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356:目を瞑った
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後はガイライとニックさんに任せて、
戻ることにした。
あの様子なら暴れることはないだろう。師匠も一緒だ。
「モウ、あれはあなたの言霊ですか?」
「んー、そうだね、言霊だね。
でもさ、おいしいもの食べて、笑って、甘いものも食べて、
故郷の話して、ゆったりとしたところにガイライの気が入れば、
大抵話すんじゃないかな?
師匠だって、こういう話を引き出す方法って使うでしょ?
飴と鞭の飴の方ですね。」
「ああ、なるほど。
それで、あれが我々の晩御飯ではないですよね?」
「あははは!もちろんちがいますよ。ハンバーグですよ。あといろいろ。」
「楽しみですね。」
師匠の家に戻るとツイミさんたちは待っていてくれたみたいだ。
というか、買い物にかなり時間がかかったようだ。すまぬ。
「おいしいですね。店で食べたもの以上だ。」
ツイミさんは仕事柄、オート君と一緒にお偉いさんと会食をする。
そこで食べたそうだ。
「お前たち、こっちの方が数段うまい。今度連れていく約束をしたが、
がっかりするぞ?」
「え?そうなの?じゃ、いいや。
モウ様!これ、おかわりいいですか?」
「うん、もちろん。とんかつもあるよ?一杯食べてね。」
「やった!!」
「モウ様、ルビスのことありがとうございます。」
「ああ、ほんと、何でもないんだよ?双子って。
逆にさ、こう、気持ちが通じるってところがあるみたいよ?
考えていることが分かるとか、そういうのってない?
練習してみ?」
双子うんぬんより、
近親婚でできた子供というほうがわたしには気になる。
それは言わないが。
本当にいいほうの確率を取ったんだろうな。
一通り食べ終わったと、本日の本題。
クーちゃんの質問コーナーだ。
晩御飯は一緒に食べている。
カンラン、キトロスの種、ダルクの実よりも種のほうがおいしいらしい。
歯ごたえがあるもの、味の濃いものが好みのようだ。
砂漠石もポリポリ食べている。食感がいいのだろうか。
・いつから砂漠にいるかはわからない
・結構長生きの部類
・餌が大量にあれば仲間が増える
・雄雌?なにそれ?
・かなり前に砂漠に人間が入ってきて食べ物をくれた
・肉?
・その時は一番砂漠石がすくなっかたころ
・感謝のつもりで糸をだした
・感謝は当然だ
・糸を出せば喜んで、また食べ物をくれる
・なるほど、食べ物が欲しいとなれば糸をだせばいい
・なぜか砂漠石をくれる。嫌いではないが、必要でもない
・そこから仲間が増える
・砂漠全部に広がったので砂漠石も食べる
・食べたもので糸の性質が違うというのはなんとなくわかった
・最近砂漠から連れてこられた
・いろいろ食べた
・赤粉うまい
・虫の目!頭から食べたい
「モウ!話がメイガのことになってますよ!」
「ああ、ごめんなさい。じゃ、今度メイガ狩りに行こうか?うん、約束ね。」
「最後です。その砂漠石が一番少なかったときに地響きかなにかありましたか?
こう、地面が揺れるような?」
「ん?上に?そのときクーちゃんはどこにいたの?
ああ、わかるから避難?それどれくらい前?わかんないか。
何回?1回?次有りそう?
一度当たれば当分ないんだ。
その当分っていうのがわからないね。」
「変動はあったということか?」
「そうみたいだけど、いつときかれても時間の概念がないからわからないみたい。」
「いえ、十分ですよ。クー、ありがとう。
なにか食べますか?赤粉?はいはい。」
師匠はクーちゃんが言う欲しい食べ物はわかるようだ。
唐辛子をポリポリ食べてるような感じなのだろうか?
そのあとに出した糸は赤い糸と透明な糸。
これはわたしにくれるそうだ。
赤い糸はトックスさんが喜びそうだ。
あの砂浜の砂は肌触り?がいいので、寝床に敷いて欲しいといわれた。
「愛しい人。その糸で何か小物を作ってくれ。
操りの糸が舞っていれば、糸に寄っていく。
気付かずに操られることもないだろう。」
「そうだね。じゃ、お守り作っておこうか。
師匠たちは?」
「ああ、わたしたちは先にもらっていますよ。服に縫いつけています。
オートの服にもね。
ああ、聞いてるんですね。昨日各院が受け取る予定が、
次回の会わずの月の日まで待ってほしいと連絡が来たようです。」
「燃やしたから?」
「そうでしょうね。数がそろわなかったようです。
しかし、手に入れたところもある。
それを使われて、資産院に不正を働かれては困りますから。
これは極秘ですがね。
コットワッツも気を付けてください。この操りの糸の話、
各院だけのはずが、すでに広まっています。」
「うん、わかった。」
そうだ、リグナのところに行かないと。
スー達にも話があるしね。
用事が終わればすぐにコットワッツに戻ろう
「師匠、じゃ、今日は厩に行って、そのまま帰ります。
あ、紙と糊は頂戴ね。師匠、ありがとうございます。」
「ああ、わたしも出ますよ。あなたたちは寝ていてください。
ツイミ?今日こちらで寝てください。わたしは戻りませんので。」
カップ君たちだけでは師匠も不安なので、
師匠不在の時はツイミさんは泊まるということにしているらしい。
兄弟でいろいろ話すのも必要だしね。
師匠はガイライにどうなったかを聞きに行くようだ。
月が昇って大分たつが、馬さんたちは半分寝て、半分起きている。
ナルガは寝てるな。
スー達はわたしの気配というか、師匠の気配に気付いたようだ。
軍部に移動したから。
気配を消して話しかけてみる。
(スー兄、ホー姐、遅くにごめんね。元気?)
(いや、ちょっとね。あとでリグナのところにも行くけどね)
(あ、聞いた?うまうま籠)
(おいしい水と、5番茶葉。カンランとこれ、海苔)
(あ、いける?よかった。あとなんか果実系がいいの)
(リンゴはだめ。キトロスも)
(ダルクっていうのもある)
(そうか、乾燥ささないほうがいいい?冷やそうか?)
(よかった、これでいけそうだね)
(あとね、なんか甘い赤い実ってないかな?うん、人間用)
(木苺っぽいの。それは季節が違うって。)
(ああ、フレシアね。うん、行ってみる。ありがとう)
さすがホー姐だ。フレシアの砂漠の端にあるらしい。
お礼においしい水を出しておく。
スー兄はまたマティスと話し込んでいた。
(ホー姐、なんかマティスはスー兄のいうことはよくわかるらしいよ?)
(だよねー、結局師匠大好きってやつ?)
次はリグナだ。
リグナは正式に軍馬となった。
(マティス?軍部の厩ってどこだろ?)
(軍部館の裏だ。鍛練場とは反対側だな)
(しってる?)
(もちろん。おいで)
(お願いします)
抱っこで移動。
(リグナ?起きてるの?うん、今日こっちに来たんだ)
(リグナが会いたがってるって。え?ガイライが?あははは!なるほど)
(でも元気そうだ。そうなの?ああ、うまうま籠、なんとかそろったよ)
(んー、リンゴと上位茶葉は商売するみたいだからいれない)
(そのかわりのもの、海苔とダルク)
(ちょっと食べる?ダルクは当日冷たく冷やすよ)
(いける?まじまじ!!ん?どうしたの?)
(マティス!)
(ああ、わかっている。軍部のものではないな?)
(厩係?)
(違うだろう。ほう、気配が消えたな)
(え?見えてるよ?)
(あれだ、鍛練場に座り込んでいた奴だ)
(ああ、そうなんだ。あれか、影が薄いってやつだ)
(そうだな。敵意はない、その辺の石ころのように気にも留めない)
(姿は消せないんだね)
(それは気付くものは気付くが、奴の方うまいな、気にもならないからな)
(へー。え?毎日?)
(ん?リグナが言うにはここんところ毎日だって)
(見えてるのに気配がないから余計気になるって)
(軍部を探っているどこぞの密偵だろうな)
(師匠とガイライに知らせて!)
(ワイプ!ガイライ!)
(マティス君?どうしました?)
(マティス?どうした?)
(ニックは?)
(ん?いるぜ?)
(3人で下らない話をしながら聞いておけ)
(((?)))
(おそらくその部屋の壁側の外に密偵がいる。ほら、くだらない話だ)
「・・・・ルカリの、ルカリの話なんだが。」
「ルカリ殿、痩せましたね。
「動きが軽くなってきたな。」
「そうだろ?でな、街で知り合いの女に声を掛けられるそうだ」
(見たことがある男だ。軍部ではないな。筋肉、骨格が違う)
「へー、それはそれは。」
「以前は、痩せましたね?どうしてですか?
って聞かれて食べる量を減らしていると答えたら
会話はそこで終わりらしいんだが、今は違うと。」
「?どうちがうんですか?」
「自分が実践していることを話したらな、ものすごく食いついてくるらしい。
で、もっと詳しくお聞きしたいと。」
(資産院?いや、院勤めではないな)
「それは、いいお話なんでは?」
「いや、そこからだ。待ち合わせ先にいったらな。」
「待ち合わせ?彼がその女性の家に行くのではなく?」
「ぷっ、そうなんだ。その時点でおかしいだろ?で、待ち合わせ場所に行ったら
若い女が10人ほどいたんだと。」
「え?それはどこの王族の話なんですか?」
(んー?あれだ、大門でみた)
(よく覚えていたな)
(師匠を笑った奴だ)
「ぶはははは!違う違う!
本当にどうやって痩せたかを聞きたかったらしいんだ!
で、その女共はルカリのことを、ルカリ先生と呼んでるんだ!
艶っぽい話なんざ、まったくないんだよ!笑うだろ?」
「プ、ふふふふ!それは、ちょっとあれですね。」
「しかし、ルカリは生き生きしてきたぞ?」
(目を開けた。気配が動くな。わかるか?)
(わかった。しかし、敵意がない。言われなければ何も思わない気だ)
「それはあれだろ?若い女どもからルカリ先生なんて呼ばれて
そこでまた太るわけにはいかないからな。
この前なんて、胸?と尻をどうすれば形よくなるんだって聞きやがるんだ!
しかも、筋肉をつけるのはダメなんだと。おれが知るかよ!!」
「ぶはははははは!!」
(帰るようだ。どうする?後をつけるか?)
(いや、誰かはわかりましたから、カップに動いてもらいます)
(こちらに来れますか?)
(愛しい人?)
(うん。ニックさんに聞きたいことあるし)
(モウ、呼びますから。マティス君は追って来てください)
(抱きしめていればお前は死ぬぞ?)
(はいはい)
師匠の膝の上に座っていました。
吹き飛ぶ師匠。わたしはマティスの腕の中。
もちろん師匠は軽々着地している。
素早く防音、気配消しを施す。
「なんでそうなるんだ!」
「いや、横の椅子のつもりが失敗しましたね。」
「へたくそ!」
「ん?今のはワイプがモウちゃんを呼び寄せたのか?」
「そうですよ?わたしは師匠の弟子なので。
大雑把にいうと師匠の所有物ですね。」
「愛しい人は私のものだ!!」
「もちろん。マティスも受け入れれば呼び寄せてもらえるよ?
今度は逆でもいいけど?」
「・・・・。ワイプがもっと練習すればいい。」
「はいはい。そうしましょう。」
「モウ、今の男は鍛練場にいた男と同じですか?」
「んー、鍛練場のときは壁にもたれて下を向いていたからね。
背格好はおんなじかな?」
「目をつむっていた?」
「鍛練場の時はわからないが、先ほどは目を瞑ってはいた。
開いたら気が動いたがな。」
「なるほど。そういう気の鍛錬法は聞いたことがあります。」
「しかし、あの体は基礎鍛錬なぞしたことない体だぞ?」
「必要ないのでしょ。ただ、壁にもたれて会話を聞くだけなのですから。」
「防音は?」
「ここまで完全なものができるのはそれこそ、あなたと2000級の石だけですよ。
「筒抜けだな。」
「大丈夫、大丈夫。知ったからと言ってどうすることもできない。
逆に利用すればいい。やはり、蜘蛛の糸はダメだったとか、
クーちゃんが逃げたとかね。赤い塊には金がかかったとか。
それとなくね。」
「モウ、さすがですね。」
「なんとかと鋏は使い様ってね。嘘の中にすこしの真実を入れるのがいいんよ。」
「ええ、わかりました。」
「それで?あの20人の話だよね?」
「ええ。聞きますか?マティスに話しておきますが。」
「マティス?」
「私が聞いておく。お前は呪いの森に帰って、扉君の家に戻れ。
そこでセサミナに糸の小物を。」
「うん。わかった。あ、ニックさん、これ知ってる?」
星砂を見せるが、知らないということだった。良かった。
これと糸を使ってピンブローチみたいなのを作ろうか。
話を聞きたいが、感情的なる。
聞かないほうがいい。
マティスが戻ったらうまく説明してくれるから。
なにも考えたくなくて目を瞑った。
あの人間と逆だな。
ああ、卑怯者だ。
戻ることにした。
あの様子なら暴れることはないだろう。師匠も一緒だ。
「モウ、あれはあなたの言霊ですか?」
「んー、そうだね、言霊だね。
でもさ、おいしいもの食べて、笑って、甘いものも食べて、
故郷の話して、ゆったりとしたところにガイライの気が入れば、
大抵話すんじゃないかな?
師匠だって、こういう話を引き出す方法って使うでしょ?
飴と鞭の飴の方ですね。」
「ああ、なるほど。
それで、あれが我々の晩御飯ではないですよね?」
「あははは!もちろんちがいますよ。ハンバーグですよ。あといろいろ。」
「楽しみですね。」
師匠の家に戻るとツイミさんたちは待っていてくれたみたいだ。
というか、買い物にかなり時間がかかったようだ。すまぬ。
「おいしいですね。店で食べたもの以上だ。」
ツイミさんは仕事柄、オート君と一緒にお偉いさんと会食をする。
そこで食べたそうだ。
「お前たち、こっちの方が数段うまい。今度連れていく約束をしたが、
がっかりするぞ?」
「え?そうなの?じゃ、いいや。
モウ様!これ、おかわりいいですか?」
「うん、もちろん。とんかつもあるよ?一杯食べてね。」
「やった!!」
「モウ様、ルビスのことありがとうございます。」
「ああ、ほんと、何でもないんだよ?双子って。
逆にさ、こう、気持ちが通じるってところがあるみたいよ?
考えていることが分かるとか、そういうのってない?
練習してみ?」
双子うんぬんより、
近親婚でできた子供というほうがわたしには気になる。
それは言わないが。
本当にいいほうの確率を取ったんだろうな。
一通り食べ終わったと、本日の本題。
クーちゃんの質問コーナーだ。
晩御飯は一緒に食べている。
カンラン、キトロスの種、ダルクの実よりも種のほうがおいしいらしい。
歯ごたえがあるもの、味の濃いものが好みのようだ。
砂漠石もポリポリ食べている。食感がいいのだろうか。
・いつから砂漠にいるかはわからない
・結構長生きの部類
・餌が大量にあれば仲間が増える
・雄雌?なにそれ?
・かなり前に砂漠に人間が入ってきて食べ物をくれた
・肉?
・その時は一番砂漠石がすくなっかたころ
・感謝のつもりで糸をだした
・感謝は当然だ
・糸を出せば喜んで、また食べ物をくれる
・なるほど、食べ物が欲しいとなれば糸をだせばいい
・なぜか砂漠石をくれる。嫌いではないが、必要でもない
・そこから仲間が増える
・砂漠全部に広がったので砂漠石も食べる
・食べたもので糸の性質が違うというのはなんとなくわかった
・最近砂漠から連れてこられた
・いろいろ食べた
・赤粉うまい
・虫の目!頭から食べたい
「モウ!話がメイガのことになってますよ!」
「ああ、ごめんなさい。じゃ、今度メイガ狩りに行こうか?うん、約束ね。」
「最後です。その砂漠石が一番少なかったときに地響きかなにかありましたか?
こう、地面が揺れるような?」
「ん?上に?そのときクーちゃんはどこにいたの?
ああ、わかるから避難?それどれくらい前?わかんないか。
何回?1回?次有りそう?
一度当たれば当分ないんだ。
その当分っていうのがわからないね。」
「変動はあったということか?」
「そうみたいだけど、いつときかれても時間の概念がないからわからないみたい。」
「いえ、十分ですよ。クー、ありがとう。
なにか食べますか?赤粉?はいはい。」
師匠はクーちゃんが言う欲しい食べ物はわかるようだ。
唐辛子をポリポリ食べてるような感じなのだろうか?
そのあとに出した糸は赤い糸と透明な糸。
これはわたしにくれるそうだ。
赤い糸はトックスさんが喜びそうだ。
あの砂浜の砂は肌触り?がいいので、寝床に敷いて欲しいといわれた。
「愛しい人。その糸で何か小物を作ってくれ。
操りの糸が舞っていれば、糸に寄っていく。
気付かずに操られることもないだろう。」
「そうだね。じゃ、お守り作っておこうか。
師匠たちは?」
「ああ、わたしたちは先にもらっていますよ。服に縫いつけています。
オートの服にもね。
ああ、聞いてるんですね。昨日各院が受け取る予定が、
次回の会わずの月の日まで待ってほしいと連絡が来たようです。」
「燃やしたから?」
「そうでしょうね。数がそろわなかったようです。
しかし、手に入れたところもある。
それを使われて、資産院に不正を働かれては困りますから。
これは極秘ですがね。
コットワッツも気を付けてください。この操りの糸の話、
各院だけのはずが、すでに広まっています。」
「うん、わかった。」
そうだ、リグナのところに行かないと。
スー達にも話があるしね。
用事が終わればすぐにコットワッツに戻ろう
「師匠、じゃ、今日は厩に行って、そのまま帰ります。
あ、紙と糊は頂戴ね。師匠、ありがとうございます。」
「ああ、わたしも出ますよ。あなたたちは寝ていてください。
ツイミ?今日こちらで寝てください。わたしは戻りませんので。」
カップ君たちだけでは師匠も不安なので、
師匠不在の時はツイミさんは泊まるということにしているらしい。
兄弟でいろいろ話すのも必要だしね。
師匠はガイライにどうなったかを聞きに行くようだ。
月が昇って大分たつが、馬さんたちは半分寝て、半分起きている。
ナルガは寝てるな。
スー達はわたしの気配というか、師匠の気配に気付いたようだ。
軍部に移動したから。
気配を消して話しかけてみる。
(スー兄、ホー姐、遅くにごめんね。元気?)
(いや、ちょっとね。あとでリグナのところにも行くけどね)
(あ、聞いた?うまうま籠)
(おいしい水と、5番茶葉。カンランとこれ、海苔)
(あ、いける?よかった。あとなんか果実系がいいの)
(リンゴはだめ。キトロスも)
(ダルクっていうのもある)
(そうか、乾燥ささないほうがいいい?冷やそうか?)
(よかった、これでいけそうだね)
(あとね、なんか甘い赤い実ってないかな?うん、人間用)
(木苺っぽいの。それは季節が違うって。)
(ああ、フレシアね。うん、行ってみる。ありがとう)
さすがホー姐だ。フレシアの砂漠の端にあるらしい。
お礼においしい水を出しておく。
スー兄はまたマティスと話し込んでいた。
(ホー姐、なんかマティスはスー兄のいうことはよくわかるらしいよ?)
(だよねー、結局師匠大好きってやつ?)
次はリグナだ。
リグナは正式に軍馬となった。
(マティス?軍部の厩ってどこだろ?)
(軍部館の裏だ。鍛練場とは反対側だな)
(しってる?)
(もちろん。おいで)
(お願いします)
抱っこで移動。
(リグナ?起きてるの?うん、今日こっちに来たんだ)
(リグナが会いたがってるって。え?ガイライが?あははは!なるほど)
(でも元気そうだ。そうなの?ああ、うまうま籠、なんとかそろったよ)
(んー、リンゴと上位茶葉は商売するみたいだからいれない)
(そのかわりのもの、海苔とダルク)
(ちょっと食べる?ダルクは当日冷たく冷やすよ)
(いける?まじまじ!!ん?どうしたの?)
(マティス!)
(ああ、わかっている。軍部のものではないな?)
(厩係?)
(違うだろう。ほう、気配が消えたな)
(え?見えてるよ?)
(あれだ、鍛練場に座り込んでいた奴だ)
(ああ、そうなんだ。あれか、影が薄いってやつだ)
(そうだな。敵意はない、その辺の石ころのように気にも留めない)
(姿は消せないんだね)
(それは気付くものは気付くが、奴の方うまいな、気にもならないからな)
(へー。え?毎日?)
(ん?リグナが言うにはここんところ毎日だって)
(見えてるのに気配がないから余計気になるって)
(軍部を探っているどこぞの密偵だろうな)
(師匠とガイライに知らせて!)
(ワイプ!ガイライ!)
(マティス君?どうしました?)
(マティス?どうした?)
(ニックは?)
(ん?いるぜ?)
(3人で下らない話をしながら聞いておけ)
(((?)))
(おそらくその部屋の壁側の外に密偵がいる。ほら、くだらない話だ)
「・・・・ルカリの、ルカリの話なんだが。」
「ルカリ殿、痩せましたね。
「動きが軽くなってきたな。」
「そうだろ?でな、街で知り合いの女に声を掛けられるそうだ」
(見たことがある男だ。軍部ではないな。筋肉、骨格が違う)
「へー、それはそれは。」
「以前は、痩せましたね?どうしてですか?
って聞かれて食べる量を減らしていると答えたら
会話はそこで終わりらしいんだが、今は違うと。」
「?どうちがうんですか?」
「自分が実践していることを話したらな、ものすごく食いついてくるらしい。
で、もっと詳しくお聞きしたいと。」
(資産院?いや、院勤めではないな)
「それは、いいお話なんでは?」
「いや、そこからだ。待ち合わせ先にいったらな。」
「待ち合わせ?彼がその女性の家に行くのではなく?」
「ぷっ、そうなんだ。その時点でおかしいだろ?で、待ち合わせ場所に行ったら
若い女が10人ほどいたんだと。」
「え?それはどこの王族の話なんですか?」
(んー?あれだ、大門でみた)
(よく覚えていたな)
(師匠を笑った奴だ)
「ぶはははは!違う違う!
本当にどうやって痩せたかを聞きたかったらしいんだ!
で、その女共はルカリのことを、ルカリ先生と呼んでるんだ!
艶っぽい話なんざ、まったくないんだよ!笑うだろ?」
「プ、ふふふふ!それは、ちょっとあれですね。」
「しかし、ルカリは生き生きしてきたぞ?」
(目を開けた。気配が動くな。わかるか?)
(わかった。しかし、敵意がない。言われなければ何も思わない気だ)
「それはあれだろ?若い女どもからルカリ先生なんて呼ばれて
そこでまた太るわけにはいかないからな。
この前なんて、胸?と尻をどうすれば形よくなるんだって聞きやがるんだ!
しかも、筋肉をつけるのはダメなんだと。おれが知るかよ!!」
「ぶはははははは!!」
(帰るようだ。どうする?後をつけるか?)
(いや、誰かはわかりましたから、カップに動いてもらいます)
(こちらに来れますか?)
(愛しい人?)
(うん。ニックさんに聞きたいことあるし)
(モウ、呼びますから。マティス君は追って来てください)
(抱きしめていればお前は死ぬぞ?)
(はいはい)
師匠の膝の上に座っていました。
吹き飛ぶ師匠。わたしはマティスの腕の中。
もちろん師匠は軽々着地している。
素早く防音、気配消しを施す。
「なんでそうなるんだ!」
「いや、横の椅子のつもりが失敗しましたね。」
「へたくそ!」
「ん?今のはワイプがモウちゃんを呼び寄せたのか?」
「そうですよ?わたしは師匠の弟子なので。
大雑把にいうと師匠の所有物ですね。」
「愛しい人は私のものだ!!」
「もちろん。マティスも受け入れれば呼び寄せてもらえるよ?
今度は逆でもいいけど?」
「・・・・。ワイプがもっと練習すればいい。」
「はいはい。そうしましょう。」
「モウ、今の男は鍛練場にいた男と同じですか?」
「んー、鍛練場のときは壁にもたれて下を向いていたからね。
背格好はおんなじかな?」
「目をつむっていた?」
「鍛練場の時はわからないが、先ほどは目を瞑ってはいた。
開いたら気が動いたがな。」
「なるほど。そういう気の鍛錬法は聞いたことがあります。」
「しかし、あの体は基礎鍛錬なぞしたことない体だぞ?」
「必要ないのでしょ。ただ、壁にもたれて会話を聞くだけなのですから。」
「防音は?」
「ここまで完全なものができるのはそれこそ、あなたと2000級の石だけですよ。
「筒抜けだな。」
「大丈夫、大丈夫。知ったからと言ってどうすることもできない。
逆に利用すればいい。やはり、蜘蛛の糸はダメだったとか、
クーちゃんが逃げたとかね。赤い塊には金がかかったとか。
それとなくね。」
「モウ、さすがですね。」
「なんとかと鋏は使い様ってね。嘘の中にすこしの真実を入れるのがいいんよ。」
「ええ、わかりました。」
「それで?あの20人の話だよね?」
「ええ。聞きますか?マティスに話しておきますが。」
「マティス?」
「私が聞いておく。お前は呪いの森に帰って、扉君の家に戻れ。
そこでセサミナに糸の小物を。」
「うん。わかった。あ、ニックさん、これ知ってる?」
星砂を見せるが、知らないということだった。良かった。
これと糸を使ってピンブローチみたいなのを作ろうか。
話を聞きたいが、感情的なる。
聞かないほうがいい。
マティスが戻ったらうまく説明してくれるから。
なにも考えたくなくて目を瞑った。
あの人間と逆だな。
ああ、卑怯者だ。
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駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
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