42 / 59
第三章 風の鍵の乙女
07.異邦人と姫の炭焼き。
しおりを挟む夢を見ていた。
ぼんやりとした、何かに追われる夢。ぼくは必死で逃げている。誰に追われているのだろう? わからない。けど数が多い。顔も定かでない、たくさんの人たち。
みな口々にぼくを責め立てる。ぼくの罪を言い募る。違う。ぼくが悪いんじゃない。でも誰も聞いてくれない。助けて。誰か助けて。
唐突に、ぼくの手を取る人が現れる。誰だかわからないけど、その人はぼくを受け入れてくれた。安心感が胸いっぱいに広がる。視界が明るくなった気がする。その人はぼくに行く手を指し示す。ぼくの敵を倒せ、と。ぼくの使命を果たせ、と。
言われた方へぼくは向かう。そして顔もよくわからない誰かを、ぼくは打ち倒した。やった。満足感。高揚感。ぼくはやり遂げた。使命を果たしたんだ。
目が覚めた。
一瞬自分がどこにいるのかわからなかった。両脇にサキとクルルが寝息を立てているのに気がついて、やっと自分の位置を確認する。
モリガン子爵のお屋敷。離れの寝室。ひとつのベッドに三人がぎゅう詰めで寝転がっている。
まともなベッドで休めるのはほぼ初めての事態だった。そこで問題が提起された。誰がどこで寝るのか。
サキが主張していわく。
「わたしは遼太さんに熱を補給しなければなりません。これが途切れると大変なことになります。だから『わたし』が遼太さんの隣でなきゃだめなのです」
クルルが反論していわく。
「サキだけ一緒なんてずるい! あたしも一緒に寝る!」
そんなわけで、いつでもどこでも三人は仲良し。めでたしめでたし。
……まあこれが現状は最善、というか一番波風立たない解決法だろう。
(それにしても)
さっきの夢はなんだったんだろう。
妙にリアルな、だけど妙にぼやけて実体がよくわからない、へんな夢。でもまるで実体験したかのような感覚が残っている。
全身に残る高揚感。いい気分だ。だがその前に感じた、とてつもない不安感。それが引っかかった。この感覚を放っておいていいのだろうか?
少し考えて、ぼくは鴉を呼び寄せた。真っ黒な空間を真っ黒な鳥が、フクロウのように羽音も立てずに飛んでくる。
ナユタによれば、ぼくの魔法はぼくがイメージできるものならば、なんでもできるという。
暗闇でひとり、ぼくは小細工をイメージし始めた。
その頃、別の場所で密かな来客があったことを、ぼくはまだ知らなかった。
+ + + + +
「して、首尾は?」
訪問者の問いは短い。
「よい得物を手に入れましたので、近日中には」
答えているのはモリガン子爵。館の主であるにもかかわらず、その態度はとても丁寧で謙虚だ。
「いつになるかと訊いている」
対する訪問者の言は短く、威圧的だ。
「……三週間以内には」
「十日だ」
訪問者が断言する。
「もう事態は動いているのだ。止めることはできぬ」
「承知しました」
子爵の表情は苦しそうだった。
「お願いでございます。どうか家族には、くれぐれもお咎めがございませんよう、ご配慮いただければ幸いにございます」
「わかっている。後の心配は無用だ。安心して役目を果たすがよい」
「は。かしこまりました」
だがそれでも子爵の表情に安堵は見られなかった。
「卿の働きには公も期待しておられる。烏(イングラム)の二つ名、世に知らしめてもらいたい」
訪問者は若干いたわるように言い残して去った。
頭を垂れたまま、一人きりになってだいぶ経ってから、子爵は顔を上げた。ため息とともに冷や汗を拭う。表情はいっこうに晴れない。
二つ名を世に知らしめよ、か。
絶対にできないとわかっていての皮肉だろうか。
彼の二つ名とは暗殺者、絶対に知られてはいけない名なのだから。
+ + + + +
一夜明けて、モリガン子爵家滞在二日目。
朝食後、ぼくは裏庭で下働きのアノルデ氏のよもやま話を聞いていた。
この世界の事情、歴史、今あるもの、ないもの。アノルデ氏は自分の仕事をこなしながら、ぼくの質問に飽きもせず付き合ってくれた。
午後になってぼくは、アノルデ氏に頼み事をしてみた。
「窯、かい?」
「そうなんです。長時間使いたいので、使っていないところがあれば、ですけど」
アノルデ氏は白いものが混じったあごひげに手を当てて考え込んでいたが、
「そういえば裏山に、陶芸用の窯があったかも知れん」
と、早速場所を案内してくれた。
「何が始まるんですの?」
裏山へ登る一行に、興味津々のエルミアまで車いすでついてきた。
ついさっきまで、エルミアはサキから「魔女の秘技」の手ほどきを受けていた。つまり、あやとりである。
あやとりも、奥が深い。独りでやっても二人でやっても、奥が深い。
それ自体には魔力も何にもないんだけど、次々と形が変わっていく不思議さは、なんとなく魔法に通じているかのような気になる。なまじぼくも出来るものだから、エルミアはますます意地になってあやとりの秘密を習得しようとしていた。
「ミアさま、ここに親指と人さし指を入れて、ぐるっと外側から回すです」
「え? え? ここ?」
「こうですよ、ほら」
サキがエルミアの手に自分の手を添えて、ぼくが形を支えている紐をつまみ、外側の紐をさらに外側からすくいあげる。
「はい、橋の完成です」
「えええ? なんで? どうなっているのですか?」
「えへへ。これが魔女の秘術です」
サキ、完全に面白がっているな。
脇に控えるはメイドのロゼッタさん。主の悪戦苦闘を黙って見ている。どうやらぼくらが近づくのは許してもらえたらしい。
きゃいきゃいとはしゃぎすぎて、少し咳が多くなっていたエルミアだったが、それでも裏山まで付いてきたのは、
「面白そうなことをしているのに、わたくしだけ除け者なんてずるいですわ」
ということらしい。たおやかそうでも、意外とおてんばなのかも。
裏山への道はなだらかで決して険しいということはないが、それでも人ひとりを押し上げるのは、女性には重労働だ。
「坂道はきついでしょう。ぼくが代わりますよ」
車いすを押しているロゼッタさんに、ぼくは声をかけた。
「いえ、大丈夫です」
予想通り、こわばった返事が返ってきた。
「無理しないで。これでも男ですから、代わりますよ」
ぼくはロゼッタさんの横に並んで、
「何かあったら、遠慮なく喉首をかっ切ってもらっていいですから」と、小声で言った。
「そんなことをしたら、次の瞬間私は血祭りでしょうね、二人の姫さまに」
ロゼッタさんが初めて、いたずらっぽい笑いを見せた。
「あの姫さま方を敵にしたくはありませんわ」
「ロゼッタ、リョウタさまと何をひそひそ話しているの?」
下から見上げながら、エルミアが問いかける。自分だけ置き去りにされて、ちょっとすねたような声だ。
「はい、ちょっとリョウタさまと大人の会話を」
「まあひどい!」
からかうようなロゼッタさんの軽口に、エルミアはむくれてみせる。
「わたくしだってもう16、一人前の淑女です! こども扱いは納得いかないわ」
「はいはい、申し訳ございません」
「もう! リョウタさまの前だって言うのに!」
主従というより、年の離れた姉妹みたいだ。普段から仲がいいんだろうな。
そう思いながら、ぼくは車いすをロゼッタさんから引き取った。
「大丈夫ですよ。リョウタさまは紳士ですから、ミアお嬢さまを子供扱いなどなさいませんよ」
「ほんとですか!?」
ぱっと花が咲いたような笑顔で振り返るエルミア。感情表現がほんとにストレートだ。純粋なんだろうな。
「はい、ほんとですよ、エルミアさま」
「それではそれでは、わたくしのことはミアと呼んでくださいまし」
「はい、ミアさま」
エルミアは両手をほおに当て、「ん~~~」と身をくねくねさせ、
「男の人にそう呼んでいただけるのは、とてもシアワセな気持ちですわ!」
足をばたつかせているさまは、ちょっと淑女とは言い難いが、とても無邪気で微笑ましい。ほんとに愛らしいな。
「ミアさま。淑女はそんなはしたない格好はいたしませんよ。それではリョウタさまに笑われます」
「う~、それは困ります。ではお淑やかに振る舞うことにいたしますわ」
窯は、坂を登り切った大地の上にあった。
「おお、あったあった」
アノルデ氏がふたを開けて中をのぞき込む。ぼくも後ろから一緒にのぞき込んだ。
「こんなもんで、使えるかい?」
「ええ。たぶん」
正直ぼくもうろ覚えの知識しかないので、うまくいくかどうか、まだ分からない。
だけどこれが上手くいったら、地味だけど強力なチートになるはず。
窯に薪や木の枝を押し込みながら、ぼくはサキにやってほしいことを説明した。思った通り、日本人のサキには一発で伝わった。
「なるほど。了解なのです。おもしろそうです」
「でしょ?」
ぼくらは、拳をぶつけ合って、にやりと笑う。
「なんですの? おふたりにだけ、わかることなのですか?」
エルミアが不思議そうに、置いてきぼりなのを若干悔しがるように訊いてくる。
「上手く行くかわかりませんが、これから木炭を作ります」
「木炭?」
「ぼくらの国にある燃料ですが、燃料以外にも便利な使い道があります。きっとみなさんに喜んでもらえる物になると思いますよ」
みな、いま一つよく分からないという顔をしていた。そうだよね。実物を見てみないと実感できないだろう。
サキが炎を出し、窯に火を入れる。炭を焼くには高温の火力が必要だ。しかも何日もかかる。そこをサキの能力を借りて、短時間かつ高温で蒸し焼きにし、さくっと作ってしまおうという魂胆だ。
サキと話し合いながら、窯の中の火加減を調整する。中が見えないので文字通り手探りだ。
「多分これで炭化できると思うです。一晩燃やし続けて、冷まして、明日開けてみるです」
「ごくろうさま。うまく出来てるといいね」
「はい」
サキの頭をなでると、サキは嬉しそうだ。ずいぶん長い時間、火を使ったからね。こんなに細かい扱いをしたこと、あまりなかったんじゃないかな。おつかれさま。
「あ、いいなあ。あたしも」
「はいはい」
クルルの頭もなでてやりながら、エルミア主従を見る。
「ふふ。仲がおよろしいんですのね」
「ずいぶん長い間ご覧になっていましたが、退屈しませんでしたか?」
「とても面白かったです。何ができるのか、楽しみですわ」
エルミアは屈託なく笑って、ちょっとせき込む。心配そうにのぞき込むロゼッタさん。
「ミアさま、少し冷えてきました。お屋敷に戻りましょう」
「はい。心配かけて、ごめんなさい」
今度は下り坂なので、またもロゼッタさんを手伝う。歩きながら、ロゼッタさんが小声で話しかけてきた。
「あなたは不思議な方ですね。でも悪い人ではないようです」
「それはどうも」
「ゆうべは申し訳ありませんでした」
ロゼッタさんは前を見たまま、小さく頭を下げる。
「非礼の段、どのようにお詫びしても許してもらえるとは思いませんが……」
「いいですよ。ミアさまを気遣うあまりの行動だとわかっていますから」
少々過激ではあったけれど、警告の意味は充分にあった。そして逆説的ながら、ぼくらの潔白を申し立てることにもなったのだ。文句は何もない。
「このうえは、いかように処断されようとも甘んじて受ける所存にございます。この身をご所望とあれば、喜んで……」
「ちょ、ちょっと! 何を!?」
胸もとに手を当てて、密やかに熱っぽく語るロゼッタさんに、ぼくは慌てた。
不思議そうに下から見上げるエルミアの視線に、表情に困ってしどろもどろになっていると、ロゼッタさんは妖艶に微笑んだ。
「当家も敵は少なくありません。もしもの時は旦那さまやミアお嬢さまを助けて下さいましね」
不穏な発言に思わず見返したぼくを、やはりいたずらっぽく見返して、
「いざという時は頼りにしておりますね。もちろん、お礼はこの身をもって、充分に」
「ちょっとちょっと!」
打ち解けてみればこの女、とんだ年上のお姉さんだ。
どこまで本気なんだろう?
0
あなたにおすすめの小説
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる