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第2部:御披露目の前
ぬいと獣人二人
しおりを挟むさて、場所は打って変わって此処は光も射さぬ地下の地下。
である。
今暫く登場していなかった獣人2人が捕らえられている場所なのだが……。
牢屋に隣同士仲良くぶち込まれているのだが、何故か捕らわれ人はこの2人だけであった。
どうして自分達だけしか居ないのか、2人はさっぱり解らないと首を捻る……。
そして、
彼等は、この西河領の国守を知っているようで実は良く知らなかった。
西河領の国守は、気に入らない人物がいれば躊躇う事無く殺してしまう。
牢に入れ、裁判すら行わずに…だ。
だからなのか、牢に入る人員は皆無に等しいという訳だ。
国守と言う人物は、横暴も横暴で唯我独尊。
そんな国守に出会わずに保護されたのは運が良かったのか、悪かったのか。
そんな中、2人の元を一刻ほど前に現れたのが言わずとしれたお仲間のぬいだった。
『2人とも~っ!! 無事!? 』
その声に大きく反応した2人は、がバリと鉄柵に喰らい付く。
「「白虎様!!」」
見事にハモる2人。
仲好しさんだ。
『うん、その調子なら大丈夫そうだね。安心したよ』
「奥方様は無事か!? お怪我は!? 」
間髪入れずに問う俊傑。
俊傑に取って、ナディアは大事な大事な番様のお母上なのだ。
心配しない訳が無い。
自分の置かれている立場以上には。
『ナディア様ならご無事だよ。薬師様が迎えに来られる可能性が大って言うのに、自力脱出する気満々なんだよね~。今、糸のこで鉄格子切っていらっしゃるよ。まぁ、糸のこ渡したのボクなんだけどね~』
などと、悪びれずあっけらかんと宣う白虎ルナティ。
その彼がお腹に貼り付けてある四次元ポケットからゴソゴソと取り出したのは、『糸のこ』だった。
糸のこを2つ持ったルナティが、何を言いたいのかは嫌と言う程解りたくない、獣人二人であった。
が、
『2人とも、薬師様が来られる前にその鉄格子をどうにかして脱出、しておいて下さいね。薬師様が来られたら、十中八九騒がしくなる筈ですから、其処で合流する事にしましょ』
ルナティは、一方的に言い切るとすっくと立ち上がり軽快なステップでよちよちと(何処が軽快なんだ?)歩き去った。(歩きなのね)
「「ちょっ!? ルナティ様っ!! そりゃあ無いです!」よぉ!」
と、ハモる二人の獣人を置いてけぼりにして…… 。
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