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波乱の夏休み
美里
しおりを挟む――市民プール
俺と内田は伊織と合流した。
「湊! なにやってたの!」
「プールで浮いてた……」
俺は元気なく答えた
「どうしたの?湊何かあったの?」
「何でもない」
「司ちゃん!」
伊織は内田に何かあったの?と目でうったえた。
「何でもないよ」
内田は全く表情を崩さず答えた。
「……そうなんだ」
伊織は俺を心配そうに見つめた。
だけど俺はその心配そうな目がなんか辛かった。
合流したばっかだと言うのに俺は「ちょっと昼飯買ってくるよ」と走り出した。
「あっ! 待って湊!」
伊織が俺を呼んだけど無視して走った。
――俺は昼飯を買いに行くって言って走ってたけど、昼飯を買いにいかず、とぼとぼと歩いていた。
「ハァー」
どうした方がいいんだろうな……伊織が家にいないなんて考えただけで……胸が張り裂けそうだ。
でも、何かあった時俺じゃ伊織を守れない。
「あぁーどうしたらいいんだ!」
俺は頭を抱えて叫んだ。
ドン!
何かにぶつかった、見てみると。
小学生6年生ぐらいの可愛らしい女の子が尻餅をついていた。
「ごめん、大丈夫?」
俺はその子に手を差し出した。
「ありがとうございます」
そう言ってその子は手をとった。
よく見るとその子の手にはアイスの乗ってないコーンがあった。
下を見るとバニラアイスが落ちていた。
俺はその子に向かって。
「ごめん、アイス弁償するよ」
「いや、でも」とその子は断ろうとしたが。
俺は回りを見回して近くにあったアイスクリーム屋でバニラアイスを2つ買った。
「はい」とその子にバニラアイスを2つ渡した。
「……でも本当に悪いです」とその子は言ったが
俺はその子の手に無理矢理持たした。
するとその子らは「すみません、ありがとうございます」と礼儀ただしくペコッと頭を下げた。
「いやいや、元々は俺が考え事に夢中で前を見てなかったせいだから、気にしなくていいよ」と俺も頭を下げた。
なのにその子は「アイスのお礼がしたいのでお名前を教えてください」と言ってきた。
「いや、ホントにお礼なんてされる立場じゃないから」
「お名前は?」
なんかその子は凄みのある感じで言った。
「……俺の名前は柊 湊、君は?」
そのよくわからない小学生ぐらい子の凄みに負けて名乗ってしまった……。
「柊 湊様ですか……湊兄様ですね」
「湊兄様!」
予想もしなかった呼び方に俺はビックリしたけどそれ以上に「……湊兄様か」とときめいてしまっていた。
「申し遅れました、私 村川 美里といいます、美里とお呼びください」
「美里ごめん俺、今考え事で忙しいから……」そう言って俺は立ち去ろうとした。
「それで考え事とはなんなんでしょうか?」
美里が俺の行くてを遮って聞いてきた。
「ごめん、その事は自分で考えるからほっといて……」
「教えてください!」
美里に真剣な目をで見つめられた俺は「……わかったよ、言うよ」そう言って近くの椅子に美里と一緒に座った。
「で、なんなんですか?」
「それが……」俺はさっきあった事を美里に話した。
「という事があって悩んでるんだよ」
「……」
美里少し黙ると「大丈夫ですよ!」
「……なんで?俺じゃいざという時、伊織を守れないんだよ!」
「大丈夫ですよ!」
美里は大きな声で言った。
「湊兄様なら……」
「そうかな……?」
「そうです!」
美里は強く言いきった。
「……小学生ぐらい悩み相談て、はたから見たら超ダサいよな……それでも美里に相談してよかったよ!」
「お役にたててよかったです!」
美里が向日葵のような笑顔をした。
「なんか……よくわからないが美里のおかげでなんとかなる気がしてきたよ! ありがとう!」
そう言って俺は立ち上がった。
「でも、まだお礼が……」
「もう十分だよ!」
俺は美里に渡したアイスが夏の日差しで溶けてることに気がついた。
「もう一回アイス買ってくるよ!」
「え!いいです」
美里は俺を止めたが。
「いいんだよ、俺がお礼をしたいんだ」そう言って俺はアイスを2つ買って美里に渡した。
「ありがとうございます」
美里は申し訳なさそうペコッと頭を下げた。
「じゃあな美里!」
そう言って俺は伊織の元に向かった。
「あっ!頑張ってください!」
美里が俺に手を振ったから俺も手を振りながら走ってった。
――市民プール
俺は伊織のいた所に向かっていた。
その時突然
バン!!
伊織のいた所付近で大きな破裂音のようなものが聞こえた。
心配になった俺は急いでそこに走った。
内田が見えた。
「内……」
信じられない光景が目にうつった。
俺は内田の名前を呼ぼうとしてすぐにやめた。
「……え!」
見知らぬ男が伊織の頭に拳銃を突きつけていた
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