いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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657:案内屋

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白い馬車に乗りたいと、下町のもの聞けばすぐに教えてもらえた。

「案内屋だろ?ハニカの?この通りをな・・・・。」

住んでいた場所だ。

が、記憶よりもかなり小奇麗になっていた。
看板も出ていて、王都一周8リング、都下一周4リング。
一日10リングと書いてある。

「高くないか?」
思わずつぶやいたが、それを聞いたものが教えてくれた。

「いや、5人、詰めれば10人は乗れるからな。
それに、飲み物と菓子が付く。土産もだ。
よそから来たものは皆団体だからな。高くはないさ。」
「へー。10人か。」

馬が大変だな。
裏手に廻ると、立派な厩があった。
白い馬車と馬。

「ケース!!」

俺がここにいるときからいる馬。
昔と変わらない。

俺に気付いたのが、すり寄って来てくれた。

「元気そうだ!いいもん食べてるのか?つやつやじゃないか!」

ケースはかなり興奮しているようだ。
喜んでいる。
俺もうれしい。


「おーい?どうした?
おや、お客さんでしたか?いらっしゃいませ。」

奥から男が出てきた。老人だ。
俺がもっと歳をとればこうなるだろうという姿形をしている男、
記憶よりもひとまわりもふたまわりも小さくなった男、
ハニカはそう言った。

頭から布を被っている。
西諸国で見られる装飾だ。深めに被っているので俺だと気付いていない。
気付いたところでどうする?
あの話のように集るか?

「久しぶりにニバーセルに来たんだ。
王都や、都下がどうなったか知りたいんだよ。
どうするかなって思っていたら、いいのがあると教えてもらった。
1日案内してくれるか?」
「それならうちの白馬車がぴったりですよ。
その装飾、西の方ですか?ついこの間も、案内したんですよ?
故郷に戻る前にって。」
「それは残念だ。知り合いだったかもしれないね。」
「きれいなご婦人方でしたよ?」
「それはますます残念だ。」


あははははは!


「え?お一人ですか?
1日?10リングなんですが?」
「ああ、大丈夫だ。稼いでいるからね。」
「そうですか!では、出発しましょう!」



この男が赤の他人なら楽しむことができただろう。
俺も話を聞きながら笑い、男も西の人間から聞いた話を
面白おかしく話し、俺自身も西での失敗話や笑い話を話した。

「やはり、そのキトロスというのは地元の方には
ありふれたものなんですね。」
「最初はなんて素晴らしい果実だっておもったけど、
毎年大量なんだ。それで、大量に食べると指先が黄色くなる。」
「それはまた!痛くなったりとか?」
「いや、色が変わるだけ。食べなくなったら元に戻るよ?」
「へー。しかし、一度食べてみたいですね?
ご存じですか?コットワッツから売り出している冷蔵庫と冷凍庫。
なんでも砂漠石を使って冷やしたり凍らせたりするそうですよ?」
「コットワッツ?砂漠石が出なくなったって聞いたが?」
「コットワッツの砂漠からでなくなっただけで、
砂漠石がなくなったわけではないでしょう?」
「それもそうだ。」
「でね、それを積んだ馬車も売り出しているんですよ。
なので、遠くの物も腐らずに運べるとか!
そこで、おすすめなのが、ここの店で出している赤チーズなんですよ。」
「赤チーズ?あの腐った?」
「いえいえ。酒飲みにはたまらないものですよ?
それと、女性にはそれを使った甘味があるんですよ。
良ければ、お寄りになっては?
この時間でも小腹はすくでしょう?
ここは、ハンバーグを出すお店ですよ。ご存じですか?
ハニカの案内だって言ってもらえれば、お安く食べれますよ?」
「あ、いや、食うものはあるんだ。」
「そうですか?では、買ってきましょう。
ああ、お金は結構ですよ。
どちらにしますか?酒のあてか、甘味か?」
「・・・甘味で。」
「ええ、お待ちください。」


半分過ぎに食べるものはもらっている。
なんだろうか?

なにかで編んだようなものに、
黒い塊が入っている。食い物?
手紙?

黒いのは歯に着きます
2種類ずつならんでいるよ
筒状のものは汁物です
熱いよ、上のコップに入れて飲んでね
最後に一口飲むのが良い


食べものなんだ。
それと茶色いものと黄色いもの。
あ!ミーキ入りだ!



ハニカが戻ってきた。

「ここのお店と契約してるんですよ。
案内するってことで、安く赤チーズを買えるんです。
さ、中でお食べください。」
「みなはここで食べるの?」
「そうですね。軽く食べたり、月が昇ってから来たり。
お話したご婦人方は、時間がなかったようで、
残念がってました。なので、甘味だけ出してもらったんですよ。
喜んでもらえました。
次に来た時は真っ先に寄るって。」
「店の宣伝にもなるってことか。」
「ええ。」
「いい考えだね。」
「そうでしょう?
みなが喜ぶ商売を心掛けているんですよ。」

皆が喜ぶ商売?
あんたのしていた商売で皆が喜んだのか?
少なくとも俺は喜んでいない。



「お客さん?
今食べますか?だったら、コーヒーを入れますよ?」
「え?あ、そ、そうだな。
いや、先に、飯の方を食べるよ。」
「飲み物ありますか?コム茶いれますよ?」
「それもあるんだ。」
「それはいいですね。では出発しましょう!」


筒状のものは上?が外れるようになっており、
取ると栓が出てきた。外すと中に水が入っている。
湯気がでるから、熱いのだろう。
コップにいれる。
茶色?ドロ?
香はいい。
・・・・。
あ、うまいな。

黒いものをかじると中は白い。
米か。うまいな。
さらになかに赤いものがはいっていた。
結構塩がきいている、魚?
うまい。
ミーキ入りの卵はもちろんうまい。
もう一つは?
ミーキ!
次は?
ん?茶色い。なんだろ?あまい?しょっぱい?
うまいな。
茶色の塊は肉だった。うまい!


・・・。


「えーと、ハニカさん?だっけ?
これ、もらいものなんだけど、食べないか?」
「いえいえ、わたしも食べてますから。」
「?何食べてるの?」
「小麦焼きですよ。」

懐かしいな。
食べていた小麦焼きは樹脂蜜が薄く塗ってあって、
それを丸め、輪切りにしていた。
馬を操りながら、一口で食べれるからだ。
食べたいな。


「どこか、どこか景色のいい場所に停めてくれる?」
「ええ、わかりました。いい場所があります。」


下町の外れ、王都の外れ。


「ここは一番景色がいいところですよ。
とっておきの場所ですよ。
向こうにマトグラーサの館が見えるんです。
向こうは天秤院ですよ。もっと奥に見えるのが旧王都の館です。
いつの間にかきれいになってるんですよ。
コットワッツの館になったそうですよ。」


下町のはずれの小高い場所に停めて、
そこから見える景色を説明してくれた。
俺は知ってる。
この場所は。
よく一緒に来たじゃないか。

ハニカは馬車から棒を出して、そこに突きさしていた。
これも同じ。
昔と違うのは先につけている布の色が違う。

「それは?」
「ああ、ここに、わたしがいることを知らせているんですよ。
運び屋もしてますから、お客さんが探し回ったら悪いでしょ。
ここに、これがあるときは当分戻らないってことなんですよ。」
「そうなんだ。しかし、いい眺めだね。
他のお客さんにも案内してるの?」
「いえ、みなさんはもっと派手なところを見たがりますからね。」
「そうなんだね。
ああ、これ、食べない?それで、その小麦焼きと交換しよう?」
「え?小麦焼きって言っても、その、小麦焼を丸めただけですよ?」
「昔食べたことあるんだ、甘いだろ?」
「ああ、樹脂蜜は塗ってないんですよ。これは本当に、小麦だけですよ。
ああ、でも、テオブロマの蜜がありますよ。
コーヒー用にありますから。
それを掛けますか?」
「樹脂蜜塗ってないのか。テオブロマ?の蜜?
どんなの?」
「お待ちください。」


ハニカは布で手を拭いてから、
御者席の横の箱から、皿を出して、
小麦焼を並べ、蜜だろうか?それを掛けた。
もう一つの皿は赤チーズだろう。
ガイライがコーヒーをいれたのと同じもので
それも出してくれた。


「せっかくですから、ここでいただきましょう。」
「いいね。じゃ、これ、食べてみて?
うまかったんだ。たぶん、これは魚で、
これがミーキ、これはちょっとわからないけど。。
この黄色い卵の中に入ってるのがミーキ。これがおすすめ。
で、これが肉だな。」
「珍しものですね。では、おすすめから頂きましょうか。」

ハニカは黒い塊を半分にすると、大きい方を差し出した。
「まだまだ、入るでしょ?
年寄りはこれで十分。
お断りするべきなんですが、うまそうなので少しだけいただきます。」

「豆のソース?うまいですね。ミーキ?初めて食べました。。」
「卵もうまいよ。ああ、これ、テオブロマ?
ものすごく贅沢な味になるな。へー。でも、樹脂蜜のほうがいいな。」
「そうですか。残りはコーヒーにいれますか?
赤チーズに掛けてもいいみたいですよ?」

赤チーズはなるほど、何とも言えない味がした。

「これは、好き嫌いがでるな。
ああ、小麦焼きと一緒に食べるとまたうまいな。
ほら。」
「あ、ほんとですね。これは、おすすめできますね。」
「そうだな。
あ、はは!なるほど。歯に黒いのがつくって。ついてる。
ああ、茶色の汁は?みんな飲んだな。」

にこりと笑ったハニカの歯に黒いのが付いていた。

「ん?あ!お客さんも付いてますよ?黒いの。」
「え?ほんと?これはうまいけど、ダメだな。」
「ああ、こういう時だ!
コットワッツの歯ブラシって知ってますか?」

また、箱から出してくる。
「3本で1銀貨なんですが、見本用に結構もらってるんですよ。
それで、お土産に渡してるんです。
こういう時に使うんですね。いままで、
ただ、歯を磨くらしいって渡してたんで。
口のなかをこう、磨くらしいです。
なんだったかな?水で、口を湿らせて、シャコシャコ?
で、最後はまた、口をゆすぐと。
その時の水は飲むなって。
あ、どうぞ。」

2人でシャコシャコした。
確かめようがないから、2人で、ニッって歯を見せあった。

ケースにも水をやったら出発だ。
それからまた、最近の王都の話、面白話、流行の店の話。
話しにくいから前に乗せてもらった。

休暇を楽しんでいるようだ。
違う。



「そうだ、これね、こっち来るときにもらったんだ。
なんか、油?いい匂いがする。
よかったら使ってみてって。
そうか、その歯ブラシみたいに配ってるのかな?
いい物だったら買うものね。
俺も、そのシャコシャコ、売ってたら買うもの。
でもさ、油だろ?なんか、体に塗るって。
女の人にいいんじゃないかってさ。
だったら、俺に渡すなよって思ったけどね。
この馬車のお客さんにあげたら?」
「油?ん?カメリですか?」
「ん?髪の?いや、知らないんだ。ハニカさん詳しいね。そうなの?」
「いえ、昔、本当に昔ですよ?使っている方を見たことがあって。」
 「ああ!モテたんだ!そうだろ?」
「あはははは。ほんとうに昔の話なんですよ。
これ、高いものですよ?カメリかどうかは分かりませんが、
たぶん、物はいい。お客さんにおすすめしてもいいとおもいますけど、
これ、どこに売ってるんです?」
「んー、たしか、ピクトに店を出すって。
あれ?店の名前も聞いたんだけどな。
ロ、ロミ?とかなんとか。ちゃんと聞けばよかったな。」
「それが分かれば十分ですよ。
あの西の方々もね、なにかいいものはないかって。
その、女性の使うような?紅の店はご存じだったので、
あとは甘味と歯ブラシを。
これ、空腹時にすると食欲を押さえれるそうですよ。」
「そうかな?俺は、もっと食べたいけど。」
「結局3つとも半分、すべて頂いてしまって、ありがとうございます。
そうだ、プニカの砂糖漬けがありますよ。
リンゴと。あとは焼き菓子ですね。」
「いいな!プニカは最近食べたんだ。
すごいよね、腹下しだと思っていたんだけど。
リンゴって?酒の?」
「リンゴの実だそうですよ?いまこれが流行ってるんですよ。
なんでも、ニバーセル王のお気に入りとか。これは噂ですけどね。
その噂が出る前に、頂いたものなんですよ。
どうぞ、お食べください。」

器用にまた箱から出して来る。

「いいよ!王のお気に入りなんて!その噂が付くだけでもすごいんだろ?
プニカは俺もあるんだ。だからいいよ。」
「では、焼き菓子を。これね、わたしが焼いたんですよ?
昔はここまで贅沢なものは作れなかたんですが、
乳酪と卵をたくさん使ってるんですよ。
ご婦人方に人気でね。」


まさに贅沢な味だった。
昔はもっと、小麦焼きを固くしたようなものだった。



「昔のはね、小麦焼の丸めて切った端の方をね、
又、焼いてたんですよ。それにやはり樹脂蜜を塗ってね。
樹脂蜜は子供の成長に必要なものが含まれてるとか。
なんでもかんでも、樹脂蜜を塗ったり掛けたり。
お陰で、子供が相当甘いもの好きになりましてね。」
「・・・・子供さんいるんだね。」
「ええ。ここにはいませんが、元気にやってるようです。」
「へー。連絡が来るのはいいね。」
「ええ。そうですね。
さ、次は王族の方々の屋敷廻りを案内しましょう。
さ、中におもどりください。
停まることはできませんが、中から見るだけでも楽しいですよ。」
「それはいいのか?」
「ええ。」

どれもこれも派手な館だ。
その中を抜けていってもこの白馬車はなんの遜色もない。
ハニカもそれなりの服を着ている。

もうかっているのか?
しかし、所詮、下町のものだ。
王族の館廻りに入れるのか?









「止まれ!」










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