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492:おもちゃのおまけ
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目覚めればすっきり。セサミンも少しは寝れたようだ。
マティスが眠りの言霊、というよりおまじないだな、
それをかけてくれたようだった。
ラルトルガが13人、ボルタオネが15人。
御者も含めてやってくるそうだ。
事前連絡が来るのは珍しいのでは?
「確実に食事を取りたいということでしょう。
こちらは領主2人だけの分を用意すればいいのですから。
事前に人数を把握していたのに用意できなかったというのは
聞こえが悪いですからね。」
「じゃ、その人数で会談?」
「それはないでしょうね。
ラルトリガはファンロと事務方、
ボルタオネはテールとあの2人が付くか別のものが付くか。」
「そうか。じゃ、従者たちは悪いが外で食べてもらおう。
館に入れることはないからね。
外でテーブルをくっつけてバイキング形式にしようかな?
ん?好きなものを好きなだけ取れるようにね。」
「おそらく料理人も来るでしょうね。」
「そう?じゃ、道具と食材、売っちゃおうか?」
「あははは!そうですね!」
ご飯はさらご飯。
さすがマティスだ。ありがとう。
しかし、米。かなり消費が速い。
またお米を買いに行かねば。味が落ちるのだろうか。
食べ比べもしないとね。
リクエストは運動会のお弁当のようなラインナップ。
海苔を使うか。
オート君の彼女は嫌がるかな。海苔が付くの。
パリパリでも湿った状態でも付くからねぇー。
爪楊枝を付ける?
いやだわ!うら若き乙女がチッチってするのは。
一口サイズのおにぎりにしておこう。
あとはロールサンドイッチとかね。食べやすいの。
アイスか。
冷蔵庫、冷凍庫はまだだからなー。
うん、一応氷で。溶けてもシェイク感覚で。
3歳が喜ぶご飯ってやっぱりお子様ランチかな。
オムライス、ミートスパゲティ、ハンバーグ。
小さなピザもいいね。
ああ!エビフライだ。
たこさんウィンナーとか。ポテトフライもいいね。
グラタンとかドリアとか?
スープはコーンポタージュだ。
飲み物はキトロスジュース。
みなで食べるほうが楽しいかな?
いや、3歳、子供だ。
ゆっくり食べるほうがいいな。
外の準備もOKだ。
マティスとドーガーが手際よく準備。
甘味もたくさん用意した。
そうだ!お子様ランチの器!車?新幹線?
馬車か。で、小さい馬のおもちゃ?
メーウーと豚、アヒルも木彫りで作ろう。
お子様ランチにはおもちゃのおまけが付いている。絶対だ。
似顔絵付きの旗ももちろん。
ファンファンの旗も特別に作ろうか。
子供向けの量だから当然大人は足りない。
会談にでる者たち用にも用意。
足りなければそこから食べればいい。
プリンは一緒に作るのか?
それは最初に作らないと。
食べ終わったころに冷えてるだろう。
「んー。こんな感じで。」
決まれば、マティスとドーガー作っていく。
わたしは器の製作。
何で作ろうか?白磁はダメだし、
大皿から変形してもらおうか。
昔からあるものも白磁と呼ばれるが、
軍曹の研究がうまくいけば、もうこれを白磁とは呼ばないだろうな。
セサミンは一人で、会談と会合の準備だ。
新人2人は予定通り帰ってもらった。
眠りもせずに、ずっと震えていたそうだ。
そんななかで眠れるドーガー、将来は期待できる。
その2人の相手をしなければいけないのでルグを呼び戻すことはできない。
諸々の事情を知っているスビヤンをよぶかとなったけど、
移動は頑なに拒否したとか。
これはセサミンを信用してるしてないの問題ではない。
高いところが怖いとか、狭いところとかがダメとかそういう類だ。
なので、セサミンが往復している。
新軍部隊長と生産院副院長は病気だそうな。
詳細は不明。
とても継続は無理なので、会合で新たな隊長と副院長が決まるとか。
ガイライの後の新軍隊長候補に名乗りを上げていた家は2つ。
トックスさん誘拐事件を起こしたスダウト家と
お披露目もないまま病気になったクラサのいるタレンテ家だ。
ガイライが分隊になると、大抵のものが、
スダウト家が出張ってくると予想したそうだ。
が、フタを開けてみれば、タレンテ家。
両家で取引があったのか、いつでも交代できると、
スダウト家が引いたのか。
マティスの婿取り作戦はどうなったのか?
「結婚ってさ、必ず本人の承諾がいるんだよね?」
「え?」
「いや、力で、権力で結婚相手が決まったら、
マティスにわたし以外の嫁をあてがわれたら、
どこにとんずらしようかなって。」
「どこからそんな話になったんですか?」
「いや、おそらく次の軍部隊長はガイライの話だと
例の誘拐犯になるっぽいでしょ?
で、うちの娘と結婚しないと、
コットワッツつぶしちゃうよってなったらごめんよ?」
「ああ、そういう流れですね。ええ。受けて立ちましょう。」
「いやん!わたしの弟が激ハンサム!!」
「誉め言葉のようですね。アザーッス。」
一気にチャラくなる。
言葉って大事だね。
「愛し人は心配し過ぎだな。
私は逆に愛しい人を是非に妻にと言われたら、
どう効率よく王都をつぶすかを考えているぞ?」
「あ、つぶすのね。めんどいよ。とっとと離れるのがいいよ。」
「それもそうだ。」
「連絡はしてくださいね。」
「もちろんだ。頑張れよ。」
思うに、セサミンは好戦的だ。
こっちから仕掛けることはないが、来れば逆にウェルカムだ。
師匠やガイライたち、オート君へのアベック、
・・・カップル弁当を用意。
2人で喜んでくれればいいけどね。
んー、もしかして彼女さんが作ってくるか?
いや、お弁当とか、お昼ごはんってのがないから大丈夫なはず。
あくまでも師匠の弟子としてのごますりだからね。
師匠に連絡して、師匠の近くに移動。
あとはマリーとセバスで応対。
わたしは外で。
セバスは中で給仕をすればいい。
「姉さん、会談ことでなにかありますか?
ラルトルガの申し出。
わたしは、綿花の生産に力を入れたいと考えています。
ティータイ織の材料さえ手に入ればいいかと。
ボルタオネは鉛筆のことがどうなったか。そこですね。」
「んー、鉛筆は領主が代わっても契約は生きてるだろうから、
念押しだね。で、林業と木工家具の生産の国は変わらないでしょ?」
「・・・ええ、そうだと思います。」
「ん?で、メーウーね。
こちらで、ある程度育てば、向こうに渡して大きくしてもらうとか?
その代わり安く毛と乳を入れてもらう。
小さなメーウーは綿花畑の雑草も食べてくれてたんでしょ?
まるまる手放すことはないと思うよ?
ああ、ソーセージの手法は教えてもいい。
それ、お昼に出すから。
タダより高いものはないんだ。お互いね。
向こうはどういう条件でメーウーを引き取るつもりか。
もちろん、最初から育てる気はないだろう。だって綿花がいるもの。
隣同士なんだから共同でっていうのもあるけどね。
わたし個人的にはお勧めしないな。
線引きはきっちりしたほうがいい。
綿花が病気で枯れたり、メーウーがなにか病気で全滅したりね。
仲がいいのならいいよ?頑張りましょうってなるから。
でも、ちょっとでも確執があるならもめる。必ず。
うまくいっているときはいいんよ。
ダメな時にどうできるかってことを考えると、
きっちり線引きをするほうがいいとおもう。
そうすれば、寛大なこころで協力できるから。
と、わたしは思うわけよ。」
「・・・。」
「よくさ、国盗りとか、まぁ、侵略とかの話でさ、
相手国の扱いをどうするかって話なんだけど、
姫のように扱うか、全滅か。
これが未来に禍根を残さない方法っていうのがあったんだ。
なんの話だったかな?わすれたけどね、なるほどなって思ったんよ。
極端な話だけどね。
2国が協力して何かをするってのは無理なんだとおもう。
じゃ、一つの国になればいいってことなんだけど、
無理だから2つなんでしょ?
そこを無理していっしょにーとかじゃなくていいと思うのよ。
だから線引きは大事。
境界石が砂漠石と同様に古くからあるってことはそういうことなんだ。
あの赤い線だけで自分の国っていう安心感、それを超えれば別の国、
またこれも安心感がある。
境界って言うのは大事なんだよ。
?あれ?なんの話だっけ?」
「ふふふ。姉さんの話はいつもためになる。今はマリーですね。
もうそろそろ来るでしょうか?」
「あなた?どうですか?」
「敷地に入りそうですね。ああ、入りました。」
「では、マリー、セバス、出迎えを。ドーガーも。
コットワッツの良さを存分に知ってもらおう。」
「「「お任せください。」」」
セサミンの右にドーガー。
2人の斜め後ろにわたしたちが控える。
2台の豪華な馬車のうしろに、言葉が悪いが荷車にのった従者が見える。
それが2台。その後ろにまさしく荷台が2台。プっ!
総勢28名だ。
馬車の扉をセバスとわたしが開ける。
ラルトルガはファンロと2人降りてきた。
ボルタオネはテールとマーロ、カーチともう一人。
3、4、こちらはセサミンとドーガー2人。これは仕方がないな。
テールはわたしを見ると少し照れ笑いをする。
偉いね、昨日の護衛だと気付いたんだ。
後は誰も気付いてないのに。
しっと、唇に人差し指をあて、にっこりと笑ってお辞儀をしておこう。
この内緒というジェスチャーは同じ。
すこし目を見開いて、一人前の男の顔に戻った。
ああ、領主なんだね。
「ようこそ、鶏館に。有意義な会談ができることと思いますよ。
さ、中に。」
「セサミナ殿、多人数で申し訳ない。みながみな付いていきたいと。
会談が終わればそのまま会合に行きますから。」
「ええ。ただ、先日ボヤ騒ぎがありました、
皆さまをお通しできる部屋がありません。
ああ、会談できる部屋はなんとか確保できてますからご安心を。
なので、従者の方々は申し訳ないですが、外でお待ちください。
これだけの人数ですと、床が抜けてしまいます。」
あああ。
ものすごく落胆の声が、
馬車から降りてきた従者の中から聞こえる。
でもさ、普通に考えて?
会食会議だよ?重役、社長クラスの。
それにどうやって平社員や、係長クラスが参加できるの?
「それは、そうですか。」
ここで強くは出れないだろうな。
「ええ、なので、会談終了まで、どうぞ、中庭でご休憩を。
軽い食事もそこに用意していますので。
さ、ファンロ殿、テール殿中に。
セバス、案内を。」
「はい、旦那様。さ、どうぞ中に。お足元ご注意してください。」
「あとは、マリー、頼んだぞ?」
館の前でバイキングをするわけにもいかないので、
中庭側に。ジャングル風呂は収納しました。
「どうぞ、皆様こちらに。馬車も一緒にどうぞ。」
観光案内のようだ。
みながゾロゾロと付いてきてくれる。
「こちらで、おくつろぎください。
何分、人手が足りておりませんので、お好みのものを、
お好きなだけお取りください。
種類がありますので、少しずつおとりになるのがよろしいかと。
うわさに聞いた話ですが、
ラルトリガのお食事の盛り付けはそれはそれは素晴らしいとか。
ソース一筋が絵のようだったとセサミナ様から教えていただきました。
それとは比べようがないのですが、どうぞ、お気軽にお食べくださいませ。
お気に入りのものができましたら追加もできましょう。
甘味も、向こうに。冷たいものは冷たく。
温かいもの暖かく食べれるようになっております。
存分にお食べくださいませ。
それと、その、御不浄は向こうにございます。
お手洗い?ああ、便所でございます。向こうに。
どうぞ、お手をお洗いになってから、お戻り下さいませ。
タオルも置いております。お使いになられましたら、下の籠に。
ええ、お土産にしていただくものは別にご用意しておりますので。
馬のお世話もこちら。どうぞ、お好きなお席に。どうぞ。」
そういってもみな、座らない。
適当に座ってよ!
「お三方ずつのほうがよろしいかと。
テーブルにお皿が乗りませんから。
ラルトルガの方々とボルタオネの方々と、
くっついてもよろしいですし、
折角ですので、ばらばらに座ってもよろしいかと。」
「わかりました。くじを作りましょう!」
「はい!1から7番まで。その番号のテーブルに。
お座りになりましたら、自己紹介を。
テーブルには軽くつまめるものと、飲み物は置いております。
それから向こうに食事を取りに行ってください。」
『ただし、お皿に乗せれる分をとって、それが食べ終わるまで、
お席でゆっくりお食べください。なくなれば追加もできます。
苦手なものが有れば、別の皿に移していただいて結構です。』
ここは言霊だ。
残念ながら女性はいない。
むさいのだ。運動部の合宿。
何とか座ってくれた後、1人立上り、適当にとって座る。
おにぎりに手を出す。
「あ、おいしい。」
そこからは争奪戦だ。
言霊があるからお皿に乗せて、席に付き、ゆっくり食べる。
なくなれば、隣の席の者が食べているものはどれだと、聞いて取りに行く。
あとは勝手に食べてくれ。
馬たちのお世話もしなくては。
リグナに似た馬だ。ニバーセルの一般的な馬種。
リグナもいま、こっちに来てスーと同じにおしゃべりしながら情報収集。
この馬たちはどうだろうか?
「おいしい水とリンゴ、お茶葉とカンランね。
うんちとおしっこは向こうで。敷地内は自由に散策してください。
ん?ブラッシング?いいよー。順番で。」
コットワッツのいい匂いがする女に会ったらブラッシングを頼めばいいと
スー兄に聞いて来たそうだ。
なんだそれは?観光地のおすすめスポットか?
8頭いるから順番に。
今回の厩の話題は食の祭りのうまうま籠を食べたかどうか。
リグナさんもいるし、楽しいという。
ボルタオネの馬だ。
「あれでしょ?黒馬、居なくなっちゃたでしょ?」
重要な仕事はコクが引き受けていたそうだ。
力もあるし賢い。
自分たちは急遽用招集された馬で、黒馬は憧れだ。
「黒馬、コクって呼んでるけど、こっちに来てるよ?
手が空いていたら来てくれると思うけど?
呼ぶ?」
いやいや、緊張するから結構です
「そう?あー、コクってさ、リグナのこと憧れの馬って言ってたよ?」
おお!さすがリグナさん!
リグナの話で盛り上がっていた。
そういえば、後でセサミンがコクに話があるって言ってたな。
なんだろ?
マティスが眠りの言霊、というよりおまじないだな、
それをかけてくれたようだった。
ラルトルガが13人、ボルタオネが15人。
御者も含めてやってくるそうだ。
事前連絡が来るのは珍しいのでは?
「確実に食事を取りたいということでしょう。
こちらは領主2人だけの分を用意すればいいのですから。
事前に人数を把握していたのに用意できなかったというのは
聞こえが悪いですからね。」
「じゃ、その人数で会談?」
「それはないでしょうね。
ラルトリガはファンロと事務方、
ボルタオネはテールとあの2人が付くか別のものが付くか。」
「そうか。じゃ、従者たちは悪いが外で食べてもらおう。
館に入れることはないからね。
外でテーブルをくっつけてバイキング形式にしようかな?
ん?好きなものを好きなだけ取れるようにね。」
「おそらく料理人も来るでしょうね。」
「そう?じゃ、道具と食材、売っちゃおうか?」
「あははは!そうですね!」
ご飯はさらご飯。
さすがマティスだ。ありがとう。
しかし、米。かなり消費が速い。
またお米を買いに行かねば。味が落ちるのだろうか。
食べ比べもしないとね。
リクエストは運動会のお弁当のようなラインナップ。
海苔を使うか。
オート君の彼女は嫌がるかな。海苔が付くの。
パリパリでも湿った状態でも付くからねぇー。
爪楊枝を付ける?
いやだわ!うら若き乙女がチッチってするのは。
一口サイズのおにぎりにしておこう。
あとはロールサンドイッチとかね。食べやすいの。
アイスか。
冷蔵庫、冷凍庫はまだだからなー。
うん、一応氷で。溶けてもシェイク感覚で。
3歳が喜ぶご飯ってやっぱりお子様ランチかな。
オムライス、ミートスパゲティ、ハンバーグ。
小さなピザもいいね。
ああ!エビフライだ。
たこさんウィンナーとか。ポテトフライもいいね。
グラタンとかドリアとか?
スープはコーンポタージュだ。
飲み物はキトロスジュース。
みなで食べるほうが楽しいかな?
いや、3歳、子供だ。
ゆっくり食べるほうがいいな。
外の準備もOKだ。
マティスとドーガーが手際よく準備。
甘味もたくさん用意した。
そうだ!お子様ランチの器!車?新幹線?
馬車か。で、小さい馬のおもちゃ?
メーウーと豚、アヒルも木彫りで作ろう。
お子様ランチにはおもちゃのおまけが付いている。絶対だ。
似顔絵付きの旗ももちろん。
ファンファンの旗も特別に作ろうか。
子供向けの量だから当然大人は足りない。
会談にでる者たち用にも用意。
足りなければそこから食べればいい。
プリンは一緒に作るのか?
それは最初に作らないと。
食べ終わったころに冷えてるだろう。
「んー。こんな感じで。」
決まれば、マティスとドーガー作っていく。
わたしは器の製作。
何で作ろうか?白磁はダメだし、
大皿から変形してもらおうか。
昔からあるものも白磁と呼ばれるが、
軍曹の研究がうまくいけば、もうこれを白磁とは呼ばないだろうな。
セサミンは一人で、会談と会合の準備だ。
新人2人は予定通り帰ってもらった。
眠りもせずに、ずっと震えていたそうだ。
そんななかで眠れるドーガー、将来は期待できる。
その2人の相手をしなければいけないのでルグを呼び戻すことはできない。
諸々の事情を知っているスビヤンをよぶかとなったけど、
移動は頑なに拒否したとか。
これはセサミンを信用してるしてないの問題ではない。
高いところが怖いとか、狭いところとかがダメとかそういう類だ。
なので、セサミンが往復している。
新軍部隊長と生産院副院長は病気だそうな。
詳細は不明。
とても継続は無理なので、会合で新たな隊長と副院長が決まるとか。
ガイライの後の新軍隊長候補に名乗りを上げていた家は2つ。
トックスさん誘拐事件を起こしたスダウト家と
お披露目もないまま病気になったクラサのいるタレンテ家だ。
ガイライが分隊になると、大抵のものが、
スダウト家が出張ってくると予想したそうだ。
が、フタを開けてみれば、タレンテ家。
両家で取引があったのか、いつでも交代できると、
スダウト家が引いたのか。
マティスの婿取り作戦はどうなったのか?
「結婚ってさ、必ず本人の承諾がいるんだよね?」
「え?」
「いや、力で、権力で結婚相手が決まったら、
マティスにわたし以外の嫁をあてがわれたら、
どこにとんずらしようかなって。」
「どこからそんな話になったんですか?」
「いや、おそらく次の軍部隊長はガイライの話だと
例の誘拐犯になるっぽいでしょ?
で、うちの娘と結婚しないと、
コットワッツつぶしちゃうよってなったらごめんよ?」
「ああ、そういう流れですね。ええ。受けて立ちましょう。」
「いやん!わたしの弟が激ハンサム!!」
「誉め言葉のようですね。アザーッス。」
一気にチャラくなる。
言葉って大事だね。
「愛し人は心配し過ぎだな。
私は逆に愛しい人を是非に妻にと言われたら、
どう効率よく王都をつぶすかを考えているぞ?」
「あ、つぶすのね。めんどいよ。とっとと離れるのがいいよ。」
「それもそうだ。」
「連絡はしてくださいね。」
「もちろんだ。頑張れよ。」
思うに、セサミンは好戦的だ。
こっちから仕掛けることはないが、来れば逆にウェルカムだ。
師匠やガイライたち、オート君へのアベック、
・・・カップル弁当を用意。
2人で喜んでくれればいいけどね。
んー、もしかして彼女さんが作ってくるか?
いや、お弁当とか、お昼ごはんってのがないから大丈夫なはず。
あくまでも師匠の弟子としてのごますりだからね。
師匠に連絡して、師匠の近くに移動。
あとはマリーとセバスで応対。
わたしは外で。
セバスは中で給仕をすればいい。
「姉さん、会談ことでなにかありますか?
ラルトルガの申し出。
わたしは、綿花の生産に力を入れたいと考えています。
ティータイ織の材料さえ手に入ればいいかと。
ボルタオネは鉛筆のことがどうなったか。そこですね。」
「んー、鉛筆は領主が代わっても契約は生きてるだろうから、
念押しだね。で、林業と木工家具の生産の国は変わらないでしょ?」
「・・・ええ、そうだと思います。」
「ん?で、メーウーね。
こちらで、ある程度育てば、向こうに渡して大きくしてもらうとか?
その代わり安く毛と乳を入れてもらう。
小さなメーウーは綿花畑の雑草も食べてくれてたんでしょ?
まるまる手放すことはないと思うよ?
ああ、ソーセージの手法は教えてもいい。
それ、お昼に出すから。
タダより高いものはないんだ。お互いね。
向こうはどういう条件でメーウーを引き取るつもりか。
もちろん、最初から育てる気はないだろう。だって綿花がいるもの。
隣同士なんだから共同でっていうのもあるけどね。
わたし個人的にはお勧めしないな。
線引きはきっちりしたほうがいい。
綿花が病気で枯れたり、メーウーがなにか病気で全滅したりね。
仲がいいのならいいよ?頑張りましょうってなるから。
でも、ちょっとでも確執があるならもめる。必ず。
うまくいっているときはいいんよ。
ダメな時にどうできるかってことを考えると、
きっちり線引きをするほうがいいとおもう。
そうすれば、寛大なこころで協力できるから。
と、わたしは思うわけよ。」
「・・・。」
「よくさ、国盗りとか、まぁ、侵略とかの話でさ、
相手国の扱いをどうするかって話なんだけど、
姫のように扱うか、全滅か。
これが未来に禍根を残さない方法っていうのがあったんだ。
なんの話だったかな?わすれたけどね、なるほどなって思ったんよ。
極端な話だけどね。
2国が協力して何かをするってのは無理なんだとおもう。
じゃ、一つの国になればいいってことなんだけど、
無理だから2つなんでしょ?
そこを無理していっしょにーとかじゃなくていいと思うのよ。
だから線引きは大事。
境界石が砂漠石と同様に古くからあるってことはそういうことなんだ。
あの赤い線だけで自分の国っていう安心感、それを超えれば別の国、
またこれも安心感がある。
境界って言うのは大事なんだよ。
?あれ?なんの話だっけ?」
「ふふふ。姉さんの話はいつもためになる。今はマリーですね。
もうそろそろ来るでしょうか?」
「あなた?どうですか?」
「敷地に入りそうですね。ああ、入りました。」
「では、マリー、セバス、出迎えを。ドーガーも。
コットワッツの良さを存分に知ってもらおう。」
「「「お任せください。」」」
セサミンの右にドーガー。
2人の斜め後ろにわたしたちが控える。
2台の豪華な馬車のうしろに、言葉が悪いが荷車にのった従者が見える。
それが2台。その後ろにまさしく荷台が2台。プっ!
総勢28名だ。
馬車の扉をセバスとわたしが開ける。
ラルトルガはファンロと2人降りてきた。
ボルタオネはテールとマーロ、カーチともう一人。
3、4、こちらはセサミンとドーガー2人。これは仕方がないな。
テールはわたしを見ると少し照れ笑いをする。
偉いね、昨日の護衛だと気付いたんだ。
後は誰も気付いてないのに。
しっと、唇に人差し指をあて、にっこりと笑ってお辞儀をしておこう。
この内緒というジェスチャーは同じ。
すこし目を見開いて、一人前の男の顔に戻った。
ああ、領主なんだね。
「ようこそ、鶏館に。有意義な会談ができることと思いますよ。
さ、中に。」
「セサミナ殿、多人数で申し訳ない。みながみな付いていきたいと。
会談が終わればそのまま会合に行きますから。」
「ええ。ただ、先日ボヤ騒ぎがありました、
皆さまをお通しできる部屋がありません。
ああ、会談できる部屋はなんとか確保できてますからご安心を。
なので、従者の方々は申し訳ないですが、外でお待ちください。
これだけの人数ですと、床が抜けてしまいます。」
あああ。
ものすごく落胆の声が、
馬車から降りてきた従者の中から聞こえる。
でもさ、普通に考えて?
会食会議だよ?重役、社長クラスの。
それにどうやって平社員や、係長クラスが参加できるの?
「それは、そうですか。」
ここで強くは出れないだろうな。
「ええ、なので、会談終了まで、どうぞ、中庭でご休憩を。
軽い食事もそこに用意していますので。
さ、ファンロ殿、テール殿中に。
セバス、案内を。」
「はい、旦那様。さ、どうぞ中に。お足元ご注意してください。」
「あとは、マリー、頼んだぞ?」
館の前でバイキングをするわけにもいかないので、
中庭側に。ジャングル風呂は収納しました。
「どうぞ、皆様こちらに。馬車も一緒にどうぞ。」
観光案内のようだ。
みながゾロゾロと付いてきてくれる。
「こちらで、おくつろぎください。
何分、人手が足りておりませんので、お好みのものを、
お好きなだけお取りください。
種類がありますので、少しずつおとりになるのがよろしいかと。
うわさに聞いた話ですが、
ラルトリガのお食事の盛り付けはそれはそれは素晴らしいとか。
ソース一筋が絵のようだったとセサミナ様から教えていただきました。
それとは比べようがないのですが、どうぞ、お気軽にお食べくださいませ。
お気に入りのものができましたら追加もできましょう。
甘味も、向こうに。冷たいものは冷たく。
温かいもの暖かく食べれるようになっております。
存分にお食べくださいませ。
それと、その、御不浄は向こうにございます。
お手洗い?ああ、便所でございます。向こうに。
どうぞ、お手をお洗いになってから、お戻り下さいませ。
タオルも置いております。お使いになられましたら、下の籠に。
ええ、お土産にしていただくものは別にご用意しておりますので。
馬のお世話もこちら。どうぞ、お好きなお席に。どうぞ。」
そういってもみな、座らない。
適当に座ってよ!
「お三方ずつのほうがよろしいかと。
テーブルにお皿が乗りませんから。
ラルトルガの方々とボルタオネの方々と、
くっついてもよろしいですし、
折角ですので、ばらばらに座ってもよろしいかと。」
「わかりました。くじを作りましょう!」
「はい!1から7番まで。その番号のテーブルに。
お座りになりましたら、自己紹介を。
テーブルには軽くつまめるものと、飲み物は置いております。
それから向こうに食事を取りに行ってください。」
『ただし、お皿に乗せれる分をとって、それが食べ終わるまで、
お席でゆっくりお食べください。なくなれば追加もできます。
苦手なものが有れば、別の皿に移していただいて結構です。』
ここは言霊だ。
残念ながら女性はいない。
むさいのだ。運動部の合宿。
何とか座ってくれた後、1人立上り、適当にとって座る。
おにぎりに手を出す。
「あ、おいしい。」
そこからは争奪戦だ。
言霊があるからお皿に乗せて、席に付き、ゆっくり食べる。
なくなれば、隣の席の者が食べているものはどれだと、聞いて取りに行く。
あとは勝手に食べてくれ。
馬たちのお世話もしなくては。
リグナに似た馬だ。ニバーセルの一般的な馬種。
リグナもいま、こっちに来てスーと同じにおしゃべりしながら情報収集。
この馬たちはどうだろうか?
「おいしい水とリンゴ、お茶葉とカンランね。
うんちとおしっこは向こうで。敷地内は自由に散策してください。
ん?ブラッシング?いいよー。順番で。」
コットワッツのいい匂いがする女に会ったらブラッシングを頼めばいいと
スー兄に聞いて来たそうだ。
なんだそれは?観光地のおすすめスポットか?
8頭いるから順番に。
今回の厩の話題は食の祭りのうまうま籠を食べたかどうか。
リグナさんもいるし、楽しいという。
ボルタオネの馬だ。
「あれでしょ?黒馬、居なくなっちゃたでしょ?」
重要な仕事はコクが引き受けていたそうだ。
力もあるし賢い。
自分たちは急遽用招集された馬で、黒馬は憧れだ。
「黒馬、コクって呼んでるけど、こっちに来てるよ?
手が空いていたら来てくれると思うけど?
呼ぶ?」
いやいや、緊張するから結構です
「そう?あー、コクってさ、リグナのこと憧れの馬って言ってたよ?」
おお!さすがリグナさん!
リグナの話で盛り上がっていた。
そういえば、後でセサミンがコクに話があるって言ってたな。
なんだろ?
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ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
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※カクヨムにも投稿しています
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