無実の罪で断罪される私を救ってくれたのは番だと言う異世界の神様でした

黄色いひよこ

文字の大きさ
133 / 220
蜜月

蜜月⑧

しおりを挟む

 そんなこんなな状況でも、しっかり三日間愛を育んだ二人は、見事に子を成した。

 勿論、その間は誰にも会わず食物はリビングに設置状態でおこもり、殆どを魔法と神力でかたずけて誰にも会わない生活を続けた。

 結果、ナディアは男の子を身ごもった。

 勿論、人間普通の子供では無い。

 初めから神で、魂の無い器状態だった。

 そう、この子供こそ薬師の新たな器となれる身体だった。

 寝室から出て来た二人を、脇侍と関係者である三獣神が出迎えた。

 うん、もうとてもスッキリとした薬師の笑顔と、疲労の色が伺えるナディアの顔を脇侍二人認めて、薬師に苦笑してみせる。


 「随分、無茶して愛でましたね、薬師様。ナディア嬢が大変お疲れのご様子ですよ…… 」

「そりゃ、子供を作る為に抱き潰した事数回。うん、記憶に無い位ですからね」


 と、にっこりと笑む薬師。

 呆れる脇侍達。

 その構図に見慣れすぎた三獣神の呆れ顔と続く様子に、日光は、


 「で、子供は出来たのですか? 」


 と、聞いてきた。


 「勿論、抜かりないですよ。器は確保しました。この子は急成長しますよ。ナディアのお腹の中で…… 」


 うん、実は凄く心配な事が、一つあったりする。

 ナディアど薬師の子供なのだから、ナディアとは血の繋がりが出来る。

 薬師は、その事をどう考えて居るのだろうか?

 日本神話のように、気にしないのだろうか?

 仏教の神も。

 きっとそうなのだろう。

 神は兄弟姉妹、親子そんな事には目もくれなかったなと、作者は今ごろ思い出したぞ。

 もう既に母性に目覚めつつ有るナディアがゆっくりお腹を撫でる。

 柔らかく微笑む姿は、愛でるに値する。

 ほんわかと、その気分に酔うモノ達の中には、小鳥となった愛染もいた。

 『あぁ、もう、何かもうどうでもいいやって気がする。哪吒の事が気にはなるけど、もう何もする気が起きないや』などと、愛染がこんな事を思ったと言う事は、此処だけの話としておこう。

 人の考え何ぞ、よっぽどの事が無い限り、読んだりはしない人々だからね、愛染の心の声も聞かれる事は無かった。


 「あぁ、そうだ薬師様。コレを…… 」


 そう言って日光が捧げ持ったのは、ひとつの木の枝であった。

 少しの葉とひとふりの小枝が有るのみの枝を、薬師は手にした。

 コレが何なのかと言うと、まぁ、誰もが予想するように世界樹ユグドラジルの元になる一枝であると、言えよう。

 この枝が、薬師の身体を養分として世界と言う大地に根を張れば、この箱庭世界は世界樹の根により纏められて管理され崩壊を免れると言う算段だった。

 この方法が有効なのかと言うと、前例が多々あると言えるので、ある程度間違い無いだろうと思う。


 「よし、材料は揃った。後は役者が揃うのみ…… 」


 薬師は、にんまりと笑みをこぼすと、ずいっと枝を掲げた。

しおりを挟む
感想 39

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~

山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」 母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。 愛人宅に住み屋敷に帰らない父。 生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。 私には母の言葉が理解出来なかった。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...