いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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824:育てる楽しみ

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「ナソニールの領地を買った。領民共々だ。」
「セサミナ様!詳しく!」
「わかっている。が、あまり時間も取れないはずだ。
すぐに戻るから。
皆を呼んでくれ!!ルグとドーガーはあとでいい!」
「わかりました。」

─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘

「「おかえりなさいませ!ドーガー様!」」
「ただいまー!!ん?もう一度言ってくれる?」
「「あ!」」
「ね?」
「「はい!お帰りなさい!あなた!!」」
「!!!!!いい!」

─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘


「父上!お戻りになったんですね!」
「いや、すぐにまた戻る。
ローチ?兄弟ができるんだ。」
「?
ええ。楽しみにしています。
兄として頑張ります!」
「いや、お前の兄ができる。」
「?」
「あなた?」
「聞いてくれ。」



「わかりました。
その彼、オーロラ?は?どこに?」
「モウ様と一緒に王都だ。」
「どうして一緒に戻ってこなかったんですか?」
「先に家族と話せと。」
「モウ様が?」
「そうだ。」
「そうですか。彼女が赤い塊様?」
「それは、石使いの方だ。曾祖父にあたる方だ。」
「隠し事は無しですよ?」
「・・・・。彼女だ。老婆も、老人の方も。」
「でしょうね。声と話し方は変えていらっしゃいますが、
なんでしょか?気持ちは同じなんですよ。」
「?」
「やさしさが常にあるんです。だから同じ方だとわかります。」
「ああ!それは、そうだな。」
「では、早く呼んでください!
お話を聞く限りは、いますぐにでも、
父と母と、弟、そして産まれてくる家族のことを知ってもらわないと!」
「そうか!あ!少し待て!」


マティス様だ。
天文院か。

モウ様だけ別行動に?
ネリー殿と話?なんだろうか?

「すぐに戻ることになった。
オーロラはマティス様とルポイドに行く。
こちらに戻ってこれるのはかなり後になるな。」
「それはいけませんわ!
わたしたちも一緒に王都に行きます。
先にオーロラに会わせてください。
早ければ早いほうがいいんですよ?」
「そうだな!マティス様に頼んでみよう。」


─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘


病人メイクをして館に戻った。

驚かれたが、化粧だと説明。
アクターはするものだと力説しておいた。
アバサとルー、そしてオーロラは、
モウモウ劇団の専属俳優にしようとおもう。
化粧キットを渡しておこう。
特殊メイクの話もする。

オーロラは素直に聞いてくれるが、
マティスは拒否感を醸し出している。
こういうのもわかるのね。

これは緑目関係ないな。



先にオーロラにわたしの話をしたほうがいいということに。
が、皆に掛ける縛りではオーロラがどう出るかわからない。
移動と呼び寄せはおそらく受け入れるだろう。
子供は純粋だ。
特にオーロラは素直すぎる。
するとどうなる?
真っ先に、シクロストのもとに戻るかもしれない。
オオイに会いに行くかもしれない。
それは別に構わない。
そこでなにをしようが、それもいい。
コットワッツに何ら影響がないなら。
そして戻ってくるのなら。
その確証がない。
オーロラは既にルグの家族だ。
未成年なので家族の許可が欲しい。
これはわたしの心の縛り、いや、一般常識だ。



「ルグを呼んでいいかな?
あの契約書にもルグに相談するってあったから。」
「それは相談だろ?立ち合いは契約内容になかったぞ?」

そうだっけ?
既に覚えていない。


「でもさ、いてくれた方が安心じゃん。わたしが。」
「なんで?」
「モウ様!そんなことは一般的にしません!!って、
後で叱られるのいやだもん。
常識的にーとか、一般的にーとかね?」
「あははは!それルグ?似てるな!」
「こっちに帰って来る時も師匠とツイミさんに挨拶した?」
「もちろん!
マティスもきちんとしたぞ?」
「そっか!さすがだ!
ルグにも褒められるね。
そういうのなかなかわたしもできないから、ルグに立ち会ってほしい。」
「それはあるな。
ルグは厳しいからな!」
「うん、いい?」
「家族との話が優先だぞ?」
「ん。」
「ルグだけか?
セサミナたちもいつでもいいみたいだぞ?
アバサとルーも来れるようだ。」
「そう?じゃ、まとめて呼んでくれる?」


『セサミナ、ドーガー、アバサ、ルー、
そしてルグとルグが抱えし家族、みなここに』

「え?」
「ルグが家族も呼んでくれと。」
「?」

「姉さん!どうして!?顔色が悪い!兄さん!!」
セサミンはわたしの顔を見るとすぐさまマティスにかみついた。

アバサとルーは、顔色に驚いたけど、
すぐに何でもないとわかり、オーロラと話し始める。
オーロラに渡しておいた化粧キットを
説明しながら渡してくれていた。

「いや、化粧よ?塗ってるの。白い粉を。
撃たれて治療にいくんだから、顔色良かったらまずいでしょ?」

セサミンは実は変身願望が強い。
従者の服とかつら、カラーコンタクトと化粧キット。
この中にはブラとヒップの補正下着もある。
取扱説明書もだ。


そのセットを渡しながら説明した。
なにげに手渡されると抵抗なく受け取ってしまう。
そして使ってしまう。
映画のトラグッズがその例だ。
わたしやマティスがいると恥ずかしいが、
1人、もしくはストッパーにならないドーガーあたりが一緒だと
やってしまう。
ぐふふふふふふ。




病人メイクは、
青い実少量、白い粉、そして陸鳥の砂、トラの油を混ぜて、
顔に塗っている。
ブルーベース?ブルベ?そういうの。
そして紅に炭を混ぜたちょっと黒っぽいものを唇に塗った。
まさしく病人。と、自分では思う。



「なるほど!そんなこともできるんですね!
驚きました。それでルポイドに行くということで?」
「うん。振りだけど。門を出たらわかれるよ?
わたしは2人とは別行動。ちょっといろいろと。
それはマティスの許しもあるから心配しないで?」
「ええ。それは聞いています。なにかネリー殿と大事な話がるとか?」
「うん。それが一番だからね。」
「はい。ニバーセルを離れるのはこちらとしてもそのほうがいい。
さきに新領地を見て回れますから。
これをするかしないかで領民の気持ちも違います。」
「そうだろうね。自分が取り残されるという恐怖は、
あとあとで暴走するものだから。
なにも優遇する必要はないんだけどね、
不安があることは分かっているからと共感することは大事だ。」
「はい。」
「それで、カルーチ殿とローチは?」

後ろに控えていた。
うむ。
ローチはまさしく子供設定のオーロラだな。
キョロキョロしまくりで、
オーロラを見つけると、じっと観察していた。
ちょっと、にらみつけている。
そうか、いきなり兄ができるなんて、
受け入れることは難しいな。
カルーチ殿は優しく見てくれている。

「オーロラがマティス様とルポイドに行くということで、
先に顔合わせだけでもさせてほしいと。」

ルグが嬉しそうにいう。
カルーチ殿とはいい話ができたようだ。よかった。

「そうだね。
じゃ、部屋で話しておいで?

カルーチ殿?
顔色は心配しないでください。お聞きと思いますが、
いまけが人なんです。そのふりを。
ローチもそんなおどろかないで?
来てくれるんなら、後でメイクすればよかったな。
驚かしたね。
女性は化粧、紅一つで変わるのよ?
将来そこに騙されちゃだめよ?
内面を見るようにね?」
「モウ様!いまその話はしなくていい!!」
「う、さっそく。
あ、移動する前に、カルーチ殿?
おなか触ってもいい?」
「ええ!モウ様!」

おなかがすごく、丸々なのだ。
素晴らしい!!


「母様も父様も兄さんたちも
会えるのを楽しみにしているよ?
もちろん、わたしもだ。
頑張ってね。」

そう言いながら、やわらかくおなかを撫でた。
ポコンポコンと胎動が伝わる。

「素敵!!
カルーチ殿!ありがとう。」
「こちらこそ、ありがとうございます。」
「?
さ、ルグ行っといで?」
「はい。
皆集まって。抱えないと移動できない。
オーロラ?もっとこっちに。
カルーチのそばに。ローチもいいな?
では。」

カルーチがそっと肩を抱き寄せる。
オーロラがものすごく緊張しているのがかわいいな。

後は今後の予定のおさらい。
ぺリフロに会いに帰るたびに腑抜けになるドーガーに
気合をいれながらだ。

大馬車はテンたち3頭で曳く。
そのなかにはアバサたちが入る。
傍付き見習いはやめたと正直に報告。
後は知らないということ。
こういうことはきっちりしていたほうがいい。

その状態で大門をくぐり、皆の見ている目の前で移動。
これはマティスが。
大物はマティスが移動させるということに。
大物を移動しろと言われてもできないと言えばいい。
それができるのはマティスだと。

もちろんセサミンはできる。
領民すべても移動できるんじゃないかな?
それを把握する必要はない。

コットワッツ一行を見送り、マティス、わたし、オーロラは、
ルポイドに移動するという段取りだ。

ここで商売することはできないのが、
痛恨の極み。


「今回のことで、夜会もありません。
装飾品が欲しいという方々は直接コットワッツに来るでしょう。」
「問題は?」
「コットワッツ領内です。
問題は起こりません。」
「さすが、我が主だ。
それにルグとドーガーがいるから安心だね。」




アバサとルーがさっそく作ったカレーの元も、
ルポイドで販売することになった。
この場合の帳簿はどうなるの?
わからん。
ルポイドでの売り上げの税はルポイドで払えばいいとのこと。
それが広場使用料として払う5リングだ。
コットワッツに税を払うのはアバサたちということ。
んー、やっぱりよくわからん。
それでいいと領主様が言うのだからいいのだろう。

テルマおじい様には挨拶しておこうか?
それからおかみさんのところに行こう。


ルグたちが戻ってきた。
ローチが大満足の顔をしている。
オーロラは顔が赤い。

「ドーガー!わたしの兄上を紹介してやろう!」
「え?オーロラのこと?」
「オーロラさんと呼べ!!」
「え?」
「ローチ?それはいいんだ。
オーロラはまだ見習いだ。
仕事上では、わたしは上官で、ドーガーは、
オーロラより上だ。
仕事中は父と呼ばなくてもいい。
ドーガーは呼び捨てでいいし、オーロラはドーガーを呼び捨てにしてはダメだ。」
「仕事の時だけ?」
「そうだな。」
「ルグさん!年上を敬うのは当たり前ですよ?
だから、ローチもわたしのことはドーガーさんと呼ぶべきだ。
呼び捨てで許しているのは、お前が こ・ど・も だからだぞ?
そんなことを一々指摘しないのはわたしが大人だからだ。
子供には難しいか?」
「!兄上!!こんな奴なんです!ドーガーは!!
すぐにわたしを子ども扱いする!!
成敗してください!!」

兄が、ドーガーより強いと聞いたのだろうか?
兄は弟を守るものだといったのだろうか?
見るからに兄ちゃん大好きっ子になっている。
それが、利用しようとかそういうものじゃなくて、
うれしいんだ。
だからドーガーに自慢したい。
なのに、ドーガーは相手にしてくれないと。
ドーガーが大人げないのか?

「そ、そうだな。だが、マティスも言っていたが、
ドーガーだから仕方がないらしいぞ?」
「!マティス様が?
なるほど!ドーガーだから仕方がないんだ!!
くぷぷぷぷぷぷ。」
「マティス様!!どういうことですか!!」
「「あはははははははは!」」

マティスと2人で大笑いだ。
間の取り方が素晴らしい!


「モウ様まで!」
「いや、ドーガーはさ、ドーガーが話す、
ドーガーの言葉で、誰もが立ち止まり考えるんだ。
いいも悪いも。
間違っていても、ドーガーだからねって。
でも、あのドーガーが言うんだ、そうなのか?って考える。
人に考えを促すことができるのは素晴らしいことなんだよ?
いま、ローチは自分が子供だから許されているのか?
それとも、やはりドーガーが嫌味でひどい奴なのか?
それを考えたんだ。
で、答えが、ドーガーはひどい奴なので成敗するべしなんだけど、
その返答がさすが、兄の言葉だ。

仕方がないじゃん。

ってね。強きものの余裕を見せたわけだ。」
「・・・・モウ様?それって、わたしを褒めているようで、
まったく違いますよね?」
「あれ?そう?んー、あらほんとだわ。」
「ひどい!」
「いや、それがドーガーの良さだから。
うふふふふ。
ルグ?話は出来たんだね?」
「ええ。問題はありません。」
「うん。カルーチ殿?
わたしは子を産んだこともないし、育てたこともない。
あなたの、母なるものの苦労は知らない。
母の恩恵を余すことなく受けて育ったんだ。
いまさらに、母の苦労を、愛を、理解できるようになった。
いや、それすらもまだできていないだろう。
だけど、いつでもわたしを頼ってください。
力仕事から、マッサージとか、なんでも。
もちろん、徹夜でのおしゃべり会も。
なんでもですよ?」
「モウ様。そのお言葉だけで十分です。」
「ちがうよ?遠慮しないで。
立ってるものは親でも使えってね。
遠慮はいらないし、必要ないから。
そして、一般常識を教えてください。」
「ふふふ。ええ。わかりました。」
「いま、何かありますか?
そのぱっと見の病人のふりとして。」
「え?うーん?病人ですね?
熱があるなら、頬は赤くなります。
それで、目もうるんでるかしら?
怪我?血が出たんですね?寒気があって震えている?」
「おお!」
「あの、とにかく、そのように笑顔で元気なお声ではないです。
それと、首と顔色と違いすぎます。」
「あ!顔しか塗ってない!そりゃそうだ。
声の大きさは気を付けます。うふふふふ。
あ、この笑顔も?うん、我慢する。
メイクじゃなくて水風呂入ってこよう。」
「姉さん?フリでしょ?」
「何を言うか!演者とは本物以上の状態を演じるのだよ?
そしてその状況を観客に想像させ、体験させるのだ!
アバサ!ルー!オーロラ!!わかるな?」
「「「はい!監督!!」」」

くふふふふ。
育てる楽しみはここにある!

水風呂に入る前に、オーロラに話をしよう。
カルーチとローチをコットワッツに送る。
もちろん手土産満載。
アバサとルーをまたメディングの元にマティスが連れていく。
ついでにあれにも詫びの菓子を届けるとのこと。
どうやって?後で聞こう。

セサミンとドーガーは帰る準備。
まだ外にいる輩の対応もドーガーがする。

話を聞けるのはオーロラだけだ。
立ち会いはルグのみ。



「いい?」
「うん。」
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