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575:裏帳簿
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「うるさいよ!気持ちがいいんだから!!静かにしておくれ!」
「すぐ終わりますから、
コットワッツから持ってきた商品をご覧になっててください。」
マティスが緑茶を配り、商品の説明をしていく。
みながうっとり聞いているね。声がいいから。
あとは首と頭部。
髪が乱れたが、ブラシング。紐で束ねているだけだったので、
ゆったりとした三つ編みに、シュシュを付けた。
「少し紅を付けますか?」
「何言ってるの!」
「唇もぷっくらしてますよ。少しだけね。」
ご高齢だが、肌がきれいだ。紅も映える。
眉も整えよう。産毛も。
そして、薄い紅を。
すこし大きめの鏡を用意した。
が、すこし曇っている。わざとだ。
「どうですか?」
「ま!鏡!え?年寄りだわ!!」
「お若いとは言いませんが、艶のある髪、
白い肌、素敵ですよ?」
「そうかしら?わたしこんな顔だったのね。
水鏡と全く違う。」
よかった、わたしのつくった鏡にしなくて。
水鏡とあの鏡じゃ、あまりにもギャプがあるだろう。
「そうですか?では、ご近所さんの反応を見てみましょうか?」
胸元にスカーフを巻く。
これだけでも温いからね。
「みなさーん、お待たせしました。
こんな感じに首に巻く布もございます。こんな薄手なのに、
寒さをしのげますよ?どうです?」
「ええ。いいわね。」
「!リコーナ!あんた若返ってるじゃない!どうしたの!!」
「ね?」
「ま!ま!おほほほほほほ!!!」
ご満悦だ。
そこからは大変だった。
5人。マティスと2人で、スペシャルマッサージを施していく。
1人終われば、次々に人がやってくる。
全部で18人だ。
5人が終わった時点で、番号札を配った。
頃合いをみて来てくれと。なのに、みんなここでだべっている。
待ってもらっている間に、
お茶とポップコーン、砂糖漬け、おかきと食べれるようにして、
商品を手に取っていく。
店主に悪いが、店は売るものがないから閉めてもらい、
商品を売ってもらうのを手伝ってもらった。
施術している間に昔の髪油の話が断片的に出てくる。
方法は言えないが、話の端々にヒントがあった。
あのテレビ番組でしていたのと同じだ。
香や感触が違うのは薄めているか、
製法をどこかで省略しているからかもしれない。
もう月が昇るに頃にやっと最後のお客様が帰っていった。
マッサージ代は取らなかったが、
その代わりに商品をたくさん買っていってくれた。
100リングほどの売り上げだ。
店主に2割ほどの売り上げを渡そうとしたが断られた。
ばーちゃんが元気になった礼だと。
しかし、あの婆様たちは散財してしまった形だが、大丈夫だろうか?
他人事ながら心配だ。
それとなく店主に聞けば、賭け事に使うより有意義だろうと。
賭けはどこかしらで何かやっているそうな。
西が勝つか、東が勝つか。
誰それが今年は結婚するかしないとか。
収入は、家の手伝いをしているから多少はあるそうだ。
これだけ売り上げがあれば、1人30リングの入国税は
妥当かもしれない。
いや、婆様たちが奮発してくれたんだ。感謝、感謝。
だが、これからはマッサージの料金表を出そう。
さすがに疲れた。
宿は?泊っていくかといってくださったが、さっそくカメリの実験をしたいので、
砂漠の端に行くというと、驚かれた。
コットワッツの砂漠の民なので大丈夫だと納得してもらえた。
特殊だという窯だけ見せてもらう。
煙突掃除が大変そうだ。
マティスの背負子に、燃料のカメリを
わたしの背負子に、割れのカメリを同じだけ。
よく聞けば、この割れのカメリはおまけでも何でもない。
売った分と同じだけ引き取ってもらうそうだ。
少しずつ混ぜて燃やすのが一番手っ取り早い処理方法だとか。
実は取らないと、雨に当たればドロドロになるとか。
土に埋めるのも良くない。
じゃ、全部売れば?となるが、
買い取ってくれる量は決まっているとのこと。
たくさん実が付き、それをすべて収穫すれば、
また同じだけ実がなる。枝を切ったり、実を取らなかったりすると、
次は全く収穫できないらしい。
そんな話を教えてもらい、
ありがとうございますと店をでた。
リコーナ婆様が元気に手を振ってくれたのがうれしかった。
また来てくれと。
「はい!また来ます!」
「間違い探しの勝負は引き分けだね。」
「仕方がないな。しかし、楽しかったぞ?」
「ね。また来た時に続きをしよう。」
「ここは気に入ったのか?」
「もうかったからね。」
「そうだな!帳簿も練習の為付けたぞ。セサミナには見せないがな。」
「おお!裏帳簿だ。お金の出入りは把握しとかないとね。
うん、めんどくさがってたらダメだね!
次はわたしがつけてみるよ。」
「そうか?2人で頑張ろうな。」
「うん。」
また、砂漠際でテントを張って、カメリの実の実験だ。
その前にご飯です。
「何がいい?」
「簡単に?」
「うどんか?」
「うん。魚のすり身でかまぼこ作ろう。」
「かまぼこ?」
あれは蒸しているんだよね?
赤い色はプニカで付けよう。
かまぼこ作りは、まったく簡単ではなかった。
昆布だしとカツオもどきで、さっと肉うどん。
お肉はトラのすじ肉だ。卵も落とす。
まったりタイム後セサミンと師匠に
予定を聞いておく。
(セサミン?今いいかな?)
(もちろん!今まだ草原ですか?)
(いまね、いろいろあって、デルサートルの砂漠際)
(どうして?)
(いや、いろいろで。ああ、問題は無いよ。
そうそう、砂漠を挟んでデルサートルでしょ?
協定は人が入れないからないんだよね?)
(ええ、そのはずです)
(厳密に今いるところは砂漠の際で風もほとんどない。
ここの砂漠石の権利はどうなるんだろ?)
(ああ。砂漠の際は合わさりの月の日には砂漠石は出ません。
爆裂石は誰が取ってもいいんですよ)
(そっか!そこを勘違いしてたね)
(兄さんと姉さんぐらいですよ?爆裂石を効率よく取れるのは)
(そっか、そうだね)
(見て確認しましょうか?)
(いま、見張りつきなんだ、だから呼べないの、ごめんね)
(問題ありじゃないですか!!)
(いや、軽い感じだから、問題ないよ。また詳しく話すから)
(お願いします。そのことで?)
(いや、こっちまで来たからドロインさんのところに行ったのね、
ご機嫌伺いに)
(それは大切ですね)
(で、カンターウォーマーの予約もらってるから、
出来上がったら持っていく約束してるんだけど、
その時に、セサミンと師匠を呼べって)
(どうして!!)
(いや、なんか話したいって)
(なにをしました?)
(してないよ?でも、新しい商品のことで相談はした。これはまだ内緒)
(その件で?)
(んー、違うと思うな。わたし、大間抜けって叱られたけど、
最後は自分が間抜けだったって、孫娘と曾孫は大爆笑だったよ?)
(姉さん、話が見えない!)
(とにかく予定開けといて。
離れはじめと会わずの月の真ん中の2日後ぐらい)
(ええ。わかりました)
(それでみんな元気?なんかあった?)
(皆元気ですよ。王都から文書でラーゼム草原の譲渡の文言を
削除してほしいと言ってきたぐらいですかね)
(どうするの?)
(どうして?と返事しただけです)
(あはははは。それはそうだ)
(あと焼肉は離れはじめに行います。明後日ですね)
(もう離れはじめか早いよね。リカの兄貴は来るの?ガイライ達も?)
(明日到着のようですね)
(そっか、大いに食べてね)
(来れないですか?)
(こっちのバタバタ片付けておくよ。でも、顔は出すよ。)
(やっぱり問題なんじゃないですか!!)
(違うって!セサミンが喜ぶことだから!)
(ええ。それは分かりますが、無理はしないで)
(してないよ。ちゃんと寝てるし)
(それは声でわかりますね。で?兄さんは?)
(師匠に連絡してる)
(ああ、なるほど)
(ドロインさんにマティスは師匠が大事なんだねって言われて怒ってた)
(ぶっ!!)
(笑うでしょ?でもさすが、ドロインさんだよ?
大事にもいろいろあるからって納得させてたもの)
(さすがですね)
(うん、最終的には死ね死ね団の名誉会員になってた。
甘々団も名誉会員だけど)
(卿相手に何やってるんですか!!!)
(やー、話の流れでね、そんな感じかな?)
(はー、ええ。わかりました。元気なのが)
(あ、そうだ。アガッターにあったのよ。
で、ダカルナの捕縛命令は無しになったから)
(え?)
(あ!そこいらは師匠に聞いてくれる?マティスが説明してると思うから)
(え?説明してください!)
(いや、いまマティスがむっちゃ悪い顔で笑ってるから写真撮ってくる!)
(それ優先で!)
(らじゃー!!)
急いでマティスの写真を撮る。
目をつぶって、にやりと笑ってる。
くー!!かっこいい!!
けど話している内容は食べ物自慢だ。
あ、ちょっと嫌そうな顔。
それもいい!!
あ、こっち見た。
「愛しい人?」
あん!その顔もいい!!
─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘
(ワイプ?)
(よかった、連絡するところだったんです)
(先に聞こうか?)
(ダカルナから行商夫婦の捕縛取り消し命令が。手違いだったと)
(ツインか?それに会ったからな)
(行商の夫婦とマティスとモウが同一人物だと
ダカルナが公表した形になってますよ!)
(いまさらだ。土地ももらったしな。隠すこともない)
(マティス君と一緒にいるのが石使いですから、モウは石使いだということに)
(そのほうがいいだろ?)
(そうですが、どうしてそうなったんですか?名乗ったからですよね?)
(アガッターがいてな、そこからだ)
(箇条で!!)
(ああ、ドロインに説明したからな、簡単だ)
(タトーロイン卿がどうして出てくるんですか!!)
(いいから聞け!)
ドロインに話したことと、
ドロインがワイプと話がしたいと言っていたことを説明する。
(・・・・いつ?)
(離れはじめと会わずの月の真ん中あたりだ)
(わかりました)
(それはいいいんだ、またうまい飯ができたんだ)
(ここでその話?)
(この話の為につなげたんだ)
ミーキの話を、あの料理の数々を話して聞かせる。
特にウマキのすばらしさを!!
ワイプがなんなんですか!なんなんですか!と吠えている。
くくく。
(それ、いつ食べれるんですか?)
(近いうちだな。まだ、こっちですることがあるから)
(前日には知らせてください。万全の態勢で挑みましょう)
(ああ、そうしろ)
(あなたも万全でいてくださいよ?賞金稼ぎが動きます)
(なんで?)
説明をされるが、来れば迎え撃つしかないだろ?
鍛錬あるのみだ。
あ、愛しい人がセサミナと笑っているのだろうか。写真だ。
(聞いてるんですか!!)
(慢心はしないし、鍛錬もする)
(それと、ロンに出向きました。あなたの愛しい人問題ですよ)
(ん?)
面倒だ。
(わかった)
「愛しい人?」
「お話終わった?うれしそうな顔してたから思わずね。
嫌そうな顔も。」
「くくく。ワイプの悔しそうな姿が目に浮かんでな。」
「ミーキのこと?」
「そうだ。それとダカルナの捕縛命令というのは間違いだという通知が来たそうだ。」
「お、良かったね。」
「その代わり、ティスとモウ、行商の夫婦はマティスと石使いモウだという通知も廻った。」
「そんなこと言わなくてもいいのにね。」
「ワイプの話ではこれで賞金稼ぎが確実に動くだろうと。」
「どうして?」
「ミフィルとアガッターが探しているのが
マティスということになったからな。
賞金はこの2人のどちらかが出すのかもしれないと
思うからだそうだ。」
「逆じゃないの?」
「最初からマティスを名指しすより、行商夫婦を探していると。
懸賞金は別だと認識していたのに、
ダカルナが同一人物だと触れ回ったからな。
ダカルナとミフィル、アガッターとなにか思惑があると考えるだろうと。」
「んー、どうでもいいね。でも、鍛錬しないとね。」
「そうなるな。セサミナは?」
「元気そうだったよ?ドロインさんのことも大丈夫だって。」
「ワイプもだ。死にそうな声を出していたがな。
呼び出すだけであの声を出させるとは。さすが名誉会員だ。」
「そうだね。なんか、ご褒美あるといいね、よくできましたって!」
「いいな!そうしよう。まずはドロインに1つだな。」
「うふふふふ。100コになったらお祝いだね。」
「ああ、それはいいな。そのころにはワイプはかなり弱っているな。」
「じゃ、ミーキのことでマティスに3コね。」
「当然だな!」
「「あーたのしい。」」
「すぐ終わりますから、
コットワッツから持ってきた商品をご覧になっててください。」
マティスが緑茶を配り、商品の説明をしていく。
みながうっとり聞いているね。声がいいから。
あとは首と頭部。
髪が乱れたが、ブラシング。紐で束ねているだけだったので、
ゆったりとした三つ編みに、シュシュを付けた。
「少し紅を付けますか?」
「何言ってるの!」
「唇もぷっくらしてますよ。少しだけね。」
ご高齢だが、肌がきれいだ。紅も映える。
眉も整えよう。産毛も。
そして、薄い紅を。
すこし大きめの鏡を用意した。
が、すこし曇っている。わざとだ。
「どうですか?」
「ま!鏡!え?年寄りだわ!!」
「お若いとは言いませんが、艶のある髪、
白い肌、素敵ですよ?」
「そうかしら?わたしこんな顔だったのね。
水鏡と全く違う。」
よかった、わたしのつくった鏡にしなくて。
水鏡とあの鏡じゃ、あまりにもギャプがあるだろう。
「そうですか?では、ご近所さんの反応を見てみましょうか?」
胸元にスカーフを巻く。
これだけでも温いからね。
「みなさーん、お待たせしました。
こんな感じに首に巻く布もございます。こんな薄手なのに、
寒さをしのげますよ?どうです?」
「ええ。いいわね。」
「!リコーナ!あんた若返ってるじゃない!どうしたの!!」
「ね?」
「ま!ま!おほほほほほほ!!!」
ご満悦だ。
そこからは大変だった。
5人。マティスと2人で、スペシャルマッサージを施していく。
1人終われば、次々に人がやってくる。
全部で18人だ。
5人が終わった時点で、番号札を配った。
頃合いをみて来てくれと。なのに、みんなここでだべっている。
待ってもらっている間に、
お茶とポップコーン、砂糖漬け、おかきと食べれるようにして、
商品を手に取っていく。
店主に悪いが、店は売るものがないから閉めてもらい、
商品を売ってもらうのを手伝ってもらった。
施術している間に昔の髪油の話が断片的に出てくる。
方法は言えないが、話の端々にヒントがあった。
あのテレビ番組でしていたのと同じだ。
香や感触が違うのは薄めているか、
製法をどこかで省略しているからかもしれない。
もう月が昇るに頃にやっと最後のお客様が帰っていった。
マッサージ代は取らなかったが、
その代わりに商品をたくさん買っていってくれた。
100リングほどの売り上げだ。
店主に2割ほどの売り上げを渡そうとしたが断られた。
ばーちゃんが元気になった礼だと。
しかし、あの婆様たちは散財してしまった形だが、大丈夫だろうか?
他人事ながら心配だ。
それとなく店主に聞けば、賭け事に使うより有意義だろうと。
賭けはどこかしらで何かやっているそうな。
西が勝つか、東が勝つか。
誰それが今年は結婚するかしないとか。
収入は、家の手伝いをしているから多少はあるそうだ。
これだけ売り上げがあれば、1人30リングの入国税は
妥当かもしれない。
いや、婆様たちが奮発してくれたんだ。感謝、感謝。
だが、これからはマッサージの料金表を出そう。
さすがに疲れた。
宿は?泊っていくかといってくださったが、さっそくカメリの実験をしたいので、
砂漠の端に行くというと、驚かれた。
コットワッツの砂漠の民なので大丈夫だと納得してもらえた。
特殊だという窯だけ見せてもらう。
煙突掃除が大変そうだ。
マティスの背負子に、燃料のカメリを
わたしの背負子に、割れのカメリを同じだけ。
よく聞けば、この割れのカメリはおまけでも何でもない。
売った分と同じだけ引き取ってもらうそうだ。
少しずつ混ぜて燃やすのが一番手っ取り早い処理方法だとか。
実は取らないと、雨に当たればドロドロになるとか。
土に埋めるのも良くない。
じゃ、全部売れば?となるが、
買い取ってくれる量は決まっているとのこと。
たくさん実が付き、それをすべて収穫すれば、
また同じだけ実がなる。枝を切ったり、実を取らなかったりすると、
次は全く収穫できないらしい。
そんな話を教えてもらい、
ありがとうございますと店をでた。
リコーナ婆様が元気に手を振ってくれたのがうれしかった。
また来てくれと。
「はい!また来ます!」
「間違い探しの勝負は引き分けだね。」
「仕方がないな。しかし、楽しかったぞ?」
「ね。また来た時に続きをしよう。」
「ここは気に入ったのか?」
「もうかったからね。」
「そうだな!帳簿も練習の為付けたぞ。セサミナには見せないがな。」
「おお!裏帳簿だ。お金の出入りは把握しとかないとね。
うん、めんどくさがってたらダメだね!
次はわたしがつけてみるよ。」
「そうか?2人で頑張ろうな。」
「うん。」
また、砂漠際でテントを張って、カメリの実の実験だ。
その前にご飯です。
「何がいい?」
「簡単に?」
「うどんか?」
「うん。魚のすり身でかまぼこ作ろう。」
「かまぼこ?」
あれは蒸しているんだよね?
赤い色はプニカで付けよう。
かまぼこ作りは、まったく簡単ではなかった。
昆布だしとカツオもどきで、さっと肉うどん。
お肉はトラのすじ肉だ。卵も落とす。
まったりタイム後セサミンと師匠に
予定を聞いておく。
(セサミン?今いいかな?)
(もちろん!今まだ草原ですか?)
(いまね、いろいろあって、デルサートルの砂漠際)
(どうして?)
(いや、いろいろで。ああ、問題は無いよ。
そうそう、砂漠を挟んでデルサートルでしょ?
協定は人が入れないからないんだよね?)
(ええ、そのはずです)
(厳密に今いるところは砂漠の際で風もほとんどない。
ここの砂漠石の権利はどうなるんだろ?)
(ああ。砂漠の際は合わさりの月の日には砂漠石は出ません。
爆裂石は誰が取ってもいいんですよ)
(そっか!そこを勘違いしてたね)
(兄さんと姉さんぐらいですよ?爆裂石を効率よく取れるのは)
(そっか、そうだね)
(見て確認しましょうか?)
(いま、見張りつきなんだ、だから呼べないの、ごめんね)
(問題ありじゃないですか!!)
(いや、軽い感じだから、問題ないよ。また詳しく話すから)
(お願いします。そのことで?)
(いや、こっちまで来たからドロインさんのところに行ったのね、
ご機嫌伺いに)
(それは大切ですね)
(で、カンターウォーマーの予約もらってるから、
出来上がったら持っていく約束してるんだけど、
その時に、セサミンと師匠を呼べって)
(どうして!!)
(いや、なんか話したいって)
(なにをしました?)
(してないよ?でも、新しい商品のことで相談はした。これはまだ内緒)
(その件で?)
(んー、違うと思うな。わたし、大間抜けって叱られたけど、
最後は自分が間抜けだったって、孫娘と曾孫は大爆笑だったよ?)
(姉さん、話が見えない!)
(とにかく予定開けといて。
離れはじめと会わずの月の真ん中の2日後ぐらい)
(ええ。わかりました)
(それでみんな元気?なんかあった?)
(皆元気ですよ。王都から文書でラーゼム草原の譲渡の文言を
削除してほしいと言ってきたぐらいですかね)
(どうするの?)
(どうして?と返事しただけです)
(あはははは。それはそうだ)
(あと焼肉は離れはじめに行います。明後日ですね)
(もう離れはじめか早いよね。リカの兄貴は来るの?ガイライ達も?)
(明日到着のようですね)
(そっか、大いに食べてね)
(来れないですか?)
(こっちのバタバタ片付けておくよ。でも、顔は出すよ。)
(やっぱり問題なんじゃないですか!!)
(違うって!セサミンが喜ぶことだから!)
(ええ。それは分かりますが、無理はしないで)
(してないよ。ちゃんと寝てるし)
(それは声でわかりますね。で?兄さんは?)
(師匠に連絡してる)
(ああ、なるほど)
(ドロインさんにマティスは師匠が大事なんだねって言われて怒ってた)
(ぶっ!!)
(笑うでしょ?でもさすが、ドロインさんだよ?
大事にもいろいろあるからって納得させてたもの)
(さすがですね)
(うん、最終的には死ね死ね団の名誉会員になってた。
甘々団も名誉会員だけど)
(卿相手に何やってるんですか!!!)
(やー、話の流れでね、そんな感じかな?)
(はー、ええ。わかりました。元気なのが)
(あ、そうだ。アガッターにあったのよ。
で、ダカルナの捕縛命令は無しになったから)
(え?)
(あ!そこいらは師匠に聞いてくれる?マティスが説明してると思うから)
(え?説明してください!)
(いや、いまマティスがむっちゃ悪い顔で笑ってるから写真撮ってくる!)
(それ優先で!)
(らじゃー!!)
急いでマティスの写真を撮る。
目をつぶって、にやりと笑ってる。
くー!!かっこいい!!
けど話している内容は食べ物自慢だ。
あ、ちょっと嫌そうな顔。
それもいい!!
あ、こっち見た。
「愛しい人?」
あん!その顔もいい!!
─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘
(ワイプ?)
(よかった、連絡するところだったんです)
(先に聞こうか?)
(ダカルナから行商夫婦の捕縛取り消し命令が。手違いだったと)
(ツインか?それに会ったからな)
(行商の夫婦とマティスとモウが同一人物だと
ダカルナが公表した形になってますよ!)
(いまさらだ。土地ももらったしな。隠すこともない)
(マティス君と一緒にいるのが石使いですから、モウは石使いだということに)
(そのほうがいいだろ?)
(そうですが、どうしてそうなったんですか?名乗ったからですよね?)
(アガッターがいてな、そこからだ)
(箇条で!!)
(ああ、ドロインに説明したからな、簡単だ)
(タトーロイン卿がどうして出てくるんですか!!)
(いいから聞け!)
ドロインに話したことと、
ドロインがワイプと話がしたいと言っていたことを説明する。
(・・・・いつ?)
(離れはじめと会わずの月の真ん中あたりだ)
(わかりました)
(それはいいいんだ、またうまい飯ができたんだ)
(ここでその話?)
(この話の為につなげたんだ)
ミーキの話を、あの料理の数々を話して聞かせる。
特にウマキのすばらしさを!!
ワイプがなんなんですか!なんなんですか!と吠えている。
くくく。
(それ、いつ食べれるんですか?)
(近いうちだな。まだ、こっちですることがあるから)
(前日には知らせてください。万全の態勢で挑みましょう)
(ああ、そうしろ)
(あなたも万全でいてくださいよ?賞金稼ぎが動きます)
(なんで?)
説明をされるが、来れば迎え撃つしかないだろ?
鍛錬あるのみだ。
あ、愛しい人がセサミナと笑っているのだろうか。写真だ。
(聞いてるんですか!!)
(慢心はしないし、鍛錬もする)
(それと、ロンに出向きました。あなたの愛しい人問題ですよ)
(ん?)
面倒だ。
(わかった)
「愛しい人?」
「お話終わった?うれしそうな顔してたから思わずね。
嫌そうな顔も。」
「くくく。ワイプの悔しそうな姿が目に浮かんでな。」
「ミーキのこと?」
「そうだ。それとダカルナの捕縛命令というのは間違いだという通知が来たそうだ。」
「お、良かったね。」
「その代わり、ティスとモウ、行商の夫婦はマティスと石使いモウだという通知も廻った。」
「そんなこと言わなくてもいいのにね。」
「ワイプの話ではこれで賞金稼ぎが確実に動くだろうと。」
「どうして?」
「ミフィルとアガッターが探しているのが
マティスということになったからな。
賞金はこの2人のどちらかが出すのかもしれないと
思うからだそうだ。」
「逆じゃないの?」
「最初からマティスを名指しすより、行商夫婦を探していると。
懸賞金は別だと認識していたのに、
ダカルナが同一人物だと触れ回ったからな。
ダカルナとミフィル、アガッターとなにか思惑があると考えるだろうと。」
「んー、どうでもいいね。でも、鍛錬しないとね。」
「そうなるな。セサミナは?」
「元気そうだったよ?ドロインさんのことも大丈夫だって。」
「ワイプもだ。死にそうな声を出していたがな。
呼び出すだけであの声を出させるとは。さすが名誉会員だ。」
「そうだね。なんか、ご褒美あるといいね、よくできましたって!」
「いいな!そうしよう。まずはドロインに1つだな。」
「うふふふふ。100コになったらお祝いだね。」
「ああ、それはいいな。そのころにはワイプはかなり弱っているな。」
「じゃ、ミーキのことでマティスに3コね。」
「当然だな!」
「「あーたのしい。」」
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