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ネリネ達の就職
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あれから一月が経過した。
カンラの病は完全に治癒したようで、その後も不調はなく食欲も旺盛で賑やかに暮らしていた。
そんな彼女の国はラーマガットリン。
東のスルファカトレと西のニズラッシェリルの中間やや下方に位置し、国土はスルファカトレの半分程度だった。国の周囲には10個程の小島が点在している。
元々スパイスや養羊の輸出が国の主要産業で、特にカンラが住んでいた場所は、雪の降らない灼熱の地域。
そして人間よりも羊が多くて、肉と言えば羊がメインになると言う。
緑溢れる肥沃な大地に暮らす者は多く(人口はスルファカトレの6割なので、比較的多い)、殆どが農業・酪農関係の職に就いていて、王族と民の距離は近い。
その分国内は平和だが軍事面が弱く、元々争うのが苦手な為、カザンサススノー国に目を付けられたようだ。
カンラの国の場合は、
少し離れた場所にある島の島民が、ガランサススノー国の貴族令嬢に付き纏っていたせいで、責任を取らされた形だ。
責任を軽くする条件として、
ガランサススノーへ入る輸出品(スパイスと羊肉など)の関税率の引き下げを行わせ、逆にカザンサススノー国からラーマガットリンへの輸出品(主に鉱物や宝石類)は関税を上げられて、さらに一定数を購入させる約束を飲まされた。
さらに条約反故防止の為か、人質のように王女を側妃として連れて行かれたのだ。
それは他の国の王女達も同じようで、
その国を訪れたカザンサススノー国の令嬢や令息が、犯罪紛いの行為をされたことへの賠償のようなものだった。
「間違いなく、ハニートラップね。そうじゃなければ、どこの国も素朴な人間性の方ばかりなのに、付き纏ったりたくさんの恋文を送ったりしないわ」
「そうなのですね、ミカヌレ様。私達は全く気付かずに、国の落ち度だと思っていました。けれど令嬢と関わった男性は、『その令嬢とは運命の出会いだったのです。彼女の方から愛していると言ってくれたのに……』と、とても真剣で嘘とは思えませんでした。そうですか、私達は騙されたのですね」
ルトースとは寂しく囁くと、責任を感じて自死してしまった男性のことを思い、強く目を瞑った。
恐らく……ハニートラップの罠にかかった若者達は、生きてはいないのだろう。国に多大な損害を与え、王女を人質にしてしまった為に。
そこは裏を知り尽くしたミカヌレ。
ハニートラップのプロは違う。あらゆる国の国民性と貴族名鑑、そして言語と習慣などが蓄積された、彼女の経験上からの見解であった。
彼女の過去の仕事でも、同じ目に合わされた者がいたのかもしれない。その後の詮索はミズーレン伯爵に止められていた為、ミカヌレはその後のことを知らずにいた。
(亡くなった者や、悲惨な目にあった者も多かったのでしょうね…………)
今更ながら、自分の業の深さに胸が痛んだ。
カンラやネリネ達の国では隠密がいない為、まさかこんな細工をしているとは、思ってもみなかった。
何だか怪しいと気付いたのは、カザンサススノー国に集められた側妃達が、身の上話としてそこに嫁いだ経緯を話した時である。
けれど時は既に遅く、彼女達は不遇の時間を過ごしていたのである。
◇◇◇
1番目の側妃ルトース、王女カンラは農業・酪農の国出身。
2番目の側妃リリー、王女ネリネは伝統的な手織り衣装や、絨毯が有名な国だ。
高い耐久性と繊細なデザインが特徴で、ウールやシルクを主に使用。独自の織り方は門外不出で、小国でありながら先祖代々多くの国と取り引きがある。
それを王妃に狙われたのである。
3番目の側妃ミューラズ、王女ナッタルテの出身は小麦と豆の農業国。不作知らずで、多くの国との取り引きがある。
4番目の側妃ザーラック、王女ピルクナの出身は養殖魚の生産と研究を主としている国。漁では滅多に取れないものも養殖している為、カザンサススノーの王妃が好きな魚卵を、優先的に輸入している。
5番目の側妃コゴリと従者ジェニスは、サクラアイランド近くの気候の良い島で暮らしていた。
彼女は日焼けした美しい肌と抜群のプロポーションを持ち、先代から多くの伝統音楽を伝承された躍りの名手。
体のラインが強調された民族衣装で、自由気ままに舞うコゴリは、誰もが眩しく見つめる光輝く神秘性を持っていた。
外遊したカザンサススノーの国王もその一人で、彼が欲した唯一の女性であった。
カザンサススノーの国王は、既にいる婚約者から半ば強引に彼女を奪ったのである。
勿論ネリネの殺害を謀ったコゴリは、ここにはいない。
◇◇◇
側妃と王女達は、コロネの国であるユゼフィランに住むことになった。
ルトースとカンラはコロネの暮らす食堂で、方向性が決まるまで働くことになった。2人とも料理が上手で、故国のものも作ってくれるそうだ。
リリーとネリネは、刺繍や編み物が得意なので、コロネの経営する洋品店で働くことになった。
ミューラズとナッタルテは、チェロスト子爵領の農園で働くことに。
ザーラックとピクルナは研究者ギルドに入り、彼女の国では手掛けていない甲殻類の養殖を手掛けることになった。
これはザーラックの国の国王(ザーラックの父王)と相談し、彼女の国とユゼフィラン国の研究者ギルドとで共同研究することが決まったのだ。
ユゼフィラン国の国王を通さないのは、国王(まわりの貴族)が強欲で話が難航しそうなことと、ザーラック達の身元を秘匿する為である。
彼女達はそれぞれ、自国の生活と近い暮らしを望んだ。合わなければ、仕事も住み家を代えても良いことは伝えている。
けれど今、彼女達はとても楽しそうで、第二の人生を生きていく希望に燃えていた。
カザンサススノー国の使用棟での暮らしに比べれば、たとえ苦労を伴っても自らで選べる人生の方が良いものになるだろう。
他国で暮らすのだから、多くの困難も立ちはだかる筈だ。
それでも……自国の愛する家族に連絡が付き、離れていても同じ空の下にいる幸せは、きっとかけがえのないものになるだろう。
それは一度、コロネとスライストと別れ、二人の幸せの為に生きていこうと思った、ミカヌレだから分かることだった。
カザンサススノー国から連れ帰った者達は、近いうちに離れて暮らすことになる。
だから今だけは、家族として食堂の2階で賑やかに過ごす彼女達。
どうやらカンラはお調子者、いやムードメーカーでみんなを笑わせている。そして体型がふっくらしてきたようだ。
案外とこの国は、彼女に合っているのかもしれない。
彼女につられみんなも笑い、コロネもミカヌレもいつも笑顔を浮かべていた。
◇◇◇
人質の元側妃達の国と調整を行ったモロコシは、貿易や調整役としての地位を確固たるものとした。
今度もし、彼女達の国にカザンサススノー国が因縁を付けてくることがあれば、エルフの国ニズラッシェリルと協力し、表と裏から制裁を加えて行くことを検討している。
モロコシにとってもカザンサススノー国は、大切な者を奪われ故国を滅ぼした憎い相手だった。
たとえ国王が代わろうとも、その感情を消すことは難しい。
その際よりも酷くなっているなら、もう容赦はいらないと思える程に。
カンラの病は完全に治癒したようで、その後も不調はなく食欲も旺盛で賑やかに暮らしていた。
そんな彼女の国はラーマガットリン。
東のスルファカトレと西のニズラッシェリルの中間やや下方に位置し、国土はスルファカトレの半分程度だった。国の周囲には10個程の小島が点在している。
元々スパイスや養羊の輸出が国の主要産業で、特にカンラが住んでいた場所は、雪の降らない灼熱の地域。
そして人間よりも羊が多くて、肉と言えば羊がメインになると言う。
緑溢れる肥沃な大地に暮らす者は多く(人口はスルファカトレの6割なので、比較的多い)、殆どが農業・酪農関係の職に就いていて、王族と民の距離は近い。
その分国内は平和だが軍事面が弱く、元々争うのが苦手な為、カザンサススノー国に目を付けられたようだ。
カンラの国の場合は、
少し離れた場所にある島の島民が、ガランサススノー国の貴族令嬢に付き纏っていたせいで、責任を取らされた形だ。
責任を軽くする条件として、
ガランサススノーへ入る輸出品(スパイスと羊肉など)の関税率の引き下げを行わせ、逆にカザンサススノー国からラーマガットリンへの輸出品(主に鉱物や宝石類)は関税を上げられて、さらに一定数を購入させる約束を飲まされた。
さらに条約反故防止の為か、人質のように王女を側妃として連れて行かれたのだ。
それは他の国の王女達も同じようで、
その国を訪れたカザンサススノー国の令嬢や令息が、犯罪紛いの行為をされたことへの賠償のようなものだった。
「間違いなく、ハニートラップね。そうじゃなければ、どこの国も素朴な人間性の方ばかりなのに、付き纏ったりたくさんの恋文を送ったりしないわ」
「そうなのですね、ミカヌレ様。私達は全く気付かずに、国の落ち度だと思っていました。けれど令嬢と関わった男性は、『その令嬢とは運命の出会いだったのです。彼女の方から愛していると言ってくれたのに……』と、とても真剣で嘘とは思えませんでした。そうですか、私達は騙されたのですね」
ルトースとは寂しく囁くと、責任を感じて自死してしまった男性のことを思い、強く目を瞑った。
恐らく……ハニートラップの罠にかかった若者達は、生きてはいないのだろう。国に多大な損害を与え、王女を人質にしてしまった為に。
そこは裏を知り尽くしたミカヌレ。
ハニートラップのプロは違う。あらゆる国の国民性と貴族名鑑、そして言語と習慣などが蓄積された、彼女の経験上からの見解であった。
彼女の過去の仕事でも、同じ目に合わされた者がいたのかもしれない。その後の詮索はミズーレン伯爵に止められていた為、ミカヌレはその後のことを知らずにいた。
(亡くなった者や、悲惨な目にあった者も多かったのでしょうね…………)
今更ながら、自分の業の深さに胸が痛んだ。
カンラやネリネ達の国では隠密がいない為、まさかこんな細工をしているとは、思ってもみなかった。
何だか怪しいと気付いたのは、カザンサススノー国に集められた側妃達が、身の上話としてそこに嫁いだ経緯を話した時である。
けれど時は既に遅く、彼女達は不遇の時間を過ごしていたのである。
◇◇◇
1番目の側妃ルトース、王女カンラは農業・酪農の国出身。
2番目の側妃リリー、王女ネリネは伝統的な手織り衣装や、絨毯が有名な国だ。
高い耐久性と繊細なデザインが特徴で、ウールやシルクを主に使用。独自の織り方は門外不出で、小国でありながら先祖代々多くの国と取り引きがある。
それを王妃に狙われたのである。
3番目の側妃ミューラズ、王女ナッタルテの出身は小麦と豆の農業国。不作知らずで、多くの国との取り引きがある。
4番目の側妃ザーラック、王女ピルクナの出身は養殖魚の生産と研究を主としている国。漁では滅多に取れないものも養殖している為、カザンサススノーの王妃が好きな魚卵を、優先的に輸入している。
5番目の側妃コゴリと従者ジェニスは、サクラアイランド近くの気候の良い島で暮らしていた。
彼女は日焼けした美しい肌と抜群のプロポーションを持ち、先代から多くの伝統音楽を伝承された躍りの名手。
体のラインが強調された民族衣装で、自由気ままに舞うコゴリは、誰もが眩しく見つめる光輝く神秘性を持っていた。
外遊したカザンサススノーの国王もその一人で、彼が欲した唯一の女性であった。
カザンサススノーの国王は、既にいる婚約者から半ば強引に彼女を奪ったのである。
勿論ネリネの殺害を謀ったコゴリは、ここにはいない。
◇◇◇
側妃と王女達は、コロネの国であるユゼフィランに住むことになった。
ルトースとカンラはコロネの暮らす食堂で、方向性が決まるまで働くことになった。2人とも料理が上手で、故国のものも作ってくれるそうだ。
リリーとネリネは、刺繍や編み物が得意なので、コロネの経営する洋品店で働くことになった。
ミューラズとナッタルテは、チェロスト子爵領の農園で働くことに。
ザーラックとピクルナは研究者ギルドに入り、彼女の国では手掛けていない甲殻類の養殖を手掛けることになった。
これはザーラックの国の国王(ザーラックの父王)と相談し、彼女の国とユゼフィラン国の研究者ギルドとで共同研究することが決まったのだ。
ユゼフィラン国の国王を通さないのは、国王(まわりの貴族)が強欲で話が難航しそうなことと、ザーラック達の身元を秘匿する為である。
彼女達はそれぞれ、自国の生活と近い暮らしを望んだ。合わなければ、仕事も住み家を代えても良いことは伝えている。
けれど今、彼女達はとても楽しそうで、第二の人生を生きていく希望に燃えていた。
カザンサススノー国の使用棟での暮らしに比べれば、たとえ苦労を伴っても自らで選べる人生の方が良いものになるだろう。
他国で暮らすのだから、多くの困難も立ちはだかる筈だ。
それでも……自国の愛する家族に連絡が付き、離れていても同じ空の下にいる幸せは、きっとかけがえのないものになるだろう。
それは一度、コロネとスライストと別れ、二人の幸せの為に生きていこうと思った、ミカヌレだから分かることだった。
カザンサススノー国から連れ帰った者達は、近いうちに離れて暮らすことになる。
だから今だけは、家族として食堂の2階で賑やかに過ごす彼女達。
どうやらカンラはお調子者、いやムードメーカーでみんなを笑わせている。そして体型がふっくらしてきたようだ。
案外とこの国は、彼女に合っているのかもしれない。
彼女につられみんなも笑い、コロネもミカヌレもいつも笑顔を浮かべていた。
◇◇◇
人質の元側妃達の国と調整を行ったモロコシは、貿易や調整役としての地位を確固たるものとした。
今度もし、彼女達の国にカザンサススノー国が因縁を付けてくることがあれば、エルフの国ニズラッシェリルと協力し、表と裏から制裁を加えて行くことを検討している。
モロコシにとってもカザンサススノー国は、大切な者を奪われ故国を滅ぼした憎い相手だった。
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