて見えるのは、眼鏡が新しくなったせいではないと、ロディネも分かっている。
――――誰よ、世界は曇って見えるくらいがちょうどいい、なんて世迷言を吐いたのは!
そう思いつつも、アルベルトに手を取られると、にわかに胸が高鳴った。朝っぱらからとんでもない物を見てしまったものだから、つい意識してしまったのだ。
平常心、と何度も自分に言い聞かせながら、いつものように一日を共に過ごした。
夕暮れを迎える頃、ロディネはアルベルトと共に、馬車で王都へと戻って来た。王都の門をくぐり、アルベルトはいつものようにそのまま彼女を家まで送ろうしたが、ロディネが固辞したので、とりあえず馬車を降りる。
「今日はここでいいです。ありがとうございました」
「何か用事でもあるのか?」
「いいえ⋯⋯」
「だったら送る。ここからじゃ、歩いていくと夜になるぞ」
王都は騎士団の目もあるし、警邏隊も巡回しているから治安は良いが、だからといって心配である。だが、ロディネは俄かに焦った顔をして、首を横に振った。
「だめです。わ、わたしの家に、今日は近づいてはいけません!」
「⋯⋯そうか」
苦々し気に言われたロディネはうっと言葉に詰まる。なにしろ、彼は以前、例のブツを見てしまっている男だ。そして今、我が家にはそれ以上に不味い代物が机の上にある。
玄関先で帰ってもらえば良かっただけなのだが、なるべくアルベルトを危険区域に近づけまいと思った言動が、完全に裏目に出ていた。
「⋯⋯まだ、アレはお前の家にあるのか?」
「は、はい!」
誰にも言わないと約束してくれたが、だからと言って敢えて彼に見せたいものでもない。
だが、黙ってしまったアルベルトを見返したロディネは、秀麗な顔の眉間に皺が寄っているのを見てしまった。
あの時、一応は理解してくれていた様子だったが、自分に酷似した男のあられもない絵を見て、やはり相当気まずい思いをしていたのだろう。それをまだ後生大事にとってある。
「あの⋯⋯怒って、ますか?」
「少しな」
「⋯⋯処分⋯⋯しますね」
ロディネとしては寂しい限りだったが、アルベルトを不愉快にし続けてしまうなら、未練を断ちきって、いっそお別れした方がいいだろうと思ったが。目を伏せた彼女を見て、アルベルトは小さく息を吐いた。
「いい。墓場まで持っていくんだろ」
ロディネは目を見張る。
――――き、記憶がいいわ。私なんていまだに酔った時の事も思い出せないのに!
こんなにも物覚えの良い男だから、やはり例のブツは詳細に至るまで覚えているだろう。そんな彼にもしも今家に入られたら、机の上にある物を見られても、何があったか忘れてくれないに違いない。
半泣きになったロディネを、アルベルトは見つめていたが、やがてぎりと奥歯を噛み締めると、彼女の手を取った。そのまま細い裏道へと入り、彼女の身体を壁におしつけると、顔の傍に両手をついて、逃げ道をふさいだ。
これは、いわゆる。
――――壁ドンだわ! 私、知ってる! 見た事あるもの!
ロディネは驚きのあまり声が出なかったが、心の中で嬉しい悲鳴を上げていることなど、アルベルトは気づかない。更に、現実でも見目麗しい男がやるとサマになると、密かに喜んでしまっていたこともだ。
だが、現実世界の男は、ロディネを浮かれるだけでは済まさなかった。
鋭い眼差しで見返され、ロディネは一気に彼に意識を持っていかれる。浮ついた邪な思いなど、あっという間に一蹴された。
「⋯⋯なあ、お前の恋人は誰だ?」
少しばかりの苛立ちと、どこか切なげな男の低い声がした。熱の孕んだ強い眼差しは、あっという間にロディネを虜にする。
「アルベルトさん⋯⋯です」
ロディネは、はっきりとそれを口にした瞬間、かっと身体が熱くなる。手を繋ぐ程度の関係でしかなかったせいか、なかなか実感がわいてこなかったのも事実だ。それをアルベルトが許してくれていたというのも、理解する。
「分かるな?」
はじめて、彼の手がロディネの顎に触れた。彼が顔を近づけてきて、ロディネは何をされるか理解した。そのまま目を開けているのは気恥ずかしくて、ゆっくりと閉じながらも、その時を待つ。
そして、彼の唇がそこに重なった。
温かな優しい感触に、ロディネは惚けた。ただ、一度離れた唇は、ロディネが小さく息を吐くのを待って、また奪われる。
「ん⋯⋯っ」
今度は、少し強い。思わず彼のシャツを握り締めるも、繰り返されるキスは止まらない。ようやく唇が離れた時、ロディネの頬は夕日よりも赤く染まり、目はうっすらと涙が滲んでいた。
そんな初心な彼女を見つめ、アルベルトは両手で抱きしめる。
「⋯⋯今夜は帰さない」
明日はどちらも休みだと、彼は把握済みである。そして、その言葉の意味を、ロディネは頭の中で何度も反芻して理解した。キス以上の事を、今日、アルベルトにされるのだ。
「どこ、に⋯⋯?」
抱きしめられる腕が強くなり、まるでどこかに奪い去られるような気にさえなって、ロディネはぽつりと尋ねた。どこに連れていかれても、アルベルトなら嫌ではないと思った。ただ、初めての事態に、上手く言葉が出てこず、ただただ彼のシャツを握り締めたままだったが、それで十分にアルベルトには伝わった。
いくぶんか冷静さを取り戻したアルベルトは、ロディネの額に軽く口づける。
「どこがいい。俺の家でもいいぞ」
ロディネに触れられるなら、彼女が安心して身を委ねてくれるなら、どこでも。
そう思って告げると、ロディネは驚いたように顔を上げて、嬉しそうにした。
「アルベルトさんのお家に⋯⋯入れてくれるんですか?」
「ああ。嫌か?」
「それは⋯⋯言われたことがなかったので⋯⋯嬉しいです」
二人きりになるのが怖いだろうと、アルベルトは外出ばかりを選んできたが、確かに思い起こせば彼女を自宅に招いた事は一度もなかった。他意はなかったつもりだったが、ロディネは気にしていたらしい。
その言葉は、アルベルトに新たな気づきも与える。
――――俺も、入れてなかったんだな⋯⋯。
でも、ロディネなら、良いと思った。己の領域である自宅でも、心の中でも。
小さく微笑んで、ようやく腕を解いたが、すぐにその手を取った。
「行くぞ」
甘く誘う声に、ロディネは頷きかけたが。とある事実に気づき、身体が固まった。
「あ、あの⋯⋯でも、一度、私だけ⋯⋯家に帰ってもいいですか⋯⋯?」
「だめだ」
珍しくアルベルトが拗ねたように呟いて、ぎゅっと手を握りしめられる。いつも冷静で、大人な彼だと言うのに、この時ばかりは少しばかり様子が違った。
――――可愛い。何故かわからないけど、アルベルトさんが可愛いわ⋯⋯!
もうロディネの頭も心の中も色々と大変な事になっていたが、大きな葛藤がそれらを全て押し退ける。
朝、彼を出迎えた時、ロディネはまだ部屋着だった。彼を長く待たせてはいけないと思って、急いですべて着替え、化粧もして、髪も整えたまでは良かった。
だが、後になって、ロディネは一大事に気づいてしまったのだ。
――――どうしよう。また幻滅されかねないわ⋯⋯!
「世界が明るく見えます!」
「良かったな」
そう言ってアルベルトは浮かれるロディネに優しく微笑んだ。相変わらず優しくて、装いも派手ではないのに麗しい。彼が輝いて見えるのは、眼鏡が新しくなったせいではないと、ロディネも分かっている。
――――誰よ、世界は曇って見えるくらいがちょうどいい、なんて世迷言を吐いたのは!
そう思いつつも、アルベルトに手を取られると、にわかに胸が高鳴った。朝っぱらからとんでもない物を見てしまったものだから、つい意識してしまったのだ。
平常心、と何度も自分に言い聞かせながら、いつものように一日を共に過ごした。
夕暮れを迎える頃、ロディネはアルベルトと共に、馬車で王都へと戻って来た。王都の門をくぐり、アルベルトはいつものようにそのまま彼女を家まで送ろうしたが、ロディネが固辞したので、とりあえず馬車を降りる。
「今日はここでいいです。ありがとうございました」
「何か用事でもあるのか?」
「いいえ⋯⋯」
「だったら送る。ここからじゃ、歩いていくと夜になるぞ」
王都は騎士団の目もあるし、警邏隊も巡回しているから治安は良いが、だからといって心配である。だが、ロディネは俄かに焦った顔をして、首を横に振った。
「だめです。わ、わたしの家に、今日は近づいてはいけません!」
「⋯⋯そうか」
苦々し気に言われたロディネはうっと言葉に詰まる。なにしろ、彼は以前、例のブツを見てしまっている男だ。そして今、我が家にはそれ以上に不味い代物が机の上にある。
玄関先で帰ってもらえば良かっただけなのだが、なるべくアルベルトを危険区域に近づけまいと思った言動が、完全に裏目に出ていた。
「⋯⋯まだ、アレはお前の家にあるのか?」
「は、はい!」
誰にも言わないと約束してくれたが、だからと言って敢えて彼に見せたいものでもない。
だが、黙ってしまったアルベルトを見返したロディネは、秀麗な顔の眉間に皺が寄っているのを見てしまった。
あの時、一応は理解してくれていた様子だったが、自分に酷似した男のあられもない絵を見て、やはり相当気まずい思いをしていたのだろう。それをまだ後生大事にとってある。
「あの⋯⋯怒って、ますか?」
「少しな」
「⋯⋯処分⋯⋯しますね」
ロディネとしては寂しい限りだったが、アルベルトを不愉快にし続けてしまうなら、未練を断ちきって、いっそお別れした方がいいだろうと思ったが。目を伏せた彼女を見て、アルベルトは小さく息を吐いた。
「いい。墓場まで持っていくんだろ」
ロディネは目を見張る。
――――き、記憶がいいわ。私なんていまだに酔った時の事も思い出せないのに!
こんなにも物覚えの良い男だから、やはり例のブツは詳細に至るまで覚えているだろう。そんな彼にもしも今家に入られたら、机の上にある物を見られても、何があったか忘れてくれないに違いない。
半泣きになったロディネを、アルベルトは見つめていたが、やがてぎりと奥歯を噛み締めると、彼女の手を取った。そのまま細い裏道へと入り、彼女の身体を壁におしつけると、顔の傍に両手をついて、逃げ道をふさいだ。
これは、いわゆる。
――――壁ドンだわ! 私、知ってる! 見た事あるもの!
ロディネは驚きのあまり声が出なかったが、心の中で嬉しい悲鳴を上げていることなど、アルベルトは気づかない。更に、現実でも見目麗しい男がやるとサマになると、密かに喜んでしまっていたこともだ。
だが、現実世界の男は、ロディネを浮かれるだけでは済まさなかった。
鋭い眼差しで見返され、ロディネは一気に彼に意識を持っていかれる。浮ついた邪な思いなど、あっという間に一蹴された。
「⋯⋯なあ、お前の恋人は誰だ?」
少しばかりの苛立ちと、どこか切なげな男の低い声がした。熱の孕んだ強い眼差しは、あっという間にロディネを虜にする。
「アルベルトさん⋯⋯です」
ロディネは、はっきりとそれを口にした瞬間、かっと身体が熱くなる。手を繋ぐ程度の関係でしかなかったせいか、なかなか実感がわいてこなかったのも事実だ。それをアルベルトが許してくれていたというのも、理解する。
「分かるな?」
はじめて、彼の手がロディネの顎に触れた。彼が顔を近づけてきて、ロディネは何をされるか理解した。そのまま目を開けているのは気恥ずかしくて、ゆっくりと閉じながらも、その時を待つ。
そして、彼の唇がそこに重なった。
温かな優しい感触に、ロディネは惚けた。ただ、一度離れた唇は、ロディネが小さく息を吐くのを待って、また奪われる。
「ん⋯⋯っ」
今度は、少し強い。思わず彼のシャツを握り締めるも、繰り返されるキスは止まらない。ようやく唇が離れた時、ロディネの頬は夕日よりも赤く染まり、目はうっすらと涙が滲んでいた。
そんな初心な彼女を見つめ、アルベルトは両手で抱きしめる。
「⋯⋯今夜は帰さない」
明日はどちらも休みだと、彼は把握済みである。そして、その言葉の意味を、ロディネは頭の中で何度も反芻して理解した。キス以上の事を、今日、アルベルトにされるのだ。
「どこ、に⋯⋯?」
抱きしめられる腕が強くなり、まるでどこかに奪い去られるような気にさえなって、ロディネはぽつりと尋ねた。どこに連れていかれても、アルベルトなら嫌ではないと思った。ただ、初めての事態に、上手く言葉が出てこず、ただただ彼のシャツを握り締めたままだったが、それで十分にアルベルトには伝わった。
いくぶんか冷静さを取り戻したアルベルトは、ロディネの額に軽く口づける。
「どこがいい。俺の家でもいいぞ」
ロディネに触れられるなら、彼女が安心して身を委ねてくれるなら、どこでも。
そう思って告げると、ロディネは驚いたように顔を上げて、嬉しそうにした。
「アルベルトさんのお家に⋯⋯入れてくれるんですか?」
「ああ。嫌か?」
「それは⋯⋯言われたことがなかったので⋯⋯嬉しいです」
二人きりになるのが怖いだろうと、アルベルトは外出ばかりを選んできたが、確かに思い起こせば彼女を自宅に招いた事は一度もなかった。他意はなかったつもりだったが、ロディネは気にしていたらしい。
その言葉は、アルベルトに新たな気づきも与える。
――――俺も、入れてなかったんだな⋯⋯。
でも、ロディネなら、良いと思った。己の領域である自宅でも、心の中でも。
小さく微笑んで、ようやく腕を解いたが、すぐにその手を取った。
「行くぞ」
甘く誘う声に、ロディネは頷きかけたが。とある事実に気づき、身体が固まった。
「あ、あの⋯⋯でも、一度、私だけ⋯⋯家に帰ってもいいですか⋯⋯?」
「だめだ」
珍しくアルベルトが拗ねたように呟いて、ぎゅっと手を握りしめられる。いつも冷静で、大人な彼だと言うのに、この時ばかりは少しばかり様子が違った。
――――可愛い。何故かわからないけど、アルベルトさんが可愛いわ⋯⋯!
もうロディネの頭も心の中も色々と大変な事になっていたが、大きな葛藤がそれらを全て押し退ける。
朝、彼を出迎えた時、ロディネはまだ部屋着だった。彼を長く待たせてはいけないと思って、急いですべて着替え、化粧もして、髪も整えたまでは良かった。
だが、後になって、ロディネは一大事に気づいてしまったのだ。
――――どうしよう。また幻滅されかねないわ⋯⋯!
17
あなたにおすすめの小説
若奥様は緑の手 ~ お世話した花壇が聖域化してました。嫁入り先でめいっぱい役立てます!
古森真朝
恋愛
意地悪な遠縁のおばの邸で暮らすユーフェミアは、ある日いきなり『明後日に輿入れが決まったから荷物をまとめろ』と言い渡される。いろいろ思うところはありつつ、これは邸から出て自立するチャンス!と大急ぎで支度して出立することに。嫁入り道具兼手土産として、唯一の財産でもある裏庭の花壇(四畳サイズ)を『持参』したのだが――実はこのプチ庭園、長年手塩にかけた彼女の魔力によって、神域霊域レベルのレア植物生息地となっていた。
そうとは知らないまま、輿入れ初日にボロボロになって帰ってきた結婚相手・クライヴを救ったのを皮切りに、彼の実家エヴァンス邸、勤め先である王城、さらにお世話になっている賢者様が司る大神殿と、次々に起こる事件を『あ、それならありますよ!』とプチ庭園でしれっと解決していくユーフェミア。果たして嫁ぎ先で平穏を手に入れられるのか。そして根っから世話好きで、何くれとなく構ってくれるクライヴVS自立したい甘えベタの若奥様の勝負の行方は?
*カクヨム様で先行掲載しております
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
「貧相な小娘」と罵った第一王子へ。番(つがい)は貴方ではなく、国王陛下(お父様)でした
しえろ あい
恋愛
「お父様、わたくし、あの方と目が合った瞬間、分かってしまったのです」
十六歳のデビュタントの夜、ルーセント侯爵令嬢フェリシアを待っていたのは、残酷な罵倒だった。第一王子カシウスは、可憐な白いドレスを纏った彼女を「貧相な小娘」と呼び、己の番(つがい)であることを真っ向から否定する。
会場に響く冷笑と、愛用の刺繍に込めた自信さえ打ち砕くような屈辱。しかし、絶望の淵に立たされた彼女を見つめていたのは、王子ではなく、圧倒的な威厳を放つ「ある男」だった。
魂を焦がすような熱い視線が重なり、静まり返る謁見の間。この出会いが、王室を揺るがす大事件の幕開けになるとは、まだ誰も知らない。自身の価値を否定された少女が、真実の愛によって世界で最も幸福な王妃へと駆け上がる、逆転溺愛ストーリー。
※小説家になろう様にも投稿しています※
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
<完結>溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
本編完結済み。
続きのお話を、掲載中です。
続きのお話も、完結しました。
山賊な騎士団長は子にゃんこを溺愛する
紅子
恋愛
この世界には魔女がいる。魔女は、この世界の監視者だ。私も魔女のひとり。まだ“見習い”がつくけど。私は見習いから正式な魔女になるための修行を厭い、師匠に子にゃんこに変えれた。放り出された森で出会ったのは山賊の騎士団長。ついていった先には兄弟子がいい笑顔で待っていた。子にゃんこな私と山賊団長の織り成すほっこりできる日常・・・・とは無縁な。どう頑張ってもコメディだ。面倒事しかないじゃない!だから、人は嫌いよ~!!!
完結済み。
毎週金曜日更新予定 00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
恐怖侯爵の後妻になったら、「君を愛することはない」と言われまして。
長岡更紗
恋愛
落ちぶれ子爵令嬢の私、レディアが後妻として嫁いだのは──まさかの恐怖侯爵様!
しかも初夜にいきなり「君を愛することはない」なんて言われちゃいましたが?
だけど、あれ? 娘のシャロットは、なんだかすごく懐いてくれるんですけど!
義理の娘と仲良くなった私、侯爵様のこともちょっと気になりはじめて……
もしかして、愛されるチャンスあるかも? なんて思ってたのに。
「前妻は雲隠れした」って噂と、「死んだのよ」って娘の言葉。
しかも使用人たちは全員、口をつぐんでばかり。
ねえ、どうして? 前妻さんに何があったの?
そして、地下から聞こえてくる叫び声は、一体!?
恐怖侯爵の『本当の顔』を知った時。
私の心は、思ってもみなかった方向へ動き出す。
*他サイトにも公開しています
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる