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窓 蛙 ドア
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「『よ、俺は蛙。田舎の夏代表、蛙様だ。
好きな物は雨、嫌いなものは寒さ。どうしたんだい嬢ちゃん。そんなムスッとした顔して』.........なんてハハッ。...はぁ...............。」
窓際にいた蛙がピョンと飛んでいく。
今日はお母さんの方のおじいちゃんおばあちゃんのとこに来てる。お盆だからお墓参りに来た。居間ではお父さんとかおじちゃん達がお酒を飲んで盛り上がってる。いとこのお姉ちゃんも今年は大学受験があるからって来てない。だから子供はわたし1人。
はぁ...つまんないなぁ。田舎って何にもないし、おばあちゃん家WiFi飛んでないから、スマホ使えないし。なんにもすることない。はやくかえってみことちゃんたちと遊びたーい。夏休みなんだし、みんなで遊びたいのに...。
そうやって外から聞こえる虫の音を聴きながらぼけーと外を眺めていると突然
「よう嬢ちゃん、浮かない顔してんなぁ。」
と声が聞こえた。よく見てみるとさっきの蛙とは違った蛙が窓際にいた。
「だれ?」
「俺か?俺は蛙だよ。見ての通りさ。んで、なんで嬢ちゃんはそわな浮かない顔してんだ」
「だってつまんないんだもん。お父さんはみんなとお酒飲んでるし、お母さんもおばあちゃん達とお話してるし。いとこのお姉ちゃんだって、今年は受験だからって来てないし」
「なるほどなぁ...じゃあ俺が飛びつきり面白いとこに案内してやるよ」
「え!ほんと!?いきたい!」
「よっしゃ、じゃあこの窓から外に出てきな。大丈夫、足も痛くないさ。この下は草でふかふかだからな」
「うん!えいっ」
フサッ......痛くない、窓から裸足で外に飛び出した。「こっちだ、着いてきな」という蛙を追いかけて、どんどん暗い田舎の道を進んでいく。田んぼの間を抜け、森に入る。そうすると何も無いところに、ひとつの窓付きの扉があった。
「ここが入口さ。ほら、この窓から覗いてみな。」
「え、ほんと......」
「おい、お嬢!見るんじゃないッ!!」
と、小さい蛙が顔にぶつかってきた。
「お嬢、こっちだ、走れ!絶対に追いつかれるな!」
ぶつかってきた蛙が、怒ったように話して、進んでいく。何が何だか分からない私は全力でその蛙について行く。
そして、家の玄関に着く。
「よし、お嬢、この玄関を潜りな。絶対玄関を誰かが閉めてくれるまで、振り返っちゃならねぇ。そして、閉めたあとも、日が昇るまで玄関から外を覗いてもいけねぇ。わかったな?」
「う、うん......。」
「いい子だ。ほら、行きな。」
玄関を開ける。縁を踏まないよう中に入ると、お母さんたちがドタドタと中から来る。
「あんた、どこ行ってたの!心配したんだからァ......」
「ほら、そんなに汚して、なんで裸足で外になんて出たんだ...まったく。もう1回お風呂はいって、寝なさい。」
と、お父さんが玄関を閉めてくれた。閉めた瞬間に
「良かった」
そう聞こえた気がした。
その日は何もせずはお風呂に入って、寝た。次の日には家に帰って変わらない暮らしに戻った。
帰る時、車のそばに、上半身が無くなった蛙の死骸があった。少し不思議だった。
今これを【怖い話体験談募集】に出すためにパソコンに打ち出してる。ゆっくりあの時のことを思い出す。そういえば、あの扉から離れる時、
「逃がさねぇよ。嬢ちゃん」
って聞こえた気がする。
ふと外を見た。
蛙が外からこっちを見ていた。
「よぉ、嬢ちゃん」
好きな物は雨、嫌いなものは寒さ。どうしたんだい嬢ちゃん。そんなムスッとした顔して』.........なんてハハッ。...はぁ...............。」
窓際にいた蛙がピョンと飛んでいく。
今日はお母さんの方のおじいちゃんおばあちゃんのとこに来てる。お盆だからお墓参りに来た。居間ではお父さんとかおじちゃん達がお酒を飲んで盛り上がってる。いとこのお姉ちゃんも今年は大学受験があるからって来てない。だから子供はわたし1人。
はぁ...つまんないなぁ。田舎って何にもないし、おばあちゃん家WiFi飛んでないから、スマホ使えないし。なんにもすることない。はやくかえってみことちゃんたちと遊びたーい。夏休みなんだし、みんなで遊びたいのに...。
そうやって外から聞こえる虫の音を聴きながらぼけーと外を眺めていると突然
「よう嬢ちゃん、浮かない顔してんなぁ。」
と声が聞こえた。よく見てみるとさっきの蛙とは違った蛙が窓際にいた。
「だれ?」
「俺か?俺は蛙だよ。見ての通りさ。んで、なんで嬢ちゃんはそわな浮かない顔してんだ」
「だってつまんないんだもん。お父さんはみんなとお酒飲んでるし、お母さんもおばあちゃん達とお話してるし。いとこのお姉ちゃんだって、今年は受験だからって来てないし」
「なるほどなぁ...じゃあ俺が飛びつきり面白いとこに案内してやるよ」
「え!ほんと!?いきたい!」
「よっしゃ、じゃあこの窓から外に出てきな。大丈夫、足も痛くないさ。この下は草でふかふかだからな」
「うん!えいっ」
フサッ......痛くない、窓から裸足で外に飛び出した。「こっちだ、着いてきな」という蛙を追いかけて、どんどん暗い田舎の道を進んでいく。田んぼの間を抜け、森に入る。そうすると何も無いところに、ひとつの窓付きの扉があった。
「ここが入口さ。ほら、この窓から覗いてみな。」
「え、ほんと......」
「おい、お嬢!見るんじゃないッ!!」
と、小さい蛙が顔にぶつかってきた。
「お嬢、こっちだ、走れ!絶対に追いつかれるな!」
ぶつかってきた蛙が、怒ったように話して、進んでいく。何が何だか分からない私は全力でその蛙について行く。
そして、家の玄関に着く。
「よし、お嬢、この玄関を潜りな。絶対玄関を誰かが閉めてくれるまで、振り返っちゃならねぇ。そして、閉めたあとも、日が昇るまで玄関から外を覗いてもいけねぇ。わかったな?」
「う、うん......。」
「いい子だ。ほら、行きな。」
玄関を開ける。縁を踏まないよう中に入ると、お母さんたちがドタドタと中から来る。
「あんた、どこ行ってたの!心配したんだからァ......」
「ほら、そんなに汚して、なんで裸足で外になんて出たんだ...まったく。もう1回お風呂はいって、寝なさい。」
と、お父さんが玄関を閉めてくれた。閉めた瞬間に
「良かった」
そう聞こえた気がした。
その日は何もせずはお風呂に入って、寝た。次の日には家に帰って変わらない暮らしに戻った。
帰る時、車のそばに、上半身が無くなった蛙の死骸があった。少し不思議だった。
今これを【怖い話体験談募集】に出すためにパソコンに打ち出してる。ゆっくりあの時のことを思い出す。そういえば、あの扉から離れる時、
「逃がさねぇよ。嬢ちゃん」
って聞こえた気がする。
ふと外を見た。
蛙が外からこっちを見ていた。
「よぉ、嬢ちゃん」
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