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214:3日目
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3日目朝。
体の疲労感はないが、頬がだるい。笑いすぎた。
マティスと色違いの髪飾りを付ける。
輪っかにしたゴムを布で包む。縫い目がなくきれいにできた。
薄いピンクと薄いグリーン。
マティスがピンクを選んだのが意外だ。
あまりここでは男の子の色、女の子の色というのはないみたい。
そういえば、ここに来ている間、コットワッツは誰が管理をしているのかと聞けば、
きちんとそういう部署があるから問題ないらしい。早馬で手紙のやり取りもしているとのこと。
いつの間に。今回は移動もできるので、安心ですよと、セサミンが嬉しそうだ。
「じゃ、お土産かっていかないとね。」
「?土産ですか?」
「?お土産、意味わかるよね?」
「ええ、もちろん。王都の土産ですか?」
「名産がなくてもさ、やっぱり王都はおしゃれじゃん。最新の布とか。
そういうの奥さんたちにしないの?」
「?しませんね。」
「そうか、んー、今回紅ももらったしね。わたしからなにか選んでおこうかな。」
「え?姉さん、そんなことしなくていい。姉さんはその都度なにかをあげてますね。どうして?」
「そう?そうかな?よそ様の家に行くときは手土産とか、お礼とか持っていくのが普通だったから。
こっちは違うのね。」
「そんなことをしてたらキリがないですよ?」
「そうか、そういわれればそうだね。でも、今回はわたしが初め来た王都だし、
ちょっと浮かれてお土産かってもいいよね?」
「姉さんがいいのならいいですが。」
「そうだよ、送った本人がたのしいから。あとでいいから、
そうね、紅とか売ってるお店教えてね。」
「はい、わかりました。」
早い時間だから、芋ジャーで鶏館から鍛練場までランニング。
鍛練場がありませんでした。
「あれから崩れたのかな?残材もないけど。」
「やられましたね、新しくするという名目で、壊されましたね。」
「おお!すごい機動力だね。人力?砂漠石?」
「砂漠石でしょう。軍部に石使いが一番多い。」
「どっかから家を移築して、地下に鍛練場作る?
ああ、師匠の家は、どこかで建物ごと調達しないと。
一から作るのは大変だから。えっと、家一軒はお高い?」
「我が弟子モウよ。わたしは副院長を務めていたんですよ?それなりに資産はあります。
なるほど、すきな家を買って、移動させればいいのか。
ほうほう、これは楽しみですね。」
「うん、地下に鍛練場つくりますから。それと、お風呂と便所も。」
「また!甘い!甘すぎる!!」
「でもさ、下水関連をきちんとしとかないと、臭うよ?
次に鶏館出した時になんとなーくにおってるの嫌でしょ?」
「そうか、それなら仕方がないな。」
「うん、仕方がないよ。ああ、ガムもまた買わないとね。
これも、なんか考えないと。」
「防御の気を薄くまとっておくのはどうでしょうか?」
ルグの提案採用!
「わたしは?気は練れません!」
「では、セサミナ殿と今日は気の練習をしましょう。
座学なので大丈夫ですよ。」
「ワイプ殿!お願いします!」
セサミンは気より鍛錬より座学だから喜んでいる。
甘い!ベリースイートだ。
師匠の座学は走り込みながらだ。がんばれ!
「しかし、どうしましょうかね。鍛練場。」
「あの高原の民出身の人たちとか、暗部あがりの人たちは?」
「ああ、王都にいることは少ないですね。地方廻りがほとんどです。
いまはみな出払っていますよ。いたら、それこそ手合わせをさせろとうるさいでしょう。
しかし、戻ってきてもうるさいだろうな。面倒な。」
「マティス!ワイプ!早いな!」
ここで、副隊長さんがやって来た。
「これ、半分過ぎるころには新しくなってるんですね?
もしくは、そちらの鍛練場が資産院の鍛練場となるのですか?」
「はは!さすがに半分では無理だし、軍部の鍛練場を譲るわけにはいかないな。」
「では、天秤院の見学に行きましょうか?建物の造形は素晴らしいですよ?
建築美というものに興味はありますか?」
「あります!あります!うわ!すごい!師匠もあるんですね!うれしい!」
「愛しい人!私だってあるぞ!」
「そうだよね、じゃ、見学に行こう!」
師匠の口から建築美なんて言葉が出るとは思わなかった。
ここの建築様式はなかなかに勉強すべきところがある。
「いや、そうじゃない!
新しい鍛練場は近いうちにできる。」
「近いうちでは困ります。いつ?」
「・・・5日後だ。」
「その言葉忘れないでください。5日後にわたしが天秤院に行かなくてもいいように。」
「わかった。」
「では、いったん帰って買いものに行きましょうか?姉上が言っていたものを探しに行きましょう。」
「!これは驚いた。セサミナ殿か?ということは、あなたはモウ殿か。口布がないから気付かなかった。
外してもいいのか?」
「私が許可したんだ。見るな!」
「そうか。こんなに幼い女性だとは思わなかった。」
「マティス君、押さえて!膨らまさずに針の先で出すようにしなさい。」
「なるほど、さすがだ。今初めて、こころから師匠と呼べる。」
「当然です。では、街に行きましょうか。」
「いや、だから、そうじゃなくて。今日も鍛錬の予定だったんだろう?
軍部と合同でしないか?あとで手合わせもしてほしい。」
「ああ、それでですか。マティス君どうでしょうかね?」
「かまわないだろう。今日はおさらいだ。どちらにしろ、後半は辻試合のつもりだ。」
「辻試合?それはいいな!うちとやっても問題ないな?」
「1試合参加5リング、買ったほうが10リングという設定ですが、よろしいですか?」
「ますます面白い。10リングでもいいくらいだ。」
「セサミナ殿?かまいませんか?」
「そうだな。やはり1試合5リングで。」
「なんだ、セサミナ殿は弱気だな。」
「いえ、ここで荒稼ぎしますと、コットワッツの評判にかかわるので。」
「・・・それは、それは。たしかにワイプの実力を知るために
最下位の者をあてましたが、大多数はあれ以上ですよ。」
「そりゃそうでしょう。あれが軍部の中堅どころだと言われたら、
辺境領主として不安しかない。」
「・・・では、こちらへ。」
やっぱりセサミンは嫌味の宝石箱だ。
体の疲労感はないが、頬がだるい。笑いすぎた。
マティスと色違いの髪飾りを付ける。
輪っかにしたゴムを布で包む。縫い目がなくきれいにできた。
薄いピンクと薄いグリーン。
マティスがピンクを選んだのが意外だ。
あまりここでは男の子の色、女の子の色というのはないみたい。
そういえば、ここに来ている間、コットワッツは誰が管理をしているのかと聞けば、
きちんとそういう部署があるから問題ないらしい。早馬で手紙のやり取りもしているとのこと。
いつの間に。今回は移動もできるので、安心ですよと、セサミンが嬉しそうだ。
「じゃ、お土産かっていかないとね。」
「?土産ですか?」
「?お土産、意味わかるよね?」
「ええ、もちろん。王都の土産ですか?」
「名産がなくてもさ、やっぱり王都はおしゃれじゃん。最新の布とか。
そういうの奥さんたちにしないの?」
「?しませんね。」
「そうか、んー、今回紅ももらったしね。わたしからなにか選んでおこうかな。」
「え?姉さん、そんなことしなくていい。姉さんはその都度なにかをあげてますね。どうして?」
「そう?そうかな?よそ様の家に行くときは手土産とか、お礼とか持っていくのが普通だったから。
こっちは違うのね。」
「そんなことをしてたらキリがないですよ?」
「そうか、そういわれればそうだね。でも、今回はわたしが初め来た王都だし、
ちょっと浮かれてお土産かってもいいよね?」
「姉さんがいいのならいいですが。」
「そうだよ、送った本人がたのしいから。あとでいいから、
そうね、紅とか売ってるお店教えてね。」
「はい、わかりました。」
早い時間だから、芋ジャーで鶏館から鍛練場までランニング。
鍛練場がありませんでした。
「あれから崩れたのかな?残材もないけど。」
「やられましたね、新しくするという名目で、壊されましたね。」
「おお!すごい機動力だね。人力?砂漠石?」
「砂漠石でしょう。軍部に石使いが一番多い。」
「どっかから家を移築して、地下に鍛練場作る?
ああ、師匠の家は、どこかで建物ごと調達しないと。
一から作るのは大変だから。えっと、家一軒はお高い?」
「我が弟子モウよ。わたしは副院長を務めていたんですよ?それなりに資産はあります。
なるほど、すきな家を買って、移動させればいいのか。
ほうほう、これは楽しみですね。」
「うん、地下に鍛練場つくりますから。それと、お風呂と便所も。」
「また!甘い!甘すぎる!!」
「でもさ、下水関連をきちんとしとかないと、臭うよ?
次に鶏館出した時になんとなーくにおってるの嫌でしょ?」
「そうか、それなら仕方がないな。」
「うん、仕方がないよ。ああ、ガムもまた買わないとね。
これも、なんか考えないと。」
「防御の気を薄くまとっておくのはどうでしょうか?」
ルグの提案採用!
「わたしは?気は練れません!」
「では、セサミナ殿と今日は気の練習をしましょう。
座学なので大丈夫ですよ。」
「ワイプ殿!お願いします!」
セサミンは気より鍛錬より座学だから喜んでいる。
甘い!ベリースイートだ。
師匠の座学は走り込みながらだ。がんばれ!
「しかし、どうしましょうかね。鍛練場。」
「あの高原の民出身の人たちとか、暗部あがりの人たちは?」
「ああ、王都にいることは少ないですね。地方廻りがほとんどです。
いまはみな出払っていますよ。いたら、それこそ手合わせをさせろとうるさいでしょう。
しかし、戻ってきてもうるさいだろうな。面倒な。」
「マティス!ワイプ!早いな!」
ここで、副隊長さんがやって来た。
「これ、半分過ぎるころには新しくなってるんですね?
もしくは、そちらの鍛練場が資産院の鍛練場となるのですか?」
「はは!さすがに半分では無理だし、軍部の鍛練場を譲るわけにはいかないな。」
「では、天秤院の見学に行きましょうか?建物の造形は素晴らしいですよ?
建築美というものに興味はありますか?」
「あります!あります!うわ!すごい!師匠もあるんですね!うれしい!」
「愛しい人!私だってあるぞ!」
「そうだよね、じゃ、見学に行こう!」
師匠の口から建築美なんて言葉が出るとは思わなかった。
ここの建築様式はなかなかに勉強すべきところがある。
「いや、そうじゃない!
新しい鍛練場は近いうちにできる。」
「近いうちでは困ります。いつ?」
「・・・5日後だ。」
「その言葉忘れないでください。5日後にわたしが天秤院に行かなくてもいいように。」
「わかった。」
「では、いったん帰って買いものに行きましょうか?姉上が言っていたものを探しに行きましょう。」
「!これは驚いた。セサミナ殿か?ということは、あなたはモウ殿か。口布がないから気付かなかった。
外してもいいのか?」
「私が許可したんだ。見るな!」
「そうか。こんなに幼い女性だとは思わなかった。」
「マティス君、押さえて!膨らまさずに針の先で出すようにしなさい。」
「なるほど、さすがだ。今初めて、こころから師匠と呼べる。」
「当然です。では、街に行きましょうか。」
「いや、だから、そうじゃなくて。今日も鍛錬の予定だったんだろう?
軍部と合同でしないか?あとで手合わせもしてほしい。」
「ああ、それでですか。マティス君どうでしょうかね?」
「かまわないだろう。今日はおさらいだ。どちらにしろ、後半は辻試合のつもりだ。」
「辻試合?それはいいな!うちとやっても問題ないな?」
「1試合参加5リング、買ったほうが10リングという設定ですが、よろしいですか?」
「ますます面白い。10リングでもいいくらいだ。」
「セサミナ殿?かまいませんか?」
「そうだな。やはり1試合5リングで。」
「なんだ、セサミナ殿は弱気だな。」
「いえ、ここで荒稼ぎしますと、コットワッツの評判にかかわるので。」
「・・・それは、それは。たしかにワイプの実力を知るために
最下位の者をあてましたが、大多数はあれ以上ですよ。」
「そりゃそうでしょう。あれが軍部の中堅どころだと言われたら、
辺境領主として不安しかない。」
「・・・では、こちらへ。」
やっぱりセサミンは嫌味の宝石箱だ。
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