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第三章 風の鍵の乙女
12.鍵の乙女は二人いる。
しおりを挟むエルミアに成りすましたぼくは、馬車でさらに移動させられた。
外は見えない。たとえ見えてもぼくはこの国を知らないから、どのみち今どこにいるのかわからないけど、山を越えたのはわかる。元いた工業都市、ブロウスミスに入ったようだった。
このあとはどうなるのだろう。何か情報はあるだろうか。そして無事脱出できるだろうか。
(最後が一番の難関かもな)
夜半、大きなお屋敷に到着した。
中の一室に通された。さすがに牢ということはなかったが、もちろん見張り付き。監禁である。まあ、当面はそれでかまわない。
部屋を見回してみる。調度品はどれも洗練されていて高価そうだ。かなり格の高い、やんごとなき身分の人のお屋敷だろうか。できれば直接会いたいものだけれど。
することもなく、くたびれてきてうとうとしかけた頃だった。
誰かがやって来る気配がして、ぼくははっと緊張した。エルミアの変化がほころびていないか、点検する。よし、大丈夫。
扉が開いた。
「初めまして、だな。エルミア・モリガンどの」
予想通り、いや予想以上に偉い人が来たようだ。供回りが数人。いずれもうやうやしくつき従っている。その一番後ろにいる人物の服装に、ぼくはなんとなく見覚えがあるような気がした。その記憶が間違いないなら……背筋に冷や汗がつたうのを感じた。
「そなたとこのような形で会うのは実に心苦しい。将来家族になるかも知れぬ娘とな」
「…………宰相閣下であらせられますの?」
あまり饒舌だと正体を悟られる危険があったが、それでも聞き返さずにはいられなかった。
偉い人どころじゃない。首謀者本人だ。
確か、子息の配偶者にエルミアを迎えると聞いた。政略結婚の常で、当人同士は顔も知らない、という状態のようだ。
もっともこの状態からすると、その口約束すら履行されるのか、怪しい限りだけど。
だが、宰相の次の言葉に、ぼくは絶句してしまった。
「おい、本当にこの娘で間違いないのだな? この国に風を取り戻す鍵になるというのは」
「はい、間違いございません」
宰相の問いに最後尾の人物が答える。
この世界のものとは少し違う衣服。敢えて言ってしまうなら、魔術師のローブ。
この国に、魔術師はいない。よその国、いや、よその世界から来た人物。
なるほど、すでにアスガール国の者が出入りしていて、何かしら入れ知恵をしていたわけだ。
「宰相さま、わたくしをどうするおつもりなのですか? わたくしを人質にお父さまになにかを?」
「それもある。モリガン卿には早く事を起こしてもらわないとな。
だがそなたにもやってほしいことがある。重大な役割だ。この国を救わなければならない」
やはり。
エルミアが風の鍵の乙女なのか。
その彼女を使って、おのが利益を誘導しようとしている勢力がいる。
「ジョアン王子のためですか? そうまでして、王位を得たいのですか?」
「王位など問題ではない。グエンラルデの国民のためだ」
あれ? どこかで聞いたことが……。
「どれほど罵られようと、なすべきことをなすだけだ。もう後戻りはできぬ」
そうですか。
じゃ、こちらもなすべきことをするまでだ。
ぼくは慎重に立ち上がった。
身構える人たちに向かって、ぼくは両手を打ち合わせた。
ぱん
実際の音以上に空気が震え、それは幻惑魔法となってその場にいた人々の平衡感覚を揺さぶった。その隙にぼくは、開いたままの扉から外に飛び出した。
「ばかな!」
「どうなさいます! 宰相閣下?!」
「馬鹿者! 追え! 逃がすな!」
「はっ!」
ぼくは走って角を曲がった。廊下の両側に扉が並んでいる。そのひとつを開いて窓に空気の球を投げつけ、叩き割った。
派手な音を立てて、窓が砕ける。
同時にぼくは反対側の部屋に飛び込んだ。直後に足音が殺到してくる。
「逃げたぞ! 外だ!」
「飛び降りたのか?」
「暗くて見えない。誰か外を!」
混乱した声が遠ざかっていく。ぼくはへたりこんで、ほっと息を吐き出した。うまく引っかかってくれたようだ。
少し休んでから立ち上がり、部屋の窓を開いた。
「ナユタ」
窓の外に呼びかける。ほどなくばさばさと羽音が聞こえ、真っ黒な鴉が飛んできて、ぼくの差し出した腕に止まった。
『やれやれ。鴉は夜目が利かないんだ。夜に仕事はさせないでくれないか』
それは使い魔の鴉だった。もしもの時の連絡用に、サキが置いていってくれたのだ。
「その割にはちゃんと飛んでるじゃないか。すまないけど緊急事態なんだ」
ぼくは鴉を肩に移し、再び幻惑魔法で自分の姿を消し、部屋を出た。
+ + + + +
出口を求めて屋敷内をうろつき、一階に降りた。ちょっと出口の記憶があやしい。
駆け抜ける兵士にぶつからないよう用心しながら進む。姿は見えていないはず、と思ってもやはり緊張する。
もう少し、と思ったとき、話し声の聞こえる部屋があった。
「たかが小娘ひとり、まだ見つからないのか!」
叱咤する声。たぶん宰相だ。
「閣下、あれはおそらくエルミアではございませぬ。ですから娘を探しても見つからないかも知れませぬ」
答えたのは魔術師のようだ。ぼくは壁に張り付いて中をうかがった。姿は消しているから無用の用心と思うのだが。
「きさま、よくもぬけぬけと。つまりは標的を捕らえ損なったわけだな」
宰相の声は冷たい。だが魔術師は余裕の笑みを浮かべている。
「閣下、エルミアの処分はあくまで予備的な措置に過ぎませぬ。当初の予定どおり、ジョアン殿下がマルキアさまをひらき、風のエレメントを手にすればよいだけのこと。なんの差し障りもございませぬ」
なんと。
てっきりエルミアを利用するものとばかり思っていたが、違うのか。
処分、つまり、なきものにしてしまおうというのか。
これはまた困った要因が発生したものだ。
万が一捕らえられたとしても、風の鍵の乙女として大事に扱ってもらえると思っていたのだが、これではうっかり捕まったら運の尽き、ということになりかねない。それどころか、嫁入りの話さえ罠の可能性がある。
「だが逃げた者はどうする? そもそもあれは何者だ?」
「分かりませぬが、いずれモリガン家の者でございましょう。なれば、かの家もろとも攻め滅ぼしてしまえばよろしゅうございます」
これは危険だ。
急いでここを離れて、子爵家の面々に伝えないと。
「その前に、そこにネズミが潜んでいるようですな」
魔術師はそう言うや、こちらに向けて杖を振り向けた。
まずい。勘づかれた。
と思う間もなく、全身を衝撃が走り抜けた。
「ふむ、どうやらお前はキリエを出し抜いたという開錠の者だな。先ごろ街で魔女が暴れたという噂を耳にしたが、お前たちだったのか」
倒れ込んだぼくの頭の方で、ローブの人物がぼくをのぞき込んでいる。
「麻痺の呪文を使ったからな。しばらくは動けぬよ」
「そういうあんたはアスガールの魔術師か。こんなところまでご苦労なこった。グエンラルデのエレメントを盗みに来たのか?」
ローブの人物は明らかに気分を害したようだった。
「宰相閣下もおかわいそうに。異国の盗人どもに担がれて、お国の大事なものを失うか……」
「黙れ小僧!」
腹を蹴られて、ぼくは身体を折り曲げた。
くう、痛い。こっちが動けないと思って、調子に乗りやがって。
「きさまごときに、とやかく言われる筋合いはないわ! わが国のエレメントを盗んでいったくせに!」
「取られたものを取り返しただけだ。この国でも同じ目に遭わないといいな」
「こいつ……」
怒り心頭の魔術師は、杖を振り上げる。ぼくが動けないと思って、大振りだ。ぎりぎりのところで、頭を振ってかわす。が、横に振られてしたたかに口を切った。
痛い。鉄の味がする。だけど悔しさが、さらに余計なことを言わせた。
「宰相閣下! いいのですか、こんな奴の口車に乗ってしまって? 取り返しのつかないことになるかも知れませんよ?」
「黙れ! 黙れ!!」
杖がぼくを打ち据えた。頭の横から血が流れる。
「いいだろう。まず貴様から始末してやる。開錠の者がいなければ鍵の乙女とてただの小娘だ」
みぞおちがぎゅっと固まる。ぼくの命運、ここに尽きる?
『調子に乗るなよ、魔術師風情が』
「なっ? 誰だ!?」
鴉が舞い降りて、ぼくの頭の脇に着地した。
『異世界まで来て騒乱の種をまくのは、あまり褒められたことじゃないね』
「鴉? 使い魔か? なにやつだ?」
『ニルヴァーナの一族の者だよ。わけあって、この青年を助けている』
「なんだと! ニルヴァーナの者が手助けしているのか!?」
魔術師は衝撃を受けたらしい。それほど影響力のある名家なのだろう。ぼくは鴉しか知らないけど。
「ニルヴァーナの者なら、なぜ異国人に手を貸すのだ!? なぜ祖国に災いをもたらすようなまねを?」
『それが今は最善の道だからだよ』
言うなり、鴉は飛び立った。
全員の視線が鴉を追いかけた瞬間。
ぼくは素早く跳ね起きて、魔術師の眼前で手を打った。
ぱん
再び猫だまし。相手が平衡感覚を揺らしている間に、ほくは駆け出した。
「捕らえろ! 逃がしてはならん!」
ぼくを追いかけて、その場の全員が走り出した。
「……ふう。もう大丈夫かな?」
『ああ。みな行ってしまった』
ぶざまに寝転がっていたぼくは、上体を起こしてやっとその場に座りなおした。
さっき逃げたのはぼくの幻だ。鴉に視線が集中したすきに、自分の姿を消して幻影を作り出した。そいつが逃げ出して、みんなまんまと引っかかった、というわけだ。
「そうアドバイスを貰えなかったら、危なかった。助かったよ、ナユタ」
『そいつはどうも。それを一瞬でやってのけたきみも、大したものだと思うがね。だがのんびりしてはいられないぞ』
確かに、一時しのぎの小細工だ。
自分自身に回復の魔法を施しながら、ぼくは立ち上がった。
外は真っ暗。まだ夜明けは遠い。
来るときは馬車だった。そこを人間の足で戻る。どのくらいの時間かかるだろう。丸一日あれば戻れるだろうか。
「で、話を整理したいんだけど」
『ああ、言ってみたまえ』
鴉を相手に、ぼくは話し始める。
宰相邸での情報収集は駆け足に過ぎて、あまり詳しく事情を知ることができなかった。だからこそ整理して理解したい。
「風の鍵の乙女はミアってことでいいのかな?」
『そうだね』
「そしてこの国にはもう一人、風の鍵の乙女がいる」
『そうだね』
「その人はジョアン王子の手もとにいて、ジョアン王子はその人を使って風のエレメントを取り戻し、その功績で王位を取ろうと考えている……こんな筋書きでいいかな?」
『たぶんその通りだろう』
夜が明けるにはまだ間があるし、モリガン邸に帰りつけるのはさらに先だろう。考える時間はたっぷりあるし、何より鴉――ナユタに訊いておきたいこともある。
「鍵の乙女が複数存在するってことはあるのか?」
『血を受け継いでいる者はたくさんいる。素質が現れない者もいるし、逆に素質を持った者が同時代に複数生まれていても不思議ではないよ』
「じゃあ次に。ジョアン王子は鍵の乙女をひらけるのか?」
『条件があるが、それを満たせば可能だ』
そして、そういう入れ知恵をした者がいる。
先ほど渡り合うことになった魔術師。いつからいるのかわからないが、アスガール国の人間がここグエンラルデに入り込んできている。面倒なことにぼくらより権力に近いところにいて、ちょっかいを出しているらしい。そして権力者をそそのかしてエルミアをなきものにしようとしている。
「次は問答無用で殺しにくるかな?」
風の鍵の乙女がもう一人いて、エルミアが邪魔だと判断するなら、次からは命のやり取りになる。
今回はむしろ運が良かった。さっきの口ぶりからすると、遠からず兵力でつぶしにくるだろう。
早く戻って知らせないと。
「ところで、もうひとつ疑問なんだけど」
ぼくは鴉に問いかけた。
「もう一人の鍵の乙女をひらいてしまったら、アスガール国は風のエレメントを奪われてしまうんじゃないのかい? なぜジョアン王子に協力しているんだろう?」
鍵の乙女の正体が判明しているなら、それがひらかれてしまう前に始末してしまえばいいはず。
『……おそらく、もっと悪辣なことを考えているんじゃないかな』
鴉の返答に、少し間があった。
『以前説明したとおり、鍵の乙女をひらかれてしまっても、エレメントを取り返す方法はある』
「それってつまり……」
ぼくも思い当たった。
「鍵の乙女をひらかせておいて、さらって殺すということ?」
自分でいっておいて、胸が悪くなった。言葉を飾ることすらためらわれる。人でなしの所業だ。
ジョアン王子、ひいてはグエンラルデの人々にとっては、いったん希望を手に入れたあと失意のどん底に叩き落とされるということだ。
「そんなひどいこと、するかな?」
『あくまで可能性のひとつだがね。考えておいた方がいい』
唾を吐きたくなった。普段はそんなこと絶対にしないんだけど。
キリエやラガンは敵だった。が、決して卑怯者ではなかった。彼らならそんな姑息な真似はしないだろうと思う。
指揮官が変わったのだろうか。キリエはすでに二回、任務に失敗していることになる。事が事だけに責任を問われて、場合によっては詰め腹を斬らされているかも知れなかった。
ぼくは複雑な思いにとらわれた。敵であっても、自分の命を狙われたのであっても、敬意を払うべき人物が理不尽な処分を受けていると思うと、なんだかもやもやする。
『弁護させてもらうなら、今アスガールにも風のエレメントはない。だから、やはりどこかから横取りするしかないのさ』
だからこの国の鍵の乙女をひらいて、どこかの世界から風のエレメントを奪って来る。そしてその姫を奪って、エレメントをアスガールのものにする、と。
『迂遠だが、今のところこの手段しかない。悪辣になるのもやむを得ざるところだね』
そうは言われても、賞讃してやる気にはなれなかった。
「なあ。さっき『鍵の乙女をひらく条件を満たせば』って言ってたけど、その条件って何? ぼくはその条件を満たしているのかな?」
『ふっふっふ。その条件こそ、鍵の乙女のシステムの要だよ』
鴉の口調は嬉しそうだ。もしかして、訊かれるのを待ち構えていた?
『鍵の乙女の能力は、その血に起因する。能力を発動するためには、その血を最大限活性化させる必要がある。自分の血筋を意識させること。血筋を残すことをより強く意識させること。つまり、異性として自分に惚れさせることだよ。リョータ』
「はあ?」
+ + + + +
ぼくは開いた口がふさがらなかった。
なにそのB級ギャルゲーみたいな設定は?
『だってそうだろう? 愛する男の、子を宿す。自分の血を意識するのに、これ以上のことがあるかい? 能力を発動するための歓喜の感情そして血の活性。他にも方法はあるが、これが一番強烈だよ。効き目は抜群だ』
「……誰だそんな安直な設定を考えたやつは?」
『設定いうな。概念を構築するだけで数十年かかっている。ひとの遺伝子を扱うんだ。たいへんだったんだぞ』
なんだか、屁理屈にもなっていない気がするが。
『つまりリョータ、はからずもきみはその条件を満たしていたわけだ。サキの時もクルルの時もね。きみを選んで正解だろう?』
鴉は笑った。
『マルキアという女性は、ジョアン王子の愛妾か何かかね。条件を満たしているのだろう。となれば、後は早い者勝ちだ』
いいように踊らされている感じがする。
だけど今はそれに合わせて踊るしかなかった。先んじてエルミアをひらく。そうでなければ、マルキアという女性が殺される。
顔も知らない人だけれど、殺されるとわかっていて見て見ぬふりはできなかった。甘い考えだとは承知している。
「……つまり、先にミアを『落とせ』と?」
『そういうことだ』
ぼくは内心、毒づいた。
誰だ、こんなクソゲーを作ったやつは?
もちろん、目の前にいる鴉。その向こうにいる、ナユタ・ファン=ニルヴァーナという人物だ。
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