社畜さん、ヒモになる〜助けた少女は大富豪の令嬢だった〜

空野進

文字の大きさ
37 / 41

31.

しおりを挟む
 ビーチボールは白熱した試合だった。
 とはいえ、最後には点数はうやむやになり、ルール無用で騒ぎあうことになった。
 最後には莉愛も混じって三人でボールをぶつけ合うことになっていた。

 もみくちゃになって何をしているかわからないくらい適当にただ、ビーチボールをぶつけ合う。
 それだけでもこうやって莉愛達とすると楽しかった。

 笑みを見せあって走り回る莉愛。
 そして、いつの間にか莉愛と伊緒がタッグを組んで俺を集中して狙うようになっていた。

 何度もビーチボールをぶつけられる。


「やったな」
「あははっ。お兄ちゃん、当てられるものなら当てると良いよ」
「有場さん、こっちですよ」


 ボールを手にして俺は伊緒と莉愛、どちらを狙うか考える。
 やはり当てやすいのは莉愛だな。

 俺はニヤリと微笑むと莉愛を追いかけていく。
 すると彼女は笑顔で逃げていくのでそれを追う。


「待てー!」
「あははっ、待ちませんよー」


 水際で追いかけあう俺たちはまるで恋人同士のような……。


 パシャッ。


「……、おい」


 突然カメラの音が聞こえてきて思わずそちらに振り向く。
 すると伊緒がカメラを向けていた。

 どうやら彼女が俺たちの写真を撮ったようだ。


「あっ、私は気にしないで続けてくれて良いよ」
「もう、伊緒ちゃん!!」


 今度は莉愛が真っ赤になって怒り始める。
 ただ、伊緒がすぐに撮った写真を莉愛に見せていた。


「……あとから私にも送ってくださいね」
「もちろんだよ」


 何やら小声で取り引きが行われたような気がした。
 そんな二人を見て俺はため息を吐く。


 ◇


 思う存分遊んだ後に俺たちは館へと戻っていく。
 ただ、その前に一度記念撮影だけはしておく。


「有場さん、あとから私にも送ってくださいね」
「あっ、お兄ちゃん、私にもお願い」


 莉愛たちも今の写真が欲しいようだ。
 本当は勇吾さん用の写真だったが、二人にも送っておこう。


「それじゃあ夕食を食べに行きましょう」
「でも、ここで食べる場所なんて……」


 完全に海に囲まれた島だ。この館以外の店なんてない。


「大丈夫ですよ、しっかりとシェフの方もいますから」


 さすが神楽坂の館だな……。
 こんなところにもシェフがいるんだな……。


「それじゃあ夕食は……?」
「もちろん準備してありますよ」
「わーい、楽しみだねー」


 伊緒が嬉しそうに館の方へと走っていく。
 その後を俺たちがゆっくり追いかけていく。

 ◇

「ふぅ……、さすがシェフの作った料理だけあってうまかったな……」
「えぇ、こういったところで食べるとまた格別ですね」


 食堂からオーシャンビューが一望できる上に席の隣には莉愛が座っている。

 こういった特別なところに来るとまた俺自身も気持ちが高ぶってくる。
 ただ、目の前に伊緒がいるおかげである意味助かっていた。


「そうだ、お兄ちゃんと莉愛ちゃん、このあと肝試しをしない?」
「肝試し?」
「うん、そうだよ。せっかくなんだからやってみようよ。もちろん、お兄ちゃんと莉愛ちゃんが見て回る役で私が驚かせる役ね」
「えっと、伊緒ちゃん? さすがにこんな夜遅い時間に危ないですよ……」
「大丈夫だよ。だって、お兄ちゃんが一緒なんだよ!」


 はっきりと言い切ってくる。
 それを聞いて莉愛は少し迷っているようだった。


「有場さん……、ずっと手を繋いでくれますか?」


 不安そうな上目遣いを見せながら聞いてくる。


「そこまで不安ならやめておいたほうが――」
「わかってないな、お兄ちゃん。やっぱり海のイベントといえば水着でのハプニング、バーベキュー、それと肝試しって決まってるでしょ?」
「いや、決まってはいないと思うが……」
「とにかく、私がお化け役をやるからね。それじゃあ一時間後に外に来てね。準備してくるから」


 一時間もどんな準備をするのだろうか?
 そんなことを不思議に思いながら伊緒の後ろ姿を眺めていた。

 ◇

「伊緒ちゃん……、大丈夫でしょうか?」


 莉愛が不安そうに聞いてくる。


「この島には危険な動物とかはいないよな?」
「えぇ、そういったものは大丈夫ですけど……、さすがに外が真っ暗ですから――」
「おそらく大丈夫だとは思うけど……。俺も着いていこうか?」
「お兄ちゃんは着いてこなくて良いよ! 私一人で大丈夫だから」


 急に伊緒が振り向いて言ってくる。


「だって、お兄ちゃんが着いてきたらどこにお化けがいるかわかってしまうでしょ。肝試しなのにそれじゃ意味がないよ。だからお兄ちゃん達は一時間後にこの館を出てね。向かう方向には矢印を書いた紙を貼っていくから」
「あ、あぁ……、わかったよ」


 どれだけ驚かしたいんだろうか、伊緒は……。
 まぁ俺が見ていなくてもこの島にいる執事達がしっかり危険がないか見てくれているか……。莉愛達に危険がおよぶような状況を勇吾さんがするはずないもんな。
 俺は勇吾さんを信じて何もせずに伊緒を見送ることにした。

 ◇

 そして、一時間が経った後に莉愛と一緒に館を出かける。


「あ、有場さん、絶対に手を離さないでくださいね……」


 莉愛がギュッと腕にしがみついてくる。
 肩を振るわせているところを見ると莉愛はかなり怖がっているようだ。
 安心させるようにそっと莉愛の体を俺の方へ引き寄せていく。


「あ、有場さん……?」
「安心しろ。俺が付いてるからな」
「あ、ありがとうございます……」


 莉愛が嬉しそうにはにかんでくれる。
 そして、二人で歩いて行くと大きな矢印が書かれた紙を発見する。


「えっと、この道を左に曲がるみたいですね」
「そうだな……。ただ、真っ暗だな」


 光と言えば月明かりくらいしかない。
 懐中電灯も持ってきていないので碌に道も見えない。


「とりあえずスマホの明かりをつけておくか……」


 スマホを取り出すととりあえず明かりをつける。
 これで最低限の道がわかるようになった。


「伊緒ちゃん、どこまで行ったんでしょうね……」
「あまり遠くまで行っていないと良いけど……」


 少しだけ不安になりながらも先へと進んでいく。
 すると突然目の前に何か大きな黒っぽいものが現れる。


「き、きゃぁぁぁぁ……」


 莉愛が大声を上げて俺にしがみついてくる。
 その目には大粒の涙を浮かべていて本当に怖かったとわかる。
 ただ、目の前に現れたもの、それは黒いビニールに描かれたお化けだった。

 そのとても可愛らしい絵に俺は微笑む。


「大丈夫だぞ、莉愛。これは本物じゃないからな」


 莉愛を安心させるように話しかける。
 しかし、莉愛は首を必死に横に振っていた。


「あ、有場さん……」
「耐えられないなら莉愛だけ館で待ってるか? 俺が伊緒を追いかけるから……」
「そ、それも怖いです……」
「それなら俺にしがみついていてくれ。なるべく周りは見ないようにな」
「わ、わかりました……」


 莉愛が更に強く俺の腕を掴んでくる。

 そして、更に先へ進んでいくと他にもおもちゃのようなお化けがいくつも出てくる。
 そのたびに莉愛がビクッと肩を振るわせて俺の体にしがみついてくる。

 ある意味ラッキーなように思える。

 ただ、これも伊緒の作戦なのだろう。
 それにこの罠……、こんなに短時間に全て仕掛けることができたのだろうか?
 そんな疑問すら浮かんでくる。

 もしかするとこの肝試し自体、勇吾さんが仕組んだもの……のようにも思える。

 いや、それは考えすぎか。


「とりあえずこの肝試しはすぐに終わらせてしまうか……」


 ずっと怖がりっぱなしの莉愛がこのままだと持たない気がする。


「お、お願いします……」
「わかったよ。それじゃあ、少し早足で進むぞ」


 莉愛の確認を取った後、俺は少し早足で伊緒の後を追いかけた。
 そして、ようやく彼女の姿を発見する。


 ◇


「あははっ、見つかっちゃったね」
「伊緒ちゃん、ひどいですよ、もう……」
「ごめんごめん。でも、お兄ちゃんとぴったりくっつけて楽しかったでしょ?」
「楽しむ余裕なんてなかったですよー!!」


 莉愛が頬を膨らせて伊緒を怒っていた。
 それを伊緒は笑いながら謝っていた。


「それにしても一時間しかなかったのにずいぶん準備できたんだな」
「うん、莉愛ちゃんのお父さんからあらかじめ準備しておくと良いよって聞いてたから」


 やっぱり勇吾さんが裏で動いていたらしい。
 理由は……莉愛が怖がっている姿でも見たかったのだろうか?


「なんでもね、吊り橋……がどうとか言ってたよ? この島を探し回ったけど吊り橋はなかったんだよね」


 それってピンチの時に恋に芽生える的な吊り橋効果のことだろうか?
 これは家にもどったら勇吾さんに問い詰めないといけないだろうな。


 ◇


 それから俺たちは自分の部屋に戻り、ゆっくり休むことになった。
 自分のベッドに寝転がると一応写真のデータを確認していた。

 これも仕事……ということだもんな。
 念のために見ておこうと思ったのだが、思いのほか莉愛の笑顔が眩しかった。

 なるほど……、これは勇吾さんが欲しがるわけだ。

 俺もさりげなく待ち受けをこの写真に変えておく。
 すると部屋の扉が軽くノックされる。


「あの、有場さん……。まだ起きてますか?」


 扉を叩いてきたのは莉愛だった。


「あぁ、起きてるぞ。どうかしたのか?」
「その……、少しだけお話をしても?」
「別に構わないが……」


 扉を開けると莉愛が両手で枕をギュッと抱きしめながらうつむき加減で立っていた。
 どことなく顔色が青いような気がする。


「とりあえず中に入ってくるといいぞ」
「はい、ありがとうございます……」


 莉愛が部屋に入ってくる。


「ベッドにでも座るか?」
「はい……」


 莉愛がベッドに座ると俺もその隣に腰掛ける。


「それでどうしたんだ?」
「その……あの……、眠れなくて……、えっと……お化けが怖くて……」


 肩を振るわせる莉愛。
 もしかしてさっきの肝試しが怖くて一人で眠れなくなったのか?
 今の莉愛を見ているとそうにしか見えない。


「……はぁ、わかったよ。眠たくなるまでここにいるといいぞ。別にこのベッドを使って寝てくれても構わない」
「いえ、その……良かったら一緒に寝てくれませんか?」


 枕に顔を押しつけながら不安そうな顔を見せてくる。
 目に涙を溜めながら上目遣いでそんなお願いをされたら断るに断り切れない。


「……そうだな。莉愛が寝るまでの間……くらいならいいぞ」
「あ、ありがとうございます……」


 莉愛がようやく笑みを浮かべてくれる。
 そして、そのまま俺に抱きついてくる。
 間に枕が挟まっているのでそこまで緊張はしなかったが……。


「と、とりあえずもう寝るか……。明日も遊ぶんだろう?」
「はい……、そうですね……」
「それじゃあ電気を消すからな」


 ボタンを押して部屋の明かりを消す。
 そして、ベッドに寝転がるとすぐ側に寄ってくる。

 相変わらず間に枕を挟んでいるもののすぐ側には莉愛の顔がある。
 何かの間違いで少し顔を出してしまったらキスをしてしまいそうなほど近い距離……。

 もちろん莉愛も恥ずかしいようで顔を真っ赤にしている。
 ただ、嬉しそうに笑みを浮かべていた。


「こうやって一緒のベッドで寝るのは初めてですね……」
「そういえばそうだな」


 すぐ近くで眠っている莉愛を見ていたことやマッサージをしてもらうときに背中に乗ってもらったことはあったが、一つのベッドに二人で寝る……ということは初めてだった。


「まるで恋人同士……みたいですよね。えへへっ……」


 嬉しそうにはにかんでいる莉愛。
 確かに恋人……といわれるとそれに近いかもしれない。

 今の俺たちの関係……、莉愛の会社で雇われている従業員で莉愛と付き合うのは高校を卒業するまで待ってくれと言っている立場だ。

 どう考えても今の俺は莉愛に養われている身だからな。
 せめて対等に向かい合えるようになるまで……。
 それまでは付き合うことができない……。
 そう思っていたのだが、今の莉愛を見ているとその考えが揺らいでしまう。

 逆に待たせていることが莉愛の負担になっているんじゃないだろうか?
 本当ならもっと堂々と甘えたいのかもしれないが、ただの同居人……という立場だから遠慮している。
 そうとも考えられる。

 だからこそ俺は今のタイミングで莉愛に聞いてみることにした。


「莉愛、一つだけ聞いても良いか?」
「なんでしょうか?」
「莉愛は今すぐに俺と付き合いたいと思っているか……?」
「……はい、それはもちろんですよ。私はずっと有場さんのことが好きですから――。でも、有場さんが私の年齢を気にしてると言うこともわかりましたので、それまでは待ちたいと思っています……」


 後から待つ理由を付け加えていたが、本音としては最初に言った言葉なのだろうな。


「ありがとうな。ただ、莉愛の負担になりそうなら――。いや、莉愛を言い訳に使うのは良くないな。俺自身の気持ちをこの旅行中にきっちり整理させて貰うよ。今莉愛と付き合うと言うことは、莉愛の許嫁になるということに他ならないから……」


 未成年である莉愛と付き合うにはそれしかない。そう考えると即答して良いようなものではない気がしたから。


「わかりました。でも、私はいつでも待たせていただきますので有場さんは自分の気持ちに素直になってくれたら良いですからね。その、有場さんの気持ちもわかっていますから」
「あぁ、わかった。ありがとうな、莉愛……」


 俺はかるく莉愛の頭を撫でていると彼女は嬉しそうに微笑みを返してくれた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...