【本編完結済】爆盛りスイーツから始まる恋のレシピ~陰キャ男子はお菓子作りでボッチ回避に成功しました~

ぷかり

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まんまるトリュフチョコ4

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 この調子ならきっと肉体改造とか言って激しいトレーニングをさせられるんだ、と覚悟したはずだったんだけど――なんか想像していたのと違うかも。
 てっきり、もっとこう「スポーツ!」って感じのことをするのだとばかり思っていたが、山村さんは初心者に優しかった。

 僕でもできるラインを見極めてか、最初に連れて来られたのは超巨大なトランポリンのコーナー。
 バネの力を借りて弾むだけだから運動音痴とか関係なく、身を任せるままに飛び跳ねるだけ。
 ナオくんより小さな子供から大人まで、皆一様にぴょんぴょんしている姿はなんだか滑稽だが、これが意外と楽しい。

「消費カロリー、五分で一キロ走るのと同じらしいぞ」

 あ、やっぱりダイエットメニューだったんだ。

 足腰の負担はそんなに感じないのに、効率良く脂肪を燃焼させられるのはありがたいけど、山村さんのストイックさについていけるだろうか。
 トランポリンはきっと前座で、段々きつくなっていくオチが見えた気がする。
 しかし、そんなの杞憂でその後も大して苦を要さない遊びにばかり誘われる。
 体幹を鍛えるローラースケートに、先日大志くんから指導を受けたばかりの縄跳びを使ったレース、授業以外でやったことのないバッティングなど。
 適度に休憩を挟みながら様々なアクティビティを回っていく。

 山村さんは決して無理強いをせず、苦手意識のある類のものは避けてくれるので、余裕がまったくないなんて事態には陥らなかった。
 ちょっと遅めの昼食をフードコートで取りながら、次の挑戦について相談するにつけても、きちんと意向を聞いてくれる紳士っぷり。

「キックボクシングでもしてみるか?」
「ボクシングなんてやったことないです。難しくないですか?」

 入館前なら絶対に断っていたような体験も、勝手が少しわかった今ならやってみようという気になるから不思議だ。

「音声案内があるからな。指示に従うだけだ」

 それならなんとかなりそう。

 実際、あんまり食べ過ぎると後々に響くからと、軽食をささっと平らげて向かった先のキックボクシングでは、この際上手い下手とか関係なく、言われた通りただがむしゃらにサンドバッグを蹴ったり叩いたりしただけだったが、これがストレス解消というか、鬱憤の発散にとにかく効いた。

 穏やかなタイプだとばかり思っていた自分の意外な一面に驚くばかり。
 ただ見かけ以上に疲れてしまって、途中から余計なことを考える余裕もなく、ヒィヒィ息切れに苦しむ羽目になってしまった。
 はしゃいでいて感覚が麻痺していただけで、僕って体力なかったんだった。完全に忘れてた。

 しかし、山村さんからしてみれば上々の結果だったらしい。

「すぐへばるかと思ってたけど、なかなかやるな」

 普通の、男同士の友達がするように肩を叩いて称えてくれた。
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