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第3話 国王であり軍長
しおりを挟む「お前は本当にこの世界の者か?」
その質問に俺は少し動揺した。どう答えればいいのか。最悪、殺されるパターンも考えられる。
俺は言葉を選ぶように、ゆっくり丁寧に話した。
「実は、俺はこの世界とは別の世界から来たのです。本当はこのような棒人間の姿ではないのです。」
俺の説明に、ラビリンスは頷きながら、静かに聞いていた。その目には金色の光が見え、俺の心の中を見透かされているように感じた。
「そして、気が付いたらこのような世界にいました。」
「ふむ。これで説明は終わりか?」
「はい、今までの事を正直に言ったつもりです」
そう言うと、ラビリンスは少し考え、
「よし。どうやら敵国のスパイとかではないようだな」
おいおい、本当にスパイだとしたら、こんな所に連れてきている時点で大変な事態だぞ。
「さてと、では君の入軍の手続きを済ませておく。暫しの間、じっとしてくれないか」
そう言うとラビリンスは俺の顔の前に手をかざし、何やら詠唱を唱え始めた。
「・・・よし、いいだろう」
3分程経っただろうか・・・。俺はラビリンスとの契約?みたいなものを済ませ、部屋を出た。
「これからは軍の仲間たちと一緒に暮らしてもらう。仲良くするんだぞ」
そう言って、ラビリンスは軍の仲間が居る宿泊棟に連れて行ってくれた。
「みんな!集合!」
そう叫ぶと、たくさんの棒人間がわらわらと走ってきた。
「うんうん、全員居るな。ではこれから、大切な話を始める。本日から君たちの仲間として一緒に戦ってもらう・・・えーっと、名前は何だったかね・・・」
俺は1歩前に出て、自己紹介をした。
「俺は棒人間のハルです。盗賊に襲われていた所をラビリンス様に助けてもらい、ここの軍に入る事を決意しました。今日からよろしくお願いします」
俺は真面目に自己紹介をした。ちなみに本当の事を言わなかったのは、ラビリンスに口止めされていたからだ。流石に他の世界から来たとか言われたら怪しまれるからな。
「よろしくな!お前は俺等がきっちりと叩き上げてやるぜ!」
棒人間の1人、メラメラと燃える炎の頭をもつバーノン。ちなみにこの人は俺と同じルームメイトらしい。
「で、こっちがもう1人のルームメイトのティタだ!」
「よろしく・・・」
こっちの棒人間はティタ。バーノンとは相対的でとても物静かだ。
他にもいろいろな棒人間が俺の周りに集まってきた。たくさんの質問をされたが、あまりこの世界に詳しくなく、半分以上も答えることは出来なかった。
「えー、皆の者。今からハルの身体能力テストをするから、質問等は後にしてくれ」
ラビリンスが止めに入った。それより身体能力テスト?もしかしたら自分のステータスが分かるかもしれない・・・。
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