いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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いくつもの気配が近づいてくる。


『明かりよ消えろ。
この膜は誰にも見えない、感じない。
2人に関連するものは、誰にも見えない、感じない。音も聞こえない。
2人だけが分かる。昼間のように目が見える。』

急いで明かりを消し、言霊で気配を消した。
彼女はまだ寝ている。

「起きて、愛しい人。何かが近づいてくる。
かなりの数だ。」
「ん?んーーー?ほんと、あ、よく見える。
気配は消した?」
「大丈夫だ。向こうの膜も風呂も見えないはず。扉君もだ。」
「わかった。ちょっと、服着るね。」

2人で膜の中から観察することにした。
透明なので、外はよく見える。


「羽音が聞こえる。」
「水滴の音は?」
「それはもう聞こえないな。すまない、私も寝てしまっていた。」
「ううん、大丈夫。あ、おはよう。」

彼女は軽く口づけをくれる。

「ああ、おはよう。」

少し深めに口づけを返した。

「もう!で、その羽音って?やっぱり虫?」
「いや、これは、、、来た。・・・小型妖精だ。」
「え?あれが?うわー、小型という割にはでかい。
あ、なんかしゃべってる?」
「妖精の言葉だな。我々の言葉を理解しているようだが、
 妖精は違う言語だ。人には理解できない。
あの大きさの小型妖精と、我々と同じ大きさの大型妖精といるんだ。」
「ふむ。」

『かの言の葉を我らに理解させ給え』

「・・・それが言葉を理解する言霊なのか?」
「いんや、それっぽく言っただけ。」
「・・・そうか。理解できるか?」
「うん。」


マティスはいつの間にか出した槍を手に
臨戦態勢だ。
え?まずいの?

どうやらもめているようだ。
数は3匹?で、ブンブン飛んでいる。
人型なんだけど、60cmぐらいの大きさだ。
それで、成人なのだろう。なんせ、ぼっきゅんぼんだ。
見目はいい。オールヌード。だが、愛玩動物的だ。
人と同じ大きさの大型妖精なら侍らすこともできるだろう。
そして、いわれるままに貢のだろうな。

”””匂い、匂い、いい匂い”””
”””はやく、はやく、この匂いよりもっといいもの”””

向こうから綿毛を抱えた3匹がきた。

”ないよ、ないよ。綿毛が全然ないよ!”
”少ない、少ない。これじゃ足りないよ!”
”あるだけ、あるだけ。すべてを使ってもってかえろう。”
”なくなる、なくなる。次の年の綿毛がなくなる。”
”怖い、怖い。樹液酒を持って帰らないと怒られる”
”ばれない、ばれない。今年は少な目だっと言えばいい”
”””来年は?”””
”””しーらない”””

残っていた綿毛すべて刈り取るとをうろに投げ入れている。
吸い上げて持って帰るのか?どこへ?王都か?

”””匂わない!匂わない!!”””
”””味見、味見!!”””
”””少しだけ、少しだけ!!”””

綿に口を近づけて吸っている。

”””だめ、だめ!!なくなってしまう”””
”””帰ろう、帰ろう”””


6匹で大きくなった綿の塊を持ち上げ、来た方向に帰っていった。

「・・・なるほど。」
「お前、ものすごく悪い顔をしているぞ?」
「ふははははは!!野郎ども!いったん家に戻るよ!!」
「・・・」
「・・・イエスマムかアイアイアサーだよ?」
「私しかいないのにか?」
「もちろん!!さ、戻るよ!」
「イエスマム!」

移動で向こうの膜に戻り
撤収してから家に戻った。
さぁ、急がねば。




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