いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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209:ただ働き

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外に出ると2重の輪っかが出来ていた。
中心はセサミンとルグたち3人。
その周りに、お昼寝組。
で、それを囲むようにな人だかり。
襲われれるじゃん。
でも、セサミンと師匠が笑っている。

「姉さん!繋げたままにしてくれてたでしょ?
さっきのは笑いました。
ルタネの顔が見れなかったのは残念です。
でも、あれだけいい話に持っていかれたんだ、
今後ドーガーと接触することはないでしょう。
すれば、やはり色恋沙汰だったんだと思われます。
それはあの人の自尊心が許さないでしょう。」
「奥方様、ありがとうございます。何とかなるとは思っていても、
あの姿、声を聴くと体が固まってしましました。
奥方が笑い飛ばしているのをみて徐々に薄れてきましたが。」
「そ?ならよかった。しかし、ちょっと強引かな?とも思ったんだけどね。
年齢が近いとなったら、
2番目の人のほうが近いかな?」
「いえ、そんなことはないですよ。リプッツとマティ兄さんは年は近いです。」
「そうかー、結構若くに亡くしたんだね。まー、そこは悲しいだろうけど、理由がね。
で、これはなに?」
「なんでしょうね?うちの者じゃないですね。軍部かな?
わらわらとセサミナ殿を襲ってきました。あ、わたしは何もしてないですよ。傍にいただけです。
わたしも笑って聞いていましたよ。あー、おかしかった。
これはルグとドーガーのお手柄です。」
『ルグ、ドーガーよく主を守り抜きましたね。上司として鼻が高い。」
「「はっ」」
「上司といえば、申し訳ない、2リング。わたしは監督者としてそばにいたのに、
そんなせこいことをしているとは気づかなかった。
もし、セサミナ殿が、駄賃だと言っていなければ、
あの時点でまだ、副院長だったわたしが責を負う。助かりました。」
「セサミナ、すぐに取り消してこい。監督不行き届きだと。死をもって償えと!」
「兄さん!いいんですよ、あれだけの量だ。
こちらが慰労会を開いてもおかしくないんですから。
しかし、姉さん?あのジング院長は?」
「こっちが聞きたいよ?マティスもそうだけど、言われた通りの事しようとしてたでしょ?
王族に膝を折るのは嫌なのに、
あの人の言葉には本心からよろこんでたよね?
なんで?王族より偉い人?尊敬できる人?
だったら、会合の時にそう教えてくれてるよね?」
「わたしは喜んでましたか?中央院の院長というだけで、
別に尊敬もしていないのですが。」
「うん。マティスは?」
「愛しい人を紹介できると喜んだ。」
「ちょっとおかしくない?マティスはあの人のこと知ってるの?」
「いや、知らない。そう思えばおかしいな。」
「会合もあの人がうまく進行、まとめていたから、
そういう場の流れをつかむ人、うまく流す人はいるよ。
しかし、ちょっと度が過ぎる。」
「モウ殿、中央院院長は王族です。妖精に一番近い人だと言われてります。
わたしが資産院に入った時からあの姿で、長い間院長を務めています。
年齢はわかりません。
なにせ長寿だとは言われています。軍部隊長よりです。」
「うわ、怖いね。セサミン、おまじないを忘れないで。それと名を呼ばないように。
役職で十分だ。」
「名ですか?なぜ?」
「いやな感じがするからとしか言えないかな?」
「わかりました。では、水筒は研究院にわたしてもよかったのでは?
はじめはそうしてもいいと。」
「うん、あの研究院の2人だけだったら渡してもよかったけど、
渡すとまたあの人と会うことになる。
なんか嫌だ。」
「そうですか。」
「んー。ごめんね。なんかいや程度で言ってしまって。」
「いえ、姉さんの忠告ですから。」
「わたしが言ったからって何もかも鵜呑みにはしないでね。
こうやってその都度話を聞いて?
それでおかしかったら教えて?」
「ええ、もちろん。」

お昼寝組はそのままに、とりあえず鶏館まで帰ることになった。
師匠は家に。荷物を整理してくるとのこと。
ほとんどを鶏館に移しているから、近所に挨拶だけしてくるそうだ。

「ちょっとまて!ワイプ、お前はこれから鶏館に住むつもりか?」
「まさか。次が決まるまでお邪魔したいですけど。」
「師匠、かまいませんよ?あの館は気に入ったので、持ち歩きますが、
開いた土地にもう少しこじんまりしたものを建ててもいい。」
「ワイプ殿、そうしてください。あの土地はコットワッツが借り受けたもの。
ここにいない間に勝手をされたら困ります。見張りも兼ねて住んでいただきたい。」
「それはうれしいですね。是非に。」
「おかしい!それはおかしいぞ!セサミナ!」
「どうして?あの土地を見張っていてくださるのですよ?」
「ただ働きか?そうだな?なら構わないか。ワイプ、しっかり見張れよ?」
「はいはい。承知しました。」

軽く流されていることに気付かないマティス。かわいいな。
師匠がただ働きをさせられるということに満足したようだ。

「セサミナ様!マティス様!」
「エルティー様、お待ちなさい!」

また次の寸劇が始まるのかと、散らばりかけたギャラリーが
また戻り始めた。みんな暇なんだよね。





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