いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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536:砂抜き

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愛しい人が嬉しそうに、
ごはん、ごはん、ごはん、
ごはんー、ごはんー、ご、ご、ご、ごはん、あおあーと歌っている。
一番多く聞く歌だ。
あおあーって何だと聞いたが、
わからないと答えていた。

チャーたちを引き取りに厩に廻る。
本来なら、主は馬車で待機するのだが、
我々にはないので、セサミナ、ドーガーとも一緒に厩に。
こちらまで廻る領主は誰もいない。
セサミナは気にしてはいないが、従者としては気にかけないといけないな。
しかし、離れるわけにもいかないか。

ガイライとニックが気配を消したままやって来た。

(どうした?)

「兄さん?」

立ち止まった私にセサミナが声をかけた。

(繋げてくれ)
ガイライだ。

(セサミナ、ドーガー、傍にガイライとニックがいる。わかるか?)
(え?まったく)
(わたしもです)


ガイライとニックが一瞬気配を見せる。
(あ!)
ドーガーは気付いたようだ。
愛しい人もこちらを見たが、またスー達と話をしている。
馬の歌を歌いながらブラッシングをしている。
他の馬の目線は全て彼女だ。


(良かっただろう?愛しい人の歌は)
(いいよな、良かった。聞けてほんとによかった)
(良かったが別の歌が聞きたい)
(それは愛しい人に頼んでみろ。それで?)
(ああ、館の整理を済ませて、こっちに来たんだ)
(だろうな。なにかあったか?)
(スダウト家とタレンテ家の当主争いがひどい)
(エボニカはどうなった?)
(外に出たら息苦しさはなくなったようだが、足を抱えていた)
(あれはモウちゃん?)
(足裏とふくらはぎを押したそうだ)
(それであんな風に?)
(なるそうだぞ?不健康な人間は特に)
(それは見るからに不健康だな)
(当主争いはどこでも同じだからいいんだが、
今回は領国領主も絡んできている)
(2つの家は次の王を目指していると)
(なんだ、知ってたか。どこから?)
(タフトです。現当主の弟を支持していると)
(それを口に出したか。タフトは駆け引き上手だ、
そのまま信じるのは危険だ)
(ええ、それは十分に)
(スダウトはマトグラーサだ。銃だけの話でもない。
マトグラーサ自身が王の座を狙っている)
(だったら、独立すればいい)
(それは。セサミナ殿、地方領国の考えだ。
入れ替わりたいんだよ。ここがいいんだろうな)
(それに巻き込まれるのは御免です)
(ボルタオネにもラルトルガにもマトグラーサの息のかかったものはいる)
(それは分かります。うちにもいましたよ、タレンテ家のものは)
(スダウトかマトグラーサの関係者もいるだろう)
(いないほうがおかしいですが、地方事だ、ほっといてくれればいいのに)
(そうもいかないだろう。西方諸国との取引もあるだろうし)
(・・・。)
(いつかは動く話が変動で前倒しになったと考えればいい)
(戦争ですか?)
(そう考える。我々は軍人だ。準備はしておきたい)
(コットワッツはそれに協力はできない)
(分かっている)
(しかし、情報提供はお互いにできると思います)
(感謝する)
(姉さんは戦争を望まないでしょうし、回避も望まない)
(分かっている)
(あなたとわたしの身の安全だけを心配する)
(そうだろうな)
(無茶だけはしないでください)
(それはお互いにだ)
(はい)
(この話、愛しい人には話すぞ)
(かまわない。戻って少ししたら新しい館に行こう)
(旅館の朝ごはんを用意するから)
(はー、ほんと、いいよな)
(セサミナ、お前は領主だ。その仕事をすればいい)
(はい)
(お前の言う通り、愛しい人は戦争も回避も望まない)
(はい)
(しかし、お前には甘えてほしいと思っている。ガイライにもだ)
(はい)
(この件に関しては頼れない)
(違う、ガイライ。頼るんじゃなくて甘えてほしいだ。
戦争に関することを頼っても彼女は何もしない。
ただ、うまいものが食べたいと言えば、
それこそ、クジラをも狩ってくるだろう。甘えろ)
(兄さん)
(その分私が彼女を甘やかすのだから心配するな)
(はは!そうなるな。ガイライ、戻ろう)
(ああ)


ん?ワイプが来るな。

馬のことでもめているのか?

結局、ワイプが納め、
歌の後の話もオートから聞くことができた。
皆で帰った後に、愛しい人は各地を回ってくるという。
一緒に行きたいが、仕方がない。
ワイプも話があるようだ。



「あの2人は?」
「死んでませんよ?砂抜き、うまくできました。
傷はふさがっていませんがね。
今までの銃創よりも治りは遅いかもしれませんが。」
「で?どっちが?」
「どっちもですね。
スダウト家が赤い塊を引き込もうとしていたのは事実です。
あの2人もそれなりの石使いで。石を使った暗示が得意なようです。
が、かなりの石を消費すると。
金持ちの家から、浮気や禁酒とか、
意志の弱さで行ってしまうことを辞められると評判だったとか。
あの移動石だったら、人を動かすことができると、実験済みだったそうで。
詩人を使ったのは更なる効果を狙うためですね。
が、本物が来たことが予定外だったようです。
さぞかし、青ざめたことでしょうよ。」
「・・・愛しい人が言うには王が来て一番青ざめたのはクロモだそうだが?」
「モウが?その話、きちんと話してください。」

「・・・・あの言葉はモウが言わせたんですか?」
「そうなるが、言わされた言葉で膝は折らないだろう?」
「そうですね。モウがそうならないのは分かります、あなたは?」
「愛しい人が話してくれた通りのやり取りだったんでな、
笑いをこらえるのに苦労した。」
「そうではなく、緑の目と言えども王に対して何も?」
「あれも、モウに名をもらっただろ?私も同じように名を付けてもらった。
同じ名前だがな。愛しい人には同じように愛しい人と名前を送った。
あれも私に気付いて、いいなといったが、それは愛しい人がいう
いい男だからとかではない、同じ名付親だからだ。
クーもビャクもコクも同じだ。そのつながりを感じたんだ。
それで、いいなと言っただけだ。」
「・・・。」
「ん?」
「モウにそれ以上名前を付けるなと。」
「勝手に付けるわけではない。
もともと愛しい人はなんでも名前を付けるぞ?
扉君とかな。
こちらから言うんだ、言葉を。
コクが言うには名前を付けてという言葉らしいがな。
その言葉を言って、名前を付けてもらう。
最初はクーが言ったらしいぞ?
名前を付けるときに、愛しい人が笑っていただろ?
なんといっていたか聞き取れなかったが。
その言葉をビャクも言った。
愛しい人はそういう鉄板ぎゃぐ?笑える言葉と思っていたらしい。
王にも言われて、3人目だから面白くないと言ったそうだ。
もともと、王に求めたのは、
野菜のゆで方とか、痩せる方法とかだったらしいが。」
「・・・・これからでいいので、説明は全て、箇条でお願いします。」
「そうだな。ところどころ抜けていたな。」
「まだあるんですか?」
「なんだったかな?故郷で、あのような服を着ている人がいてな、
王に両手を広げさせてその言葉?歌?を言ったが、面白くなかったと。」
「・・・・やめて。もういいです。」
「そうか?重要なことは話しているはずだ。
お前が、セサミナとガイライに名付けのことを言っていないのなら、
愛しい人はそのことを誰にも言わないだろう。私は聞いたがな。
が、名前までは聞いていない。
そこは少し抵抗があった。王が受け入れればそれが真名になるからな。」
「ああ、やはり。そうなりますよね。くれぐれも気を付けるように。」
「わかった。」

それからやって来たガイライ達とまた話をしている。
戦争か。
私が軍部に仮とはいえ入った時から近いうちにあると言われていた。
それがいまだ。
別に驚くことでもない。



─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘





ブラスの館を設置する場所を決め、
その部分の土を向こうに飛ばし、四方を鉄板で遮断。
水を求めて、根を張っていくのだろうか?
なにか異変があれば教えてねとお願いしておこう。
それから、ガイライとニックさんが運んできた、
むいむい入りの土を入れる。
そこにドスンと戻した。
乾燥小屋と、炭焼き窯。
風向きを考えてニックさんが設置していく。
もちろん、露天風呂も復活だ。
井戸はかなり深くから引っ張て来れた。
下水も完備。飛ばすだけだけど。
お客用も一応作っておく。

「モウ、ありがとう。
後はこちらでやっていきます。」
「そう?なんか、こういうのは?ってのがあったら教えてね。
明日はマティスと2人でゴソゴソしてるから来れないけど、
明後日からはトックスさんと新館の改装するの。
それから、タトートに行くよ。で、もどって草原の民の交渉だ。
変わりの土地の購入をってなったら、思っていたところを買う。
厳密にはセサミンから譲渡される形なの。
お金も作らないとね。
そうだ、カンターウォーマーの準備をしないと。
レタンとフレシアに行ってくる。これは明日だな。」
「そうですか。何かあったら呼んでください。」
「うん。おいしいもの見つけたら呼ぶよ。
軍にいたときは遠慮したけど、これからはいつでもいいね?」
「もちろんです。いつでも呼んでください。」
「うん!ガイライもね、呼んでね?」
「ええ。」



「きゃー!クーちゃん、ビャク!久しぶり!
どこ廻ってたの?」


師匠の家に行くとクーちゃんとビャクが飛び込んできた。

「クーちゃんにお土産あったのに渡せんかったね。
これ、辛い奴。んー、なんか虫の目玉の粉末?どうだろうか?」

クーちゃんは器用にカリカリと食べている。
赤粉も出せというので出すと、食べ比べをしていた。
後はワサビも。
これはビャクも好きな食べ物だ。
甘いの好きなのにね。
緑の辛い玉も一緒に食べていた。
おいしいと好評だ。虫ベースだからだろうか?


「そうだ、ビャク?ガイライがね、トリヘビの卵見つけたんだ。
3つ。育てるんだって。なんかアドバイスある?」

ひよこのように最初に見たものを
親ではなく、主と思うそうだ。
それで、餌をくれることに対して働こうとする。
卵からかえるのは雨の日。雨の日はずっと抱いておけとのこと。
それまでは、食べられないようにだけ気を付ければいい。
鳥のすり身大好き。
かなり食べるからこんなに要らないだろうと思う倍は用意しろとのこと。


「そういえば、雨の日はどうしてるの?
いつもの倍あるらしいよ?」

それは寝ているから問題ないそうだ。

「そうだ、タトートに行くよ?香辛料の本場。
一緒に行く?トックスさんも一緒に行くから。」

クーもビャクも一緒に行くそうだ。
地方回りの報酬はそれにするとのこと。



「モウ、また甘やかせてはいませんか?」
「んー、仕事の報酬で休暇を要求されたら雇い主としては
拒否できないのでは?
何でもいいって言ったんでしょ?先に。」
「そうですが、雨の日前になまこ狩りとカエル狩りに行くんでしょ?」
「それは泊りで。タトートは日帰りです。」
「丸一日ですよね?トックスさんも一緒?
無茶は出来ませんね。わかりました、どうぞ。
置き土産とお土産お願いします。」
「なんでだ!!」

マティスは怒ってるけど、食料庫が乏しくなってるからね。
インスタント麺も作らないと。
ゴロゴロ日は食料補充の日。仕方ないね。

投票は迎えに来てくれるそうだ。
それを待って、出発。
ただ、コットワッツだけ外れになったので別便。

迎えに来た馬車は荷台その物だった。

「ほんと露骨な嫌がらせをするね。」
「これが正常でしょう。」
「そういえばそうか。
チャーたちをここに残すのは不安があるんだけど。
送り返していい?」
「お願いします。」
「あとはちょっと改造するからちょっと待ってて?」
「このままでいいですよ?」
「いや、これはダメだよ。すぐだから。」


御者もここにいるものを運んで来いとだけ言われて、
まさか領国の領主、
いろんな意味で噂のコットワッツだとは思っていなかったようだ。
馬も、かなりお年を召した方。

テーブルと椅子を出してお茶も出す。
セサミン、ドーガーとその御者、ハニカさんと3人でお茶しておきなさい。
給仕はマティスで。
恐縮しまくりだが、王都の話を聞かせてほしいと
にこやかに。

わたしは馬の手入れと、荷車を買い取り改造。
10リングだった。
それをものすごく嬉しそうに受け取ってくれたのが印象に残る。
新しい荷車が買えるそうだ。

王都は地方よりも高給取りというのは一部だけだ。
聞こえてくる話では、都下で荷物の運搬をしているそうな。
なので、この荷台は様々なものをのせている。
要はちょっと汚い。
中央院の役人に声をかけられ頼まれたと。


ブラスで骨を作り、まずは屋根を作る。
ポットの革で覆ってみる。
白く艶のあるものだ。
一部は窓のように切欠き、
絹地でカーテンも設置。
中はボックス席のようにテーブルとソファーを設置。
プカプカクッションだから揺れも吸収。
海峡石で照明も作る。
出入りしやすいように、収納式の階段も作った。


馬に肉食べる?と聞けば、ええ!!と驚かれた。

肉もそうだが、こちらが話していることが分かるというのも驚いたそうだ。
馬は人が話していることはわたしでなくても理解しているのだ。

最近は狩りもままならなかったそうで、年を感じていたとか。
これで、まだまだ働けるとうれしそうだ。勤労だよね、馬って。
主に話しておくか?と聞けばそれはいいと断られた。
それを知れば自分の分を回すだろう。
そんなことをしなくていい。自分の物は自分で取ってこれる。
できなくてもそれは仕方がないことだ。
それに自分が取ってきた物は主は食べられないからと。


・・・何の肉か怖くて聞けなかった。


馬もつやつや、荷台も輝く白だ。
それをみて、ハニカさんは喜んだが、今度は自分の指先を見て、
下を向いてしまった。

「申し訳ない。ハニカ殿。
こちらも領主としても見栄がある。
服を用意しますので着替えてもらえますか?」
「申し訳ない、申し訳ない。」
「どうして?こちらこそ申し訳ない。
少し遠いところだとわかっていたのに、
馬車の用意もしていなかったこちらが悪い。
さ、向こうで。」

出てきたハニカさんは手を握り締めて出てきた。
着替えても指先は汚れたままだ。
お風呂に入ってもらえればいいのだが、さすがに時間がない。

「ハニカ殿?恥ずかしがらないで?
働く手ですもの。だけど気になりますか?
でしたら、これで拭きましょう。コットワッツのタオルです。
それを蒸したものですよ。顔と手と拭いてください。
”きれいに”なったでしょ?」
「これがタオル!さっぱりしますね!」
「よろしければ、お持ち帰りください。石鹸も。
客商売は身だしなみも大事です。
これは商品説明でお配りしているもの。
こちらが8銀貨の物です。いずれ、こちらにも入ってくると思います。
ええ、お代は結構ですよ。それまで宣伝してください。」

いざ出発。
馬に乗らないのかと聞かれ、酔うんだと言えば、笑われた。
自分の荷車で酔うなんてことはあり得ないと。
そうなの?じゃ、お願いしますと乗ってみる。

おお!ほんとだ!
何が違うんだろう?すーって。

「愛しい人?大丈夫なのか?」
「うん!すごいね。動いてるってことだかが分かる。
上下の揺れがない。」
「馬はかなりの歳ですよね?」

ドーガーが聞いてくる。

「みたいだね。さすがだ、職人技なんだ。」
「タフトの馬車ではどうしてたんですか?」

浮いていたとは言えないから電気椅子だと答えた。
わたしもやってみるとドーガーが試そうとするが、
それ、いざとなった動けないからやめておこうねと、
ゆっくり馬車の道行きを楽しんだ。









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