幸福の王子は鍵の乙女をひらく

桐坂数也

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第三章 風の鍵の乙女

07.異邦人と姫の炭焼き。

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 夢を見ていた。
 ぼんやりとした、何かに追われる夢。ぼくは必死で逃げている。誰に追われているのだろう? わからない。けど数が多い。顔も定かでない、たくさんの人たち。
 みな口々にぼくを責め立てる。ぼくの罪を言い募る。違う。ぼくが悪いんじゃない。でも誰も聞いてくれない。助けて。誰か助けて。
 唐突に、ぼくの手を取る人が現れる。誰だかわからないけど、その人はぼくを受け入れてくれた。安心感が胸いっぱいに広がる。視界が明るくなった気がする。その人はぼくに行く手を指し示す。ぼくの敵を倒せ、と。ぼくの使命を果たせ、と。
 言われた方へぼくは向かう。そして顔もよくわからない誰かを、ぼくは打ち倒した。やった。満足感。高揚感。ぼくはやり遂げた。使命を果たしたんだ。

 目が覚めた。

 一瞬自分がどこにいるのかわからなかった。両脇にサキとクルルが寝息を立てているのに気がついて、やっと自分の位置を確認する。

 モリガン子爵のお屋敷。離れの寝室。ひとつのベッドに三人がぎゅう詰めで寝転がっている。


 まともなベッドで休めるのはほぼ初めての事態だった。そこで問題が提起された。誰がどこで寝るのか。

 サキが主張していわく。
「わたしは遼太さんに熱を補給しなければなりません。これが途切れると大変なことになります。だから『わたし』が遼太さんの隣でなきゃだめなのです」

 クルルが反論していわく。
「サキだけ一緒なんてずるい! あたしも一緒に寝る!」

 そんなわけで、いつでもどこでも三人は仲良し。めでたしめでたし。
 ……まあこれが現状は最善、というか一番波風立たない解決法だろう。

(それにしても)

 さっきの夢はなんだったんだろう。
 妙にリアルな、だけど妙にぼやけて実体がよくわからない、へんな夢。でもまるで実体験したかのような感覚が残っている。
 全身に残る高揚感。いい気分だ。だがその前に感じた、とてつもない不安感。それが引っかかった。この感覚を放っておいていいのだろうか?

 少し考えて、ぼくは鴉を呼び寄せた。真っ黒な空間を真っ黒な鳥が、フクロウのように羽音も立てずに飛んでくる。

 ナユタによれば、ぼくの魔法はぼくがイメージできるものならば、なんでもできるという。
 暗闇でひとり、ぼくは小細工をイメージし始めた。


 その頃、別の場所で密かな来客があったことを、ぼくはまだ知らなかった。



 + + + + +


「して、首尾は?」

 訪問者の問いは短い。

「よい得物を手に入れましたので、近日中には」

 答えているのはモリガン子爵。館の主であるにもかかわらず、その態度はとても丁寧で謙虚だ。

「いつになるかと訊いている」

 対する訪問者の言は短く、威圧的だ。

「……三週間以内には」
「十日だ」

 訪問者が断言する。

「もう事態は動いているのだ。止めることはできぬ」
「承知しました」

 子爵の表情は苦しそうだった。

「お願いでございます。どうか家族には、くれぐれもお咎めがございませんよう、ご配慮いただければ幸いにございます」
「わかっている。後の心配は無用だ。安心して役目を果たすがよい」
「は。かしこまりました」

 だがそれでも子爵の表情に安堵は見られなかった。

「卿の働きには公も期待しておられる。烏(イングラム)の二つ名、世に知らしめてもらいたい」

 訪問者は若干いたわるように言い残して去った。


 頭を垂れたまま、一人きりになってだいぶ経ってから、子爵は顔を上げた。ため息とともに冷や汗を拭う。表情はいっこうに晴れない。

 二つ名を世に知らしめよ、か。
 絶対にできないとわかっていての皮肉だろうか。
 彼の二つ名とは暗殺者、絶対に知られてはいけない名なのだから。



 + + + + +


 一夜明けて、モリガン子爵家滞在二日目。
 朝食後、ぼくは裏庭で下働きのアノルデ氏のよもやま話を聞いていた。
 この世界の事情、歴史、今あるもの、ないもの。アノルデ氏は自分の仕事をこなしながら、ぼくの質問に飽きもせず付き合ってくれた。
 午後になってぼくは、アノルデ氏に頼み事をしてみた。

「窯、かい?」
「そうなんです。長時間使いたいので、使っていないところがあれば、ですけど」

 アノルデ氏は白いものが混じったあごひげに手を当てて考え込んでいたが、

「そういえば裏山に、陶芸用の窯があったかも知れん」

 と、早速場所を案内してくれた。

「何が始まるんですの?」

 裏山へ登る一行に、興味津々のエルミアまで車いすでついてきた。

 ついさっきまで、エルミアはサキから「魔女の秘技」の手ほどきを受けていた。つまり、あやとりである。
 あやとりも、奥が深い。独りでやっても二人でやっても、奥が深い。
 それ自体には魔力も何にもないんだけど、次々と形が変わっていく不思議さは、なんとなく魔法に通じているかのような気になる。なまじぼくも出来るものだから、エルミアはますます意地になってあやとりの秘密を習得しようとしていた。

「ミアさま、ここに親指と人さし指を入れて、ぐるっと外側から回すです」
「え? え? ここ?」
「こうですよ、ほら」

 サキがエルミアの手に自分の手を添えて、ぼくが形を支えている紐をつまみ、外側の紐をさらに外側からすくいあげる。

「はい、ブリッジの完成です」
「えええ? なんで? どうなっているのですか?」
「えへへ。これが魔女の秘術です」

 サキ、完全に面白がっているな。

 脇に控えるはメイドのロゼッタさん。主の悪戦苦闘を黙って見ている。どうやらぼくらが近づくのは許してもらえたらしい。

 きゃいきゃいとはしゃぎすぎて、少し咳が多くなっていたエルミアだったが、それでも裏山まで付いてきたのは、

「面白そうなことをしているのに、わたくしだけ除け者なんてずるいですわ」

 ということらしい。たおやかそうでも、意外とおてんばなのかも。


 裏山への道はなだらかで決して険しいということはないが、それでも人ひとりを押し上げるのは、女性には重労働だ。

「坂道はきついでしょう。ぼくが代わりますよ」

 車いすを押しているロゼッタさんに、ぼくは声をかけた。

「いえ、大丈夫です」

 予想通り、こわばった返事が返ってきた。

「無理しないで。これでも男ですから、代わりますよ」

 ぼくはロゼッタさんの横に並んで、

「何かあったら、遠慮なく喉首をかっ切ってもらっていいですから」と、小声で言った。

「そんなことをしたら、次の瞬間私は血祭りでしょうね、二人の姫さまに」

 ロゼッタさんが初めて、いたずらっぽい笑いを見せた。

「あの姫さま方を敵にしたくはありませんわ」
「ロゼッタ、リョウタさまと何をひそひそ話しているの?」

 下から見上げながら、エルミアが問いかける。自分だけ置き去りにされて、ちょっとすねたような声だ。

「はい、ちょっとリョウタさまと大人の会話を」
「まあひどい!」

 からかうようなロゼッタさんの軽口に、エルミアはむくれてみせる。

「わたくしだってもう16、一人前の淑女です! こども扱いは納得いかないわ」
「はいはい、申し訳ございません」
「もう! リョウタさまの前だって言うのに!」

 主従というより、年の離れた姉妹みたいだ。普段から仲がいいんだろうな。
 そう思いながら、ぼくは車いすをロゼッタさんから引き取った。

「大丈夫ですよ。リョウタさまは紳士ですから、ミアお嬢さまを子供扱いなどなさいませんよ」
「ほんとですか!?」

 ぱっと花が咲いたような笑顔で振り返るエルミア。感情表現がほんとにストレートだ。純粋なんだろうな。

「はい、ほんとですよ、エルミアさま」
「それではそれでは、わたくしのことはミアと呼んでくださいまし」
「はい、ミアさま」

 エルミアは両手をほおに当て、「ん~~~」と身をくねくねさせ、

「男の人にそう呼んでいただけるのは、とてもシアワセな気持ちですわ!」

 足をばたつかせているさまは、ちょっと淑女とは言い難いが、とても無邪気で微笑ましい。ほんとに愛らしいな。

「ミアさま。淑女はそんなはしたない格好はいたしませんよ。それではリョウタさまに笑われます」
「う~、それは困ります。ではお淑やかに振る舞うことにいたしますわ」


 窯は、坂を登り切った大地の上にあった。

「おお、あったあった」

 アノルデ氏がふたを開けて中をのぞき込む。ぼくも後ろから一緒にのぞき込んだ。

「こんなもんで、使えるかい?」
「ええ。たぶん」

 正直ぼくもうろ覚えの知識しかないので、うまくいくかどうか、まだ分からない。
 だけどこれが上手くいったら、地味だけど強力なチートになるはず。

 窯に薪や木の枝を押し込みながら、ぼくはサキにやってほしいことを説明した。思った通り、日本人のサキには一発で伝わった。

「なるほど。了解なのです。おもしろそうです」
「でしょ?」

 ぼくらは、拳をぶつけ合って、にやりと笑う。

「なんですの? おふたりにだけ、わかることなのですか?」

 エルミアが不思議そうに、置いてきぼりなのを若干悔しがるように訊いてくる。

「上手く行くかわかりませんが、これから木炭を作ります」
「木炭?」
「ぼくらの国にある燃料ですが、燃料以外にも便利な使い道があります。きっとみなさんに喜んでもらえる物になると思いますよ」

 みな、いま一つよく分からないという顔をしていた。そうだよね。実物を見てみないと実感できないだろう。


 サキが炎を出し、窯に火を入れる。炭を焼くには高温の火力が必要だ。しかも何日もかかる。そこをサキの能力を借りて、短時間かつ高温で蒸し焼きにし、さくっと作ってしまおうという魂胆だ。
 サキと話し合いながら、窯の中の火加減を調整する。中が見えないので文字通り手探りだ。

「多分これで炭化できると思うです。一晩燃やし続けて、冷まして、明日開けてみるです」
「ごくろうさま。うまく出来てるといいね」
「はい」

 サキの頭をなでると、サキは嬉しそうだ。ずいぶん長い時間、火を使ったからね。こんなに細かい扱いをしたこと、あまりなかったんじゃないかな。おつかれさま。

「あ、いいなあ。あたしも」
「はいはい」

 クルルの頭もなでてやりながら、エルミア主従を見る。

「ふふ。仲がおよろしいんですのね」
「ずいぶん長い間ご覧になっていましたが、退屈しませんでしたか?」
「とても面白かったです。何ができるのか、楽しみですわ」

 エルミアは屈託なく笑って、ちょっとせき込む。心配そうにのぞき込むロゼッタさん。

「ミアさま、少し冷えてきました。お屋敷に戻りましょう」
「はい。心配かけて、ごめんなさい」

 今度は下り坂なので、またもロゼッタさんを手伝う。歩きながら、ロゼッタさんが小声で話しかけてきた。

「あなたは不思議な方ですね。でも悪い人ではないようです」
「それはどうも」
「ゆうべは申し訳ありませんでした」

 ロゼッタさんは前を見たまま、小さく頭を下げる。

「非礼の段、どのようにお詫びしても許してもらえるとは思いませんが……」
「いいですよ。ミアさまを気遣うあまりの行動だとわかっていますから」

 少々過激ではあったけれど、警告の意味は充分にあった。そして逆説的ながら、ぼくらの潔白を申し立てることにもなったのだ。文句は何もない。

「このうえは、いかように処断されようとも甘んじて受ける所存にございます。この身をご所望とあれば、喜んで……」
「ちょ、ちょっと! 何を!?」

 胸もとに手を当てて、密やかに熱っぽく語るロゼッタさんに、ぼくは慌てた。
 不思議そうに下から見上げるエルミアの視線に、表情に困ってしどろもどろになっていると、ロゼッタさんは妖艶に微笑んだ。

「当家も敵は少なくありません。もしもの時は旦那さまやミアお嬢さまを助けて下さいましね」

 不穏な発言に思わず見返したぼくを、やはりいたずらっぽく見返して、

「いざという時は頼りにしておりますね。もちろん、お礼はこの身をもって、充分に」
「ちょっとちょっと!」

 打ち解けてみればこのひと、とんだ年上のお姉さんだ。

 どこまで本気なんだろう?



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