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639:親切
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「愛しい人?私が見るよ?」
「うん、あとでね。先に晩御飯のこと考えないと。
鍋、一人鍋、紙鍋はまた今度でいいか。
とにかく鍋ね。
あの誰だっけ?小憎らしいおっさんと同じ鍋をつつくのは嫌だからね。」
月が昇るころ。
スークの入り口近くのスペースにあっと言う間に
ジェフェニさんのお店ができた。
そこで、窯を慣らすためにどんどん焼いている。
仮囲いはしているが、あのパンの焼けるい匂いは外に出ている。
が、クレームが出れば、
上に逃がすように砂漠石の風の向きを調整する仕組みだ。
「おい!」
においに敏感なのか?
この匂いが好きなのか?
パンの焼ける匂いに反応しなければいけない人種か?
それはわかるな。
麻の仮囲いシートが無遠慮にめくりあがる。
クラロだ。
「クラロ?なんだ?」
「お前か?ジェフェニ、何をやっている?」
「なにをって、卵採りは辞めたからな、次の商売だ。
どうだった?卵と交換出来たか?あいつら元気だったか?」
あいつらはそんな奴らではない。
「は!砂を掛けられて目の前で卵を食いやがった!
お前のせいだからな!
俺を見て、喜んで寄って来たのに!
チャクとカンランを出したらピーピー鳴いて共食いだよ!!
お前みたいに大量に出さなかったからだ。
しかし、これから、あの量なんだ。
何回か繰り返せば、あいつらもあきらめるさ。」
いや、あんた、食われずに済んでよかったよ。
何回か同じことをすれば、こいつはダメだと確実に食われるな。
「そうか。あいつらは賢いからな。
だけど、お前をみて喜んだのか。」
凹んでる。
「ジェフェニさん、それ、あれですよ。
いつもと違う人が来たから、もしかして違う食べ物食べれるかもって
喜んだだけですよ。
で、量が少なかったから拗ねちゃたんですね。
でも、賢いし、気性の荒い鳥でしょ?
あんまり、少ないと食われるかもしれませんよ?」
「・・・ここで商売はできないと言ったはずだぞ?」
「ええ。してませんよ?あなたの責任において、
モウモウ商会はここ15番門外ではものの売り買いはしないと。
お偉いさんのご命令ですからね。
従いましょう。ね?カリク殿?」
奥のテーブル席ではカリクさんがこちらを見ていたのだ。
「クラロ?お前の名においてモウ殿にここでの売り買いは禁止したようだな。」
「・・・・。」
「お前の名を懸けたんだ、それをとやかくは言うまい。
クインタに伝言を頼む。
今日の晩飯はモウ殿が故郷の料理を振舞ってくれる。
モウ殿は他領の方だ。
お前も来い。
わたしとテンレ、お前とクインタだ。」
「あと、2,3人はいいですよ?」
「よろしいのですか?では、そうクインタに伝えてくれ。
わたしも裏街道で襲われたからな。この頃は物騒だ。
ムムロズは旧友に会ってな。そちらに行っている。
クインタの護衛が来てくれた方が安心だろう。
頼めるか?」
「・・・わかりました。」
「ジェフェニはわたしの配下としてここに店を出す。
贔屓にしてくれよ?」
「・・・。」
「クラロ、よかったらもらてくれ。
俺がコネて焼いたんだ。
金はいいよ。
近いうちに店を始めるから、
そのときに買いに来てくれよ。」
いい人だなー。
油紙で作った袋に詰めている。
あんパンとジャムパン、あの木の実をいれたクルミパンぽいもの。
外門通りで買った木の実の方がクルミに近いが、
ここのひとはこちらのほうが馴染みがいいだろう。
あとは、お肉だけを挟んだ物とか。
カレーパンは断念した。油で揚げるから。
キャムロンサンドは客の目の前で。
だからここには入っていない。
クラロはそれを黙って受け取ると出ていった。
「ジェフェニさん?親切ですね?」
「ははははは!違うよ!
ああして渡しておけば、宣伝になるだろ?}
「でも、捨ててしまうかもしれんでしょ?」
「捨てる?それはないよ。
受け取って捨てることはないよ。食い物は大事だ。
いらないのなら、誰かにやるだろ?」
なるほど。
食べ物を捨てることはないんだ。
んー、ここの共通認識なのかな?
いや、ここだな、ここ15番門外、もしくはタフトの認識だ。
「モウ殿、マティス殿。
クインタは手練れを連れてきます。
どうぞ、テンレとジェフェニもお守りください。
追加の報酬をおっしゃってください。」
「主殿の憂いをなくすのも護衛の役目。
もちろん、テンレ殿とジェフェニ殿もお守りしましょう。
追加は必要ありません。」
「ありがとうございます。」
「攻撃してくる相手はどうしますか?
生け捕り?殺してはダメとか、そういうのありますか?」
「15番門外ではどうとでもなりますが、
門内ですと一応生け捕りということで。」
「どの程度?生きてればいい?話せるぐらい?歩けるぐらい?
精神的にダメなのはいい?」
「・・・・。拘束のみで。」
「わかりました。それはできるだけ守ります。」
「ええ。できるだけで結構ですよ。」
「あの、14番門で降ろした方々は?」
「大半が強制労働ですね。
こちらの不手際で1人逃げてしましましたが。」
「そうですか。」
どっちに行くだろうか?
こっちか、ムムロズさんのところか。
「うん、あとでね。先に晩御飯のこと考えないと。
鍋、一人鍋、紙鍋はまた今度でいいか。
とにかく鍋ね。
あの誰だっけ?小憎らしいおっさんと同じ鍋をつつくのは嫌だからね。」
月が昇るころ。
スークの入り口近くのスペースにあっと言う間に
ジェフェニさんのお店ができた。
そこで、窯を慣らすためにどんどん焼いている。
仮囲いはしているが、あのパンの焼けるい匂いは外に出ている。
が、クレームが出れば、
上に逃がすように砂漠石の風の向きを調整する仕組みだ。
「おい!」
においに敏感なのか?
この匂いが好きなのか?
パンの焼ける匂いに反応しなければいけない人種か?
それはわかるな。
麻の仮囲いシートが無遠慮にめくりあがる。
クラロだ。
「クラロ?なんだ?」
「お前か?ジェフェニ、何をやっている?」
「なにをって、卵採りは辞めたからな、次の商売だ。
どうだった?卵と交換出来たか?あいつら元気だったか?」
あいつらはそんな奴らではない。
「は!砂を掛けられて目の前で卵を食いやがった!
お前のせいだからな!
俺を見て、喜んで寄って来たのに!
チャクとカンランを出したらピーピー鳴いて共食いだよ!!
お前みたいに大量に出さなかったからだ。
しかし、これから、あの量なんだ。
何回か繰り返せば、あいつらもあきらめるさ。」
いや、あんた、食われずに済んでよかったよ。
何回か同じことをすれば、こいつはダメだと確実に食われるな。
「そうか。あいつらは賢いからな。
だけど、お前をみて喜んだのか。」
凹んでる。
「ジェフェニさん、それ、あれですよ。
いつもと違う人が来たから、もしかして違う食べ物食べれるかもって
喜んだだけですよ。
で、量が少なかったから拗ねちゃたんですね。
でも、賢いし、気性の荒い鳥でしょ?
あんまり、少ないと食われるかもしれませんよ?」
「・・・ここで商売はできないと言ったはずだぞ?」
「ええ。してませんよ?あなたの責任において、
モウモウ商会はここ15番門外ではものの売り買いはしないと。
お偉いさんのご命令ですからね。
従いましょう。ね?カリク殿?」
奥のテーブル席ではカリクさんがこちらを見ていたのだ。
「クラロ?お前の名においてモウ殿にここでの売り買いは禁止したようだな。」
「・・・・。」
「お前の名を懸けたんだ、それをとやかくは言うまい。
クインタに伝言を頼む。
今日の晩飯はモウ殿が故郷の料理を振舞ってくれる。
モウ殿は他領の方だ。
お前も来い。
わたしとテンレ、お前とクインタだ。」
「あと、2,3人はいいですよ?」
「よろしいのですか?では、そうクインタに伝えてくれ。
わたしも裏街道で襲われたからな。この頃は物騒だ。
ムムロズは旧友に会ってな。そちらに行っている。
クインタの護衛が来てくれた方が安心だろう。
頼めるか?」
「・・・わかりました。」
「ジェフェニはわたしの配下としてここに店を出す。
贔屓にしてくれよ?」
「・・・。」
「クラロ、よかったらもらてくれ。
俺がコネて焼いたんだ。
金はいいよ。
近いうちに店を始めるから、
そのときに買いに来てくれよ。」
いい人だなー。
油紙で作った袋に詰めている。
あんパンとジャムパン、あの木の実をいれたクルミパンぽいもの。
外門通りで買った木の実の方がクルミに近いが、
ここのひとはこちらのほうが馴染みがいいだろう。
あとは、お肉だけを挟んだ物とか。
カレーパンは断念した。油で揚げるから。
キャムロンサンドは客の目の前で。
だからここには入っていない。
クラロはそれを黙って受け取ると出ていった。
「ジェフェニさん?親切ですね?」
「ははははは!違うよ!
ああして渡しておけば、宣伝になるだろ?}
「でも、捨ててしまうかもしれんでしょ?」
「捨てる?それはないよ。
受け取って捨てることはないよ。食い物は大事だ。
いらないのなら、誰かにやるだろ?」
なるほど。
食べ物を捨てることはないんだ。
んー、ここの共通認識なのかな?
いや、ここだな、ここ15番門外、もしくはタフトの認識だ。
「モウ殿、マティス殿。
クインタは手練れを連れてきます。
どうぞ、テンレとジェフェニもお守りください。
追加の報酬をおっしゃってください。」
「主殿の憂いをなくすのも護衛の役目。
もちろん、テンレ殿とジェフェニ殿もお守りしましょう。
追加は必要ありません。」
「ありがとうございます。」
「攻撃してくる相手はどうしますか?
生け捕り?殺してはダメとか、そういうのありますか?」
「15番門外ではどうとでもなりますが、
門内ですと一応生け捕りということで。」
「どの程度?生きてればいい?話せるぐらい?歩けるぐらい?
精神的にダメなのはいい?」
「・・・・。拘束のみで。」
「わかりました。それはできるだけ守ります。」
「ええ。できるだけで結構ですよ。」
「あの、14番門で降ろした方々は?」
「大半が強制労働ですね。
こちらの不手際で1人逃げてしましましたが。」
「そうですか。」
どっちに行くだろうか?
こっちか、ムムロズさんのところか。
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