いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

文字の大きさ
620 / 869

620:交換

しおりを挟む


いったん、バラックの外に出て、人気がいなくなるところまで
走り込み。
付けてくるものは3人ほどいた。

「カリクさん関係じゃなよね?」
「カリクの立場にとって代わりたいものの手と、
それをつけてるカリクの手だな。
あの爺はかなりの年齢だ。
俺が付き合いだしてから、代替わりが近いって言われてる。
なのにかれこれ100年だぞ?姿かたちが変わらない。
テルマと同類かもしれないな。」
「しまった!カンターウォーマー売ればよかった!
足元アンカも!」
「それらを売るのなら帳簿付けて下さいよ?
あそこで売るのは表で売れないものだけにしてください。
豆ソースは今回特別ですよ?」
「そうだよね。うん。
それにいま、在庫がないんだよね。
また仕入れないと。」
「じゃ、10番に行こうか?」
「今度はわたしが移動してみます。
マティスかモウが追ってこれるんですね?」
「うん。今度はわたしが行くよ?
で、師匠とニックさんはマティスと一緒に来てね。」
「わかった。」
「では行きます。」

ガイライが移動する。

「どこ?」

ココ
と、呼んでるところに移動。

「モウ!すごいですね。」
「呼んでくれる月無し君が偉いよ。ありがとうね。」

そしてすぐにマティスとニックさん。

「師匠は?」
「弟子のモウちゃんのところに行けるはずだと。
自分でくるようだ。」
「え?よばないとダメだよね?
師匠!ここ!ここですよ!!」

15番の方に向かってびょんびょん飛んでみた。

「ぶわ!!!」
「ワイプ!死ね!!!」

師匠が距離0で移動してきたので、
おもいっきりしりもちをついてしまった。


「移動できましたね。」
「もと離れたところに移動してこい!!」
「呼んだのわかりました?
でも、師匠も10番街来たことあるんでしょ?
それで来れたとか?」
「いえ、門外は初めてですよ?
もう少し練習しないといけませんね。
それに、モウがいるところに移動するという場面はほぼないでしょ?
呼んでもらえるんですから。
カップたちでうまくいくかどうかですね。」
「そうか。そうだよね。やっぱり、自分の所有物ってくくりかな?
考え方ですよ?その人のところにいく。その人のところに物を移動する。
気配を読む。セサミンの奥さんズのところにはそれで移動できたし。
あー、でも月無し君が呼んでくれる方が速いか。
遠くだと読み取れないしね。
近くならその人の気配で、遠くなら、月無し君かな?
ガイライだと遠くの音まで聞こえるんならそこに行こうと思えば行けるんじゃない?
ニックさんも気配を探れるでしょ?
そこにあるってものに糸をつけて、
引っ張るんじゃなくて、手繰っていく感じかな?
うふふふふ。鍛錬ですね。
空気蹴りと移動と。」
「「「はい!モウ師匠!!」」」
「くふふふふ。どう?マティス!我が弟子たちは!」
「愛しい人の一番弟子は私だから、
私のことは兄弟子と呼べ。」
「「「嫌だ!!」」」






とにかく10番門街にある宿屋すべてを廻った。
売る商品は土蜜だ。800リングで。
帳簿をつけてくれるなら700でどうだと。
これが売れた。
17件ある宿屋全部だ。
なかにはもっとないのかと言われたが、
1つだけだと数は出さなかった。
中に入った時に月無し石たちを
宿に置いてきた。
一番いい部屋にだ。
これは、師匠たちの仕事。



「珍しいものだね。」
「ええ。なんでも、穴場を見つけたとか。
雨の日前に売りさばこうと声をかけてもらって、
かなり高い仕入れ値だったんですが、
ここに持ってくれば売れるんじゃないかと。
よかった。売れて安心しましたよ。」
「他の宿にも?」
「ええ。売るときの条件で、
一カ所に大量に売るなと言われまして。
これ、次に自分で売るときの為ですよね?
でも、約束は約束なんで。
もしかしたら、また仕入れることができるかもしれないんで、
その時はよろしくお願いします。」
「ああ。あんたたちが持ってきてくれるんなら、
また買わせてもらおう、ほかに何かないのかい?」
「そうですね。イリアスの赤チーズが有りますよ?」
「赤チーズ!!いいの持ってるじゃないか!!」
「あれ?ご主人?さては呑兵衛ですね?」
「あははははは!たしなむ程度だよ!
どうやって?やっぱり冷蔵庫?」
「ええ。力持ちなんで、その背負子に。
1樽、10リングですけど帳簿付けてもらえるなら、
8リングでどうです?」
「それはいいけど、帳簿自分でつけたほうがいいよ?」
「ダメ!ほんとダメ!ほら、考えただけで、
震えが来る。」
「よこの旦那は?」
「練習はしているぞ?が、年末に
それの整理で時間を取られるのなら、
妻との時間の方が大事だからな。それを買っていると思えば
安いものだ。」
「いやん!うちの旦那様素敵すぎる!!」
「・・・・。」
「ということで、8リングでいいですか?帳簿付けと。」
「わかった、かまわんよ。こっちが損するわけじゃないからな。」
「じゃ、これを。
そういえば、ここの近くにおいしいお酒を造ってるところがあるって、
聞いたんですが、この近くですか?」
「ああ、それはもっとピクト寄りだな。」
「そうなんだ。行ってみようかな?」
「あー、一見さんにはなかなか売ってくれないかもしれんよ?」
「それはうまい酒っていう予感がします!
ご主人は飲んだこともちろんありですか?」
「当然だな。一年分買い付けるからな。」
「いいなー、さわりだけ、どんなお酒?
辛口?甘口?」
「そうだな、辛口で、喉にすっと落ちる?
で、こう、腹の中で味が広がる?」
「くーーー!!ちきしょう!!絶対うまい酒だ!!
わたしのもってる秘蔵酒と交換というのは?」
「ん?そうだな。どんなもんだ?」
「一口だけ先に交換しましょう。」

日本酒は一通り出したけど、
麦焼酎系は出してなかったなと。

「これですよ。
お湯割りがいいんですけど、ロックでもいいかな?」

丸い氷を入れたグラスに少しだけ。

「これ?氷?冷凍庫か?
へー、丸いのができるんだ。
香は?うん、うん。」

向こうは小さな器に入れてきた。
飲んでみる。
きつい!が!鼻に抜ける!
うんまーいい!!

「「良し!!!」」




小さい酒瓶に入れて交換。

きっとあの3人組か、おなじようなところで作っているお酒だ。
だけど、すべて売ってしまっているはず。
これはおいしい。ニックさんもトックスさんも喜びそう。
マティスも好きな味だと思う。
と、このときマティスを見上げたところで寝たそうだ。




─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘





愛しい人が、宿屋の主人と話し込んでいる。
ここが最後の宿屋なのだが、
一番愛想よく迎えてくれた。


酒を交換出来てうれしそうだ。
その満面の笑顔をこちらに向けたとき、
そのまま倒れ込んでしまった。


「!」
「え?酒に強いんじゃないの?」
「酔ったと?」

毒ではないのは分かっている。
ふにゃふにゃのまま寝ているのだ。


「結構きつい酒なんだけど、ここまで見事につぶれるとは。
すまないな。話しぶりからてっきり強いとばかり。」
「いや、酒は弱くはないんだが、限度を超えるとこうなる。
少し疲れていたかもしれないな。
気にしないでくれ。喜んでいたのは違いないのだから。」
「そうか?しかしなぁ?
んー?そんな酔い方する奴は時々いるんだ。」
「そうなのかそれで?その酔った奴は?」
「少し寝れば目が覚める。
酔って寝たというんは覚えていないんだ。
起きたら、そこから寝る前の話を続けるくらいだから。」
「?体に問題は?」
「それはないな。逆に元気になるな。」
「だったらいいが、その酒だけでなる?」
「そうだな。ここらで飲む酒は大抵これだからな。その時一緒に食べたものか?
いや、それだったら、皆一緒に飲んで食べてるからな。」
「いや、ご主人気にしないでくれ。
こうやって抱きかかえれるんだ。
礼を言いたいほどだ。」
「あはははは!そうかい?
酒も気に入ったと言ってくれ。今日は?泊らないのか?
ここは10番門街で一番安い宿なんだ。」
「今日は仲間と外で合流する予定なんだ。
何日かはタフト街道を行き来しているから、
一度は泊まりに来よう。」
「そうかい?待ってるよ!」


このまま家に帰ってもいいだろうか?




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった

仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)

葵セナ
ファンタジー
 主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?  管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…  不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。   曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!  ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。  初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)  ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。

小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。 「マリアが熱を出したらしい」 駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。 「また裏切られた……」 いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。 「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」 離婚する気持ちが固まっていく。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

処理中です...