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第三章 元冒険者、まさかの二刀流になる
32:噂の超能力、本人による実験
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私はリッカルドに続き、騎士団で二人目の、遊撃隊バージョンと迎撃隊バージョンの二つのワッペンを持つ人になった。
だが、実際にワッペンを使い分けるのは私だけだ。リッカルドは迎撃隊の隊長なので、遊撃隊に入ることは滅多にない。
「今日から一週間は第二遊撃隊ね~」
遊撃隊は人数が多いため二つに分かれている。第一遊撃隊は騎士団長の長男・ディスモンドが隊長で、第二遊撃隊は三男のオズワルドが隊長を務めている。
結局私は、双剣騎士になってもオズワルドの下につくことになったのだ。
青ではなく赤のワッペンをつけ、腰に双剣を差して庭に入る。
「おぉ、弓もやりながらたった一ヶ月で二刀流になった子だ」
「違う違う、双剣ができるってことは俺らと同じ長剣もできるんだよ。だから三刀流だって」
「それってリッカルド隊長よりすごくね!?」
私のことであろう会話が耳に入ってきた。
嬉しい。寮にいる騎士ならもう寝ているときにも、まだ寝ているときにも自主練習をしたかいがあったと、安堵した。
「はい、みんな集まって」
オズワルドの口調がいつもと違う。いつもの口調を知っているせいか、キビキビと動きたくなる口調である。
他の隊員も同じ気持ちなのか、号令がかかるとすぐに列を作って集合した。
オズワルドに呼ばれたので、一番後ろから走ってオズワルドの隣に立つ。
「今日から遊撃隊になった、クリスタルだ。第二遊撃隊唯一の双剣使いだから、いい練習相手にもなる。だが、まだまだクリスタルは未熟だ。お互い、高めあえるようにするように。分かったか」
「「「はい!」」」
迎撃隊と違い、いっそう返事の声には男くさいものを感じた。力を使って戦うからだろうか。
さっそく、長剣の人たちを相手に訓練が始まった。
長剣使いには盾があるが、私には鎧以外にガードはない。それを想定した戦い方を、色んな人から学んでいく。
一週間の遊撃隊での慣らしが終わり、私は迎撃隊に戻った。
「クリスタル、おかえり」
「ただいまです」
朝一番の訓練に向かおうとしていると、廊下でちょうどリッカルドに出くわした。
「そうだ君、何か君自身の噂を聞いてないかな」
「噂……私が双剣使いになったことですか?」
「いや、君の弓についてだよ。冒険者の間で、どうやら君が超能力を持っているのではないかって噂されているそうなんだ」
なにそれ!? 言い出しっぺ誰!
「超能力なんて持ってるわけないじゃないですか! 持ってたら今ごろ存分に使ってますって」
「だよね。でも興味があるんだ。騎士団と同じ実力主義の冒険者たちが言うんだから、何か確信できる理由があるんだろう」
それは確かに。冒険者ギルドが実力主義なのは、元冒険者である私が一番よく分かっている。あの人たちは超能力のようなものは信じない人が多い。「超能力を使われても実力で圧倒しろ」という雰囲気である。
「訓練が終わったら、もう一度君の発射や矢の飛び方を確認したい。庭に残ってくれないかな」
「あ……はい。分かりました」
私は半分「そんなわけない」と思いつつ、もう半分で「もしかしたら」と思って少し緊張してしまうのだった。
思い返せば、武術大会の最後の一射は風の流れに逆らって矢が飛んでいったし、ここに入る前の腕試しでは、矢が小刻みに震えながら向かい風を突っ切っていた。
特に武術大会は悪天候で他の人が苦戦する中、普段は下手な私がいつもより高い的中率だった。これも普通に考えたらおかしい。
「それじゃあ、やってみようか」
リッカルドはわざわざ昼休みを返上して付き合ってくれた。
「これから何射か撃ってもらって、色んな角度から君の発射を見る。それでも分からなければ……その時考えるよ」
リッカルドのわりに、今日は思いつきで動くらしい。
庭にはポツンと、片づけずに残したままになっている短距離用の的が置かれている。
「あの……普通にやればいいんですよね?」
「もし超能力を持っているなら、使うんだよ?」
「……冗談を」
私はいたっていつも通りに弓を引き、矢を放つ。振り返ってリッカルドを見るが、首をかしげている。
「やっぱり分からないね。続けて五本撃ってくれるかな?」
「分かりました」
訓練でもしている、短時間に多くの矢を放って正確さを出す、あの練習のことを指している。
訓練のおかげで五射とも的中した。騎士団に入る前は、よくねらいを定めれば命中できたものの、実戦のようにどんどん撃つことが苦手だった。
それよりも、果たして超能力は判明したのか。
「どうですか?」
「いや……分からないね。君のフォームは洗練されていて、撃ち方に特徴があるわけではないんだ」
もし超能力を使っているなら、王国一の腕を持つリッカルドにかかれば、撃ち方と飛んでいく矢の軌道に違和感に気づけるだろう。わざわざこのようなことをしなくても。
「フォームが問題ないなら、超能力は目に見えない形で発動していて、目に見えないまま効果を出しているのだろう」
何やら一人で考察を始めるリッカルド。言っている意味がよく分からない。
「見えないし、聞こえない。それなら触れてみるしかないよね」
触れる……? どうやって?
「君の腕を信じて頼むよ。俺は君の真正面に立つから、あえて俺からそれるように撃ってほしいんだ」
な、なにそれ……! 怖い怖い!
「とりあえず私がやるべきことは分かりましたが、どうしてそういう考えになったのか知りたくて」
リッカルドはハチャメチャなことは言わない。必ずその言葉には裏づけるものがある。
「入団前にここで撃ってもらったときのことを思い出してね。最後の発射の矢が面白い飛び方をしたから、最初は君の飛ばし方に鍵があると思ってた。でも、何回見てもそれっぽいものはないから、外部から力が加わっているんじゃないかなって思ってね」
外部から力が加わったから、向かい風でも負けることなく進んでくれたっていうことかな。
「や、やってみます」
うなずくのを見たリッカルドは、的と私の真ん中くらいに立った。ここからあえて外すとなると、ねらいはあそこくらいかな。
私は腰の矢筒から矢を一本取り出して弓に添え、弓を引いた。
だが、実際にワッペンを使い分けるのは私だけだ。リッカルドは迎撃隊の隊長なので、遊撃隊に入ることは滅多にない。
「今日から一週間は第二遊撃隊ね~」
遊撃隊は人数が多いため二つに分かれている。第一遊撃隊は騎士団長の長男・ディスモンドが隊長で、第二遊撃隊は三男のオズワルドが隊長を務めている。
結局私は、双剣騎士になってもオズワルドの下につくことになったのだ。
青ではなく赤のワッペンをつけ、腰に双剣を差して庭に入る。
「おぉ、弓もやりながらたった一ヶ月で二刀流になった子だ」
「違う違う、双剣ができるってことは俺らと同じ長剣もできるんだよ。だから三刀流だって」
「それってリッカルド隊長よりすごくね!?」
私のことであろう会話が耳に入ってきた。
嬉しい。寮にいる騎士ならもう寝ているときにも、まだ寝ているときにも自主練習をしたかいがあったと、安堵した。
「はい、みんな集まって」
オズワルドの口調がいつもと違う。いつもの口調を知っているせいか、キビキビと動きたくなる口調である。
他の隊員も同じ気持ちなのか、号令がかかるとすぐに列を作って集合した。
オズワルドに呼ばれたので、一番後ろから走ってオズワルドの隣に立つ。
「今日から遊撃隊になった、クリスタルだ。第二遊撃隊唯一の双剣使いだから、いい練習相手にもなる。だが、まだまだクリスタルは未熟だ。お互い、高めあえるようにするように。分かったか」
「「「はい!」」」
迎撃隊と違い、いっそう返事の声には男くさいものを感じた。力を使って戦うからだろうか。
さっそく、長剣の人たちを相手に訓練が始まった。
長剣使いには盾があるが、私には鎧以外にガードはない。それを想定した戦い方を、色んな人から学んでいく。
一週間の遊撃隊での慣らしが終わり、私は迎撃隊に戻った。
「クリスタル、おかえり」
「ただいまです」
朝一番の訓練に向かおうとしていると、廊下でちょうどリッカルドに出くわした。
「そうだ君、何か君自身の噂を聞いてないかな」
「噂……私が双剣使いになったことですか?」
「いや、君の弓についてだよ。冒険者の間で、どうやら君が超能力を持っているのではないかって噂されているそうなんだ」
なにそれ!? 言い出しっぺ誰!
「超能力なんて持ってるわけないじゃないですか! 持ってたら今ごろ存分に使ってますって」
「だよね。でも興味があるんだ。騎士団と同じ実力主義の冒険者たちが言うんだから、何か確信できる理由があるんだろう」
それは確かに。冒険者ギルドが実力主義なのは、元冒険者である私が一番よく分かっている。あの人たちは超能力のようなものは信じない人が多い。「超能力を使われても実力で圧倒しろ」という雰囲気である。
「訓練が終わったら、もう一度君の発射や矢の飛び方を確認したい。庭に残ってくれないかな」
「あ……はい。分かりました」
私は半分「そんなわけない」と思いつつ、もう半分で「もしかしたら」と思って少し緊張してしまうのだった。
思い返せば、武術大会の最後の一射は風の流れに逆らって矢が飛んでいったし、ここに入る前の腕試しでは、矢が小刻みに震えながら向かい風を突っ切っていた。
特に武術大会は悪天候で他の人が苦戦する中、普段は下手な私がいつもより高い的中率だった。これも普通に考えたらおかしい。
「それじゃあ、やってみようか」
リッカルドはわざわざ昼休みを返上して付き合ってくれた。
「これから何射か撃ってもらって、色んな角度から君の発射を見る。それでも分からなければ……その時考えるよ」
リッカルドのわりに、今日は思いつきで動くらしい。
庭にはポツンと、片づけずに残したままになっている短距離用の的が置かれている。
「あの……普通にやればいいんですよね?」
「もし超能力を持っているなら、使うんだよ?」
「……冗談を」
私はいたっていつも通りに弓を引き、矢を放つ。振り返ってリッカルドを見るが、首をかしげている。
「やっぱり分からないね。続けて五本撃ってくれるかな?」
「分かりました」
訓練でもしている、短時間に多くの矢を放って正確さを出す、あの練習のことを指している。
訓練のおかげで五射とも的中した。騎士団に入る前は、よくねらいを定めれば命中できたものの、実戦のようにどんどん撃つことが苦手だった。
それよりも、果たして超能力は判明したのか。
「どうですか?」
「いや……分からないね。君のフォームは洗練されていて、撃ち方に特徴があるわけではないんだ」
もし超能力を使っているなら、王国一の腕を持つリッカルドにかかれば、撃ち方と飛んでいく矢の軌道に違和感に気づけるだろう。わざわざこのようなことをしなくても。
「フォームが問題ないなら、超能力は目に見えない形で発動していて、目に見えないまま効果を出しているのだろう」
何やら一人で考察を始めるリッカルド。言っている意味がよく分からない。
「見えないし、聞こえない。それなら触れてみるしかないよね」
触れる……? どうやって?
「君の腕を信じて頼むよ。俺は君の真正面に立つから、あえて俺からそれるように撃ってほしいんだ」
な、なにそれ……! 怖い怖い!
「とりあえず私がやるべきことは分かりましたが、どうしてそういう考えになったのか知りたくて」
リッカルドはハチャメチャなことは言わない。必ずその言葉には裏づけるものがある。
「入団前にここで撃ってもらったときのことを思い出してね。最後の発射の矢が面白い飛び方をしたから、最初は君の飛ばし方に鍵があると思ってた。でも、何回見てもそれっぽいものはないから、外部から力が加わっているんじゃないかなって思ってね」
外部から力が加わったから、向かい風でも負けることなく進んでくれたっていうことかな。
「や、やってみます」
うなずくのを見たリッカルドは、的と私の真ん中くらいに立った。ここからあえて外すとなると、ねらいはあそこくらいかな。
私は腰の矢筒から矢を一本取り出して弓に添え、弓を引いた。
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