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恋愛編
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静まり返った場内に最初に響いたのは、低く静かな声だった
「…アンバー国王、今のはどういう事でしょう?」
声の持ち主、アルベルト殿下が唖然として固まっていたアンバー国王に問いかける
「貴殿のご子息が…私の、ラピス皇国皇太子の婚約者を奪おうと…?」
カツ、と足音が響いた
「ご説明、いただけますか?」
スッと目を細めて発せられたその声は 、冷静さこそ失っていないが明らかに怒気を孕んでいるのは誰が聞いても明らか
「ア、アルベルト殿…いや、今のは…」
国王が慌てながらも何とか口を開くが言葉は続かない
会場にいるほぼ全員がはらはらとしながら成り行きを見守っていた
黙りこんでしまった国王を庇おうと王妃が口を開く
しかし彼女が言葉を発するより早く、殿下はさらに表情を険しくしてふーっとため息をついた
「弁解はないと言うことですね
……セシリア」
「、はい」
急に名を呼ばれ、驚きながらも表面上はいたって平静を装って返事を返す
「国に帰るぞ。不愉快だ」
返事で私の居場所を確認したのか、殿下がカツカツと足音を響かせながら私に近寄り、腰に手をあてて歩くよう促してきた
私は大人しくそれに従う
二人で出口に向かって歩き出した瞬間、大きな声が殿下の名を読んだ
「アルベルト!」
姿を表したのはレオナルド様
後ろから王子様方お二人もついてきている
「レオナルド」
「アルベルト、悪い
今のは…」
「いや、お前は止めていたんだろう?
ならお前が謝ることではないさ」
殿下はレオナルド様の謝罪をとどめ、励ますようにポンと彼の肩に手をおいた
そのままの形で彼の後ろにいる二人の王子を冷ややかな目で見つめる
「謝るべきはそちらの二人だろう
最も、彼らに謝罪されたところで許す気もないが…」
そう言いながらちらりと後ろに視線を流し、今だ立ち尽くす国王を見た
「後日、正式に抗議の書状を送ることになるでしょう
国王として…正しい行動を願っていますよ」
「っ…」
それだけ言うと、殿下はレオナルド様の肩をもう一度叩き、今度こそ出口に向かって歩き始めた
「…アンバー国王、今のはどういう事でしょう?」
声の持ち主、アルベルト殿下が唖然として固まっていたアンバー国王に問いかける
「貴殿のご子息が…私の、ラピス皇国皇太子の婚約者を奪おうと…?」
カツ、と足音が響いた
「ご説明、いただけますか?」
スッと目を細めて発せられたその声は 、冷静さこそ失っていないが明らかに怒気を孕んでいるのは誰が聞いても明らか
「ア、アルベルト殿…いや、今のは…」
国王が慌てながらも何とか口を開くが言葉は続かない
会場にいるほぼ全員がはらはらとしながら成り行きを見守っていた
黙りこんでしまった国王を庇おうと王妃が口を開く
しかし彼女が言葉を発するより早く、殿下はさらに表情を険しくしてふーっとため息をついた
「弁解はないと言うことですね
……セシリア」
「、はい」
急に名を呼ばれ、驚きながらも表面上はいたって平静を装って返事を返す
「国に帰るぞ。不愉快だ」
返事で私の居場所を確認したのか、殿下がカツカツと足音を響かせながら私に近寄り、腰に手をあてて歩くよう促してきた
私は大人しくそれに従う
二人で出口に向かって歩き出した瞬間、大きな声が殿下の名を読んだ
「アルベルト!」
姿を表したのはレオナルド様
後ろから王子様方お二人もついてきている
「レオナルド」
「アルベルト、悪い
今のは…」
「いや、お前は止めていたんだろう?
ならお前が謝ることではないさ」
殿下はレオナルド様の謝罪をとどめ、励ますようにポンと彼の肩に手をおいた
そのままの形で彼の後ろにいる二人の王子を冷ややかな目で見つめる
「謝るべきはそちらの二人だろう
最も、彼らに謝罪されたところで許す気もないが…」
そう言いながらちらりと後ろに視線を流し、今だ立ち尽くす国王を見た
「後日、正式に抗議の書状を送ることになるでしょう
国王として…正しい行動を願っていますよ」
「っ…」
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