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206:終了宣言
しおりを挟む5000リングが届くと、残りの箱をどうやって改めるか議論になった。
「それはこちらに任せてもらえますか?すでに資産院は信用に値しない。」
「・・・どのような方法で?」
「そうですね、まさかひと箱ひと箱見ていくわけもいかないし、
実際、すべてが石というわけでもないでしょう?それこそ、石に誓った意味はない。
数個まぎれている感じでしょうか?この数に対しての数個なら、石も見逃す、その微妙な量。
この前一列どけてもらえますか?そして指示した箱を同じようにおろしてください。
それらに5000リング入っていれば、それで良しとしましょう。宣言はしてくださいよ?
このことはすでに天秤院の記録にのっているのですから、
これからはそのようなことは起きないでしょう。」
今度は前一列を石使いが移動させる。これで、またこぶし大の砂漠石を1個つかった。
括りの問題だね。1箱でも1個、2280個でも1個。
そうして、合計5つ、25000リングが資産院から補填された。
盗んだ職員はいまごろ震えているのか、とっくに逃げているのか。
『異議は受領され、是正された!5つの箱の不正があり、リングの補填が行われた。』
『諾!』
『では受領者セサミナ氏はこれを受け取りを終え、
謁見の間を占拠している状態を是正していただきたい。
期限は月が沈むまで。
なお、この資金はセサミナ氏個人のものであるので、
他の物が触れることも移動することも禁止とする。』
『異議あり!わたし以外が触れことができないとはどいうことだ?
資産院の管轄の資金受渡しはいつからこうなった?』
『異議に回答。以前からだ。
コットワッツ領の資金ならコットワッツの領民が触れることは可能だったが、
この資金は個人のものだと宣言されている。いまさら撤回は不可だ。』
異議あり!ならば時間制限があるのはおかしい!何百年かかろうが、
このリングを運び出すことは可能なはずだ!』
『異議に回答。資産院の管轄ならばなここは王族の管轄。
月が沈むまで借りてあるだけありがたく思ってほしい。
それに、受け渡しの場所と時間はすでに承諾済みだ。』
(セサミン?見せ場だよ?悔しがった後、高笑いで水筒を出すんだ!)
(はい!姉さん!)
(この場合は監督とよべ!)
(はい!監督!)
「そんな、そんな話があるものか!う、う、う、、、、、あはははははは!」
(うまい!セサミン!いいよーみなが注目している!)
急に笑い出したセサミンを皆がかわいそうな目で見ている。
(師匠、マティス、笑ってる人を覚えておいて?)
(わかった)
(資産院はみな笑ってます。)
『諾!わたし受領者セサミナは確かに承諾した。
最後!ここにある箱詰めのリングはわたし、セサミナのもとの宣言されたし!
そしてわたしの終了宣言でこの資産受け渡しは終了とすることも了承願いたい!』
『宣言、ここにある箱詰めのリング、すべてセサミナ氏のもの。セサミナ氏の終了宣言で終了とする。
ただし、月が沈むまでだ。月が沈めば、残っているリングは資産院のものする。』
『諾!』
またしてもざわざわしだす。
月が沈むまでに運び出すのは無理だ。石使いを使うこともできない。
いくつ運べる?100がいいところか?では残りは資産院が?
これはメディングの資産を資産院が奪ったことになるのか?
それとももとから仕組まれたことか?それでは、コットワッツが恥をかいただけだ。
それでも、50万リングならいいんじゃないか?
そんな話が聞こえてくる。
セサミンはドーガーに持たしていた袋から水筒を取り出すと、恭しく上に掲げてこう言った。
「これは代々コットワッツに伝わる不思議な水筒です。
その力を皆様にお見せしましょう。」
『我は欲する、我のものを我の手に。
あるべきもとへ還れ!』
するすると、箱ごと水筒の中に消えていく。
水筒はどんどん大きくなっていく。
ギャラリーからは悲鳴も聞こえる。
パンパンになった水筒をセサミンは、かっこよく肩に担ぎあげた。
お!さすが、2児のパパだね。どうってことないみたい。
「ああ、5000リングの支払いでしたね。
お待ちください。」
水筒の口に指をいれ首をかしげている。
え?足らないの?
「ふふふふ。資産院の人間はよほど手癖が悪いようだ。
1箱4998リングだったみたいですね。4560リングの横領だ。
しかし、遅くまでかかってこの箱に詰めたのでしょう。
そのリングはわたしからの駄賃ということにしておきましょう。
では、1箱と、2リングですね。」
『我は欲する、我のものよ我の手に。
姿を現せ!1箱出てこい!』
1箱、水筒の口からズバンと吐き出し、上着のポッケから2リングはこの上に投げ出した。
(セサミン、かっこいい!!)
(私もお前を抱きかかえられるぞ!)
『以上!終了宣言!』
ほとんどの領主が拍手をし、ほとんどのその他のギャラリーが拍手をしている。
笑っていた領主は当然拍手はしていない。
「では、月が沈むまではまだあるようだが、これで失礼する。
みな、ご苦労だった。帰るぞ!」
「はっ!セサミナ様!」
4人そろって、マティスも同じように片膝を付いて敬礼した。
セサミンはいままで一番の笑顔を見せた。
わたしたちもだ。
マティスも笑っているが、これは師匠が降格したのもあるだろうな。
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