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第三章 風の鍵の乙女
15.ほんのひと言の蹉跌。
しおりを挟むクローマ島の上での戦闘を終えた翌日。
日中はなにごとなく過ぎた。さすがに目につく時間は、用心しているようだ。
やはり戦いは夜になるだろうか。今度はどんな手でくる? 規模は?
こちらは海に守られているとは言え、補給ができないのは苦しかった。
真夜中でも、島には松明が灯っていた。
今さら隠すこともないので、利便性を優先している。しかし、敵がいつ攻めてくるかという不安は神経をがりがりと削る。むしろ陽が高い昼間の方が安心して休めるくらいだ。
うとうとしていると、側に誰かやってきて、はっと目が覚める。
エルミアだった。今回は気配を消していなかった。
彼女は黙って、ぼくのとなりに座る。そのエルミアに、ぼくは小さな石を差し出した。表面に数字が書きつけてある。
「? なんですの?」
「魔法陣です」
一から九までの数字が縦三個、横三個、正方形に並んでいる。縦、横、斜め、どの列を足しても合計が同じになるという、簡単な魔法陣だ。
「へえ、不思議……こんなものも作れるのですね」
エルミアの目はきらきらだ。よく知られている魔法陣だから自分の手柄にするのは気が引けるのだけれど、今回は利用させてもらおう。
それに、主たる目的は魔法陣そのものじゃない。
「持っていて下さい。この魔法陣がきっとあなたを守ります」
魔法陣に防御魔法を込めた。実は同じものを、サキとクルルにも渡してある。強大な魔女だが自分を守る技を持たないふたりには、少しは手助けになるかも知れない。
もちろん、今戦う術のないエルミアにも役に立つはずだ。
「ありがとうございます!」
エルミアは喜んでくれたが、
「でも守るなら、リョウタさまが守ってくださいまし。死んでしまってはだめですよ」と、真剣な眼差しで言われ、はっとなった。
確かにぼくは、自分をおろそかにしている部分はあるかも知れない。これからやろうとしている事は確かに、自分を捨てる行為が伴う。
だからといって、死ぬつもりはまったくない。ぼくは少女たちを――エルミアも含めて――幸せにしてあげたいのだ。死んでいる暇なんかないはずだ。
「聞いてください。ミア」
いきなり呼び捨てにされて、エルミアは沈黙した。息を呑んでいるのは、口もとを押さえた手や、表情からもわかる。ぼくはエルミアの目を見つめながら、注意深く言葉を選んだ。
「ぼくらは今、絶体絶命です。次に攻められたらもう駄目かも知れない。そうなったら、ぼくと一緒に死んでくれますか?」
いきなりの無茶ぶりだ。まともに考えて答えが出る問いじゃない。
もっとも、まともに考えさせないための問いだけれど。
エルミアは青ざめながらも、それでもしっかり答えてくれた。
「……はい」
期待以上の返事だった。
「ありがとう。それならひとつだけ、方法があります。ぼくとあなたと、一緒に出来るたったひとつの方法が。成功すればあなたは風のエレメントの力を手に入れることができます。あなたの手で、みんなを救うことができます。そしてみんなで……」
そこでぼくは言葉に詰まった。
エルミアの明るい色の眼が涙でいっぱいになっていた。
「あなたは、わたくしを好いてくださっているのではないのですね」
「ミア、なにを……」
「あなたは、わたくしの力が欲しいのですね。わたくしを攫った人たちと同じように」
ぼくは絶句した。
エルミアのほおを涙が伝い落ちた。涙は後からあとからこぼれ落ち、ぼくは硬直したまま何もできない。
やがてエルミアは立ち上がって、ぼくの側を離れていった。
後に残ったぼくは、呆然とするしかなかった。
頭の中は真っ白。一体なにを間違ったのか、わからなかった。だが取り返しのつかない間違いをしたことだけはわかった。今まで積み上げた時間がまったく帳消しになってしまうほどの、致命的な間違いを。
どうすればいい?
こんなに戸惑ったことはなかった。今までにも絶望的な事態はあった。だが解決方法は必ずあった。あると信じることができた。
だけど今は、信じることができなかった。ただエルミアの信頼を失ったことだけが実感できた。そしてどうしたらいいかは、何も思いつかなかった。
なにも考えられなかった。
ぼくはどうしたらいい?
+ + + + +
敵は容赦なかった。
上陸部隊発見の報に、島全体が再びざわめき出す。上空に火の玉が上がり、海面を照らした。
「いたぞ!」
「数は?」
「よくわからない。散り散りに広がっている」
「後ろにもいるかもしれない。気をつけろ!」
前回ねらい撃たれたので、舟同士が間隔を開け、海いっぱいに広がって近寄っているようだ。しかも迷彩もほどこしているようで、目視では非常に捉えにくい。
「サキ。見えるか?」
「んー……やってみるです」
サキは片目を瞑り、拳銃のように指を伸ばす。
指先から炎の砲弾が吹っ飛んでいく。続けて二個、三個。
砲弾は標的に命中し、暗い海上に火の手が上がった。
だが何十隻といる舟をひとつずつ目で探し出すのは、想像以上に骨が折れた。昨夜ほどの戦果は上がっていない。一所懸命丁寧に仕事をこなしているサキに心の中で声援を送りながら、やはり心の中の焦りは抑えられなかった。
剣戟の音が聞こえ始める。島に取り付かれたようだ。
今回、アメリア将軍(!)は最初から海岸線を諦め、道々に防衛線を築いて迎え撃っていた。狭い道なら、敵が多くても一対一の状況に持ち込める。おかげで戦況は一進一退だ。
ぼくはエルミアを探した。と言っても、狭い場所だからすぐに見つかる。
「ミア……」
それ以上、ぼくは何を言ったらいいのかわからなかった。エルミアは膝を抱えて、目を伏せている。
遠くに剣戟の音。喚声。戦闘はまだ続いている。
「……嘘だったのですね」
エルミアがぽつりと言う。
「わたくしはわたくしで居ていいのだと、何度も言って下さって……何もできなくても、わたくしはここに居ていいのだと思えたのに……こんなわたくしでも、側にいたいと、一緒にいたいと、初めて思えたのに……嘘だったのですね」
そうじゃない。
何度も繰り返して言った。それは嘘じゃない。
きみにそう思ってほしかったから。そして笑ってほしかったから。
だけど今は、何を言っても嘘にしか聞こえないだろうこともわかっていた。
「わかった」
ぼくはエルミアに背を向けた。びくっとエルミアが身をすくめる。焦っているような気配がしたが、今のぼくはそこまで気が回らなかった。
「ぼくが至らなかったせいだ。どう思われても仕方ない。
だけどぼくが言ってきたことは嘘じゃない。それは身をもって証明してみせるよ」
ぼくは少し、うなだれていたかも知れない。入れ違いにサキがエルミアに歩み寄る。並んで座り、エルミアの手を取った。
そこまで見届けて、ぼくは今度こそきっぱりと、前を向いた。
エルミアとサキが何を話しているか、ぼくには知る由もなかった。だがそれは、今はどうでもよかった。ぼくが思っていたことはただひとつ。
エルミアを守る。
その言葉に嘘はない。身をもって示すだけだ。
+ + + + +
剣戟の音はすぐそばまで来ていた。敵は次々と上陸していて、地の利だけでは防ぎ切れなかった。
「酷薄の氷槍!」
登ってくる敵兵を、クルルが叩き落とす。一対一なら負けるはずもない無敵の青の姫だが、わらわらとたかってくる兵の多さに、対応しきれないでいた。
「あっ!」
クルルの脇を抜ける者が二人、三人。
「クルル! 前だ! 前だけに集中して!」
ぼくは叫んだ。クルルは意を決して、再び前を向き、登ってくる兵士に対峙する。
オーケー。後ろはぼくたちが何とかする。
殺到する兵士に、右からロゼッタさん、左からアメリア将軍が突っかかる。指揮官みずから最終防衛拠点まで戻ってきたが、伴の兵士はいなかった。みんな各所で死闘を繰り広げているのだ。
さらに抜いてくる兵士の正面にぼくは立った。ぼくの役割はひとつ。エルミアのもとに誰一人行かせないことだ。
斬りかかってくる兵士を、防御魔法で止める。剣を弾かれてよろめいた兵士に体当たり。倒れたところを、モリガン子爵がとどめを刺した。
「当主さま。あぶないです。お下がりください」
「そんなこと言っとる場合じゃなかろう。少なくともきみよりは役に立つ」
子爵の反論に、ぼくは苦笑しながら納得してしまった。子爵もにやりと笑う。この土壇場にあっても肝の座った人だ。この人はいい人だけど、それだけじゃない。尊敬できる年長者だった。
しかし、戦況の不利はどうにもならなかった。ぼくらは岩場を背に、一団となって固まっていた。すでに戦略がどうとかできる状況ではない。目先の敵を斬り伏せるので精一杯だった。
敵の数はこちらより多い。ぼくは何より、味方が負傷しないように目を配った。一歩引いた位置から、クルルに付与魔法で防御力を与え、アメリア将軍の左手に盾の力を与えた。シンシアに斬りかかる兵を弾き飛ばし、ロゼッタさんを防壁で守った。にもかかわらず、みんなすでに何かしら手傷を負っている。
「そろそろここも限界かな」
アメリアが剣を持ち換えながら言った。
「脱出しよう」
「……できるんですか?」
ぼくは驚いて訊き返した。今は絶海の孤島の中に閉じ込められて、幾重にも包囲されている状況だと思ったのだが。
「やりもしないで、出来ないと決めつけちゃいかんよ、少年」
「いや、それはそうなんですけど……」
持ち換えた剣で敵を両断。ぼくより断然力持ちだ。
「心配するな。ミアときみくらいは逃がしてみせる。だからミアを頼むよ」
「……」
笑顔のアメリアだが、既に死を覚悟してのことだろうか。
「残念ですが、ぼくにはその資格がありません」
「おいおい、つれないことを言うなよ。きみにはミアを一生守ってもらおうと思ってるんだから。それともあれか。気に入らないところがあったか?」
「いえ。先ほどミアさまに嫌われてしまいましたから」
「そうか。まあ気にするな。ささいなことだよ。長く一緒に居れば、けんかのひとつもするものさ」
アメリアにいとも簡単に言われて、先ほどのことがなんだか本当にちっぽけなことのように思えてきた。エルミアもそう思ってくれるといいのだけれど。
敵の動きが急に慌ただしくなった。全員退いていく。
「? なんだ? 何かあったのか?」
取り残された子爵家の面々は、自然とひとつところに集まる形となった。モリガン子爵、令夫人、アメリア、シンシア。彼らをかばうように、ロゼッタとやっと上までたどりついた数人の兵士。
そしてエルミアには、サキが付き添っていた。サキが付いているなら、なんの心配もない。目を伏せているエルミアを見ないようにして、ぼくはそう考えた。
するとサキは、エルミアをぼくの側まで連れてくると、
「はい、遼太さん。ミアさまを頼んだです」
と、エルミアの手をとってぼくに差し出した。
「お、おい、サキ……」
「ミアさまも、遼太さんにしっかり守ってもらって下さいね」
そう言い残すと、前の方へ行ってしまった。
うう、どうしよう?
エルミアの手を取ったまま、ぼくは固まってしまった。エルミアも目を伏せたまま何も言わない。
気まずい。
何か声をかけなくちゃ、と思って口を開いた。が、言葉が出てこない。
その矢先、高台に一人の人物が現れた。りっぱな甲冑をまとっている。華美ではないが、威厳は充分に感じられる。その人物にぼくは見覚えがあった。
「宰相閣下……なぜこんな所へ?」
口に出して訊いたのはモリガン子爵だった。驚きを隠せない声だ。
無理もない。こんな高位の人物が直々に前線に出てくるなんて、普通では考えられない。
「おぬしの娘をもらい受けに来た。こんな無粋な場所であるのは残念だがな」
ぼくはそっと、目立たないようにエルミアを背後に隠した。エルミアが身を固くして、ぼくの服の裾にきゅっとしがみついたのがわかる。
「それはそれは、おそれ多いことにございます。ですが不調法者ゆえ、閣下にお目通りを願うのも心苦しく」
モリガン子爵も警戒している。
「そうか。だが今、この国にはおぬしの娘が必要なのだ。是が非でも協力してもらうぞ」
剣士がばらばらと横に展開する。今までの兵士とは装備が違う。格の違いを感じる。宰相の直属部隊だろう。
アメリア将軍がその前に割って入る。
「おそれながら、宰相閣下。我が妹には心に決めた殿方がおりますれば、どうか見逃してくださいまし」
「ならぬ。この国の大事だ。どうしてもこの国を救わねばならぬのだ」
アメリアの軽口に、宰相は乗ってこなかった。せっぱ詰まっている。どんなことをしても、力づくでも、エルミアに風のエレメントを取り戻させる。その決意がうかがえた。
それを阻止せんと立ちふさがるのはモリガン子爵とアメリア、ほか数名の兵士。その数倍の敵兵が斬りかかってくる。その前に、サキとクルルがぱっと飛び出した。
よし。このふたりなら充分守れる。ふたり揃って手を前に突き出し、技を繰り出そうとした瞬間。
敵兵たちから、ぱっと何かが飛び散った。
「あっ!」
目つぶしだった。思わず目をかばうサキとクルル。ダメージはないけど、虚を突かれたのは確かだ。そこへ兵士が斬りつける。
だがそれは、防御の魔法で弾かれた。ふたりの胸もとにぼんやりと光が浮いている。渡しておいた魔法陣が正しく効果を発揮したようだ。
ほっとしたのもつかの間、あっという間に乱戦になってしまった。味方の全員を守るのは到底無理だった。シンシアを始めとして剣を持たない人を守るのが精いっぱいだった。
そしてその全員を守るには、ぼくの魔力と集中力が切れかけていた。もともと縦横無尽に魔術が使える、というわけではないのだ。
乱戦に飲まれたシンシアにかろうじて障壁を作ったところで、目の前の自分の敵への対応が遅れた。
(しまった!)
エルミアが後ろにいて逃げるわけにもいかず、反射的に左手を上げた。鋭い金属が素手にぶつかる。
(!)
左手の魔法の紐に残っていた魔力が剣を弾いてくれたが、完全には防げなかった。鋭い痛みが左手を突き抜ける。敵がさらに振りかぶるところに組みついた。剣を持たないぼくは、とにかく抵抗するしかなかったが、軽く突き飛ばされる。敵兵はエルミアを目に止めて、剣を振り上げた。ぼくはエルミアに飛びついて避ける。エルミアに向けて振り回された剣が背中をかすめた。
「リョウタさま!」
「……くう」
痛い。けれど、深くはない。まだ動ける。ぼくは兵士に向き直ってエルミアに背を向けた。
「リョウタさま! 血が!」
「大丈夫。心配しないで」
まだ戦える。まだきみを守れる。そう言いたかった。だけど現実には、その手段がなかった。
まだ魔法は使えるか? 頼む、あと一度だけ。
「酷薄の氷槍!」
目の前の敵兵が吹っ飛んだ。
「リョウタ! 大丈夫!?」
「クルル……助かったよ」
駆け寄ってきたクルルに、ぼくはやっとのことで微笑み返した。
「リョウタさま……こんな、わたくしなんかのために……」
「違いますよ、ミア。あなただからこそなんだ」
それを伝えられなかったから、ぼくは罰を受けた。それを伝えるために、ぼくは命を賭けている。
出来なかったら死ぬしかない。だが今は、そんなことはちっぽけな問題だった。
「だから、こんなことくらい大したことじゃない。それをきみに、実感してほしいんだ。ミア」
痛みでぼくは思わず顔をしかめる。
「こんなお怪我をなさって……そうまでする必要があるのですか?」
ぼくは答えなかった。黙ってエルミアの目を見た。
「わたくし……わたくし……」
「はい」
「わたくしなんかで、よいのですか?」
「あなたじゃなきゃ、だめなんです」
「わたくしは、どうすればよいのですか?」
「御心のままに。無理になにかする必要なんかありません。あなたはどうしたいですか?」
「わたくし……」
大きく見開いた目から、大粒の涙がぽろぽろとこぼれる。
「わたくし、リョウタさまのそばにいたい。リョウタさまとともにありたいです」
それだけ聞けば、もう充分だった。
ぼくはそっと、エルミアを抱き寄せた。左手から滴った血が、エルミアの服についてしまう。
「ごめん。服、汚しちゃったね」
「かまいませんわ。大事な、リョウタさまの血ですもの」
「苛烈の水盤!」
激烈に渦巻く水の円盤が、敵兵をふっ飛ばしていく。
「ああ、もう! 何が悲しくって、ダンナが他の女こさえるの手伝ってやんなきゃなんないのよっ!!」
ぶん! と振り回すクルルの手の先から飛び出す円盤は、常にも増して凶暴だ。
「そんなに文句言わないの」
笑顔でたしなめるサキ。その死角から近づいた兵にびしっと一本、指を突きつけ、
「灰燼に帰せ」
指の先の敵兵が見る間に塵となって崩れ去る。
「……あんたの方がよっぽど怒ってるじゃない」
「怒ってなんかいないですよ?」
背後から忍び寄った二人の兵士が、悲鳴を上げて業火の球体に飲み込まれる。
「その笑顔がこわいよ」
その向こうではアメリアが、哄笑しながら上機嫌で剣を振るっている。
「あっはっはあ! いいぞ乙女たち! 存分に恋するがいいぞ!」
(カオスだ……)
エルミアの髪をなでながら、歓びと同時に背筋に寒気を覚えるぼくだった。
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