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謀略
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「アルフォードさまぁ…、ぐすっ…」
アリエル嬢が、切り裂かれた教科書を手に俺の所へやって来た。
「どうしたんだ、その教科書は!?」
「ぐすんっ…教科書を置き忘れてて…取りに戻ったらもう…ぐすっ…」
俺は、無残な状態の教科書を手に取る。 明らかに悪意ある者の仕業だ。
「誰がこんな…」
「教室に入る前、銀髪の女の人が出て行ったけど…知らない人だったわ」
「銀髪?」
「でも、その人がやったかは…」
(この学園に銀髪の人間なんて、1人だけじゃないか!)
「アリエル嬢、この教科書…俺が預かっていいかな? 君には新しいのを支給するように言っておくよ」
「ぐすん……はい…」
(生徒会室へ行けばアイツが…ジルベールが居る筈…)
アリエル嬢に背を向け歩き始めた俺は、背後でニヤリと嗤う彼女には気付かなかった…
―――アリエルside―――
(まったく、何なの!?)
やっぱり今回の転生はおかしいわ…クロードとシルグランドがやっと魅了に掛かりだしたと思ったら姿を見なくなったし。
トリスタンも、あれから図書室へ来なくなった。
彼らを虜にしなきゃ生徒会室に近付けないのに。
(生徒会室に行かなきゃ殆どヴェルドカインに会えないじゃないの!)
それにしても…アルフォードがまだ魅了に掛かりきってない…今回一番接触しているのに、どうして?
けど、まったく掛かってない訳じゃないわ…大丈夫よ。
今回は精神操作が出来ないのが悔しいな。
私が王妃になる為の駒でしかないんだから、感情なんて邪魔なだけだわ。
光魔法が使えないだけでこんなに手こずるなんて想定外だった。
そろそろ教科書イベントの頃合いだけど、トリスタンが無理なら…今はアルフォードしか居ないわね…
(急に強力な魅了を掛けると錯乱する可能性があったから弱めにしてたけど、このイベントが終わったら強く掛けてもいいかもしれないわね…)
アリエル嬢が、切り裂かれた教科書を手に俺の所へやって来た。
「どうしたんだ、その教科書は!?」
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「誰がこんな…」
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「ぐすん……はい…」
(生徒会室へ行けばアイツが…ジルベールが居る筈…)
アリエル嬢に背を向け歩き始めた俺は、背後でニヤリと嗤う彼女には気付かなかった…
―――アリエルside―――
(まったく、何なの!?)
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それにしても…アルフォードがまだ魅了に掛かりきってない…今回一番接触しているのに、どうして?
けど、まったく掛かってない訳じゃないわ…大丈夫よ。
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そろそろ教科書イベントの頃合いだけど、トリスタンが無理なら…今はアルフォードしか居ないわね…
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