幸福の王子は鍵の乙女をひらく

桐坂数也

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第二章 水の鍵の乙女

水の少女が語るよもやま話。

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 労働者の朝は早い。

 日の出とともに叩き起こされた労働者たちは、固いパンとひと口の水だけの朝食を与えられ、早々に野に放たれる。

 そしてぼくらも例外ではなかった。
 聖なる贄だというのに、何の特別扱いもない。


 とは言え、ひ弱な現代っ子のぼくに肉体労働などまともに務まるわけもなく、おまけにサキの助けがなければ5分と立っていられないような状態だ。

 ぼくのあまりのひ弱さに、監督官も呆れ返ってしまい、

「もう、お前はいいから」

 と、同情される始末。
 さすがに傷ついたプライドを抱えて、隅っこの方でサキに熱を補給してもらっていた。


 サキは、隙あらばぼくに全身で抱きついてきたい、という目論見が見え見えだった。というのも、今日は隣にクルルがいるからだ。絶対に渡すまい、という意地が見てとれる。
 しかし他にも大勢の人がいるので、さすがにそこまで露骨なことはできず、手をつなぐに留めていた。

「なるほどね。そうやって熱をもらっているんだ?」

 クルルには、なぜぼくとサキがいつも一緒にいるのか、おおまかな説明はした。

「すごい魔女を従えているからどれほど格の高い魔導士さんかと思ったけど、変な所で抜けてるんだね」
「ほっといてくれ」

 そのクルルは女たちに混じって手仕事など手伝っている。手足にはぼくらと同じ枷。いましめの魔法が施されている。
 クルルに訊いてみたが、けっこう上級ないましめの魔法なので、解除することはできないそうだ。

「まあ、あたしの縛めはともかく」

 クルルが懐から何か取り出した。
 差し出されたのは、編み紐。

「リョウタ、あんたも今のままじゃ不便だろ。サキも離れられないし。だから」

 左の手首に、二重に巻いてくれた。

「これを巻いておきなよ。魔法の術式を編みこんであるから、少しは魔力を溜めることができるよ」
「あ、ありがとう」
 
 その編み紐に、サキが念じて熱を補充してくれた。

「すごいですねえ、これ。意外とたくさん熱を蓄積できそうです」
「そうなんだ?」

 すると、サキと離れても動くことができるようになるのかな。

「そうかい? 意外といいものだったんだね。じゃ、せっかくだからもう一本あげるよ」

 今度は右手首に巻いてくれる。

「ありがとう。けど、いいのかい? こんなにいいもん貰っちゃって」
「いいよいいよ。あんたのためならさ」

 色目を使って寄ってきそうなクルルの前に、ぐいっとサキが割り込んだ。「ちぇっ」と小さく舌打ちしてクルルが引き下がる。

「他にも要るかい? まだいろいろあるよ」

 クルルは懐からじゃらじゃらと様々なものを取り出した。ドラえもんかお前は。

「煉獄の紅玉に凍結の翠玉、魔法石だよ。それから身代わりの人型」

 ……呪いの藁人形にしか見えないけど。

「怪我や病気を一度だけ身代わりに受けてくれるって言われてるんだ。けど、役に立つかなあ」
「ずいぶんいっぱい持ってるんだな」
「うん、一族のみんながね、くれたんだ。せめて道中の無事をってね。もう要らなくなっちゃうけどさ」
「一族って、アクアスリスの人?」
「あ、知ってたんだ」
「名前だけ聞いたよ」

 おかげでぼくらも、生贄の列に加わることになったけどね。

「そっか。あたしたちは水神さまを祀っていてね、その力も使えた。だから怖れ敬われてもいたけど、こうやって水が少なくなると、水を独り占めしているとか言われて掌を返したように……」

 サキが力を補充してくれながら、黙って聴いている。

「だからここ数十年は苦難の連続だったよ。あたしが小さい頃、隣国のラタエの軍隊に攻められて、追い立てられて。たくさん死んだよ。父さんや兄ちゃんもね」
「この国は、アンカスターは守ってくれなかったのかい?」
「もともとあたしたちは国境くにざかいを行ったり来たりしてたから……どっちに行っても追い払われるしね。人じゃないんだってさ、あたしらは。
 その後はアンカスター寄りにいたんだけど、たびたび人買いに攫われて奴隷に売られたり……あたしの母さんも攫われてさ。特別な能力を持ってると思われてたらしいから、高く売れたみたいだよ」

 淡々と語るクルル。

「母さんたら、ひどいんだ。あたしを隠すのに古い敷き藁の中に押し込んでさ。馬糞まみれでひどい目に遭ったよ。あはははは」

 さすがにぼくは笑えなかった。
 どんな顔をしたらいいのか、わからない。

「まあそんなわけで、雨乞いにも特別な効果があると思われたんだろうね。毎年娘が連れて行かれて……もう年頃の生娘なんて、あたしが最後かも知れないなあ」

 クルルは苦笑した。乾いた笑いだった。


 ぼくは辺りを見回した。

 荒れた土地だ。
 土地ばかりじゃない。
 水がない、というのはこうも人の心を荒廃させるものなのだろうか。

(クルル……)

 昨日会ったばかりの少女をみやった。
 水さえあれば、彼女も、彼女の一族も幸せに暮らせたのだろうか。
 それどころか、水をもたらす一族として、回りから崇め奉られて生きられただろうに。


 水さえあれば。


 ぼくは奥歯をぐっと噛みしめる。



+ + + + +


 突然、騒ぎが起こった。

「?」

 みな立ち上がって、そちらを見ている。

「何だろう?」
「……石が崩れて、誰かが下敷きになったみたいだ」

 クルルが答えてくれた。さすがに耳がいい。離れていても会話が聞き取れるらしい。

 何かの支えが崩れて斜面から石が落ち、誰かが下敷きになっているようだ。
 男が一人もがいている。石に足を挟まれているらしい。
 石と言っても、かなり大きい。岩といっていいかも知れない。ぼくの腕でもひと抱え以上ありそうだ。重さは五十キロ。いやもしかすると百キロくらい?

 可哀そうに。あれでは足は完全に潰れてしまっているだろう。身体が下敷きにならなかったのがせめてもの幸運だが、もう歩けないかも知れないな。

 救助は一向にはかどらない。男どもは右往左往するばかりだ。

「あの岩、どかせないのか?」
「うーん、人の力じゃ無理かなあ」

 クルルが答える。

「この世界には魔法があるんだろ? 岩をどかすなり砕くなり、なんとかできないのか?」
「そんな上級の魔法が使える魔術師なんて、ここにはいないよ。労働者ばかりなんだから」

 なるほど。魔法がある世界だからって、ほいほいとお手軽に誰でも使える、というわけじゃないようだ。
 だがこのままでは、下敷きになった男は助からない。


「遼太さん、出番です」

 サキが言って、ぼくの手を引いた。

「出番かなあ」
「はい。異世界チートで無双するです」

 やっぱりそれか。
 ぼくは事故現場に向かって歩き出した。

 前世の記憶や知識を異世界で使いまくってのし上がる、という話はよく聞くけど、何か使える手はあるかなあ。
 しょう油やマヨネーズじゃ人命救助はできないけど。

「なになに? なんとかできるのかい?」

 クルルが興味津々でついて来る。

「はい。遼太さんはすごいんです」
「へえ、楽しみ。期待しちゃおう」

 なんだかんだでこの二人、意外と仲がよさそうだ。

 人だかりをよけて、前に出てみる。
 確かにでかい岩だけど、これだけの人手があれば何とかなりそうなものなのに。
 もしかして、いろいろな技術が不足している?

 いくつかの大きな石が散乱している。
 それらを押さえていたらしい、太い木の棒もいくつも散らばっている。
 ぼくはその中から、なるべく太くて頑丈そうな丸太を選び出した。それを、男が挟まっている岩の下にぐいっと差し込む。


 なんだなんだ?
 異人さんが何かするみたいだぞ?


 急に辺りが静まってぼくは注目を浴びてしまい、妙に緊張する。つとめて平静をよそおい、丸太の下に漬物石くらいの石を噛ませて、奥に押し込む。

「どうするんだい?」
「この岩をどけるんだ。クルル、そこの何人かに棒の端を押し下げるように言ってくれ」
「なんかわかんないけど、わかった」

 クルルは後ろの男たちに声をかけた。三人の男が、宙に浮いている丸太の端に取り付き、ぐいっと下に引っ張る。

 大岩がわずかに浮いた。てこの原理、というやつだ。
 おお、とどよめきが起こる。

「よし、そのまま支えてて。今のうちに持ち上げるよ」

 ぼくは回りの男たちを捕まえて、木の棒を渡した。

「これを岩の下に差し込んで。そう。それを肩にかついで。
 じゃあ、せえので持ち上げるよ」
「セエノ?」

 全員がきょとんとしている。

「あー、ええと、ぼくの国に伝わる合図の言葉だよ。『せえの』って言ったら、息を合わせて力を入れて上に持ち上げるんだ。いい?」
「そんなので持ち上がるのかい?」

 棒を肩に当てた一人が訊き返してきた。

「上がる上がる。大丈夫だよ。じゃ、行くよ。『せえの』!」

 掛け声と同時に、ぼくは身振りで上に力を入れるまねをする。
 数人の男たちが唸りながら力を込め、岩はぐっと浮き上がった。

「よし! いいよ、もうひと息だ。もっかい行くよ! 『せえの』!」

 今度は男たちも唱和して、岩は大きく浮き上がり、向こう側へごろりと転がった。わっと歓声が上がる。

 ぼくは倒れている男に駆け寄った。
 ひざから下が潰されて出血していた。でも思ったほどひどくない。土が柔らかかったか、隙間があったか。運がいい。
 でも傷はひどい。早く手当てしないと。

「傷薬はあるかな? 切り傷に効く薬草とか?」

 近くの女性に訊いてみた。
 薬は多分、ぜいたく品。労働者には手に入らないだろう。

「薬草なら、少しはあるかも……」
「よかった。分けてもらえるかな?」

 うなずいて、女性は走り出した。

 ぼくはしゃがみ込んで、あらためて傷口を見てみる。骨が折れているかどうかはわからない。多分折れているだろうが、まずは傷口だ。縫うのは無理だけど、でもこのくらいなら大丈夫かも。

「水はあるかな? 傷口を洗わないと」

 誰も答えなかった。

 不審に思って、ぼくは顔を上げる。回りの誰もが困った顔をしていた。
 何だろう。傷口を消毒するという、近代医療の基礎知識が理解できないとか?

「水は、ないよ」

 ああ、そうか。

 この世界は水不足だった。たった一杯の飲み水だって手に入るかどうかわからないほどの貴重品。ましてや下層階級の人しかいないこの場所では。

 だけどこのまま放置すれば、確実に化膿する。悪くすると敗血症などで死に至るかも知れない。


 困った。


 その時。


「どのくらい必要だい?」



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