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406:八百万
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「完売だ!すべて売り切った!何もかもだ!」
「こっちもですよ。売上は何と183リング!すごいです!」
タオルやゴムも有れば売れたのに!残念だ。
「それで、この人たちは?」
「ずっと飲んでた。倅もだ。
あんた!ティス!いい腕だよ!出したものすべてうまい!
行商やめて料理人でも食っていける!
あんたもいい売り込みだったよ!」
「ありがとうございます!さ!ティス!出発しよう!」
「え?なんだ?今終わったところだろ?
ゆっくりしていけばいいじゃないか?」
「いえ、売るものはなくなりましたから。
ここ王都は何でもある、だから逆にこれと言って仕入れるものもない。
塩、化粧水、化粧油。これらを仕入れるなら港町だ。
ええ、お客さんからね。教えてもらいました。」
「そういわれればそうだが。」
「とはいうものの、わたしたちはなんも食べてないですもんね。
ちょっと残してる海老とチーズでなんか食べようか?」
「何もないんだよ。みんな売った。」
「そ、そうなんだ。何もかも?小麦有ります?」
「小麦ぐらいはあるぞ?」
「じゃ、ティス、小麦焼きにエビのっけて、チーズも乗っけて?」
「ふふふ、わかった。干し肉も乗せよう。
これは買い足せばいいだろう。」
「やった!わたしは片付けしておくね。」
ピザもどきだ!イエーイ!
お昼寝会場の参加者は部屋の片隅に寄せておこう。
守衛さんは目を覚まして手伝ってくれた。
「これは?樹石の燃えかす?」
「そうですね。軽石って呼んでますが、これ、粉々にして、
もう一度固めたら、耐熱のものになるんですよ。
それで、ここで樹石を燃やしてもいいし、炭でもいい。
炭は使わないですか?木材とかブラスとかを高温で焼いた後にできる塊?
ええ、それです。それでいい感じで焼けるんですよ。
遠火の強火ですね。じっくり焼いてください。」
「これ、売ってもらえるか?」
「?どうぞ?処分するつもりだったんで。持っていけないでしょ?」
「エビを仕入れてここで同じように売ってもいいか?」
「いいですよ?なんかねー、戻ってきた船から直接買ったんですが、
かなり吹っ掛けられたみたい。
それでも大儲けしましたけどね。ふふふ。
塩の乾燥を防ぐのもいいけど、水を漏らさず運べるのがよかったんですね。
馬車を使えばもっと早く新鮮なものですね。
わたしたちは歩きだったから。」
「そうだな。」
この守衛さん、ほんとは食堂をやりたいらしい。
が、いまいち客が来ない。目玉のものがないから。
仕方なく守衛の仕事をしていたようだ。
このエビをもっと売っていきたい。
マティスが作ったものも売れると鼻息荒く力説された。
魚の袋も2リングで売りました。
これにいっぱいで1リングだったと。
あとは竹炭も。頑張って作ってほしい。
一通りのことは教えておく。
端々に、たぶんががつくが仕方がない。
あとはお好きに。
「すぐに真似されますよ?今回は物珍しいってのがあったから。」
「そんなことはない!売れる!」
「ふふふ。そうですか?じゃ、次に来るとき楽しみにしてますね?」
「ああ!そうしてくれ!」
「愛しい人!できたぞ!」
「はーい!さ、食べましょ?」
これもうまいと言われた。
が、今回は小麦焼に乗っけただけだ。
ピザはこんなもんじゃない!
とにかく食べました。おいしいことはおいしいんだから。
お昼寝組も目が覚めて一緒に食べる。
この人たちも旅人のようだ。
行商ではないな。
ピクトまでご一緒になんて言われるとめんどいから、
早々に退散。
お風呂に入りたい。
それにずっと嫌な視線も感じる。
難儀だね。
ピクトに向かう道ではなく、
砂漠に向かう道に進む。
砂漠を抜けるほうが近道だが、道は悪い。
砂漠も夜は危険だ。一気に抜けるしかない。
なので、誰も通らないが、後ろめたい人達はこっちの方を通る。
急ぎの人もだ。
月が沈むと同時に砂漠に入る。
駱駝馬を一人あたり2頭用意して一気にかけさせる。
途中でへばるから交代するのだ。
月が昇るまえに砂漠を抜け切る。
今の時期は一日16時間、8時間の勝負だ。
・・・8時間耐久レースだな。
名前だけの記憶だが、あれは8時間ずっと走っていたのだろうか?
「この砂漠を拠点にしている砂漠の民はいないの?」
「聞かないな。コットワッツの砂漠だけなのかもしれないな。」
「そうなんだ。タロスさんはそこらへんなんて言ってたの?ほかの砂漠のこと。」
「今思えば、コットワッツの砂漠のことだけだ。
しかし、各地のことを知っていた。
砂漠のことは、
ああ、やはりコットワッツのことだけだな。
砂の色とか、そんなことは愛し人と旅して初めて知った。」
「知ってると逆に同じだって思いこむもんね。
マトグラーサの砂漠は蜘蛛の玉があって爆裂はなかったけど、
間の砂漠はどうなのかな?砂トカゲもいるかな?
いたら狩りたいね。やっぱ、沼トカゲではないもの。
しっぽ煮食べたい!若いトカゲも食べたいな!」
「あれだけうまいものを食べてもそれが好きなのだな?」
「もちろん!マティスが作ってくれるうまうま料理の上位を独占しているね!」
「そうか。それはうれしいな。」
「うふふふふ。」
「それで、後ろにつけてくるのはどうする?」
「ねー。気配消してもいいけど、その場その場で片を付けよう。
こっちはお風呂は入るのも我慢してるんだよ?
砂漠の手前できっと野宿すると思ってるだろうからね。
そこで仕掛けてくるのかな?
そのまま砂漠に入ってもいいけど。欲望満載になったら怖いからね。
砂漠の手前でお相手いたしましょう。
終わったら、そのまま砂漠に入ろうね。」
「そうなるか。飯はなにがいいかな?」
「そうだねー。ピザも完成させたいし、石肉も3種の塩で試したい。
んー、エビが入った焼きめしで。」
「なんだそれ?」
「だって、ご飯系食べてないから。」
「わかった。作ろう。
あの食堂にいた5人連れ。あれが追い付くかもしれんな。」
「イリアスの関係者?」
「どうして?」
「強盗のことの話をしてて、
イリアスの王様はなにやってるんだかっていったら
すごく凹んでた。」
「イリアス王はもっと高齢だ。
次期候補は複数いると聞いた。その一人かもしれんな。
セサミナに聞くか?」
「いやー、しらんほうがいいこともあるからね。
こっちから聞かなくてもいいでしょ?
腕前としてはどう?」
「全くダメだ。が、ワイプ並みなら隠せる。分からんな。」
「おお!なるほど!マティスは?今どうしてるの?」
「多少心得あり程度だな。完全に消せば、逆に怪しまれるしな。」
「わたしは?どうなってる?」
「愛しい人は、意識しないと出せないだろ?
櫓宿の女将との交渉時は多少出していたな?
しかし、女将はそれは分からないようだったぞ?」
だから、今は一般人だな。」
「だよね。あの時は多少ね。
さ、頑張って歩こうね。一般人のより足が速いぐらい?
月が昇る頃に砂漠に着くのかな?」
「それぐらいだろうな。」
ずっと後ろについてくる気配が12。
アヒルに乗っているから、6人か。
この砂漠までがアヒルの活動範囲。
だから砂漠を超えるつもりはないわけだ。
砂漠の手前は、井戸があり、野宿ができるようになっている。
先客はいない。
8時間で渡り切るにはやはり無理があるのだろう。
それに、月がほぼ重なっている。
明るいのだ。
ということは砂漠の端とは言え砂漠石の影響も強いと普通は考える。
一応、テントの用意。扉君の中で、ざっとだが、シャワーを浴びる。
交代でだ。
買った化粧水とオイルも使ってみた。
「マティス?この匂い大丈夫?」
マティスがダメなら使えない。
手に取った匂いと、時間が経てば匂いが変わるのか、
わたしにはいい感じだ。
マティスがまとわりつくように、
匂いを嗅いでくる。
「ああ、愛しい人の匂いだ。」
「いや、化粧水付けたんよ?いつもと違うでしょ?」
「いつもとおなじだ。愛しい人の匂いだ。」
「鼻詰まってる?チーンってする?」
「あれは恥ずかしいから。詰まってもいないぞ?」
「そう?んー、自分の匂いになじむってことなのかな?
それはいいね。」
では、問題ないと。
試しにマティスにも使ったが、うん、マティスの匂いだった。
海老チャーハンではなくピラフにしてもらう。
トウモロコシの芯とメイガの粉でコンソメの代わり。
要はお米をスープで炊けばいい。
「エビ!プリプリだ!」
串焼きに使わなかった、結構小さい海老なのだ。
殻をむく作業が手だったが、なれたもんだ。
これは師匠とトックスさんの食料ストックになるね。
「うまくできたな。うまい!」
「ね!白身魚とエビを取りに行かないとね。
んー、合わさりの月の日って海にはみんなでないんだよね?
確保しに行こうか?」
「そうだな。海の真ん中だが、櫓宿の中間の場所なら移動できるぞ?」
「さすが!そうしよう。合わさりの月の日は海だ!
あ!砂浜にも行こう!沈む月を見なくては!」
「そうだな。昇りはじめに漁に出ればいい。」
「そうだね。だから、早くこの砂漠を超えてしまおう。」
「もうじき来るだろう。さ、食べてしまおう。」
「はーい!」
「よぉ!最後の食事はうまかったか?」
「ええ、ダカルナ最後の食事はおいしいものができました。
もう少し早くお声を掛けていただければご一緒できましたのに。」
「は!よく言うぜ!あの売り込みはたいしたものだったぜ?
みなが乗せられ買っていく。商売が終わるまで待って・・・ぐお!!」
なぜ、口上を最後まで聞かないといけないんだ?
「アヒルたち!そこで待ってな!!
後でうまい水をごちそうしてやろう!!」
6人の団体戦。
あの新人たちと同じか?いや、連携はダメだな。
何事も経験。
わたし一人で相手をしています。
なぜにほかの人は待ってるんだ?かかってこい!
まとめて打つ。
なぜに同じ高さからの攻撃だけだと思うんだ?
上だ、下だ!!
「はっ!!」
「愛しい人、見事!」
「ほんと?今度は棒術だけだよ?頑張った?」
「ああ。3はもういいな。次からは5で槍術だ。」
「う、そうですか。わかりました。」
荷重8で移動。戦闘時は3。これが次からは5です。
「さ、アヒルたち!ごめんね。
あとで、この人たち街までは運んでね。
結構評判いいお水をのんで?なにか食べる?
何でも食べるんだよね?
トウミギ、カンラン、ぐらいかな?それで、良ければ羽毛もらえる?」
クエーっと交渉成立。
ワッシャワシャ撫でまくって、すっきりしてもらう。
お水もおいしいとのこと。トウミギの評判がいいようだ。
カンランは赤粉もかけてほしいって。
その間、マティスは6人を検分している。
「首輪付きだ。アヒルにも?」
「つけてるね。これ?とってもいい?
なんて言ってつけてもらったの?ん?
守ってくれるって?誰が言ったの?わかんないか?
で?守ってもらえてたの?
あはははは!だよね?」
「なんて?」
「何いってんだって思ってたんだって!
でも、人間は嬉しそうだったて。なに?新興宗教?」
「?」
「あー、新しく自分が神さんなんだーっていう人、及びその集団。」
「ああ、時々あるな。神なんていないのに。」
「おや?ティスは神様はいないと?」
「神殿のいうことなんて信じたことはない。」
「あははは!違うよ?神様はいるんだよ?
うちのところには八百万の神々がいる。
あらゆるものに神が宿っている。
だから日々感謝すんだよ。
でも神様は直接わたしたちに何かすることはない。何もしないんだ。
存在だけだ。いてくれることにだけ感謝するんだよ。」
「ああ、それはわかる。
神が何かをするわけではないな。
そうだな。あらゆることに感謝だ。」
「ま、それはものの考え方の一つだからなんだっていいんだけど、
この何とか様はそれかな?
アヒルたちのは外すけど、
この人たちのも外しておこうか。
気を失ってアヒルに運ばれてきたら問い詰めることはするでしょ。
悪いね、アヒルたち、この人たち運んでくれる?
落とさないようにね!」
「始末しなくてよかったのか?」
「それはダルカナのお役人がするでしょ?
起されるまで起きないと思うし。」
「なかなかの極悪人だと思うんだが、ダメか?」
「あの人たちの親玉だったらいいかな?」
「そうなるか。」
「さ、いい感じに半分だ。誰もいないよ?
久々に砂漠を歩こう。真ん中あたりでお風呂も入ろう。
砂漠石にも挨拶しなきゃ!」
「ああ、そうしよう。」
「こっちもですよ。売上は何と183リング!すごいです!」
タオルやゴムも有れば売れたのに!残念だ。
「それで、この人たちは?」
「ずっと飲んでた。倅もだ。
あんた!ティス!いい腕だよ!出したものすべてうまい!
行商やめて料理人でも食っていける!
あんたもいい売り込みだったよ!」
「ありがとうございます!さ!ティス!出発しよう!」
「え?なんだ?今終わったところだろ?
ゆっくりしていけばいいじゃないか?」
「いえ、売るものはなくなりましたから。
ここ王都は何でもある、だから逆にこれと言って仕入れるものもない。
塩、化粧水、化粧油。これらを仕入れるなら港町だ。
ええ、お客さんからね。教えてもらいました。」
「そういわれればそうだが。」
「とはいうものの、わたしたちはなんも食べてないですもんね。
ちょっと残してる海老とチーズでなんか食べようか?」
「何もないんだよ。みんな売った。」
「そ、そうなんだ。何もかも?小麦有ります?」
「小麦ぐらいはあるぞ?」
「じゃ、ティス、小麦焼きにエビのっけて、チーズも乗っけて?」
「ふふふ、わかった。干し肉も乗せよう。
これは買い足せばいいだろう。」
「やった!わたしは片付けしておくね。」
ピザもどきだ!イエーイ!
お昼寝会場の参加者は部屋の片隅に寄せておこう。
守衛さんは目を覚まして手伝ってくれた。
「これは?樹石の燃えかす?」
「そうですね。軽石って呼んでますが、これ、粉々にして、
もう一度固めたら、耐熱のものになるんですよ。
それで、ここで樹石を燃やしてもいいし、炭でもいい。
炭は使わないですか?木材とかブラスとかを高温で焼いた後にできる塊?
ええ、それです。それでいい感じで焼けるんですよ。
遠火の強火ですね。じっくり焼いてください。」
「これ、売ってもらえるか?」
「?どうぞ?処分するつもりだったんで。持っていけないでしょ?」
「エビを仕入れてここで同じように売ってもいいか?」
「いいですよ?なんかねー、戻ってきた船から直接買ったんですが、
かなり吹っ掛けられたみたい。
それでも大儲けしましたけどね。ふふふ。
塩の乾燥を防ぐのもいいけど、水を漏らさず運べるのがよかったんですね。
馬車を使えばもっと早く新鮮なものですね。
わたしたちは歩きだったから。」
「そうだな。」
この守衛さん、ほんとは食堂をやりたいらしい。
が、いまいち客が来ない。目玉のものがないから。
仕方なく守衛の仕事をしていたようだ。
このエビをもっと売っていきたい。
マティスが作ったものも売れると鼻息荒く力説された。
魚の袋も2リングで売りました。
これにいっぱいで1リングだったと。
あとは竹炭も。頑張って作ってほしい。
一通りのことは教えておく。
端々に、たぶんががつくが仕方がない。
あとはお好きに。
「すぐに真似されますよ?今回は物珍しいってのがあったから。」
「そんなことはない!売れる!」
「ふふふ。そうですか?じゃ、次に来るとき楽しみにしてますね?」
「ああ!そうしてくれ!」
「愛しい人!できたぞ!」
「はーい!さ、食べましょ?」
これもうまいと言われた。
が、今回は小麦焼に乗っけただけだ。
ピザはこんなもんじゃない!
とにかく食べました。おいしいことはおいしいんだから。
お昼寝組も目が覚めて一緒に食べる。
この人たちも旅人のようだ。
行商ではないな。
ピクトまでご一緒になんて言われるとめんどいから、
早々に退散。
お風呂に入りたい。
それにずっと嫌な視線も感じる。
難儀だね。
ピクトに向かう道ではなく、
砂漠に向かう道に進む。
砂漠を抜けるほうが近道だが、道は悪い。
砂漠も夜は危険だ。一気に抜けるしかない。
なので、誰も通らないが、後ろめたい人達はこっちの方を通る。
急ぎの人もだ。
月が沈むと同時に砂漠に入る。
駱駝馬を一人あたり2頭用意して一気にかけさせる。
途中でへばるから交代するのだ。
月が昇るまえに砂漠を抜け切る。
今の時期は一日16時間、8時間の勝負だ。
・・・8時間耐久レースだな。
名前だけの記憶だが、あれは8時間ずっと走っていたのだろうか?
「この砂漠を拠点にしている砂漠の民はいないの?」
「聞かないな。コットワッツの砂漠だけなのかもしれないな。」
「そうなんだ。タロスさんはそこらへんなんて言ってたの?ほかの砂漠のこと。」
「今思えば、コットワッツの砂漠のことだけだ。
しかし、各地のことを知っていた。
砂漠のことは、
ああ、やはりコットワッツのことだけだな。
砂の色とか、そんなことは愛し人と旅して初めて知った。」
「知ってると逆に同じだって思いこむもんね。
マトグラーサの砂漠は蜘蛛の玉があって爆裂はなかったけど、
間の砂漠はどうなのかな?砂トカゲもいるかな?
いたら狩りたいね。やっぱ、沼トカゲではないもの。
しっぽ煮食べたい!若いトカゲも食べたいな!」
「あれだけうまいものを食べてもそれが好きなのだな?」
「もちろん!マティスが作ってくれるうまうま料理の上位を独占しているね!」
「そうか。それはうれしいな。」
「うふふふふ。」
「それで、後ろにつけてくるのはどうする?」
「ねー。気配消してもいいけど、その場その場で片を付けよう。
こっちはお風呂は入るのも我慢してるんだよ?
砂漠の手前できっと野宿すると思ってるだろうからね。
そこで仕掛けてくるのかな?
そのまま砂漠に入ってもいいけど。欲望満載になったら怖いからね。
砂漠の手前でお相手いたしましょう。
終わったら、そのまま砂漠に入ろうね。」
「そうなるか。飯はなにがいいかな?」
「そうだねー。ピザも完成させたいし、石肉も3種の塩で試したい。
んー、エビが入った焼きめしで。」
「なんだそれ?」
「だって、ご飯系食べてないから。」
「わかった。作ろう。
あの食堂にいた5人連れ。あれが追い付くかもしれんな。」
「イリアスの関係者?」
「どうして?」
「強盗のことの話をしてて、
イリアスの王様はなにやってるんだかっていったら
すごく凹んでた。」
「イリアス王はもっと高齢だ。
次期候補は複数いると聞いた。その一人かもしれんな。
セサミナに聞くか?」
「いやー、しらんほうがいいこともあるからね。
こっちから聞かなくてもいいでしょ?
腕前としてはどう?」
「全くダメだ。が、ワイプ並みなら隠せる。分からんな。」
「おお!なるほど!マティスは?今どうしてるの?」
「多少心得あり程度だな。完全に消せば、逆に怪しまれるしな。」
「わたしは?どうなってる?」
「愛しい人は、意識しないと出せないだろ?
櫓宿の女将との交渉時は多少出していたな?
しかし、女将はそれは分からないようだったぞ?」
だから、今は一般人だな。」
「だよね。あの時は多少ね。
さ、頑張って歩こうね。一般人のより足が速いぐらい?
月が昇る頃に砂漠に着くのかな?」
「それぐらいだろうな。」
ずっと後ろについてくる気配が12。
アヒルに乗っているから、6人か。
この砂漠までがアヒルの活動範囲。
だから砂漠を超えるつもりはないわけだ。
砂漠の手前は、井戸があり、野宿ができるようになっている。
先客はいない。
8時間で渡り切るにはやはり無理があるのだろう。
それに、月がほぼ重なっている。
明るいのだ。
ということは砂漠の端とは言え砂漠石の影響も強いと普通は考える。
一応、テントの用意。扉君の中で、ざっとだが、シャワーを浴びる。
交代でだ。
買った化粧水とオイルも使ってみた。
「マティス?この匂い大丈夫?」
マティスがダメなら使えない。
手に取った匂いと、時間が経てば匂いが変わるのか、
わたしにはいい感じだ。
マティスがまとわりつくように、
匂いを嗅いでくる。
「ああ、愛しい人の匂いだ。」
「いや、化粧水付けたんよ?いつもと違うでしょ?」
「いつもとおなじだ。愛しい人の匂いだ。」
「鼻詰まってる?チーンってする?」
「あれは恥ずかしいから。詰まってもいないぞ?」
「そう?んー、自分の匂いになじむってことなのかな?
それはいいね。」
では、問題ないと。
試しにマティスにも使ったが、うん、マティスの匂いだった。
海老チャーハンではなくピラフにしてもらう。
トウモロコシの芯とメイガの粉でコンソメの代わり。
要はお米をスープで炊けばいい。
「エビ!プリプリだ!」
串焼きに使わなかった、結構小さい海老なのだ。
殻をむく作業が手だったが、なれたもんだ。
これは師匠とトックスさんの食料ストックになるね。
「うまくできたな。うまい!」
「ね!白身魚とエビを取りに行かないとね。
んー、合わさりの月の日って海にはみんなでないんだよね?
確保しに行こうか?」
「そうだな。海の真ん中だが、櫓宿の中間の場所なら移動できるぞ?」
「さすが!そうしよう。合わさりの月の日は海だ!
あ!砂浜にも行こう!沈む月を見なくては!」
「そうだな。昇りはじめに漁に出ればいい。」
「そうだね。だから、早くこの砂漠を超えてしまおう。」
「もうじき来るだろう。さ、食べてしまおう。」
「はーい!」
「よぉ!最後の食事はうまかったか?」
「ええ、ダカルナ最後の食事はおいしいものができました。
もう少し早くお声を掛けていただければご一緒できましたのに。」
「は!よく言うぜ!あの売り込みはたいしたものだったぜ?
みなが乗せられ買っていく。商売が終わるまで待って・・・ぐお!!」
なぜ、口上を最後まで聞かないといけないんだ?
「アヒルたち!そこで待ってな!!
後でうまい水をごちそうしてやろう!!」
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あの新人たちと同じか?いや、連携はダメだな。
何事も経験。
わたし一人で相手をしています。
なぜにほかの人は待ってるんだ?かかってこい!
まとめて打つ。
なぜに同じ高さからの攻撃だけだと思うんだ?
上だ、下だ!!
「はっ!!」
「愛しい人、見事!」
「ほんと?今度は棒術だけだよ?頑張った?」
「ああ。3はもういいな。次からは5で槍術だ。」
「う、そうですか。わかりました。」
荷重8で移動。戦闘時は3。これが次からは5です。
「さ、アヒルたち!ごめんね。
あとで、この人たち街までは運んでね。
結構評判いいお水をのんで?なにか食べる?
何でも食べるんだよね?
トウミギ、カンラン、ぐらいかな?それで、良ければ羽毛もらえる?」
クエーっと交渉成立。
ワッシャワシャ撫でまくって、すっきりしてもらう。
お水もおいしいとのこと。トウミギの評判がいいようだ。
カンランは赤粉もかけてほしいって。
その間、マティスは6人を検分している。
「首輪付きだ。アヒルにも?」
「つけてるね。これ?とってもいい?
なんて言ってつけてもらったの?ん?
守ってくれるって?誰が言ったの?わかんないか?
で?守ってもらえてたの?
あはははは!だよね?」
「なんて?」
「何いってんだって思ってたんだって!
でも、人間は嬉しそうだったて。なに?新興宗教?」
「?」
「あー、新しく自分が神さんなんだーっていう人、及びその集団。」
「ああ、時々あるな。神なんていないのに。」
「おや?ティスは神様はいないと?」
「神殿のいうことなんて信じたことはない。」
「あははは!違うよ?神様はいるんだよ?
うちのところには八百万の神々がいる。
あらゆるものに神が宿っている。
だから日々感謝すんだよ。
でも神様は直接わたしたちに何かすることはない。何もしないんだ。
存在だけだ。いてくれることにだけ感謝するんだよ。」
「ああ、それはわかる。
神が何かをするわけではないな。
そうだな。あらゆることに感謝だ。」
「ま、それはものの考え方の一つだからなんだっていいんだけど、
この何とか様はそれかな?
アヒルたちのは外すけど、
この人たちのも外しておこうか。
気を失ってアヒルに運ばれてきたら問い詰めることはするでしょ。
悪いね、アヒルたち、この人たち運んでくれる?
落とさないようにね!」
「始末しなくてよかったのか?」
「それはダルカナのお役人がするでしょ?
起されるまで起きないと思うし。」
「なかなかの極悪人だと思うんだが、ダメか?」
「あの人たちの親玉だったらいいかな?」
「そうなるか。」
「さ、いい感じに半分だ。誰もいないよ?
久々に砂漠を歩こう。真ん中あたりでお風呂も入ろう。
砂漠石にも挨拶しなきゃ!」
「ああ、そうしよう。」
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夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
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