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第一部
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しおりを挟む兄1と会話した次の日。
3日後に50歳の誕生日を控えた私は、国王様から呼び出しを受けた。
ちなみに小さな子供の頃に、うっかり「おとうさま」と呼んで
風魔術で壁に叩きつけられ、
医療魔術も使って貰えず、全治5ヶ月の怪我を負わされてからは
父という単語は使わず、陛下もしくは国王様と呼ぶようにしている。
「参りました。陛下」
「うむ。面を上げよ」
「はい」
「お前は3日後に50歳になる。分かっているとは思うが
国内で結婚相手なぞ見つけられんだろう。
…そこでだ。
3日後の朝に、お前を国から出そうと思う。
なに、心配するな。国外追放なぞではない。
ドワーフ国へ一時的に行ってもらい、有力貴族と縁を深めて来るのだ。」
「それは…結婚相手はドワーフ国から選んで良いという事でしょうか…」
「気に入る相手が出来れば、そうすれば良かろう」
「はい。分かりました。」
「2日後の夜はしっかりと睡眠を取り、3日後の朝に出発するように」
「はい」
「以上だ。下がれ」
「はい。失礼いたします」
王との謁見室から出た私は、周りから変に思われない程度に足早に部屋に戻った。
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