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第二章 水の鍵の乙女
無敵のコンビ、赤と青の姫。
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爆風は熱ではなかった。
(冷気? ……水?)
サキの時と違い、ひんやりとした風が全身を打つ。
その風は豊かな湿り気を含んでいた。この世界が欲してやまない、水気を。
「すごいね……。これが、水の力?」
なかば呆然と問うクルルの髪は、真っ青に染まっている。
そして瞳は、燃える紅。
水の鍵の乙女、青の姫。戦乙女がまた一人、ぼくの傍らに顕現した。
爆裂。轟音。
裏庭へラガンが転がり出てきた。後を追って、サキも飛び出してくる。
あちこち火傷を負いながらも、士気が衰えた様子はない。生身の身体でサキと互角に戦えるなんて。なかば賞讃、なかば恐れの興奮に、全身をしびれるような寒気が突き抜けて鳥肌が立つ。
底知れぬタフさだ。
その剛剣の視線が、ぼくを捉えた。
心臓がひときわ高鳴る。
その視線の前に、クルルが立ちふさがった。
「リョウタにあだなす者は、このあたしが許さないよ」
不敵な笑みを浮かべて、クルルが傲然と言い放つ。
剛剣は敢然と突進してきた。
「ふたりまとめて叩き斬ってくれるわ!」
クルルは「ふっ」と笑うと、両手を前に突き出した。
手の前に水の円盤が現れた。直径は一メートルほど。高速で回転している。
クルルはそれを引きつけて、ラガンに向けて投げつけた。
凶悪な水の刃を、ラガンは気合とともに切って捨てた。クルルが立て続けに円盤を投げつける。ラガンが切り裂く。その攻防は、6枚目の円盤がラガンの剣を叩き折るまで続いた。
無手になったラガン。クルルは大きく手を振り上げて叫ぶ。
「これでもくらえ! 圧殺の水塊!」
巨大な水の玉が出現し、ラガン目がけて襲いかかった。
「真円の深淵!」
黒い円が現れ、ラガンの寸前で水の玉を飲み込む。
横を見れば、追っ手も全員集まってきていた。
「業火の炎弾!」
フラムに向けて、サキが炎の玉を投げつける。
フラムの前に土の壁が立ち上がる。火の玉がぶつかって弾ける。
サキはフラムの隣を見た。補佐の魔術師だ。土を操るらしい。
サキは不敵に笑うと、指をまっすぐ突き出した。拳銃のようにかまえた指先から光が弾ける。
「業火の弓箭!」
高速の小さな、炎の矢。サキの指先からいくつも飛び出したそれは土の壁を軽く射抜き、補佐の魔術師を貫き通した。魔術師が崩折れる。
「やるねえ。サキ。あたしも」
クルルは笑って、両側に水の円盤を出現させ、両手を振って横に飛ばした。
円盤はラガンの後ろの剣士たちを両側から襲い、一撃で切り捨て、飛び去っていく。
赤の姫と、青の姫。
ふたりは一瞬視線を交わし、わずかに笑った。
雨が降ってきた。
気がつけば先ほどまで綺麗に晴れていた空は真っ黒になっていた。
雨はあっという間に豪雨になり、ぼくらはずぶ濡れだ。月も星もなく、敵味方の姿も見えない。
「なにも見えないね」
クルルが言う。
「そう。なら」
サキが指先を天に向けた。
「奈落の光明」
上空に巨大な火の玉が現れ、あたりを照らし出した。火は激しい雨にも消えることなく、中空にとどまっている。
「いいね。消えないかがり火だ」
クルルは笑って、両手を天に差し上げた。
「滋味の水球」
頭上に水が集まっていく。空に透明な杯があるように、水は半円形を形作っていく。水の杯はどんどん大きくなり、さらに大きく……。
「東京ドーム何個分」という表現は、ときどき聞いたことがあると思う。
その東京ドーム一個分の水を、見たことがあるだろうか?
ぼくは、今、見ている。
目の前で。
直径百メートル以上の、巨大な半球形の水。
桁違いのスケールに、ぼくはあやうく笑いだしそうになった。
「サキ。ちょっと力、貸して」
「……ん。わかった」
サキが駆け寄って、クルルと背中合わせに立つ。クルルの腕に沿って腕を伸ばし、指先を天に向ける。
「炎熱の加護」
巨大な水の塊は、豪雨を受けてもうもうと湯気を上げ始めた。
(これは……)
クルルが呼び寄せた巨大な水を、サキの熱が熱湯に変えたのだ。
戦でも、煮えたぎる熱湯を城攻めの兵士に浴びせたりするが、そんなものとは比較にならない巨大さと凶悪さ。
ドーム一個分の熱湯。なんて水の量、そして熱量だろう。
「これでもくらいな!」
クルルが手を振り下ろした。
直径百メートル、重量数百トン以上の熱湯の塊が、木々をへし折り、塀を押しつぶし、地上に落下してくる。ものすごい迫力に、あわてて逃げる。
地響きを立てて落ちたそれを、クルルは手放さなかった。形を保ったまま、再び宙に持ち上げる。
なぜなら熱湯の真ん中には、まだ黒い球体が浮かんでいたからだ。
おそらく闇属性の魔術師フラムが、仲間全員を囲って防壁を構築したのだ。
巨大な水の玉、いや熱湯の玉の真ん中に浮かぶ、小さな黒い球。いや、決して小さくはないのだけれど、まるで湯船に浮かぶ小さな煤のかたまり程度にしか見えない。
クルルが両の手のひらを向かい合わせ、ぐっと力を入れる仕草をした。
「水神の抱擁」
水の玉を圧縮して、黒い球を潰してしまおうとしている。透明な球体が小さくなっていく。今フラムは、どれだけの水圧に耐えているのだろう。
その大きさが元の半分くらいになった時、黒いかたまりが消えた。
「……逃げられた」
クルルがつぶやいた。転移魔法か。
よく逃げられたな、とむしろ感心する。
敵は撃退した。
+ + + + +
人々が外に出てきた。
雨だ、雨だ、とみんな大はしゃぎだ。水たまりにダイブしている奴までいる。
うかれ騒ぐ人々の片すみで、ぼくは二人の少女をねぎらった。
二人の燃え立つ紅い眼は、元の黒瞳と金目に戻っている。
サキがぼくの左手をとって、熱を入れてくれた。サキから離れて、戦って、かなり危なかった。
クルルが右手をとろうとして、言葉を失っているのがわかる。大剣に斬られてぱっくりと開いた傷。流れて止まらない血。骨が折れて、触れるだけで痛みが走る右手。
「ごめんよ、リョウタ。こんな怪我をさせちゃって」
クルルは今にも泣きそうな顔をしている。
「なに言ってるんだよ。きみのおかげでこの程度ですんだんだ。ともかく、きみたちが無事でよかったよ」
「あんたはほんと、お人好しなんだから」
クルルは泣き笑いの顔になった。
「あんたは東の果てから来たって言ってたよね。開祖さまの言い伝え通りだ。本当だったんだね。
そしたらあたしは、誓いの言葉を述べないとね」
降りしきる雨の中、クルルは両ひざをついて、左手を自分の胸に、右手をぼくの胸に当てた。
「我が名は青の姫、クルル=エル・アクアスリス。今、水の鍵の乙女である我はここにひらかれたり。我をひらきし者、リョウタ・イス、イシア……」
「好きに呼んでいいよ」
クルルはふうとひと息ついて、
「……我をひらきし者、リョウタ・イースに、我が身、我が心、我が力のすべてを捧げんことを。
リョウタ、願わくば我を受け入れ、水の盟約の主となりてその誉を掲げたまえ」
「汝が願い、受け入れよう」
クルルは目を開け、顔を上げた。
「我が主に深甚なる感謝を。リョウタ、我は我が生のあるかぎり、我が全てを以て御身を守るものなり。水の盟約の永遠なる忠実が御身とともにあらんことを」
クルルは再び、ぼくの目を見た。
いつもはいたずらな金目が、慈愛の光を宿している。
ここに水の盟約は結ばれた。
(冷気? ……水?)
サキの時と違い、ひんやりとした風が全身を打つ。
その風は豊かな湿り気を含んでいた。この世界が欲してやまない、水気を。
「すごいね……。これが、水の力?」
なかば呆然と問うクルルの髪は、真っ青に染まっている。
そして瞳は、燃える紅。
水の鍵の乙女、青の姫。戦乙女がまた一人、ぼくの傍らに顕現した。
爆裂。轟音。
裏庭へラガンが転がり出てきた。後を追って、サキも飛び出してくる。
あちこち火傷を負いながらも、士気が衰えた様子はない。生身の身体でサキと互角に戦えるなんて。なかば賞讃、なかば恐れの興奮に、全身をしびれるような寒気が突き抜けて鳥肌が立つ。
底知れぬタフさだ。
その剛剣の視線が、ぼくを捉えた。
心臓がひときわ高鳴る。
その視線の前に、クルルが立ちふさがった。
「リョウタにあだなす者は、このあたしが許さないよ」
不敵な笑みを浮かべて、クルルが傲然と言い放つ。
剛剣は敢然と突進してきた。
「ふたりまとめて叩き斬ってくれるわ!」
クルルは「ふっ」と笑うと、両手を前に突き出した。
手の前に水の円盤が現れた。直径は一メートルほど。高速で回転している。
クルルはそれを引きつけて、ラガンに向けて投げつけた。
凶悪な水の刃を、ラガンは気合とともに切って捨てた。クルルが立て続けに円盤を投げつける。ラガンが切り裂く。その攻防は、6枚目の円盤がラガンの剣を叩き折るまで続いた。
無手になったラガン。クルルは大きく手を振り上げて叫ぶ。
「これでもくらえ! 圧殺の水塊!」
巨大な水の玉が出現し、ラガン目がけて襲いかかった。
「真円の深淵!」
黒い円が現れ、ラガンの寸前で水の玉を飲み込む。
横を見れば、追っ手も全員集まってきていた。
「業火の炎弾!」
フラムに向けて、サキが炎の玉を投げつける。
フラムの前に土の壁が立ち上がる。火の玉がぶつかって弾ける。
サキはフラムの隣を見た。補佐の魔術師だ。土を操るらしい。
サキは不敵に笑うと、指をまっすぐ突き出した。拳銃のようにかまえた指先から光が弾ける。
「業火の弓箭!」
高速の小さな、炎の矢。サキの指先からいくつも飛び出したそれは土の壁を軽く射抜き、補佐の魔術師を貫き通した。魔術師が崩折れる。
「やるねえ。サキ。あたしも」
クルルは笑って、両側に水の円盤を出現させ、両手を振って横に飛ばした。
円盤はラガンの後ろの剣士たちを両側から襲い、一撃で切り捨て、飛び去っていく。
赤の姫と、青の姫。
ふたりは一瞬視線を交わし、わずかに笑った。
雨が降ってきた。
気がつけば先ほどまで綺麗に晴れていた空は真っ黒になっていた。
雨はあっという間に豪雨になり、ぼくらはずぶ濡れだ。月も星もなく、敵味方の姿も見えない。
「なにも見えないね」
クルルが言う。
「そう。なら」
サキが指先を天に向けた。
「奈落の光明」
上空に巨大な火の玉が現れ、あたりを照らし出した。火は激しい雨にも消えることなく、中空にとどまっている。
「いいね。消えないかがり火だ」
クルルは笑って、両手を天に差し上げた。
「滋味の水球」
頭上に水が集まっていく。空に透明な杯があるように、水は半円形を形作っていく。水の杯はどんどん大きくなり、さらに大きく……。
「東京ドーム何個分」という表現は、ときどき聞いたことがあると思う。
その東京ドーム一個分の水を、見たことがあるだろうか?
ぼくは、今、見ている。
目の前で。
直径百メートル以上の、巨大な半球形の水。
桁違いのスケールに、ぼくはあやうく笑いだしそうになった。
「サキ。ちょっと力、貸して」
「……ん。わかった」
サキが駆け寄って、クルルと背中合わせに立つ。クルルの腕に沿って腕を伸ばし、指先を天に向ける。
「炎熱の加護」
巨大な水の塊は、豪雨を受けてもうもうと湯気を上げ始めた。
(これは……)
クルルが呼び寄せた巨大な水を、サキの熱が熱湯に変えたのだ。
戦でも、煮えたぎる熱湯を城攻めの兵士に浴びせたりするが、そんなものとは比較にならない巨大さと凶悪さ。
ドーム一個分の熱湯。なんて水の量、そして熱量だろう。
「これでもくらいな!」
クルルが手を振り下ろした。
直径百メートル、重量数百トン以上の熱湯の塊が、木々をへし折り、塀を押しつぶし、地上に落下してくる。ものすごい迫力に、あわてて逃げる。
地響きを立てて落ちたそれを、クルルは手放さなかった。形を保ったまま、再び宙に持ち上げる。
なぜなら熱湯の真ん中には、まだ黒い球体が浮かんでいたからだ。
おそらく闇属性の魔術師フラムが、仲間全員を囲って防壁を構築したのだ。
巨大な水の玉、いや熱湯の玉の真ん中に浮かぶ、小さな黒い球。いや、決して小さくはないのだけれど、まるで湯船に浮かぶ小さな煤のかたまり程度にしか見えない。
クルルが両の手のひらを向かい合わせ、ぐっと力を入れる仕草をした。
「水神の抱擁」
水の玉を圧縮して、黒い球を潰してしまおうとしている。透明な球体が小さくなっていく。今フラムは、どれだけの水圧に耐えているのだろう。
その大きさが元の半分くらいになった時、黒いかたまりが消えた。
「……逃げられた」
クルルがつぶやいた。転移魔法か。
よく逃げられたな、とむしろ感心する。
敵は撃退した。
+ + + + +
人々が外に出てきた。
雨だ、雨だ、とみんな大はしゃぎだ。水たまりにダイブしている奴までいる。
うかれ騒ぐ人々の片すみで、ぼくは二人の少女をねぎらった。
二人の燃え立つ紅い眼は、元の黒瞳と金目に戻っている。
サキがぼくの左手をとって、熱を入れてくれた。サキから離れて、戦って、かなり危なかった。
クルルが右手をとろうとして、言葉を失っているのがわかる。大剣に斬られてぱっくりと開いた傷。流れて止まらない血。骨が折れて、触れるだけで痛みが走る右手。
「ごめんよ、リョウタ。こんな怪我をさせちゃって」
クルルは今にも泣きそうな顔をしている。
「なに言ってるんだよ。きみのおかげでこの程度ですんだんだ。ともかく、きみたちが無事でよかったよ」
「あんたはほんと、お人好しなんだから」
クルルは泣き笑いの顔になった。
「あんたは東の果てから来たって言ってたよね。開祖さまの言い伝え通りだ。本当だったんだね。
そしたらあたしは、誓いの言葉を述べないとね」
降りしきる雨の中、クルルは両ひざをついて、左手を自分の胸に、右手をぼくの胸に当てた。
「我が名は青の姫、クルル=エル・アクアスリス。今、水の鍵の乙女である我はここにひらかれたり。我をひらきし者、リョウタ・イス、イシア……」
「好きに呼んでいいよ」
クルルはふうとひと息ついて、
「……我をひらきし者、リョウタ・イースに、我が身、我が心、我が力のすべてを捧げんことを。
リョウタ、願わくば我を受け入れ、水の盟約の主となりてその誉を掲げたまえ」
「汝が願い、受け入れよう」
クルルは目を開け、顔を上げた。
「我が主に深甚なる感謝を。リョウタ、我は我が生のあるかぎり、我が全てを以て御身を守るものなり。水の盟約の永遠なる忠実が御身とともにあらんことを」
クルルは再び、ぼくの目を見た。
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