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第2章 王立ロンデルネス修道学園
第15話 こういうのは徹底的に叩き潰すに限る
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「カインのこと知らないくせに悪口言わないで!」
「そうですよ! カインくんは臆病なんかじゃないし、アリアさんはちょっと頼りないけど、とっても可愛いお姉さんなんだから!」
「え? ちょっと頼りなかったかな……?」
「待って待って! ちょっと待ってください!」
俺に続いてアリアとレナが反論すると、女教師が慌てて止めに入った。
「ダメです。この子はまずいです! 逆らったらなにをされるかわかりません! この子はあの名門のラン――」
「うるさい」
俺は女教師を押し除け、絡んできた男子生徒に一歩踏み込んだ。
「どこの田舎貴族か知らないが、お前の言う実戦とは、パパやママの権力を使うことじゃないだろうな?」
「なにぃ!? 誰がそんなもん使うか! オレはオレだ! この拳以外使う気はねえよ!」
「ふぅん、なら後ろのお友達はなんだ?」
「お友達だ?」
男子生徒が振り返る。そこには数人の生徒が、まるで将を守る兵隊のように集まってきていた。
「大層なことを言う割に、喧嘩を売るのに取り巻き同伴とはな」
「うるせえ、こいつらは関係ねえ! オレに友達なんかいねえ!」
「友達じゃないなら、なんなんだ」
「知るかよ。うちの家名に媚びて勝手についてきやがってるだけだろ。鬱陶しくって仕方ねえぜ!」
言い放ち、男子生徒は「散れ!」と取り巻きたちに乱暴に手を振る。
取り巻きたちは「ひどいぜ」「長い付き合いだろぉ」「家名じゃねえよ」とそれぞれに落胆を見せる。
「ふん……底が知れるな」
こいつは大したやつじゃない。
個人としてどんなに強くても、ついてきてくれる者への認識も扱いも悪いようでは大成できまい。
「お前には試験じゃ遅れを取ったが、実戦じゃオレが上だってのを教えてやる」
「それより先に言うことがあるんじゃないんですか!?」
そこにレナが割って入る。
「あなたのどうでもいい力比べなんかより、カインくんやアリアさんに謝るほうが先だと思います!」
「けっ、オレが負けたらそうしてやるよ」
「だったら私がわからせて――わぁっ」
珍しく熱くなっているレナだったが、後ろからアリアに両肩を引かれて勢いが止まる。
「ダメだよ、レナちゃん。こんな人、相手にすることなんかないよ。カインも」
俺は首を横に振る。
「いいや。こういうのは徹底的に叩き潰すに限る。でなきゃこの先、いくらでも絡んでくるだろうからな」
しかもこいつ、当代きっての美少女アリアをブスと言いやがった! 俺の大事な獲物をブスだと!? 安い挑発なのはわかっているが、俺がこの手でぶちのめさないと気が済まん!
男子生徒はにやりと笑って、女教師に詰め寄った。
「話は決まったぜ、先生。1対1だ。場所、用意してくんねえかなぁ?」
「は、はひぃ! すぐ用意しますぅ!」
女教師はその場から逃げ出すように走り去った。
やがて俺たちは、実技試験でも使われた訓練場へ案内される。
騒ぎを聞きつけてきた野次馬も、かなり集まったようだ。
「いいですか? 特例なんですからね!」
女教師が審判として俺と男子生徒の間に立つ。
「なんでもありの実戦方式だ。気絶か降参したら負けだぜ」
「なんだ、殺しはなしか。実戦が聞いて呆れる」
女教師は怯えた顔を見せる。
「模擬戦! あくまで模擬戦ですからね! 過剰な暴力があれば止めに入りますよ!」
「止められるものならな」
「本当にやめてくださいよぉ! 退学になっちゃいますからね!」
退学は困る。まあいい。俺も、思い上がったガキの命を奪うほど落ちぶれちゃいない。
「じゃあいいですね? はじめ!」
女教師の掛け声で、俺と男子生徒の模擬戦は始まった。
「そうですよ! カインくんは臆病なんかじゃないし、アリアさんはちょっと頼りないけど、とっても可愛いお姉さんなんだから!」
「え? ちょっと頼りなかったかな……?」
「待って待って! ちょっと待ってください!」
俺に続いてアリアとレナが反論すると、女教師が慌てて止めに入った。
「ダメです。この子はまずいです! 逆らったらなにをされるかわかりません! この子はあの名門のラン――」
「うるさい」
俺は女教師を押し除け、絡んできた男子生徒に一歩踏み込んだ。
「どこの田舎貴族か知らないが、お前の言う実戦とは、パパやママの権力を使うことじゃないだろうな?」
「なにぃ!? 誰がそんなもん使うか! オレはオレだ! この拳以外使う気はねえよ!」
「ふぅん、なら後ろのお友達はなんだ?」
「お友達だ?」
男子生徒が振り返る。そこには数人の生徒が、まるで将を守る兵隊のように集まってきていた。
「大層なことを言う割に、喧嘩を売るのに取り巻き同伴とはな」
「うるせえ、こいつらは関係ねえ! オレに友達なんかいねえ!」
「友達じゃないなら、なんなんだ」
「知るかよ。うちの家名に媚びて勝手についてきやがってるだけだろ。鬱陶しくって仕方ねえぜ!」
言い放ち、男子生徒は「散れ!」と取り巻きたちに乱暴に手を振る。
取り巻きたちは「ひどいぜ」「長い付き合いだろぉ」「家名じゃねえよ」とそれぞれに落胆を見せる。
「ふん……底が知れるな」
こいつは大したやつじゃない。
個人としてどんなに強くても、ついてきてくれる者への認識も扱いも悪いようでは大成できまい。
「お前には試験じゃ遅れを取ったが、実戦じゃオレが上だってのを教えてやる」
「それより先に言うことがあるんじゃないんですか!?」
そこにレナが割って入る。
「あなたのどうでもいい力比べなんかより、カインくんやアリアさんに謝るほうが先だと思います!」
「けっ、オレが負けたらそうしてやるよ」
「だったら私がわからせて――わぁっ」
珍しく熱くなっているレナだったが、後ろからアリアに両肩を引かれて勢いが止まる。
「ダメだよ、レナちゃん。こんな人、相手にすることなんかないよ。カインも」
俺は首を横に振る。
「いいや。こういうのは徹底的に叩き潰すに限る。でなきゃこの先、いくらでも絡んでくるだろうからな」
しかもこいつ、当代きっての美少女アリアをブスと言いやがった! 俺の大事な獲物をブスだと!? 安い挑発なのはわかっているが、俺がこの手でぶちのめさないと気が済まん!
男子生徒はにやりと笑って、女教師に詰め寄った。
「話は決まったぜ、先生。1対1だ。場所、用意してくんねえかなぁ?」
「は、はひぃ! すぐ用意しますぅ!」
女教師はその場から逃げ出すように走り去った。
やがて俺たちは、実技試験でも使われた訓練場へ案内される。
騒ぎを聞きつけてきた野次馬も、かなり集まったようだ。
「いいですか? 特例なんですからね!」
女教師が審判として俺と男子生徒の間に立つ。
「なんでもありの実戦方式だ。気絶か降参したら負けだぜ」
「なんだ、殺しはなしか。実戦が聞いて呆れる」
女教師は怯えた顔を見せる。
「模擬戦! あくまで模擬戦ですからね! 過剰な暴力があれば止めに入りますよ!」
「止められるものならな」
「本当にやめてくださいよぉ! 退学になっちゃいますからね!」
退学は困る。まあいい。俺も、思い上がったガキの命を奪うほど落ちぶれちゃいない。
「じゃあいいですね? はじめ!」
女教師の掛け声で、俺と男子生徒の模擬戦は始まった。
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