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764:ムキムキ
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「・・・長い。」
「あはははは!ルグ?一緒に宣言を。」
「オーロラ?わたしの後に一緒に言えばいい。」
「なんで、オーロラって呼ぶんだ?」
「いやか?」
「・・・・。いやじゃない。」
「シクロストって自分の名前?」
「そうだ。この契約書をくれたやつが付けた。」
「そうか。それも契約になるんよ。
その前はなんて呼ばれてた?」
「?おい?」
「あああ、モウ様!!」
『ルーグ!冷静に!』
「・・・はい。」
「赤い塊一族も名前はない。
そういう一族かもしれない。
そうそう!ここの衛生部で働くお馬さんたちにも名前はないんだって!
きっと何者にもとらわれないためだね。かっこいいね!」
「?名前があることはいいことなのか?悪いことなのか?」
「時によりけりだ。いいも悪いもそれを決めるのは自分。
シクロストって名前は契約の名前っぽいからね。
いい?オーロラで?んー、これもどうなの?
オーロラって呼ばれるのいや?」
「・・・・。」
「よく考えてね。今でなくていいから。」
「・・・わかった。」
「じゃ、宣言を。それをいったら、文字が分かるようにしてあげるね。」
「モウ様!あの、ここから飛び出していかれたら困ります。」
「んー、そうか。
ごめん、後だしだけど、臨時会合が終わるまで一緒にいてくれる?」
「契約ではなく?」
「契約は後ね。」
「報酬は?」
「食事?あなたが食べたいものできるだけ作るよ?
肉、魚、甘いもの?」
「サイだ!サイの肉だ!」
「うん!そうしよう。じゃ、いい?」
「いいぞ。」
「ルグ、最後に、傍にいることをいえばいい。
それはルグとオーロラの宣言だ。」
「オーロラ?いいな?
宣言だ。文字が読めるようになっても会合が終わるまで、
わたしの傍にいるんだぞ?」
「わかった。サイの肉だぞ?それは?」
「もちろん。ああ、先におトイレ、便所か、それと、
軽く汗を流しておいで?
ルグも一緒に。使い方わからないかもしれないから、
一緒にね。きれいにしてから契約しよう。」
「「?」」
(体の成長具合と、傷の有無の確認といつついたものか聞いて)
(!わかりました)
「いこう、こっちだ。大丈夫だ。わたしも汗を流したから。」
「モウ!逃げるなよ!」
「うん、ここにいるから。」
8歳か。
だよね。
しかし、この契約内容、ほんと虫唾が走る。
セサミンに今の状況を軽く説明しておくか。
(わかりました。わたしはその場にいないほうがいいでしょう。
ルグに任せます)
(そうだね、そのほうがいいかな。おわったらいうね。
その間、さっきの奴、もう一回見ててもいいよ?)
(ど、どうやって?)
(画面に向かって、題名いって、見せてって。
止めたければ、止まれ!続きを!っていえばいい。
説明書そこにあるから)
(あ!これ?わかりました!!)
マティスもセサミンもルグに任せろという。
そうなんだ、最後までオーロラを守れるのは
わたしではない。
ルグとオロちゃんは、すぐにあがってきた。
さっぱり小奇麗になってる。
服も着替えを置いてある奴だな。
胸元には皮袋。
(どうだった?)
(痩せ気味でした。傷はすべて説明できるものでした)
(いつの間にかあったんだっていう類は?)
(ありません。皮袋に入っているものが全財産のようです)
(それに入るくらいなのね)
知らぬ間に何かされているってことはないと考えていいかな?
「モウ!」
ちょっと興奮気味だ。
「ん。さっぱりしてるね。どうした?」
「こいつのからだを見たことあるか?凄いんだぞ?
肉が分厚い!」
「おお!それはエデトと同じ感じだな。
分厚い?ああ!ムキムキという表現がいいな。」
「むきむき?ムキムキ!」
「筋肉だね。わたしもおなかと背中はきれいについてるよ?」
「見たい!!」
「今度ね?」
「モウ様!!」
「それでな、でかいんだ!!!」
「オーロラ!!そういうことは言わなくていい!!
女性にいってはいけない!!」
「?なんだ?コットワッツはいろいろうるさいんだな。」
「違う!世間一般にだ!」
「はははは!!わたしはないけど、マティスもでかいよ?」
「!!モウ様も返答しなくていい!!」
「あらら、わたしも叱られたよ。ごめんよ。
うふふふふ。お互い気を付けようね?」
「あははははは!こいつの方が上なんだな!!」
「そりゃそうだ。わたしの廻りにいる人で、
いちばんの常識人だ。この常識を身に着けるというのは、
なかなかに難しい。」
「へー。」
「モウ様、そのあたりは追々に。」
「そうだね。じゃ、ルグが言う後に、同じように言ってね?
ルグ?」
「いいな?わたしの後に、同じように言ってくれ。」
「わかった。」
「自分を縛るものは何もない」
「自分を縛るものは何もない」
「これから先、全ての意思決定は自分で決める」
「これから先、全ての意思決定は自分で決める」
「己を理不尽に利用することはできない」
「己を理不尽に利用することはできない」
『臨時会合が終わるまで、ルグの傍を離れない』
「臨時会合が終わるまで、ルグの傍を離れない」
『宣言!
今の文言を持って、この者の縛りは全てなくなった!
砂漠石の契約!その他の呪い!
この者に対する理不尽な契約、呪いは一切ない!
ただ、誰もが願う、願いのみ。
生をつとめよ!
この者は己の意志のみで未来にはばたく!
何人もそれを妨げることはない!!
それを邪魔していたものよ、口から外に出ろ!!』
ゲボ!!!!!
「モウ様!!!!」
「落ち着け!吐くだけだ!
全て出させろ!桶だ!早く!!!」
「あはははは!ルグ?一緒に宣言を。」
「オーロラ?わたしの後に一緒に言えばいい。」
「なんで、オーロラって呼ぶんだ?」
「いやか?」
「・・・・。いやじゃない。」
「シクロストって自分の名前?」
「そうだ。この契約書をくれたやつが付けた。」
「そうか。それも契約になるんよ。
その前はなんて呼ばれてた?」
「?おい?」
「あああ、モウ様!!」
『ルーグ!冷静に!』
「・・・はい。」
「赤い塊一族も名前はない。
そういう一族かもしれない。
そうそう!ここの衛生部で働くお馬さんたちにも名前はないんだって!
きっと何者にもとらわれないためだね。かっこいいね!」
「?名前があることはいいことなのか?悪いことなのか?」
「時によりけりだ。いいも悪いもそれを決めるのは自分。
シクロストって名前は契約の名前っぽいからね。
いい?オーロラで?んー、これもどうなの?
オーロラって呼ばれるのいや?」
「・・・・。」
「よく考えてね。今でなくていいから。」
「・・・わかった。」
「じゃ、宣言を。それをいったら、文字が分かるようにしてあげるね。」
「モウ様!あの、ここから飛び出していかれたら困ります。」
「んー、そうか。
ごめん、後だしだけど、臨時会合が終わるまで一緒にいてくれる?」
「契約ではなく?」
「契約は後ね。」
「報酬は?」
「食事?あなたが食べたいものできるだけ作るよ?
肉、魚、甘いもの?」
「サイだ!サイの肉だ!」
「うん!そうしよう。じゃ、いい?」
「いいぞ。」
「ルグ、最後に、傍にいることをいえばいい。
それはルグとオーロラの宣言だ。」
「オーロラ?いいな?
宣言だ。文字が読めるようになっても会合が終わるまで、
わたしの傍にいるんだぞ?」
「わかった。サイの肉だぞ?それは?」
「もちろん。ああ、先におトイレ、便所か、それと、
軽く汗を流しておいで?
ルグも一緒に。使い方わからないかもしれないから、
一緒にね。きれいにしてから契約しよう。」
「「?」」
(体の成長具合と、傷の有無の確認といつついたものか聞いて)
(!わかりました)
「いこう、こっちだ。大丈夫だ。わたしも汗を流したから。」
「モウ!逃げるなよ!」
「うん、ここにいるから。」
8歳か。
だよね。
しかし、この契約内容、ほんと虫唾が走る。
セサミンに今の状況を軽く説明しておくか。
(わかりました。わたしはその場にいないほうがいいでしょう。
ルグに任せます)
(そうだね、そのほうがいいかな。おわったらいうね。
その間、さっきの奴、もう一回見ててもいいよ?)
(ど、どうやって?)
(画面に向かって、題名いって、見せてって。
止めたければ、止まれ!続きを!っていえばいい。
説明書そこにあるから)
(あ!これ?わかりました!!)
マティスもセサミンもルグに任せろという。
そうなんだ、最後までオーロラを守れるのは
わたしではない。
ルグとオロちゃんは、すぐにあがってきた。
さっぱり小奇麗になってる。
服も着替えを置いてある奴だな。
胸元には皮袋。
(どうだった?)
(痩せ気味でした。傷はすべて説明できるものでした)
(いつの間にかあったんだっていう類は?)
(ありません。皮袋に入っているものが全財産のようです)
(それに入るくらいなのね)
知らぬ間に何かされているってことはないと考えていいかな?
「モウ!」
ちょっと興奮気味だ。
「ん。さっぱりしてるね。どうした?」
「こいつのからだを見たことあるか?凄いんだぞ?
肉が分厚い!」
「おお!それはエデトと同じ感じだな。
分厚い?ああ!ムキムキという表現がいいな。」
「むきむき?ムキムキ!」
「筋肉だね。わたしもおなかと背中はきれいについてるよ?」
「見たい!!」
「今度ね?」
「モウ様!!」
「それでな、でかいんだ!!!」
「オーロラ!!そういうことは言わなくていい!!
女性にいってはいけない!!」
「?なんだ?コットワッツはいろいろうるさいんだな。」
「違う!世間一般にだ!」
「はははは!!わたしはないけど、マティスもでかいよ?」
「!!モウ様も返答しなくていい!!」
「あらら、わたしも叱られたよ。ごめんよ。
うふふふふ。お互い気を付けようね?」
「あははははは!こいつの方が上なんだな!!」
「そりゃそうだ。わたしの廻りにいる人で、
いちばんの常識人だ。この常識を身に着けるというのは、
なかなかに難しい。」
「へー。」
「モウ様、そのあたりは追々に。」
「そうだね。じゃ、ルグが言う後に、同じように言ってね?
ルグ?」
「いいな?わたしの後に、同じように言ってくれ。」
「わかった。」
「自分を縛るものは何もない」
「自分を縛るものは何もない」
「これから先、全ての意思決定は自分で決める」
「これから先、全ての意思決定は自分で決める」
「己を理不尽に利用することはできない」
「己を理不尽に利用することはできない」
『臨時会合が終わるまで、ルグの傍を離れない』
「臨時会合が終わるまで、ルグの傍を離れない」
『宣言!
今の文言を持って、この者の縛りは全てなくなった!
砂漠石の契約!その他の呪い!
この者に対する理不尽な契約、呪いは一切ない!
ただ、誰もが願う、願いのみ。
生をつとめよ!
この者は己の意志のみで未来にはばたく!
何人もそれを妨げることはない!!
それを邪魔していたものよ、口から外に出ろ!!』
ゲボ!!!!!
「モウ様!!!!」
「落ち着け!吐くだけだ!
全て出させろ!桶だ!早く!!!」
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