《[元]引きこもりと不安定彼女》

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始まりの春

伊織 回想 [下]

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――次の日の朝――湊の部屋

私は湊を起こしに始めた……まず声をかけながら揺らしてみた。

湊は起きなかった。

次に大声で名前を呼びながら強めに揺らしてみた

湊は起きなかった。

「ハァー」

めんどくさくなった私は湊の上にのり名前を呼びながら揺らしてみた。

「起きてよ湊、朝だよ」

「……誰だよ?」

すると湊が目を覚ました

「おはよう湊、良く寝れた?」

「っ!」

湊はなぜか目を開いたまま固まってしまった

「おーい起きてるか?」

湊の顔の前で手を振ったけど反応しない

「…………」

私は焦ってリビングにいる叔母さんのところに走った

「叔母さん!湊が目を開けたまま寝だした!」

「どうしたの?伊織ちゃん」

「湊が……動かない」

「……ダハァ!ビックリした!」大声が聞こえた

私は叔母さんを連れて湊部屋に行った。

「湊、朝から大声だすなよ頭に響くだろ」

叔母さんが頭を押さえた

「母さん!なんで伊織が俺を起こしてるんだよ?」

「それは私が頼んだんだよ」

「へ?」

「お前引きこもってる時昼夜逆転生活してたから朝起きるの苦手だろうと思ってな、昨日伊織ちゃんが帰るときに頼んだんだよ」

「それは……そうだけど起こすなら普通に起こしてくれ」

「普通に起こしたじゃん!」

湊の一言に私はは頬を膨らましツンッとそっぽを向いた。

「普通じゃないよ!……顔をあんなに近づける必要はないと…思うんだ……」

湊は顔は赤くして言った

私も恥ずかしくなって顔を真っ赤にして湊にハイキックをした。

「……湊のエッチ!」

「なんでだよ!」

――通学路

「いててて」

湊が蹴られた所をさすっていた

「湊がへんな事いうからだよ」

私はほっぺを膨らました

「明日からは……もう少し離れて起こしてくれ……」

「……うん!わかった」

もう来なくていいって言われると思っていた私は本当に喜んで返事をした。

――学校―教室―

湊は今日も寝たふりをしていた。

「ていうか思ったんだけど皆に寝てないってばれてるのに寝たふりする意味あるの?」

湊は驚いた顔して。

「どうゆう……ことだ」

「どうゆうこともなにもバレバレだよ、喋りかけたら返事するし」

湊は立ち上がって。

「そんなわけないだろ!」

「そうなんだよ」

湊は教室を見回した、そしたら皆が皆、そうだよみたいな目で湊を見ていた。

「………」

なんか可哀想に見えた私は。

「だからやめたほうがいいよ逆に目立つから」

「ちょ、ちょっとトイレ行ってくる」

そう言って湊はトイレに走ってった。

「……バレてるつもりで遣ってると思ってた」

私は呟いた。

――数分後

なかなかトイレから帰ってこない。

「………」

心配になった私はトイレに向かった

――トイレの近く

私は湊見つけた。

「………」

だか、湊は見知らぬ女子と話をしていた

なぜか私の心は荒れて、そこに立ち尽くしてしまった。

キーンコーンカーンコーン

予鈴がなって女子が教室に帰っていった、そして湊がこっちを振り向いた。

少し笑っていた

「さっきの子誰?」

私が怒ってる感じでそう言うと。

「友達の内田」

すぐになんでもない顔になって普通に答えた。

「ふーん」

「なんか怒ってる?」

「べつに」

「なんで怒ってんの?」

「知らない!」

私はこの変な気持ちを整理出来ずに教室に戻っていった。

――通学路

私と湊は帰り道を一緒帰っていた

「なんで怒ってんのかわかんないけど、いい加減機嫌直せよ!」

「うるさい!」

私もなんで怒ってるのかわかっていなくて怒っていた

「もうホント頼むから機嫌を直してくれ何でもするから!」

湊は手を合わせてお願いしてきた

私は何でも、という言葉が引っ掛かった。

「何でも?」

「何でもって言っても俺ができる事なら」

「じゃあ今週の日曜日一緒に遊びに出かけてくれる?」

私はドキドキしながらそう言った

「それぐらいだったらお安いご用だ!ただし人があまり多くないところな」

湊が了承してくれたことを私は満面の笑みで凄く喜んだ。

「わかった!」

だけど久しぶりに優しくされた事によって家族の楽しかった思い出を思い出して悲しくなった。

「……湊は優しいね」

「そ、そんなことないよ」

湊は少し照れていた

「じゃあ今週の日曜日ね!」

そう言って私は走って帰った

――今週の日曜日―部屋

私はとびっきりオシャレをしてショッピングモールに向かおうと家を出ようとした。

その時お母さんが珍しく話しかけてきた。

「伊織そんなにオシャレしてどこにいくの?」

「どこだっていいでしょ! もうほっといてよ!」

「伊織は……もう大丈夫なんだね」

そう言ってお母さんは下がっていった

「………?」

私は言葉の意味がわからなかった

約束の時間も迫ってきていたからショッピングモールに急いだ。

――ショッピングモール

ショッピングモールについたら湊がベンチに座って下を向いていた。

「ハァー」

湊は大きなため息をついていた

「どうしたのそんなため息ついて?」

顔を上にあげて

「伊織がこんな人の多い………」

湊は私の顔を見てなぜか喋るのをやめた

「どうしたのいきなり黙って?私なんか変かな?」

内心緊張しながら聞いた

「いや、全然変じゃないよ」

湊は頭を横に振りまくった

「……よかった」

「で、でど、どこの店に行くんだ」

湊は凄く動揺してるのを見て私は嬉しくなった。

「う~んまずはあれ食べよ!」

私はクレープ屋を指差して言った

「クレープか、いいな」

私は湊とクレープ屋に向かった

「いらっしゃいませ!」

「どれにするんだ?」

「ちょっと待って今考えてるから」

「う~ん」

「決まったか?」

「これにする!」

私はメニューを指さした。

「じゃあチョコバナナ二つで」

「かしこまりました」

私は一瞬、湊は食べないんじゃないかと不安になった。

「湊もチョコバナナでよかったの?」

「うん、俺クレープ食べたことないから、なにが美味いのかわかんないから」

――数分後

「お待たせいたしましたチョコバナナ、二つで八百円になります」

湊はクレープを受け取って自然な感じで店員にお金を払ってくれた。

「そこのベンチで食べようか」

なんかいいなと思った

「……うん」

私達はベンチ座った

「はい」

湊はクレープを一つ私に渡してくれた

「ありがとう」

パクっ

湊はクレープを食べた

「これ美味いね」

「そうでしょ!あそこのクレープは激うまなんだよ」

パクっ

私もクレープを食べた

「次はどこに行こうか」

湊が私の顔をじっと見つめていた

「ん?どうしたの?」

「伊織、頬にクリームがついてるぞ」

湊は片言で言いながらクリームを指で取ってくれた

「あっごめん、ありがとう」

恥ずかしかった……

「いや、いいんだ」

湊は私の顔についていたクリームのついた指を見ていた。

(たべるのかな?)

私は湊の顔を見つめていた

「………」

この空気に堪えきれなくなった私は

パクっ

湊の指をくわえた

「な、な、なにしてんだよ」

湊は一瞬で顔が真っ赤になった。

私は湊の指から口をはなして。

「クリーム美味しいね」そう言って恥ずかしそうに顔をおさえた。

(は、恥ずかしい!)

私はなんて声をかけていいのかわからずクレープを黙々と食べた。

――十分後

少し冷静になったのか湊は声をかけてきた。

「次はどこに行くんだ」

私はまだ恥ずかしさで湊の方をよく見れなかったから
ぬいぐるみ屋を指さした。

「エッ!あそこは伊織一人で行ってくれ俺ここで待ってるから」

湊は行きたくなさそうに言った。

恥ずかしさを我慢して私は湊の服を掴んで顔を見て首を横に振った。

「………」

「………わかったよ俺もいくよ」

――ぬいぐるみ屋

私はぬいぐるみ屋に入るや否やあまりの可愛さにモグラのぬいぐるみに飛びついた

「湊、見てモグラのぬいぐるみだよ」

「そうだな」

あまり楽しそうじゃなかった。

「湊テンション低い~」

「男の俺がぬいぐるみ屋になんて来てもテンションはあがらないよ!」

「やっぱ俺外で待ってるよ」小さい声で言った

「ダメ!湊がいなきゃダメなの」

「………できるだけはやくしてくれよ」

湊はやれやれみたいな感じで言った

「わかった!」

私は店の奥に走っていった

「うわぁー可愛い!」

私はモグラのぬいぐるみを見て回ったり触って抱きしめてみたり……色々した。

一つ買おうと思って財布を開いて

(無駄遣いしちゃ駄目だ)

財布閉めた

――入口付近

入口付近に戻ってくると湊が待っていた

「もういいのか?」

買いたかった気持ちを押さえて

「うんもう十分堪能した」

そう言って店をでた

「次はどこに行くんだ?」

「次は湊が決めていいよ」

「じゃあ」

湊は周りを見回した

「あれ」

湊は観覧車を指さした

「観覧車?」

「うん、一度乗ってみたかったんだ」

私は高いところが苦手だったが湊を顔を見ると苦手とは言い出せなかった。

「……いいよ乗ろう」

観覧車に向かって私達は歩いていった

――観覧車

「うわあー高いな!」

湊は観覧車から下を見下ろしていた

「……そうだね」

「どうした伊織?」

我慢出来なくなった私は正直に言った

「ごめん……私高いとこ苦手なんだ」

「でも屋上の時は……」

「苦手だって言ってんじゃん!」

思わず怖さで大声をだしてしまった

「だったらなんで!あんなとこいってたんだよ!」

すると突然湊が怒鳴った

「あの時は……」

自殺しようとしてたとは言えず黙った

「なんなんだよ!言いたいことがあるなら言えよ!」

「…………」

私はうつむいた

「ふざけんな!」

観覧車がもう少しで終わるところまできた。


このまま今日を終わりたくなかった

「自…」

「なにか言ったか?」

私は決意した――顔をあげた。

「あの時私自殺しようとしてたんだ」

目に涙を浮かべながらそう言った

「え?」

その時、観覧車が下に着いた

その瞬間、私は「さよなら」そう言って走り去って行った。

湊が見えなくなって少し歩いた

(あれ私泣いてる?)

その時自分が涙を流してることに気がついた

そして………

――私は部屋に引きこもった
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