いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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621:研究

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宿をでるとすぐにワイプに見つかってしまった。

「どうしたんですか!」
「酒に酔ったようだ。」

宿でのやり取りを話す。


「一口か二口で?
どんな酒です?これ?頂いても?」
「お前が寝てしまってもは運ばないぞ?」
「そうですね。後でいただきましょうか。」
「少しだけだぞ?愛しい人は気に入っていたようだから。」
「話してくれた3人組が作った酒なんですか?」
「ピクトに近いところのものらしい。
3人組かどうかはわからんな。
あの宿に泊まる約束をしたから、
寄ることができなければ、詳しく聞いてみよう。
それで?仕込みは?」
「もちろん。回収するときに泊りましょうか。」



そのまま、門外に。
街道から門を通ると通行料がいるが、
外に出るにはいらない。
15番門外は職人の街として成り立っているが、
他はやはり何もないのだ。
ただ、通行料をケチる商人やタフト街道に観光に来たものを
襲う盗賊がいるだけ。

門の外に出ると
さっそく盗賊とやり合ったのか、
6人ほど倒しているガイライとニックがいた。

「モウ!」
「モウちゃん?ん?酔ってるの?」

ワイプが説明をする。
私は抱きかかえられて、安定しないのか、
すり寄ってくる愛しい人の気に入る寝位置を作るのに忙しいのだ。
ん?ここか?そうか。覚えておこう。


「じゃ、すぐにでも目が覚めるんだな?」
「呼吸も安定してますから。それで、これは?」
「ここで、お前らを待っていたら、急にな。
いや、声は掛けられたよ?一緒に仕事をしないかって。」
「どんな?」
「明日あたりからくる金持ちを襲わないかって。」
「え?この人数で?」
「斥候のようだがな。腕はそれなりだったぞ?」
「実際どうです?」
「それなりの護衛をつけてるんだったら、問題ないな。
が、娘を疎ましく思っている親だと、どうだろうか?」
「・・・・。モウが寝ていてよかった。
カリクも来るんだ。問題はないだろう。
最悪声は聞こえる。
こいつらがやられたことに警戒するだろうしな。」
「では、15番まで戻りますか?」
「そのほうがいいだろう。あのあたりで野営するのが一番安全だ。」


話はまとまったようで、15番まで戻ることになった。
野営か?
やはり家に戻りたい。




「ね?これ、ティスもきっと好きな味だよ?
ぬぁ!!近い!なんで抱っこしてるの!!」
「なるほど。話の続きを始めるんだな。
宿の主人の言うとおりだ。愛しい人、酒を飲んで寝てしまたんだよ?」
「え?うそ!酔ったってこと?
そんな強いお酒なの?」
「わからんな。時々そうなるものもいるとは言っていたがな。
よくわからないようだ。
からだに不調は?」
「いやないよ?というか下ろして!ここどこ?
もう外に?師匠たちは?
いてるじゃん!恥ずかしい!!下ろして!!」
「このまま、15番戻りますよ。」



残念だ。



─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘





記憶がないというのはこういことか?
が、体はやけに軽い。


「なんだろうね?食い合わせ?
一番最後に食べたもの?
木の実とスーリムとお茶?
師匠!飲んでください!」
「もちろん、頂きますが、時間の要素は?」
「そうか。食べて、2時間後くらい?
・・・・違う。木の実のあの甘い香りがするところだ。
木の実に残ってたの出した時に気付いて、で、取ったの。
使い道考えてるから収納にいれてたつもりが、
縁に付いたままだったのね。お酒出すときに手について、舐めた。
味はうん、甘かったよ?それかも。」
「これからは、手に着いたものは舐めない!」
「はーい。いやいや、だけども!どうかな?それかな?」
「それありますか?試せばいんでしょう?」

実験だ。あの木の実の甘い香りがするところ。
食べ物ではないと認識したんだけどな。

師匠はもろもろスポンジを食べて、もらったお酒を。
ニックさんはお酒だけ。
ガイライももろもろスポンジをたべて、別のお酒を。
マティスはもろもろスポンジと水。


結果。
師匠とガイライが話しながら寝た。


「それと酒?マティスは?」
「口の中が気持ち悪い。歯を磨きたい。」
「え?そんな感想なの?ニックさんは?」
「うまい!!それだけだ。」
「ね?おいしいよね。じゃなくて、時間は?わたしはどれくらい?」
「15分ほどだな。」
「砂時計合わせて!」


「うまい酒ですよね?え?」
「歯に残りますね?え?」

この日は、この実験で終わってしまった。
溶かしたり、量を増やしたり。
お酒をどんどん飲むから、後半、いや、
最初から宴会状態だった。
月が沈むまで。
陸鳥の話も聞いた。
偽卵?なんだろ?吐き出して作るということ?
あー、もう、あの濃厚プリンは食べれない。
本物の卵も試したいが、いまは実験中だ。次回に。
しかし、んー、その糞尿の山。ミネラルっぽい砂。
んー、火薬ね。んー。
あとで、これは後で考えよう。

からだは元気なのだ。
だから余計に怖い。
ドーピング的なものだったら、あと反動とか、副作用が来るか?
麻薬的な?依存?中毒性とか?

副作用だ。
各自が家に帰ることになるほど。
ものすごく快便!
そして、ものすごいおしっこ!
水がものすごくほしくなる。
下痢ではない。
が、出るものがすごい。宿便?デトックス?
いや、宿便などいうものはそもそも存在しないとか。
黒いものは胆汁だとか。
それも絶食するからでるとか?
じゃ、してないのに出るこれはなに?
そして出口が痛い。
出るものが出た後、お風呂にはいった。

それで半分が過ぎてしまった。



「でた。ものすごく。ドロドロのものが。」
「わたしもです。あんなものが体に入っていたとは思えないんで、
やはり毒では?」
「あり得ない量でしたから。」
「しかし、腹がへっこんだ気がする。」
「うん。毒でもないと思う。便が出たのもあるけど、
この食べたものが増殖したんじゃないかな?」

お酒に溶かしてそのまま置いていたものが、
真っ黒になりコップからあふれだしていた。

正に排泄した物体だ、と思う。
からだが内側からすっきりしたということで
まずはいいだろうという結論になった。
何回もしたいものでもない。
だって、穴が痛いから。



「でも、腰回りはすっきりした気がする。
食べ過ぎて、便秘気味だったらいいかな?」
「愛しい人?ダメだぞ?」
「わかってるよ。でもさ、作ったドレスが入らなくなった時とか、
そういう緊急事態な時ね。そういうときはいんじゃないかな?」
「鍛錬で汗を流せばいい。」
「だめ?」
 「ダメだ。どうしてもいうのなら、
全て、私にさせてくれるのが条件だ。
家にいるのに離れているのがどんなに苦痛か!」
「いやいや、お互いがおトイレに籠ってただけでしょ?」
「だから、あなただけ飲むならいいと。
私は扉の外で待ているから。」
「でるもんもでんわ!!却下!」
「では飲むな。」
「はい。」
「でもさ、飲む量にも依るかもしれないよね。
ちょっとだけさ、お酒に移動させて、飲ませたら、
カクンって、寝ちゃうんだよ?
で、廻りさえそのままなら、自分が寝たことさえわかんないの。
怖いよね。」

あれか?お酒に目薬いれる昏睡強盗みたいなの?


「怖いですね。その考えが。が、使うことはいいとして
使われないようにしないと。客先で出された酒にこれが入っていたら、
大変なことになりますよ?」
「この木の実を食べる虫ってどんなのか知ってますか?」
「ちょっとそこまでは。ガイライ殿知ってます?」
「いや、タフトの虫食は虫を食うとだけしか。
カリクの話も初めて聞いた。
もっとも、一緒に飯なんぞ食ったことはないがな。
商人と職人は食わない。
これは、昔から言われていることなのか、
キャムロンの効果を知っているからなのか?
そうだな。
モウちゃん会ってからだ。
いろんなことに疑問が湧く。おかしいとな。」
「それで世界が廻っているならそれでいいんよ?」
「そうだ。廻っているならな。」
「うん。」
「その虫?手に入れておきましょうか?」
「売ってるだろ?今から行くところに。」
「どうしてカリクさんと一緒じゃダメなの?」
「そりゃ、うわべだけしか分からんだろ?
カリクの知り合いだと言えば、良くしてくれる、表面上はな。
が、表面上しか分からんのはおもしろくないだろ?」
「おお!そりゃそうだ。ここで買い物したものは?
仕入れ?」
「税を納めていないんですから、
込みの金額でしょうね。
それを売る段階で納税を。」
「はーい。」
「愛しい人?寝なくて大丈夫か?」
「うん。大丈夫。おなかもすかないね。」
「!だ、大丈夫か!!」
「・・・大丈夫。きっと晩御飯はいっぱい食べると思うから。
マティスは?おなかすいてる?」
「いや。」
「師匠は?ガイライもニックさんも?」
「そうですね。減ってはいませんね。
これは、あれの影響?そうなるとまた、問題ですね。」
「あー、研究したい。夢のダイエット薬!夢のお薬だ!!」
「ダメだぞ?」
「はーい。」
「・・・愛しい人のその返事は嘘だな。」
「あはははは!ニックさん!行こう!買いもの!!」



虫関係を理解しときたい。
ダイエットにつながるのなら虫なんてへっちゃらだ。
キャムロンは幼虫だ。では成虫になったものは?
木の実を食べる虫も。
スーリムもだ。
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