無実の罪で断罪される私を救ってくれたのは番だと言う異世界の神様でした

黄色いひよこ

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蜜月

先ずは美味しい食事から

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姫抱きで部屋に帰還した薬師は、取り敢えず持ち帰ったバスケットをダイニングテーブルに並べた。

 何故にダイニングが有るかって?

 勿論、薬師が長期滞在用に改造したからである。

 リビングだけに使うには広すぎたこの部屋。

 当たり前に簡易キッチンとダイニングをリビングを削って作ったのだ。

 専属侍女を嫌がって断った薬師が、皇帝の許可を得て改造した訳なのだが。

 コレが意外と関係者に好評で一部何部屋かこの手の造りに改築が検討中らしいのだが、この辺は薬師の預かり知らぬ所では有る。

 さて、薬師がテーブルに並べたのは、数種類のサンドイッチとトマトとモッツァレラチーズのサラダ、パンプキンスープに紅茶である。

 それを見て美味しそうだと喜んだナディアは、薬師に促されて玉ねぎとベーコンの入ったオムレツサンドをほおばった。


 「ん~っ! 美味し~いっ! 」


 ナディアが美味しそうな笑顔を見せると、薬師はサラダを取り分けた後、自分はハムとチーズのサンドイッチを口にした。


 「ん、美味しい。この世界に辛子マヨネーズが有ったのが意外だ…… 」

 「そう言えばそうですよね。結構地球に有る物がこの世界にも有りますから。不思議です」

 「いや、そうでもないよ。此処は彼奴の創造つくった世界だからね。良く地上を見ていた彼奴なら当然の事象だろうね…… 」


 そう言って薬師はゆるりと口角を上げた。

 その表情は妖艶で、自覚は無き色気は些か暴力的になりがちだった。

 そんな流し目のような表情をナディアに見せつけたのもほんの一瞬の事で、薬師はちらりと食べかけのサンドイッチを見やると、結構な大口を開いてパクリとサンドイッチを口に入れた。

 勿論、ナディアの脳内は騒がしくパニックを起こした後、── ああっ……、尊い ──と、ぽややんと呆けたのだった。




 粗方食事も済んで、さてとなったのだが……。

 うん。

 ナディアがそわそわとし出した。

 今日なのか、今なのか、心臓の鼓動が速すぎて死にそうと自分自身に訴えるナディア。

 凪の記憶が蘇っているので、これから何をするかは解っている。


 ── 番同士の『蜜月』ですわね。大昔、初めて櫂に抱かれた時は二週間おこもりしました。今回は? 妊娠するまで抱かれるのですものね、一体どの位籠もるのか想像出来ません ──


 そう思うと、顔が赤くなったり青くなったりと忙しい、ナディア。

 逸れを見て薬師がクスッと笑った。


 「今回はあまり時間が貰えなかった。世界の崩壊は始まってしまって居るからね。だから期間は三日。一日一日一回一回が濃い行為になる。三日で貴女を妊娠させるのだから…… 」


 薬師は、覚悟してと言いたかったが、そこはあえて黙った。

 覚悟してほしいなどと言わなくても、
聡明な彼女なら判断出来ると悟ったからなのだが。

 薬師は隣に座るナディアの頬に手を沿えると、甘やかな微笑みを彼女に見せたのだった。
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